名刺管理システムのおすすめは?無料有料サービスを徹底比較!

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(2016/9/12更新)

ビジネスに欠かせないのが人とのつながり。もらった名刺は現在だけでなく将来にわたってビジネスチャンスを生み出す価値あるもの。しっかり生かすことが成功の秘訣です。でももらった名刺をいざ探そうと思ってもどこにいったか分からない、見つからないこともしばしば。いまだに紙で流通する名刺を管理するのは、なかなか面倒ですよね。そこで活用したいのが名刺管理システムです。でも名刺管理サービスはいろいろあってどう選んだらいいのかわからない…。ここでは法人向け名刺管理サービスの選び方のポイントと、各サービスの比較、そして個人の利用にも便利なアプリをご紹介します。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

法人向け名刺管理システムの選び方

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名刺管理サービスには様々な種類があり、料金体系も異なっています。自社の利用目的をはっきりさせ、社員がもっとも使いやすいサービスを選びましょう。

システムタイプで選ぶ

名刺管理サービスにはクラウド型と買取型の2種類があります。クラウド型は、サービス提供業者のサーバーにデータを保存するもので、自社でサーバーを用意しなくていいので、初期費用が抑えられ、導入が簡単なのがメリットです。一方で買取型は自社のサーバーでデータを管理するもので、はじめの費用は高くなりますが、ランニングコストは抑えられます

コストパフォーマンスで選ぶ

サービスによって料金体系はさまざま。クラウド型の場合、名刺の枚数、データの目視チェックがあるかどうかなどで料金が変わります。自社で月に増える名刺の数がどのくらいになるのか、名刺管理に割ける社員の労力などを考慮し、コストとの比較考量をしましょう。

使い勝手で選ぶ

名刺管理の方法としてデータを手入力する人は減っています。スキャナーでスキャンして取り込むのはもちろんスマホのカメラスキャンして取り込めるのはもはや必須といっていいでしょう。その他に外部サービスとの連携や、目視で補正されたデータが反映されるスピード、コンタクト履歴やビジネスニュースとの紐づけなど企業活動をする上での使い勝手の良さも重要なポイントです。

もっとも、とても便利なサービスだと思っても自社で利用するメリットがなかったり、コストに見合っていないこともありますので、自社の利用実態に合っているかどうかはチェックする必要があります。

有料サービスでは無料期間が設定されていることがあるので、はじめに使い勝手を試してみるといいでしょう。

法人向け有料の名刺管理サービス

法人向けの有料名刺管理サービスは、クラウド型と買取型があります。最近は導入コストの低いクラウド型が人気を集めています。

Sansan(サンサン)

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Sansanは、「名刺を資産に変える」として、社員それぞれが持っている名刺をデータとして集約し、新規顧客の開拓、マーケティングに利用することを可能にします。

名刺管理は、スキャンだけで99%の精度でデータ化します。日本語、英語、中国語に対応しているので、国際的なビジネス展開にも対応しています。顧客との会食の店、趣味や好きなお酒の種類など細かな情報も保存できます。顧客の組織図を自動生成するので、どの部門の人といつどこでコンタクトをとったのかが一目でわかるようになります。さらにセールスプラン以上なら、名刺交換した相手の名前でメールを送ることができるので、メルマガの配信での営業が可能になります。

クラウドサービス、名刺スキャン(名刺スキャナ機器レンタル、カメラアプリ)、名刺情報のデータ化処理が一つになっており、月額で課金されます。自社の利用の規模や目的に応じて4つのプランがあるので、自社に合った料金プランを選ぶことができます。

スマートフォン専用プランは、保存容量によって課金されるもので、5000枚で月額10000となっています。数名で利用するならこちらが便利でしょう。リスト管理やメルマガ配信、人事異動やニュース配信などビジネスでの本格的な利用ならグループプラン以上を検討しましょう。グループプランは1IDで3500円、営業支援機能がついたセールスプランで1ID5500円、セキュリテイとアクセスコントロールがついたプロフェッショナルプランで1ID6500円となっています。

CAMCARD BUSINESS(キャムカードビジネス)

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CAMCARD BUSINESSは、全世界で1億人以上が利用する名刺管理アプリ「CAMCARD」の企業版です。OCR(文字認識機能)を搭載し、名刺をスマホで撮影するだけでデータ化します。精度は99%で、人工補正はほとんど必要ありませんが、入力オペレーターによるデータ補正でも最短5分で完了するので、すぐにデータを利用できます。

Salesforce、DynamicsCRM、SugarCRM、GoogleContact、MicrosoftOutlookといった様々な外部サービスと連携しているので、社名や連絡先などの名刺情報を簡単に入力し、利用することができて使い勝手が良いです。スキャナを利用すれば、大量の名刺を一度に読み込めるので、展示会やパーティーで一度に大勢の人と名刺交換した際に便利です。簡易SFA機能があり、商談情報やタスクを名刺に紐づけでき、社内で共有できます。メルマガ機能もあるので、一斉メールを送って営業活動ができます。

日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、オランダ語、スウェーデン語、フィンランド語、デンマーク語、ノルウェー語、ハンガリー語の17か国語に対応しており、グローバルビジネスを支えます。

料金プランは3つあり、すべての機能を使うことができます。異なるのはIDの数と高精度補正の枚数で、スタンダードプランは5IDからで高精度補正は1IDにつき月20枚。料金は1400円です。プロフェッショナルプランは、5IDからで高精度補正は月50枚。料金は2200円、エンタープライズは利用人数が多い場合に向いており、100IDからで高精度補正はなし。料金は500円です。

SmartVisca(スマートビスカ)

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SmartVisca は「名刺は会社の共有財産」と銘打った名刺管理サービス。営業支援、カスタマーサービス、マーケティングなどを行う、Salesforceの専用のサービスです。デジタル化した名刺情報はSalesforceの組織に取り込み、名刺管理および取引先・取引先責任者の管理をします。情報はSalesforce上で一元管理されるので、ID やデータベースの二重管理が発生せず、コンプライアンスに対応しています

データの取り込みはスキャン、カメラで行い、オペレーターによって修正されます。修正の際には、データを分割して行うので、個人情報は保護されています。

名刺情報はSalesforceで管理されるので、単純な名刺管理にとどまらず、営業活動に利用するために分析し、見込み客の開拓、人脈活用などに生かすことができます。モバイルアプリにも連携しているので、社内の人脈に簡単にアクセスできます。

料金は、初期費用が50000円。デジタル化枚数によって4つのプランがあります。ベーシックプランは、月額10000でデジタル化枚数100枚、スタンダードプランは、月額45000でデジタル化枚数500枚、プロフェッショナルプランで月額80000、デジタル化枚数1000枚、エンタープライズプランだと月額210000円でデジタル化枚数3000枚となっています。営業担当10名以下ならベーシックプラン、50名以上ならプロフェッショナルプランが目安です。

TantCardGulliver(タントカードガリバー)

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TantCardGulliverは、自社のサーバーに名刺管理システムをインストールするタイプ。会社のサーバーに保存した名刺データは、社員個人のスマートフォンなどで閲覧できます。個人が紙でもっている名刺をデジタルデータにし、社内のだれでも検索や管理ができるようにします。

自社の複合機が使えるのも便利な点です。もちろんアクセス制限や、利用者ごとの共有もできます。情報漏えいのリスクを減らすことができ、個人情報を安全に管理できます。

基本パッケージは、1ライセンスで50ユーザー。料金は1500000円です。保守サポートは年額100000円からとなっています。

名刺ファイリングプロ

名刺ファイリングプロ

やさしく名刺ファイリングは、メディアドライブ株式会社が販売する名刺管理ソフト。スキャナやスマホカメラで認識した名刺をOCRでデータ化し、社内で共有し、管理できます。iPhone、Android対応の無料アプリとの連携で、スマホやタブレットからも名刺のデータにアクセスすることができます。GmailやWi-Fiとも同期することができます。価格は1ライセンスに専用スキャナがセットで52800からとなっています。

無料アプリのやさしい名刺管理は10件まで無料で登録できます。認証コードを入力することで、制限が解除されます。

メイシー

メイシー

メイシーは株式会社もぐらが提供する名刺管理システム。紙の名刺をデータ化し、パソコンだけでなく、スマホや携帯からも見ることができ、社内で共有することもできます。ソフトも使いやすく、検索も便利です。メイシーは、自分でスキャナを使ってデータを取り込むこともできますが、大量にたまった名刺を送付し、スタッフにデータ入力してもらうことができます。大量に名刺が溜まっていて、自社でデータ化するのは人手が足りない場合には非常に便利です。スタッフの手入力なので、精度が高いのが特徴です。Salesforce、新規営業ビルダー、misoca、ポスコミ、筆王などの様々なクラウドサービスやソフトウェアと連携しています。

料金は10ユーザーで月額1980です。データ入力料金は125で、スキャン料金は1枚10です。例えば100枚の名刺のデータ化を依頼した場合、データ入力が100枚×25円=2500円、スキャン料金100枚×10円=1000円に返却送料500円を足して4000円で名刺をデータ化してくれます。自分でスキャンした場合には、データ入力代の2500円のみになります。ユーザーを増やす場合には10ユーザーごとに追加します。料金は半年分の前払いですが、1年分以上の前払いで割引になり、最大で15%引きになります。

アプリで簡単に名刺管理

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紙の名刺は際限なく増えますし、どこに行ったかわからなくなることも多いですね。データにしておけばかさばりませんし、検索も簡単です。個人で名刺をデータ化して管理するなら、スマホカメラで名刺を読み込みデータ化するアプリが便利です。名刺管理アプリは個人事業主や名刺の枚数が少ないビジネスマンが利用するのに便利です。

名刺管理アプリの特徴

名刺管理アプリはスマホのカメラのOCR機能を使って、名刺に書かれている情報をデータ化します。紙の名刺のようにかさばらないので、管理が便利です。クラウドサービスを使うので、システム費用が安くすむため無料のアプリも多いです。

名刺管理アプリにはメッセージ機能のついたものがあります。電話やメールもできますが、このメッセージ機能があることで、名刺交換した相手と簡単にコミュニケーションをとることができます。

名刺管理アプリの注意点

名刺管理アプリは、スマホカメラで紙の名刺を読み取り、データ化しますので、専用スキャナのように大量の名刺を一度にデータ化するのには向きません。また、名刺の枚数に制限があるものや、パソコンソフトがないと使えないものもあるので、注意が必要です。

名刺管理アプリは無料のものが多く、クラウド管理されているものがほとんどです。アプリにもよりますが、スマホだけでなく、パソコンやタブレットから閲覧、編集できるものもあります。個人利用する場合には、会社がクラウドサービスの利用を禁止していることもあるので、仕事関係の名刺データを保存する際には確認が必要です。

無料の名刺管理アプリ

無料で提供されている名刺管理アプリを5つご紹介します。それぞれ特徴が異なるので、利用目的や利用方法に合ったサービスをみつけてください。

Eight(エイト)

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Eightは、国内で100万人が利用する、無料の名刺管理アプリ。紙の名刺をスマホのカメラで撮影すると、データとして取り込み、検索や管理が可能になります。自分の名刺を入力しておくと、デジタル署名として使えます。他の人が昇進などで名刺を変更すると変更通知をしてくれるので、常に最新の情報にしておくことができます。メッセージ機能があるので、電話やメールとは違う、迅速なやりとりができます。

すごい名刺管理

すごい名刺管理

すごい名刺管理は、iPhone、Android対応の無料アプリ。アプリ経由で提供元のサーバーに送った情報を入力オペレーターが手入力する人力OCRを導入しているので、精度は100%となっています。手入力なので、データが反映されるにはある程度の時間がかかります。5分ほどでできることもあれば、アクセスが集中した場合には1日程度かかることもあります。登録は電話番号もしくはメールアドレスとパスワードだけではなく、Facebookでも登録できます。自分の名刺を登録しておけば、アプリを利用している人と簡単にデジタル名刺の交換ができ、アプリから電話やメールをすることも可能。また、チャット機能があるので、簡単に連絡ができます

CAMCARD

camcard

CAMCARDは、世界中で1億人以上のビジネスパーソンが利用する無料アプリ。紙の名刺をスキャンしてデータ化します。ビジネスの場面では電子名刺交換ができますので、紙の名刺は不要です。カメラでスキャンしてすぐにデータ化するのでデータをすぐに利用できるのがメリットです。精度は人的OCRには劣りますが、かなり精度は高いといえます。名刺の検索や並べ替え、タグ付けができ、追加情報ややり取りの履歴を添付することもできるので便利です。クラウドで共有するのでスマホ、パソコン、タブレットなどいつでもどこでも他の人とデータを共有することができます。

スマート名刺管理

スマート名刺管理

スマート名刺管理は、ジャストシステムが提供する無料アプリ。iPhone、Android対応。カメラで撮影した名刺をデータにすることができます。OCRの精度は人的OCRには劣りますが、FacebookやTwitterなどSNSとの連携や、Googleコンタクトとも連携できます。初期状態では30件まで登録でき、徐々に登録件数が減り、27週目で登録できない仕組みになっています。Windows版があるので、そちらの制限解除キーを使うことで、制限がなくなります。

Evernote Hello

evernote

Evernote Helloは、Evernoteが開発した無料アプリ。iPhone、Android対応。Evernoteと連携しているので、すでに利用している人には使いやすいアプリです。リリース当初は、初めてあった人の顔写真を登録するものでしたが、名刺をスキャンできるようになってから、名刺管理に使えるようになっています。紙の名刺をEvernoteに一元化でき、人と出会った日時や場所、メモを記録できます

まとめ

名刺管理サービスを利用することで、名刺の管理が簡単になるだけではなく、マーケティングや顧客管理も簡単になります。自社の利用実態に合ったサービスを見つけてみてください。

この記事のチェックポイント
  • 名刺管理サービスには法人向けと個人向けがある
  • 有料サービスにはクラウド型と買取型がある
  • 文字認識に人がかかわるかどうかで料金がかわる
  • スマホカメラでデータ読みこみができるかどうかチェック
  • 無料アプリはクラウド型がほとんど
  • スマホアプリは一度に大量の名刺読み込みには向かない
  • アプリにはメッセージ機能がついたものがある

(編集:創業手帳編集部)

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