「かながわビジネスオーディション2020」神奈川県知事賞株式会は inaho株式会社・菱木 豊 氏!

創業手帳

かながわビジネスオーディション2020の様子をお伝えします。

(2020/02/10更新)

2020年2月7日、神奈川県横浜市にて「かながわビジネスオーディション2020」が開催されました。県と神奈川産業振興センターが主体となって毎年1回開催している、創業や新事業分野への進出にチャレンジしている企業のビジネスプランコンテストです。今回は、昨年11月から12月にかけて開催された「かながわシニア起業家ビジネスグランプリ2020」の発表と表彰式も同時に行われました。

最終審査に残った10社によるピッチと、選考の様子をお伝えします。

この記事の目次

新産業の次世代を担う有望企業10社が登壇

北村実行委員長

イベントの開催にあたって、かながわビジネスオーディション実行委員長の北村明氏が開会の挨拶をしました。北村氏は「今年のオーディションには100件の応募があり、昨年よりもさらに成長性があり、革新性の高いプランが大変多かったと感じました」と、期待を語りました。

最終審査に残った10社の代表と事業内容を紹介します。

子育て応援ブランド「papakoso(パパコソ)」株式会社ワンスレッド

最初に登壇したのは株式会社ワンスレッドの半田真哉氏です。

同社は、“パパの子育てから、家族に笑顔を” をモットーに、男性の家事育児が当たり前となる社会を目指し、パパ専用の子育てグッズや家族に笑顔が広がるアイテム・サービスを企画・開発・販売をしています。これまでに、パパ&ママ140人と考えた理想のパパバッグや、パパ専用簡易抱っこ紐「papa-dakko(パパダッコ)」の商品開発、家族向けのイベント展開などを行っています。

自動野菜収穫ロボットで次世代農業 inaho株式会社

続いて登壇したのは、inaho株式会社の菱木豊氏。

同社は、自動野菜収穫ロボットを活用した生産者向けに、※RaaSサービスを提供しています。野菜の収穫作業に代表される人の判断が必要な農作業を、”AI”と”ロボティクス”でサポートすることで、人手不足や農業経営の課題を解決することを目指しています。

※Raas・・・”Robot as a Service”の略。ロボット制御用のソフトをクラウド上で提供するサービスのこと。

MiiTel(ミーテル)で電話業務における『ブラックボックス問題』を解消 株式会社RevComm

3番目に登壇したのは、株式会社RevCommの會田 武史 氏です。

同社は、電話営業・顧客対応を人工知能で可視化して生産性を飛躍させるサービス「MiiTel」の開発を行っています。

MiiTelを導入することで録音解析、スコアリングし、「担当者が何をどのように話したか分からない」「成約失注の理由が分からない」といった、電話業務における『ブラックボックス問題』を解消します。MiiTelは2018年10月のリリース以降1年間で200社、350万通話に達するサービスに成長し、また 2019年は8つの大会で優勝あるいは受賞しており、これからが期待できるサービスです。

會田代表の創業エピソードは、インタビュー記事で詳しく紹介しています。

TechCrunch 2019で最優秀賞! RevComm會田代表が挑む「MiiTel入ってる」世界作り

ねこトイレで病気の早期発見「toletta®/トレッタ」株式会社ハチたま

続いて登壇したのは、株式会社ハチたまの掘宏治氏。

同社は、ねこのトイレにIoT/AIを用いて、体重や尿量などを常時モニタリングできる、スマートねこトイレ「toletta®/トレッタ」の開発をしています。

ねこの半数は泌尿器疾患にかかるのですが、ねこは体調不良を隠す動物であるため、病気が見つかりにくいです。このことから、初期症状の体重や尿量に変化が現れる点に着目し、本事業を行ったそうです。飼い主はいつでも、どこからでもスマートフォンアプリでねこの健康を見守ることができます。

掘氏が掲げるビジョンは、以下のインタビュー記事で詳しく紹介しています。

「ペットが幸せになる事業なら、なんでも挑戦する」世界初のIoTねこトイレ「TOLETTA(トレッタ)」開発までの道のり

水から発電する高出力電池装置 東京電業株式会社

続いて登壇した東京電業株式会社の金井稔氏は、同社が開発している、水から発電する防災拠点向け高出力・大容量 100V 電池をPRしました。現在自然災害が多い日本で、保存期間が長く、水を入れると発電するマグネシウム空気電池を導入し、災害時や避難所の生活の負担を少しでも減すことを目指しています。

PC自動ロックで労働時間見える化「iLUTon(イルトン)」
株式会社イージーディフェンス

株式会社イージーディフェンスの石原健一氏は、離席・着席時のPC自動ロックで労働時間を見える化する「iLUTon(イルトン)」の開発を行っています。本事業は、労働時間の見える化だけでなく、PC自動ロックによって情報漏洩を防ぎ、着席時にはすぐに自動ログイン可能なセキュリティシステムとなっています。

超微小液量操作が生み出す「次世代バイオ技術」と「新産業創出事業」
ヨダカ技研株式会社

続いて登壇したのは、ヨダカ技研株式会社の平藤衛氏。

同社は、バイオテクノロジー研究のための理科学機器製造と販売を手掛けています。タッチパネルによる簡単な操作で、細胞を1個単位で抽出することができる「振動抑制型超微小液量吸引吐出ポンプ」を独自に開発し、医療技術の発展に貢献している会社です。

IoT宅配ボックスで再配達いらず 株式会社PacPort

続いて登壇した株式会社PacPortの沈燁氏は、IoTを利用して再配達が不要の宅配ボックスの開発を行っています。

同製品は、宅配荷物の追跡番号を解錠鍵として利用し投函、QRコード(利用者 ID)で受取ができます。解錠鍵の完全デジタル化により、荷受人と荷物を特定、誤配送やなりすまし受取の抑制にもつながります。配送事業者が荷物伝票だけで投函できる解錠システムは、同社のソリューションが国内初です。

産業廃棄物のリサイクル原料化 株式会社オオハシ

株式会社オオハシの塩野武男氏は、大学や大企業との共同開発で、プラスチック処理技術による産業廃棄物(塩化ポリエチレン樹脂)のリサイクル原料化をしています。従来は廃棄処理をしていた塩化ポリエチレンを、2軸押出機によってリサイクル化することで、プラスチック廃棄物の削減や環境改善に繋げます。また同事業は、SDGsにも貢献しています。

手術医師の負担を軽減するウェアラブルチェア「アルケリス」
株式会社ニットー

最後に株式会社ニットーの藤澤 秀行 氏が登壇しました。

同社は、手術医師の負担を軽減するウェアラブルチェア「アルケリス」の開発販売を行っています。

長時間の立ち姿勢で手術をしなければならない医療スタッフに向け、立ち姿勢で身体を支え、腰や足への負担増加を軽減する「身に着けて、歩ける椅子」となっています。同製品は今までにないコンセプトの製品のため、まずは製品への理解を広めることを目指しています。

かながわシニア起業家ビジネスグランプリ2020

「かながわシニア起業家ビジネスグランプリ2020」の受賞者6社も紹介します。

「外国人向け和食料理教室」を世界に展開 わしょクック株式会社

最初に、神奈川県知事賞を受賞した、わしょクック株式会社の富永紀子氏が登壇しました。

同社は、「外国人向け和食料理教室」とFCグローバルビジネスを展開しています。1皿20分で調理できる「外国人向け和食料理教室」の運営や、世界に教室を広げるために「認定講師養成スクール」をスタートさせ、外国人に和食づくりを教えることができる講師の育成も行っています。

ネット上で、本屋に行ったような体験ができる 株式会社紫式部

続いて、優秀賞を受賞した株式会社紫式部の河野真氏が登壇しました。

同社は、古本検索サイ「スーパー源氏」の運営をはじめ、本に関連する事業を多角的に展開しています。プレゼンでは、スーパー源氏に実装された、実際に書店に来店したような感覚で、ネット上で書店内を移動し、買い物ができるサービス「見れるジャン!買えるジャン!」を紹介しました。棚やワゴンから気になる本をクリックし、冒頭数ページを立ち読みすることもできるユニークなサービスです。

「習うより慣れろ」で学ぶ株式投資体験ゲーム あせまねライフ株式会社

あせまねライフ株式会社の宮井博氏はベストアイディア賞を受賞しました。

同社は、ゲームで株式投資を学ぶことができるスマホアプリ「賢者のポートフォリオ」を提供しています。実データを用いた株式投資ゲームの体験を通じて、「習うより慣れろ」の精神で資産形成に向けた知識を学べることをPRしました。

ゴルフ場コース管理でのドローン活用 ドローン・アイティー株式会社

続いて登壇したのは、奨励賞を受賞したドローン・アイティー株式会社の金子信洋氏です。

同社は、ゴルフ場のコース管理でドローンで撮影した画像と位置情報をクラウドサービスに取り込み、コース管理の作業を俯瞰できるシステムを提供しています。ドローンの自動飛行により、樹木や芝生等のコース情報を収集・提供することで、効率的なコース管理が可能になります。

超高精細画像によるコンクリートのひび割れ検出 リアロップ株式会社

続いて登壇したのは、同じく奨励賞を受賞したリアロップ株式会社の奥村明弘氏です。

同社は、機械学習を用いて写真の収差(ゆがみやボケ)を無くした超高精細画像を作る技術で特許を取っています。レンズの質に関わらない高精細な画像を再現できる技術を活かして、コンクリートのひび割れの検出に利用する事業を行なっており、道路やトンネル、橋脚の点検等に応用することができます。

えのバーガープロジェクト202X フドーコーポレーション

最後に登壇したのは、同じく奨励賞を受賞したフドーコーポレーションの永野琢磨 氏です。

永野氏は、江の島と灯台をモチーフにしたハンバーガー「えのバーガー」の販売でエントリーしました。事業が実現した折は、東南アジアでタクシーとして使用されているツクツクを宣伝カーとして使用する予定です。観光地として全国的に有名な江の島を、さらにクローズアップし、地元藤沢の観光ビジネスの貢献を目指しています。

栄えある神奈川県知事賞は、inaho株式会社・菱木 豊 氏

かながわビジネスオーディション2020の最優秀賞である、「神奈川県知事賞」を受賞したのは、inaho株式会社です!おめでとうございます!

受賞にあたり、菱木氏は

「私は生まれも育ちもずっと鎌倉で、本当に神奈川県は私のホームです。是非優勝したいなと思っていたので、非常にありがたい賞をいただけたことを嬉しく思っています」

とコメントしました。

その他の受賞については、以下の通りです。

  • 株式会社ニットー 藤澤 秀行 氏 【イノベーション大賞】
  • ヨダカ技研株式会社 平藤 衛 氏 【KISTEC賞】、【KSP賞】、【日本技術士会神奈川県支部賞】
  • 株式会社オオハシ 塩野 武男 氏 【神奈川県信用保証協会賞】、【MINERVA賞】
  • 株式会社ワンスレッド 半田 真哉 氏 【神奈川産業振興センター賞】
  • 株式会社RevComm 會田 武史 氏 【神奈川ニュービジネス協議会賞】
  • 株式会社ハチたま 掘 宏治 氏 【神奈川県情報サービス産業協会賞】
  • 東京電業株式会社 金井 稔 氏 【神奈川県中小企業診断協会賞】
  • 株式会社PacPort 沈 燁 氏 【JEA賞】

神奈川県知事賞を受賞した菱木 氏

今後も神奈川県にて、幅広い世代から有望な起業・新分野進出のアイデアが羽ばたいていく期待を感じられるイベントでした。

(編集:創業手帳編集部)

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