確定申告はスマートフォンで簡単にできる!スマートフォン申告のメリットなどを解説!
確定申告はスマートフォンのマイナポータルアプリで簡単に!
確定申告は、スマートフォンでも簡単に行えます。
スマートフォン申告を選択することで得られるメリットもあるため、どのような場合に利用できるのか知りたい方も多くいるかもしれません。
条件を満たしていれば、マイナポータルアプリを使った確定申告が可能です。
今回は、スマートフォンで確定申告ができる条件やマイナポータルアプリの概要、スマートフォンで確定申告する際の手順やメリット、注意点などを解説していきます。
スマートフォンで確定申告をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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この記事の目次
スマートフォンで確定申告ができる条件とは?
スマートフォンで確定申告を行うには、条件をクリアする必要があります。
まずは、どのような条件をクリアしているとスマートフォンで確定申告ができるようになるのか解説していきます。
スマートフォンで利用できる国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用できる所得と控除は以下のとおりです。
対象の所得 | 対象の控除 |
・給与所得 ・雑所得 ・一時所得 ・特定口座の上場株式等譲渡所得や配当所得 ・前年繰り越し分の上場株式などの譲渡損失額 ・事業所得や不動産所得 |
・すべての所得控除 ・政党等寄附金特別控除 ・災害減免額 ・外国税額控除 ・予定納税額 ・本年分の繰越損失額 |
会社員の場合
会社員で医療費控除を受ける場合やふるさと納税を行うがワンストップ特例制度を利用しない場合などは、年末調整で控除できない所得控除や税泊控除の申告をスマートフォンから行なえます。
このようなケースに該当する方の確定申告も、スマートフォンを使った手続きが可能です。
副業による所得の確定申告をするのであれば、雑所得や給与所得に該当する方なら国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用できます。
「確定申告書等作成コーナー」もスマートフォンから利用でき、確定申告が行えます。
個人事業主・フリーランスの場合
2023年度分の確定申告からは、「確定申告書等作成コーナー」で青色申告決算書や収支内訳書を作成する場合のみ、事業所得や不動産所得もスマートフォンから申告できるようになりました。
これまではパソコンだけに対応していましたが、スマートフォンでも利用できるようになったため、利便性が大幅に向上しています。
不動産所得や事業所得などがある場合に、青色申告をする時は青色申告決算書、白色申告をする場合は収支内訳書の作成と提出が必須です。
どちらもスマートフォンから提出することが原則となっているため、確定申告を行う際はあらかじめ準備しておかなければいけません。
スマートフォンで確定申告ができない場合もある
スマートフォンで確定申告を行う、「確定申告書等作成コーナー」は、会社員が医療費控除や住宅ローン控除などを受ける場合であればスムーズに進められるためおすすめです。
しかし、申告内容により利用できなかったり、スマートフォン専用の画面に対応していなかったりするケースもあります。
また、個人事業主や副業で事業所得・不動産所得を得ている場合は、「確定申告書等作成コーナー」で青色申告決算書や収支内訳書を作成しなければいけません。
これらの確定申告は、入力すべき項目が多くて煩雑になりやすく、スマートフォンだとやりにくさを感じる可能性もあります。
そのようなケースでは、スマートフォンで確定申告をするよりもパソコンを使うほうが効率的です。
スマートフォンで確定申告ができるマイナポータルアプリとは?
マイナポータルアプリは、スマートフォンで確定申告を行う際に利用するアプリです。2021年1月4日まではe-Taxアプリが使われていましたが、現在はマイナポータルアプリに切り替わっています。
そのため、スマートフォンで確定申告を行うにはマイナポータルアプリを使うことになります。
マイナポータルアプリはマイナンバーカードと紐づけすることにより、行政手続きができるオンライン窓口の役割を担うアプリです。
Google Playストアでダウンロードすると、Androidスマートフォンで使えるようになります。
行政手続きのオンライン申請をはじめ、年金や医療費の記録などの確認もできます。 さらに健康保険証として利用できるなど、新たな機能も随時追加されているアプリです。
今後は、さらに利便性が高まると予想されます。
スマートフォンの確定申告で必要な物
スマートフォンで確定申告を行う際、必要な物がいくつかあります。
ここでは、国税庁サイト「確定申告書等作成コーナー」の利用に必要な書類と、e-Taxアプリを利用する時に必要な書類についてご紹介します。
国税庁サイト「確定申告書等作成コーナー」の利用に必要な書類
スマートフォンで「確定申告書等作成コーナー」を利用する際に必要となる書類は以下のとおりです。
-
- 給与所得の源泉徴収票
- マイナンバーカード(マイナンバー番号が確認できるもの)
- 預金通帳など還付金を受け取る口座番号がわかるもの
- 医療費の明細書(医療費控除の申告をする場合)
- 寄附金受領証明書(寄附金控除の申告をする場合)
医療費の明細書と寄附金受領証明書は、必要な場合のみ準備しておけば問題ありません。
しかし、ほかの3つは基本的に必要な書類となっているため、確定申告を行う際は忘れずに用意してください。
e-Taxアプリを利用する時に必要な書類
スマートフォンでe-Taxを利用するのであれば、ID・パスワード方式またはマイナンバーカード方式から選択することになります。選択する方法により必要な書類は異なります。
【ID・パスワード方式】
ID・パスワード方式の場合は、e-TaxのID・パスワード方式の届出完了通知が必要です。この方法で必要なe-TaxのIDやパスワードは、税務署に申請しなければいけません。
申請時には、運転免許証などの本人確認書類が必要となるため、忘れないように気を付けてください。
また、ID・パスワード方式はマイナンバーカード方式が普及するまでの暫定的な方法とされています。
そのため、いずれはマイナンバーカード方式に移行しなければいけないタイミングがやってくる可能性もあります。
【マイナンバーカード方式】
マイナンバーカード方式の場合は、以下のものが必要です。
-
- マイナンバーカード
- ICカードリーダライターもしくはマイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォン
マイナンバーカードの読み取りに対応したスマートフォンは、「マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧」で確認できます。
使用しているスマートフォンが対応しているか、気になる方はチェックしてみてください。
スマートフォンで確定申告の手順
スマートフォンで確定申告を行う流れは以下のようになっています。
1.スマートフォンで「確定申告書等作成コーナー」にアクセスする
2.「作成開始」をタップし、収入や控除に関する質問に答える
3.e-Tax(マイナンバーカード方式)、e-Tax(ID・パスワード方式)、書面(作成した確定申告書を税務署に持参するか、郵送する方法)のいずれかの提出方法を選択する
4.収入や控除の金額、氏名、マイナンバーなどの情報を入力する
5.作成し終わったデータをe-Taxで送信する
これで一連の流れは終了となります。作成したデータに関しては、スマートフォンに保存可能です。
スマートフォンで確定申告をするメリット・デメリット
スマートフォンで確定申告ができるのは非常に便利です。
メリットも多くあるので、利用したいと考える方も少なくありません。しかし、デメリットに感じてしまう部分もあります。
続いては、スマートフォンで確定申告をする場合のメリット・デメリットをご紹介します。
メリット・自宅で確定申告ができる
スマートフォンで確定申告をすれば、自宅にいながら手続きができます。インターネットで手続きが完了するため、非常に手軽です。
確定申告に必要な書類をプリントアウトして郵送したり、持参したりする必要もありません。
申告期間中であれば、24時間いつでも提出できます。仕事などで足を運ぶ時間や郵送するための準備をする時間を確保できないケースあるかもしれません。
そのような場合でもスマートフォンを使った確定申告であれば、24時間いつでも行えるため手続きがしやすくなります。
メリット・省略できる書類がある
紙で確定申告を行うと、社会保険料控除証明書や医療費のレシートなどを添付しなければいけません。
しかしスマートフォンを利用した確定申告であれば、紙の申請で添付しなければいけない書類を省略できます。省略可能な書類は以下のとおりです。
-
- 源泉徴収票(給与所得者・給与所得者)
- 各種証明書(社会保険料控除・生命保険料控除・地震保険料控除・寄付金控除・雑損控除)
- 住宅ローン控除の借入金年末残高証明書(2年目以降)
- 医療費控除の領収書
- 特定口座年間取引報告書
提出の必要はありませんが、それぞれの書類は5年間保管しておかなければいけません。また、税務署から提出や提示を求められた時は、それに応じる必要もあります。
メリット・スピーディに還付される
還付がスピーディに行われることも、スマートフォンで確定申告を行うメリットとして挙げられます。
紙の手続きと比べると、スマートフォンを利用する手続きのほうが税金還付までの期間が短くなります。
スマートフォンで手続きを行うと約3週間で還付されますが、紙の書類であれば1カ月~1カ月半ほどかかってしまうため、スピードの早さは歴然です。
還付までのスピードはできるだけ早いほうが良いと考えるのは当然です。少しでも早く還付を受けたいのであれば、スマートフォンで確定申告を行ってみてください。
手間がかかるように思えるかもしれませんが、結果的なメリットは明らかにスマートフォン申告のほうが大きくなります。
メリット・青色申告だと控除額が10万円増える
電子申告は、政府も推奨している方法です。青色申告者は2020年度以降に電子申告を行うと、控除額が10万円アップする仕組みになっています。
2018年の税制改正で青色申告の控除額が変更され、2020年分の確定申告以降は青色申告特別控除の金額は65万円が55万円に変更されました。
これでは10万円アップどころか、減っているように思えるかもしれません。
しかし、誰にでも適用される基礎控除額は38万円から48万円に増額されているため、差し引きはゼロです。
また、e-Taxで手続きを行うと特別控除額は65万円のままになるため、結果的に控除額は増えています。控除額が増えると、それだけ税金の負担も軽減します。
そのため、青色申告者は白色申告者と比べ、スマートフォン申告を行うことにより大きな恩恵を受けることが可能です。
デメリット・事前準備に手間がかかる
e-Taxを使った確定申告はメリットも多くありますが、デメリットもあります。特に、事前準備に手間がかかることがデメリットです。
いくつかの事前準備が必要であるため、手続きが面倒に感じて途中で挫折してしまうケースもあります。
必要な手続きには、以下のようなものが挙げられます。
-
- マイナンバーカードを取得する
- 利用者識別番号を取得する
- ICカードリーダーを購入する
- パソコンでe-Taxが使えるように環境を整える
e-Taxの利用には、マイナンバーカードが必須となっています。紙製のマイナンバー通知カードではなくICチップが入っているマイナンバーカードの準備は必須です。
利用者識別番号は3年の有効期限があるため、半永久的に使えるわけではない点にも注意してください。
そのほかにも、読み取りができるスマートフォンも必要になります。
スマートフォンが対応していない場合は、機種変更をしたり、ICカードリーダーを購入したりしなければいけません。
スマートフォンで確定申告をする際の注意点
スマートフォンを使った確定申告は2019年からできるようになりました。
確定申告に関する書類の作成と提出をスマートフォンで完結できるため、魅力的に感じる方も多くいます。
しかし、前述したようにすべての方がスマートフォン申告を利用できるわけではありません。
スマートフォンで確定申告ができるのは、サラリーマンで医療費控除や寄付金控除をする方です。
しかし、サラリーマンであっても2カ所以上から給与を得ている場合や、会社で年末調整を行っていない場合は、スマートフォンでの確定申告ができません。
また、給与収入以外の収入がある方も、基本的にスマートフォンで確定申告は行えないため要注意です。
ただし、不動産所得や事業所得などがある場合に青色申告決算書や収支内訳書を提出するのであれば、スマートフォンでの申告もできます。
スマートフォンでの申告が可能な場合もありますが、判断が難しい場合もあります。そのような時は税務署に相談してみると安心です。
まとめ
確定申告は、スマートフォンを使って行えます。手軽に行えるため非常に便利ですが、条件をクリアしていないと利用できないため注意が必要です。
利用する前に、きちんと条件を確認しておきましょう。
スマートフォン申告ならではのメリットも多くあるため、該当する方は利用を前向きに検討してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)