女性起業家こそ夢を語れ。 自己紹介で掴む、人を巻き込むプレゼン術。

創業手帳woman
※このインタビュー内容は2015年12月に行われた取材時点のものです。

アーティスター代表伊藤ゆうさんインタビュー(その2)

「言葉の伝え方」で人生が変わるとしたら…英会話スクールの講師としてキャリアを積み重ねる過程で、マネージメントに携わる機会を持ったことがきっかけで起業。プレゼンテーションという「言葉の力」を使って聞いている相手も「一緒に夢を叶えたいな…」と思うようなプレゼンの指導を行っているアーティスター代表伊藤 ゆう(いとう・ゆう)さんからお話を伺いました。

伊藤 ゆう(いとう ゆう)
高校時代に日本語教師を目指し、大学進学後は外国語学部日本語学科にて外国語指導法と異文化理解コミュニケーションを専攻。卒業後に渡米し、日本語教育に携わる。帰国後、大手英会話学校にて英会話講師として勤務。子どもから大人まで幅広い年齢層を指導。英会話講師として勤務する傍ら、自らJapan-America Building Bridgesを立ち上げる。地元貢献事業として、秋田県とアメリカをつなぐ国際交流プログラムコーディネーターとして活動。約10年間の外国語指導経験を経て2010年に独立し、アーティスターを設立。「12時間でできる!英語プレゼンテーション術研修」をはじめ、「想いを世界に届ける」を軸に教育プログラムを提供。『ことばで人生が創られる』をモットーに、会社発展に貢献できる人材育成を心掛けている。

プレゼンで巻き込む

ー伊藤さんのプレゼンの強みを教えてください。

伊藤:プレゼンテーションというとスライドを作ったり、PowerPointの資料作りが上手いとか、想像されるのですが、私の場合は言葉の伝え方で、夢が叶ったり、人生が変わるというのがテーマなので、聞いている相手も「一緒に夢を叶えたいな」と思うような伝え方を指導します。「巻き込みプレゼン」ですかね。(笑)

未来をポジティブに語る練習をするのですが、現状を悲壮感漂って語るのではなくて、未来に希望が見えるような、橋がかかっているようなイメージができるアウトプット法を心がけています。

交渉術を教える時には直線的な相手に刺さるロジカルなプレゼン。

ビジョンを語る時にはロジカルも必要ですが、そこまで堅くなくていいというか、言葉の柔らかさとか未来を示唆する言葉とか、一緒に聞いている相手まで私の夢の話を聞いてわくわくしてしまうようなそういう練習です。

ー夢を語ってから現実的な事に発展させていくと相手に伝わって巻き込みやすいという事ですね。

伊藤:不安な時に、最初から現実的な話をすると、引いてしまう人が大半ですからね。

「どうやったら目の前の人と楽しく会話できるのか?」というのが、会話している空間のゴールでもあります。不安をあおるような話をすると、空気が崩れてしまう場合がありますよね。

空気が崩れて、自分の不安の素が出てしまうと、楽しい方向に会話を持って行こうと思っても仕切り直しが難しいこともあるかもしれません。

先ほど「苦しい時ほど笑顔」の話をしましたが、笑顔でいると自然に自分が選択することばも明るくなります。

笑顔で気持ちを立て直して、未来に向けたポジティブな表現で周りを巻き込んで行ってほしいですね。

自己紹介を夢ミニプレゼンの場にする

ー伊藤さんご自身も夢をたくさん叶えていらっしゃいますよね。他にもコツはあるんでしょうか?

伊藤:言葉で夢が叶うか叶わないかが変わってくるのは大変なことだと私は思って、それが私のテーマになっているわけですからね。

何となく自己紹介の中でミニプレゼンをしていたと思います。それが夢を叶える事に繋がっていて、それは今でも自然とやっているのだと思います。

誰かに相談をする時にも、何をどう相談するか?というのを考えますね。

不安を相手に与える表現というのは、切羽詰まっている話や、軸がない話の流れとかで支離滅裂な表現になりがちです。

こういった話は重くなるので、応援してくれるような人も、どう応援したらいいか逆に困惑してしまうのだと思うのですよね。

私は「どうやったら叶えられるんだろう?」という方向性を持って相談することを心がけています。

だから聞いている相手がどうやったら叶えられるかという事を一緒に考えてくれるのです。

「こういう事をしたいなー」と思ったら、助けてくれそうな人がどんどん現れるのは、常にミニプレゼンのような相談をしていくことがポイントだと思います。

どうしたら叶えられるのか? 

未来のアクションにフォーカスしていくのです。

ー頻繁に色々な人に会われているのですか?

伊藤:意図的というのではなく、幸いにもお声をかけていただくことが多いです。

たぶん名刺交換の際に、お互いの自己紹介の内容が共鳴しているのだと思います。その場だけでは、話したりない!となった場合には、次も会いましょうという空気になりますし、何か面白そうだな!と思った場合にも、興味のアンテナが立ちますので、このようなケースが次へ進むチャンスをつくってくれていると思います。

営業活動そのものをする、ということは少ないですからね……笑

女性起業家へのメッセージ

伊藤:女性起業家の数は、男性起業家に比べて少ないので、勉強会や交流会に行っても女性の数が少ないと感じることがあります。

これは逆に言うと「希少価値」と言うのでしょうか?(笑)起業したてで、右も左もわからない私にみなさんとても優しくしてくださいました。

女性は困っていることを素直に相談できて、コミュニュケーションのスキルが高いと思います。

それから、形から入る男性に比べて、まずは出来るところから始めて、軌道に乗ってから次に展開していくという方が多いという特徴がありますね。

かくいう私も、法人化よりも「日本を元気にカッコよく」とか「言葉が人生を創る」とか自分の人生の軸とミッションを叶えるというのが事業の始まりでしたからね。

でも、起業全般、男性女性問わず最初の3年まで生き残れるのは3割しかいないとも言われていますよね。

私も「最初の3年」を越えるまでは、何度も大きな壁にぶち当たっていましたし、心が折れそうなことがたくさんあったように思います。

もし、今苦しい時期を過ごされている方がいらしたら「苦しい時こそ笑顔!」を実践してみて下さい。

不安な事を明るく話せるようになるプレゼンができれば尚良いですね。

女性起業家は「笑顔」が断然似合います。

笑顔と前向きプレゼンで社会を明るくしていきましょう!

(編集:創業手帳編集部)

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