予算管理の5ステップ!予算計画を立てれば、行動計画も見えてくる
予算はどうやって決めればいいの?という方必見!
(2016/11/30更新)
会社を創業したばかりだと、何にどんな予算をかけたらよいのかという「予算管理」の流れが分からないかたも多くいると思います。予算を立てれば、おのずとすべき行動も見えてきます。今回はそんな予算管理のキホンと計画を立てる際のポイントを解説します。
この記事の目次
予算管理・予算計画とは
予算管理とは、一定の期間での経営活動の実績を確認し、分析をすることを言います。予算管理をした上で、予算を立てることを予算計画と言います。
予算計画を立てた後は、立てた予算と実際の達成値をチェックし、社員にフィードバックしていきます。目標値とのズレがあれば、仮説を立て、施策を打ち、実行し、振り返る。こういった、戦略的な行動(=PDCAサイクル)を回していく一連の流れを予算管理と言います。
予算管理の5ステップ
予算管理ステップ1:予算の目的を考える
- ポイント
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- 予算のたてっぱなしはダメ!
- 予算を何故立てるのかという目的意識が大切
予算管理を行う際に最も起こりがちなことは、「予算のたてっぱなし」です。予算を立てたはいいけど、浸透していなかったり、行動にまで落とし込めていなければ、何の意味もありません。
予算をたてっぱなしにしないためには、目的意識を持つことが大切です。どんな目的を持つのかは、会社それぞれで構いません。
一般的なのは、予算を立てることで「営業利益1000万円!」など”会社としての目標値”の設定をするという目的です。また、そのような目標値を設置したときの”達成までの行動計画”を設定するという目的も考えられます。
他には責任の所在を明確化するという目的もあります。例えばリーダー(責任者)を決めて、そのリーダーにどれだけの責任を持たせるかということや、その責任者の評価をする際も、予算が1つの指標に成ります。
予算管理ステップ2:過去の損益計算書を事業部ごとに分割してみる
- ポイント
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- リーダーの責任範囲で動かせる予算を組む
続いて、各部門ごと(営業部、マーケティング部、編集部など)にこれまでかかったコストと利益をまとめた「損益計算書」を作ってみましょう。この際は、過去の損益計算書を振り分けるだけで構いません。
おおよそ各部門ごとの予算感が見えたところで、これからの展望も踏まえて、リーダーの責任範囲で動かせる予算をわりあててみましょう。
予算管理ステップ3:各部門の予算を使用用途ごとに分割してみる
- ポイント
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- 使用用途は勘定科目ごとに分割する
部門ごとの大枠予算を決めたら、その予算を何に使うかを決めていきます。例えばマーケティング部であれば、「WEB広告費30万円」「販促物作成費10万円」「セミナー運営費」などです。分割する際は、損益計算書を使用している分、勘定科目に当てはめると善いでしょう。
予算管理ステップ4:予算に基づいた行動計画を立てる
ここまでで、細かい予算配分ができました。続いて、予算に応じた行動計画をリーダーに考えてもらいましょう。例えばマーケティング部のリーダーに「WEB広告費30万円(昨年比マイナス10万)」についての行動計画を立ててもらったとします。
行動計画としては、昨年よりも予算が削減されたということで、よりコストパフォマンスを追求した広告施策が求められます。「クリエイティブの改善」や「ターゲットの再設定」、「ABテストの実施」などといった行動計画が想定できるでしょう。
予算管理ステップ5:損益計算書のバランス調整
- ポイント
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- 最終調整は念入りに!
各部門の損益計算書が完成し、行動計画が立ったら、 全体的なバランスをみて調整をしてみます。やっぱりここの予算を増やそう、減らそう、といった調整は必ず出て来るものです。修正後はリーダーに行動計画を見直してもらいます。そういった修正を繰り返し、予算が完成します。
実績が出た後の予算管理は
行動計画通りに1年もしくは半年間施策をうったあとは、実際にどのような実績がでたのか確認します。予算通りに進んだのか、利益はどれくらい違ったのか、改善点はどこにあるのか、といった点をリーダーにヒアリングしながらまとめていきます。そして同様に来年度の予算管理・行動計画を立てていきます。
予算見直しのタイミングは?
予算管理の見直しを行うタイミングは、会社それぞれで構いません。半年や四半期ごとに確認することをフォーキャスト機能と言います。やりっぱなしにしないためにも、なれていないうちは予め決めておくと良いでしょう。
行動計画の見直しに大切なこと
行動計画を見直していくには、実際に施策を実行している社員やその上長であるリーダーとの意思疎通がかかせません。そのため、経営者は、社員からリーダーへの報告がスムーズに行われているかといったことを確認しなければなりません。
また、行動計画が上手く行っていなかった場合のリーダーから社員へのフィードバックが適切に行われているかもチェックする必要があります。経営者がきちんと仕組み作りをしてあげることで、成果もかわってきます。
(執筆:創業手帳編集部)
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