デキる営業マン養成講座|自然と顧客が寄ってくる”営業レター”とは
「足で稼げ」はもう古い。顧客から「買いたい」と思わせる仕組み創りを。
(2016/06/24更新)
突然ですが「営業」と聞いて何を想像するでしょうか?
- 朝から晩まで飛び込み営業をしなくてはならない
- お客様を接待しなくてはらない
- 頭を下げて買ってもらう
など、ほとんどの人は「営業はキツイことばかりなのでは・・・」と思っているでしょう。
しかし、世の中には毎月楽々とノルマをクリアしてしまう営業マンも存在します。そんな営業マンは、普通の営業マンと何が違うのでしょうか。答えは、商品を「売る」のではなく、「買いたい」と思わせる工夫ができているかどうかです。
今回は、悩める営業マンのために明日から使える「営業レター」をご紹介します。
◆デキる営業マン養成講座アーカイブ
第一回:自然と顧客が寄ってくる”営業レター”とは
第二回:塩漬けリスト開拓に効果絶大なある方法とは
第三回:足を動かさずに”攻め”の営業をする方法
第四回:クロージングの確度を最大限まで上げるには
第五回:商談にもPDCAを!営業スキルを底上げする「トーク設計図」とは
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この記事の目次
デキる営業マンとは
売れている営業マンはお客様と定期的に接触しています。いわゆるザイアンスの法則からと言われるもので、接触頻度を高めることでお客様との距離を詰めていくのです。一部の天才営業マンはそれを電話や訪問で行います。
しかし、突然訪問したり、突然電話をしたりすればお客様は迷惑がります。生まれ持った人から好かれる才能が無い限り嫌われ、うまく行かないのです。ではどうすればよいのでしょうか?それを解決する方法の一つとして誰でも実行可能な「営業レター」をご紹介します。
営業レターとは
口下手で人見知りでも、トップ営業マンになれる
営業レターの詳しい話をする前に少し私の事をお話しさせて下さい。私は大学を卒業して、ある大手の住宅メーカーへ入社しました。大学は工学部の出身だったのですが、営業マンをしている友人の父親が楽しそうに仕事をしているのを見て、あえて営業職を選んだのです。
しかし、入社してみると、それが勘違いだったとすぐに気付きます。午前9時から午後9時まで各家庭を訪問し、それが終わってから帰社し、見積りや企画書を作成します。深夜の24時まで働く毎日が続きました。家と会社を往復するだけの日々です。
しかも、それだけ努力をしてもノルマはまったく達成できません。上司からは「ダメ営業マン」の烙印を押されてしまっていたのです。
信頼を積み重ねる「営業レター」
ところが、あることをきっかけとしてトップ営業マンになります。一言で言えば、今までしていた訪問をやめ手紙でフォローするように変えたと言う事です。口下手で人見知りだった私は新規のお客様への訪問を苦手にしていました。直接お客様にお会いするより文章で伝えた方が何倍も伝わったのです。
またお客様自身も訪問される事を嫌う人が増えました。現代のお客様のスタイルとマッチした事もあり結果は見違えるようによくなりました。
ただ単に手紙を送るだけでなくお客様に送る情報をシリーズ化し、より信頼を得られる方法を考えて送りました。それを「営業レター」と呼んでいます。営業レターを活用するようになってから私は7年間のダメ営業マンから一気にトップ営業マンとなったのです。
「営業レター」のメリット
「訪問から手紙に変えただけでトップになったの?」と疑う人もいるでしょう。しかしよく考えて下さい。あなたが家にいた時に突然営業マンから訪問されたり、電話されたりしたらどうでしょうか?
間違いなくお断りするはずです。自分がされて嫌の事をいざ自分が営業の立場になるとコロッと忘れてしまう人が多いのです。
現代のお客様は昔のお客様と違って警戒心が強く、営業マンからハードにアプローチされることを極端に嫌います。その点営業レターであればソフトにフォローできますし、手が空いた時にじっくり見る事ができます。営業マンにとってもお客様にとってもメリットがあるのです。
またコスト的にもメリットがあります。直接お客様を1件訪問するとなればガソリン代や人件費などを入れると相当な金額になるでしょう。その点ハガキなら52円、手紙でも82円で全国どこでも送る事が可能です。
その上訪問するよりも何倍も自分の言いたい事が伝わります。まさに創業時の会社にピッタリなツールだと言えます。
「営業レター」には3つのステージがある
アプローチレター
アプローチレターは「ハガキ」「自己紹介文」「挨拶文」「お役立ち情報」の4つのパーツから構成されています。そして、この4つのパーツを組み合わせてスケジューリングし、効率よくお客様との信頼関係を築いていくことが主な目的です。
レスポンスレター
レスポンスレターとは、お客様を商談してくれるところまで引き上げるツールです。ただし、このレスポンスレターだけをお客様に送っても効果はほとんどないのです。あくまでもアプローチレターでお客様との信頼関係が築けているということが前提となります。その意味では、アプローチレターのプラスアルファ的な位置づけになります。
クロージングレター
クロージングレターとは、お客様との商談中に送るもので、商談までランクアップしたお客様を逃がさないためのツールです。このクロージングレターを送ることにより、成約率は格段にアップします。
以上のように営業レターは3つのステージで構成されています。ステージ別に営業レターを使い分けるのです。
まとめ
今回はお客様と接点を持ち続けるための営業レターについての概略をお話ししました。営業レターは才能もセンスも必要ありませんし、ローコストで活用できます。
創業期の会社様にとって営業マンをたくさん雇うのは非常に難しいことです。ぜひ営業レターを活用して新規のお客様から契約を頂いて下さい。
次回は営業レターで一番大切な「お客様と信頼関係を構築するアプローチレター」についてお話します。楽しみにして下さい。
(監修:営業サポート・コンサルティング(株)
代表取締役職 菊原智明(きくはら・ともあき) )
(編集:創業手帳編集部)