売上アップにつながる!AIによる営業・マーケの自動化術
営業・マーケに”人手が足りない”のはもはや当然。AIで成果に直結する活用法とは?
中小企業の多くでは人手不足が問題視されています。人手が足りない部分をほかの人員で補うにも限界があり、営業・マーケティング業務の効率化が求められています。
従来の営業、マーケティングでは働く人の人間性や長時間労働に依存する部分もありました。
人による手作業に依存した手法は競合他社との差別化が難しく、今後続けていけるかは不透明です。
少ない人員でも売上につながる仕組みを構築して業務の自動化を進めるならAIを活用してください。どういった活用法があるのかまとめました。
営業やマーケティングの効率化にAIを活かすなら、まずは代表的な生成AI「ChatGPT」を理解することから始めましょう。
創業手帳がまとめた 「ChatGPT生成AIガイド」 では、業務での活用例や注意点をわかりやすく紹介しています。
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この記事の目次
営業・マーケで今すぐできるAI活用5選
営業やマーケティングは、経験や実績が重視されるため、AIは活用できないと思われがちです。しかし、実際には多くの場面でAIが活用できる余地があります。
以下では、導入しやすい順序で具体的なAI活用方法を紹介しました。
(1)SNS・広告文の自動生成
ChatGPTなどのAIを使えば、キーワードを入力するだけでそこから効果的な広告文やSNS投稿文を自動生成できます。
文案作成は、人によって得意不得意があり、疲れてくると誤字脱字が増えてくる人もいるかもしれません。
人によっては数時間かかっていた文案作成作業も、AIを使えば数分で完了します。
AIは過去の成功事例を学習できるので、コンバージョン率の高い文章パターンを提案してくれます。時間を短縮しながらより効果的な文章を生成可能です。
文章の自動生成によって、営業・マーケの仕事が効率化できれば、従業員はその分の時間をほかの作業に集中できます。
(2)チャットボットで問い合わせ対応を自動化
問い合わせ対応も人手が必要な仕事です。Webサイトにチャットボットを設置することで、よくある質問への対応が24時間自動化可能です。
顧客の初期対応をAIが代行すれば、担当者は重要な商談や提案業務に集中できるようになります。
チャットボットの導入にはプログラミングの知識が必要と思われがちですが、ノーコード対応のサービスを利用すれば、プログラミング知識がなくても簡単に導入できます。
(3)メールマーケの自動配信・最適化
メールマーケは、メールを使って顧客とコミュニケーションを取り、コンバージョンに導く施策です。
メールマーケでは扱う情報が膨大になるので、人だけで分析しようとすればどうしても時間がかかります。
顧客の行動履歴や属性データをAIが分析すれば、最適なメール配信タイミングを自動判定して最適化可能です。
個々の顧客に合わせたパーソナライズされたメール内容を自動生成できるので、開封率向上が期待できます。
配信結果をAIが学習して次回の配信を最適化するため、継続的な成果改善が見込めます。
(4)営業トークや提案資料の自動アシスト
営業の仕事は、資料作成や顧客の管理や問題解決と幅広い内容を手がけます。営業のアシストの分野でAIが効率化できる部分も多くあります。
具体的には、商談内容をAIが要約し、次回のアクションプランや重要なポイントを自動抽出可能です。
さらに提案書のたたき台作成をAIが支援するため、新人営業でも一定品質の資料が作成できます。
営業も学習させることで成長が見込める分野です。過去の成功事例をAIが学習していけば、勝率の高い営業トークパターンを提案してくれるようになります。
(5)見込み客のスコアリング
CRMは、Customer Relationship Managementの略称です。顧客情報や行動履歴を登録して顧客管理に使われています。
CRMに蓄積された顧客データをAIが分析すれば、受注確度の高い見込み客を自動的に特定できます。
AIの分析によって営業リソースを最も有望な見込み客に集中させることで、受注率と売上単価の向上に貢献するでしょう。
CRMツールの中には生成AI機能が搭載されているものもあり、文章作成や要約、売上予測やアイデア出しなども活用できます。
営業・マーケのAI活用が「売上」に直結する3つの理由
そもそも営業・マーケには担当者がいるからとAI活用を考えたことがない企業もあるかもしれません。
しかし、営業・マーケでAIを活用することで、想定以上の成果が生まれることがあります。
どうして営業・マーケのAI活用が売上に直結するのかまとめました。
見込み客を見逃さない仕組みが作れる
AIを営業に活用すると、判断の精度が向上します。過去の成約データをAIが学習することで、受注確度の高い見込み客を自動的に特定できるので成約率の向上にも貢献します。
加えて、見込み客の優先順位を判断できるので、営業アプローチの精度が大幅に向上するのです。
今までの営業活動は、相手との関係性を構築したり雰囲気を読み取ったりといったスキルが求められ属人的になりがちでした。
しかし、AIを使えば人間の経験や勘に頼らなくてもデータに基づいた客観的な判断で営業活動を最適化できます。
最適なタイミングで顧客にアプローチできる
顧客へのアプローチのタイミングや頻度を分析することもAIの得意分野です。
顧客の行動履歴をAIが分析し、購買意欲の高まったタイミングを自動検知してアラートを送信できます。
担当者が忙しいとついついコンタクトの頻度が下がってしまうことがあります。顧客は忘れられてしまったと感じるかもしれません。
AIがあれば、適切なタイミングでのフォローアップを自動実行できます。
自動フォローシステムや通知機能により、最適なタイミングで顧客との接点を持てるようになれば信頼関係構築にも役立ちます。
限られた人員でも売上を最大化できる
多くの会社で人手不足が問題です。
AIでチャットボットや広告最適化、ルーチン作業の自動化が実現すれば、限られた人員でも24時間対応が可能になり業務負担が軽減できます。
人員が不足すればそれだけ売上も下がってしまうように感じられるかもしれません。
しかし定型的な業務をAIが代行することで、営業担当者は重要な商談や新規開拓に集中でき、生産性、売上の向上につながります。
AIの力を借りれば中小企業でも大手企業と同等の営業・マーケティング活動が展開できるるので規模が小さい会社や個人事業主にとってのビジネスチャンスです。
AI導入のハードルと乗り越え方
AIの導入には多くのメリットがあるものの、実際に使うとなると様々な問題が発生します。
ここからは具体的にどういったハードルがあり、どのように乗り越えればいいのかをまとめました。
コストの不安を解消する方法
AIを導入する時に、まず確認したいのがコストです。実は無料プランや月額数千円の低コストツールからはじめられるため、初期投資を最低限に抑えて導入できます。
ROI(投資対効果)を測定しながら段階的に予算を増やせば、リスクを最小限に抑えられます。
多くのAIツールにはいくつかの料金プランが用意されているので機能やプランを比較して選ぶようにしてください。以下ではAIと料金についてまとめています。
AIツール | 料金 | 無料プランの有無 |
ChatGPT | Plus:月額$20 Pro:月額$200 Team:ひとりあたり年額$25 ひとりあたり月額$30 Enterprise:要相談 |
有 |
Grok | ベーシック:月額326円 年額3,916円 プレミアム:月額980円 年額12,800円 プレミアム+:月額1,960円 年額25,600円 SuperGrok:要相談 |
有 |
Canva | Canvaプロ:ひとり当たり年額8,300円 Canvaチームス:ひとり当たり年額15,000円 Canvaエンタープライズ:要相談 |
有 |
GitHub Copilot | Copilot Pro:月額$10 年額$100 Copilot Pro+:月額$39 年額$390 |
有 |
操作の難しさを克服する方法
AIについて、プログラミングの知識がないと使えないと思っている人は少なくありません。
しかし、多くのAIツールは直感的な操作性を重視しているので、基本的なPC操作ができればスキルに自信がない人も十分使いこなせます。
AIによって使い勝手に違いはありますが、ノーコード対応や日本語UIのツールを選択すれば簡単に使いはじめられます。
もしも、AIを知ってより深く勉強したいと感じた時には豊富にあるYouTubeやオンライン講座などの学習リソースを活用してください。
独学でも操作方法を習得できるので、まずは担当者が勉強して周囲にレクチャーするような形で導入できます。
情報漏洩リスクを回避する方法
外部のものを導入する時には、情報漏洩やセキュリティリスクについて考えなければいけません。
AIは活用範囲が広いため、顧客情報や社内の機密情報にも影響するリスクがあります。
AIを選ぶ時には、セキュリティ認証を取得しているツールを選択し、適切なアクセス権限設定を行ってください。
どうしても不安が残る場合には、まずは社内利用のみでスモールスタートし、段階的に適用範囲を拡大する方法があります。
機密情報は含まない業務からはじめて、AIツールの安全性を確認してから重要な情報を扱うようにするなど社内で運用ルールを策定してください。
AIに入力する情報の範囲についてガイドラインを設けるとともに情報のマスキングや匿名化も有効な手段です。
AI利用環境を保護するためのツールもあるので導入を検討してください。
営業・マーケでのAI活用に関するよくある質問
営業・マーケでのAI活用は徐々に広がりつつあります。ここでは、これからAI活用を考えている企業に向けてよくある質問をまとめました。
顧客データが少ないと効果が出ないのでは?
AIを活用する場面と聞くと、多くのデータを処理して分析するといったものを想定する企業もあるでしょう。
そのため、起業したてでは、蓄積したデータがまだ多くないからAIを活用する場面はないと思われてしまうことがあります。
しかし、実際にはデータ量が少ない初期段階でも、作業時間の短縮や品質向上の効果は十分に期待できます。
問い合わせ対応や文書生成のように汎用的なAI機能からスタートすれば、十分に業務効率の向上を実感できるはずです。
AIを徐々に利用しながら逐次データが蓄積されるので、より高度な分析機能が活用できるようになっていきます。
AIを導入してからいきなり高度な分析に使うのではなく、使い方に慣れながら活用できる場面を増やしていくようにします。
うちの業種でも使えるの?
エンドユーザーと直接かかわりがないなど業種によっては、AIを活用するシーンがないと思われるかもしれません。
しかし、BtoB・BtoC問わず、問い合わせ対応や広告運用、提案書作成などの共通業務は存在します。
これらの業務は定型業務も多いため、AIで業務負担を削減できる余地がある可能性は高いです。
専門性が高い業種でも業界固有の専門用語やノウハウも、AIに学習させることで対応可能です。
実際に製造業からサービス業まで幅広い業種で導入実績があり、業界を問わず効果が確認されています。
どのような導入事例があるのか調べてみてください。
社員が使いこなせる?
多くのAIツールは直感的な操作が可能で、基本的なPC操作ができれば習得できます。
AIを導入する時には、まずひとりの担当者が試用し、操作方法や活用ノウハウをマニュアル化してから社内展開するような流れが理想的です。
AIの導入に当たっては、段階的な導入できるような社内ルール作りと、継続的な社内研修の計画が必要です。
研修で社員のAIリテラシーを向上させるようにしてください。
まとめ|AIで”売れる仕組み”を先に作ろう
多くの仕事では、ノウハウや経験といった属人的要素が重要視されてきました。
しかし営業・マーケティングの成果は属人的な勘と経験だけでなく、仕組み化による再現性が重要になりつつあります。
AIを活用すれば、少ない人員でも売上につながる自動化システムを構築可能です。まずはひとつのツールからはじめて、段階的に活用範囲を拡大することが成功への近道です。
「営業資料の作成に時間がかかる」「SNS投稿のネタが思いつかない」——
そんな課題も、生成AIの活用で大幅に効率化できます。
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(編集:創業手帳編集部)