サブスクとレンタルの違いはどこ?それぞれの特徴やメリットを知ろう

創業手帳

サブスク・レンタル・リース・リカーリングの違いとは?


サブスクとレンタルは、どちらもものを所有することなく利用できる方法です。消費者にとっては、面倒な手続きも少なくて高い利便性があります。
また、サブスクとレンタルは事業者にとっても継続的な収益が見込める商材です。
消費者が商品やサービスを知って自分の生活に取り入れたいと感じられるようなサブスク、レンタルが理想的です。

それぞれの違いを活かしてビジネスに利用してください。

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今さら聞けない!サブスクとレンタルの違い


消費者の行動は昔と比較して大きく変化しています。
昔は、ものを所有する消費行動が普通だったのに対して、近年では利用したい時だけ使う所有しない消費行動が増えました。
そういったニーズに応える販売手法が、サブスクやレンタルです。話題になることも多いですが、その意味を説明できるでしょうか。

ここでは、サブスクやレンタルの意味や似た用語との違いを紹介しています。

サブスク レンタル リース リカーリング
料金体系 定額 定額 定額 従量課金
期間 長期間継続が前提 短期 長期 長期
途中解約 あり なし なし あり
取引形態 継続 単発 継続 継続
所有者 事業者 事業者 事業者 顧客

サブスク(サブスクリプション)とは

サブスクは、サブスクリプションの略称です。一定の料金を支払っている間は、継続してサービスを受けられるビジネスモデルのことをいいます。
一定期間、音楽や動画の配信サービスや商品が送られてくるサービスがサブスクです。

買い切り型のビジネスモデルでは、その都度商品やサービスを購入します。しかし、サブスクは、継続してサービスや商品が購入されることが前提です。
サブスクを提供する側は、将来の安定した収益が期待できます。また、消費者側もサブスクを利用することで、商品やサービスを毎回購入不要で楽しめます。

サブスクといえば定額制のサービスというイメージがあるかもしれません。しかし、サブスクの料金体系には従量制もあります。

レンタルとサブスクの違いとは

商品をその都度購入しなくても利用できる仕組みとして、レンタルもあります。
サービスを提供する企業によって異なりますが、一般的にはレンタル会社が保有しているものを短ければ数分、長ければ年単位で貸し出すビジネスモデルです。

消費者は、契約期間や返却期間の期日までにレンタルした商品を返却します。レンタルではひとつのものを多数の人に貸し出すため、扱われている商品は基本的には中古です。

レンタルは、ものを所有せずに必要な時だけ利用する消費行動という点ではサブスクと同じです。
一般的にレンタルは比較的短期間の取引きで、単発の貸借の場合にはサブスクではなくレンタルが使われています。

リースとサブスクの違いは?

サブスクやレンタルと同様のサービスにリースがあります。リースは、リース事業者が所有しているものを、数カ月から数年間にわたって貸し出すビジネスモデルです。

サブスクやレンタルと似ていますが、リースはOA機器のような高単価な商品が一般的で、主にBtoBで使われています
リースは途中解約ができなかったり、解約で違約金が発生することもある点でいつでも解約できるサブスクとは大きく異なっています。

リカーリングとサブスクの違いは?

リカーリングは、消費者が商品やサービスの本体を購入してから、それに付随する消耗品やサービスを利用できるビジネスモデルです。
具体的には、プリンターを購入してインクやトナーといった消耗品をリカーリングで利用するケースや、携帯電話の通信料などが挙げられます。

リカーリングは長期契約が多く、消費者が利用した分だけ料金が発生する点が特徴です。

サブスクとレンタル、リース、リカーリングの特徴の違い


次に、サブスクとレンタル、リース、リカーリングの特徴の違いを見ていきましょう。

サブスク レンタル リース リカーリング
代表的な商材 各種会員制サービス(音楽や動画) 車やDVD
アパレル

OA機器
機械設備
コピー機とインク
端末と通信・通話
代表的なサービス Netflix
Spotify
AmazonPrime
ニッポンレンタカー
TSUTAYA
リコーリース 宅配水サービス・複合機サービス各社

サブスク、レンタル、リース、リカーリングは別々のビジネス形態です。しかし、音楽や動画といったコンテンツは、サブスクでもレンタルでも提供されています。
リースも定額であるため、長期間利用できる点がサブスクと類似したビジネスです。月々定額で車を利用できるサブスクは広く普及が進んでいます。

車のサブスクは、カーリースとの違いがわかりにくく感じるかもしれません。
ほとんど同じようなサービスではありますが、一般にサブスクは解約の自由度が高く、リースは利用期間を決めて契約するため、途中解約しにくいことがあります。

リカーリングは消費者が購入してから従量課金で消耗品を販売するため、サブスクやレンタル、リースとは違った特徴を持っています。
それぞれのビジネスもメリット・デメリットがあるため、理解してビジネスに活用してください。

サブスクとレンタルの利用者のメリットは?


サブスクやレンタルなどの、使いたい時に使いたいだけ利用するビジネスモデルの背景には、消費者の志向の変化があります。
昔の消費は「所有」がメインでしたが、近年はものを持たずに「利用」したいと考えている人が増えているのです。

また、インターネットが高速、大容量化したことで、音楽や動画配信サービスも提供しやすくなりました。サブスクもレンタルも今では多くの人が利用しています。
利用者側のメリットを記載するため、事業に役立てたい場合も参考にしてみてください。

サブスクのメリット

サブスクは、現代の消費者のニーズにマッチしたビジネスです。どのようなメリットがあるのでしょうか。

自分の嗜好に合ったコンテンツと出会える

サブスクサービスの中には、今までの利用履歴から利用者の嗜好に沿った商品やコンテンツをリコメンドするものもあります
利用前アンケートや利用後のレビューから消費者の好みに応じた内容を提示してくれるので、自分が見たいと思っていたコンテンツ、欲しい商品に出会いやすくなります。

さらに、今まで出会わなかったものや知らなかったものにも触れられるので、新しいコンテンツを見つけたい時にも便利です。

お得度が高い

定額サブスク型サービスの多くが、単品で購入したり利用したりするよりもお得になる料金設定をしています。
DVDやCD1枚分の費用でも、サブスクであれば複数の作品を視聴可能です。

毎月必ず映画を見たり音楽を聞いたりする人であれば、単品で購入するよりもお得になることがあります。

初期費用がかからない

サブスクの多くは、登録手数料のような初期費用がかかりません。多くのサービスでは、月額費用を支払うだけで提供されるコンテンツを利用可能です。
初期費用がかからないからこそ、お金を気にせずニーズに合わせて利用できます。

面倒な手間が少ない

サブスクは、利用の都度購入手続きをは不要です。いつでも好きなタイミングで利用でき、面倒な手続きや購入の手間もかからない点は魅力的です。

ものを増やさなくて済む

サブスクの多くは、利用できる権利を購入する契約なので、もの自体を所有しているわけではありません。
サブスクを利用すれば自宅にものを増やすことなく、コンテンツを楽しめます。
最近では、家具や家電、アパレルといった商品のサブスクも登場しました。毎月定額を支払って、家具や家電、服といったアイテムを利用するサービスです。
これらのサービスも必要な時に利用して、不要になれば返却できるため、所有物を増やさずにすみます。

レンタルのメリット

レンタルサービスにも様々なメリットがあります。サブスクのメリットと重複する部分もあるかもしれませんが紹介します。

必要なサービスを自分で選べる

レンタルは、自分が利用したいと感じるコンテンツやサービスに限定して利用できる点が大きなメリットです。
多様なコンテンツを自由に利用できなくても、自分が見たいものだけで十分という場合にはレンタルのほうが適しているかもしれません。

興味がないものにお金をかけなくて済む

サブスクは、契約してみたもののどれも興味がないといった場合があるかもしれません。レンタルであれば、コンテンツや商品を自分で選ぶため、好きなものだけにお金をかけることができます。
興味がないものに料金を支払うことはありません。

利用した料金だけの支払い

レンタルは、一定期間の利用に対して料金が設定されています。サブスクのように継続を前提としていないため、利用しない期間は料金が発生しません。

ものを増やさなくて済む

レンタルは、サブスクと同じように所有することなくものやコンテンツを利用できるサービスです。
一定期間視聴できれば良いという理由で購入不要な場合にもレンタルが便利です。

サブスクのデメリット

サブスクは、多くのメリットがあるもののデメリットがないとはいえません。サブスクのデメリットについて紹介します。

興味がないものもある

サブスクで提供されているコンテンツやサービスには、自分に興味のないものが含まれていることがあります
映画が見たいだけなのに音楽配信サービスなども含まれているようなケースです。
不要なサービスは使わなければ良いだけですが、心理的に煩わしく感じるかもしれません。

使わなくてもお金はかかる

サブスクの多くは、利用の有無に関わらず定額の料金が発生します。利用する都度の料金支払いではないため、まったく利用しない月があっても料金は定額です。
忙しくて時間が取れない場合など、月額料金を支払っているのに利用できないと不満に感じるケースも起こりえます。

解約するとものが残らない

サブスクは、ものを所有しなくても利用できる点はメリットですが、解約するとものは残りません
どれだけ長期間継続してサブスクを利用していたとしても、解約したり、そのコンテンツの配信が終了したりすれば利用できなくなってしまいます。

レンタルのデメリット

サブスクと同じようにレンタルにもデメリットがあります。どういったデメリットがあるのかまとめました。

サブスクのほうがお得な場合がある

レンタルは必要な分だけ利用できるサービスであるのに対して、サブスクにはいろいろなコンテンツが用意されています。
多様なコンテンツを楽しみたいと思った場合や、複数レンタルする場合にはサブスクのほうがお得に利用できる可能性があります。

レンタルを繰り返すなら買ったほうが良いケースもある

レンタルで起こりがちなのが、レンタルしたものの使う機会がないまま返却期日が来てしまうパターンです。
レンタルを延長できる場合もありますが、再度費用が発生します。
何度もレンタルするのであれば、買ったほうが支払う費用が少なく済むケースもあります。

解約するとものが残らない

レンタルもサブスクと同様に解約してしまえば、手元には何も残りません。レンタルして一定期間は利用できるものの、いずれは返却することになります。

この商材はサブスク向き?レンタル向き?


サブスクやレンタルの仕組みは広く一般化しているため、様々な業種がサブスク、レンタル事業に参入しています。
サブスクやレンタルをビジネスに活かすにはどのような方法があるのでしょうか。

サブスク向きの商材

サブスクの商材に向いているのは、継続的に利用する商品です。例えば、動画や音楽は習慣として毎日利用している人も多くいます。
また、使用期間が短い商品や定期的に購入しなければならない消耗品であれば、サブスクで提供されれば便利に感じる人も多いでしょう。

例えば、コスメや日用品、美容アイテムや健康食品といった商品です。
特に化粧品は、日常的に消費されて効果を感じるためには継続しなければならないため、中長期的に使ってもらいやすいアイテムです。

レンタル向きの商材

レンタルに向いているのは、購入するには値段が高く、一定期間使えば効果が感じられる商材です。
例えば、ベビーベッドや子ども用のアイテムは一定期間で使わなくなるため、レンタルの需要が高いアイテムです。

また、家電やインテリアのように実際に使ってみて生活になじむかどうかを確かめられるアイテムも、高いニーズが期待できます。

サブスクやレンタルの代表的なサービス具体例


ここからは、サブスクやレンタルではどのようなものが提供されているのか、具体例を挙げて紹介します。

【サブスク】音楽や動画の配信

「Spotify」「Apple Music」といった音楽配信のサブスクは月額料金を支払って好きな楽曲が聴ける仕組みです。
数千万曲から選べるので、自分が好きな音楽を探して利用できます。

【レンタル・サブスク】衣料

衣料は、サブスクでもレンタルでも一定の需要がある業界です。レンタルの場合は、結婚式や卒業式、セレモニーウェアなど当日のみ必要な衣類のレンタルが提供されています。

airCloset(エアークローゼット)のように、月額の料金プランに応じて衣料を借りられるサービスも登場しました。
会社員の利用頻度が高いワイシャツもサブスクで提供されています。

Yclean(ワイクリン)は、月額のプランに応じてワイシャツを借りられるサービスです。
必ず使うことになるワイシャツをサブスクにすることで、利用者はクリーニングや買い替えの手間を無くせます。

【レンタル】家具や家電など

家具や家電は、もの自体が大きくて高額になるため、レンタルのニーズも高い市場です。
人気ブランドの家具や家電を数カ月借りられるサービスが登場しました。
自分の生活スタイルにあっているかどうか、自宅に設置した時のサイズ感などをチェックするにも便利です。

オフィスの家具や家電についてもレンタル会社がたくさんあるので、以下の記事も参考にしてみてください。

オフィス家具をレンタルするなら?おすすめレンタル会社20選

まとめ

サブスクやレンタルは利用の仕方に似た部分もありますが、その仕組みは違います。
サブスクは、料金を支払って一定期間利用サービスであるのに対して、レンタルは一定期間だけ借りて返却するシステムです。

サブスクは今後増加していくと見られているため、それぞれの違いを理解して、次のビジネスに活用してください。

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(編集:創業手帳編集部)

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