注目のスタートアップ

核融合炉周辺・プラントに必要な機器・システムの研究開発を手がける「京都フュージョニアリング」が105億円調達

company

2023年5月17日、京都フュージョニアリング株式会社は、総額105億円の資金調達を実施したことを発表しました。

京都フュージョニアリングは、核融合炉周辺・プラントに必要な機器・システムの研究開発を手がけています。

プラズマ加熱装置、熱取り出しブランケット、高性能熱交換器、水素同位体ポンプなど、先端核融合工学分野において、世界有数の技術力を有しています。

核融合炉やフュージョンエネルギーの実現を目指す企業・研究機関と協業し、フュージョンエネルギーの産業化に向け事業を推進しています。

今回の資金調達は、研究開発の加速、グローバルに活躍するトップレベルエンジニアやビジネスパーソンの採用、大型案件受注・事業拡大に伴う運転資金の確保を目的としています。


軽い原子核が融合し、重い原子核に変わる反応を核融合反応といいます。

たとえば、太陽は75%が水素でできており、重力で圧縮された水素が高温になり、4つの水素原子から1つのヘリウム4原子ができる核融合反応が起きています。

核融合の際には莫大なエネルギーが放出されることから、発電への応用が考えられており、現在核融合炉に向けた国際プロジェクトとしてITER計画が進められています。

一方、核融合反応を起こすには摂氏1億度以上という高温と、非常に高い密度という極端な環境が必要となり、この環境を実現することが技術的に難しく、実用化までに時間がかかるとみられていました。

しかしITER計画は、2035年には実際の核融合発電と同様の運転の実験を行い、2050年頃には発電実証を行うことを想定しています。

さらに近年は大学の成果を活用し、早期の核融合炉実現を目指す核融合スタートアップが登場し、世界的に注目が高まっています。

京都フュージョニアリングは、核融合炉周辺・プラントに必要となる機器・システムの研究開発を行う、京都大学発スタートアップです。

全世界の核融合研究開発機関・企業を顧客に持っており、その優れた技術力により世界の核融合研究に貢献しています。

革新的な技術を実現するには資金調達を成功させることが重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ エネルギー フュージョンエネルギー ブランド 京都フュージョニアリング 京都大学 先端核融合工学 工学 株式会社 核融合 核融合プラント 核融合工学 核融合炉 研究開発 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

中国・深圳に本社を構える電気自動車メーカー「BYD」が日本乗用車市場に参入
2022年7月21日、ビーワイディージャパン株式会社は、100%出資子会社としてBYD Auto Japan株式会社を2022年7月4日付で設立したことを発表しました。 ビーワイディージャパンは、中国…
特別な体験型コンテンツに出会える予約サイト「Otonami」とインバウンド向け予約サービス「Wabunka」を展開する「J-CAT」が資金調達
2024年6月13日、J-CAT株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 J-CATは、特別な体験型コンテンツに出会える予約サイト「Otonami(おとなみ)」と、インバウンド向け予約サービ…
​ITフリーランスの独立支援サービス「テックビズ」とバーチャル・オフィス「Karigo」がサービス提携
2020年10月20日、株式会社NKC ASIAは、提供する「テックビズPointClub」・「テックビズカード」において、株式会社Karigoが提供する「Karigo」とのサービスの提携を開始するこ…
バーチャル・イベント/バーチャル・ポップアップ・ストア開設サービス「Vrooom」がリリース
2020年12月18日、株式会社UNIVRSは、「Vrooom(ブルーム)」の提供を開始したことを発表しました。 「Vrooom」は、バーチャル・イベントやバーチャル・ポップアップ・ストアを開設できる…
エッジAIのアルゴリズムを提供する「エイシング」が4億円調達
2020年3月24日、株式会社エイシングは、総額約4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 エッジAIにおいて、導入機器側でのリアルタイムな自律学習・予測を可能にするAIアルゴリズム技術「Aii…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集