注目のスタートアップ

デジタル病理支援ソリューション「PidPort」を提供する「メドメイン」が「PSP」と資本業務提携 3億円調達

company

2022年7月26日、メドメイン株式会社は、PSP株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

また、メドメインはPSPを引受先とする第三者割当増資により3億円の資金調達を実施しています。

メドメインは、デジタル病理を支援するAI搭載クラウドシステム「PidPort」を開発・提供しています。

病理ガラス標本のデジタル化や、病理画像データのクラウドでの保管・管理、操作性に優れたビューワーによる画像の閲覧、症例の共有による離れた施設間のコンサルテーション・遠隔病理診断の支援、病理画像解析AIといった機能を搭載しています。

PSPは、大容量の医療情報データの管理システム「クラウドPACS」や、患者向けの画像・検査結果・薬などの医療情報の管理・共有アプリ「NOBORI」を展開しています。

今回の提携により、メドメインが開発・提供する病理診断関連技術を、PSPが提供するインフラ基盤やサービスに組み込みます。また、病理クラウドPACSなどの新たなシステム開発を進めていきます。

病理診断とは、人体から採取された標本を顕微鏡で観察し、病変の有無や種類を診断することです。病理と省略されて呼ばれることもあります。

専門的な知識が求められるため、専門医である病理専門医が行うことが多いものとなっています。

病理診断は病気の診断を確定する重要な役割を担っており、とくにがんの診断では欠かせないものとして認識されています。

がんは超音波検査・MRIなどによる画像検査など医療機器を利用した検査が行われますが、これはがんの疑いがある場所を発見するために行われており、そこから検体を採取し、病理診断によって病気が確定されます。

また確定診断以外にも、がんの切除手術におけるがん細胞の取り残しによる再発・転移を防ぐため、摘出した臓器を診断し、がん細胞の取り残しがないか診断するためにも病理診断が利用されています。

こうした重要な役割を担っている病理専門医ですが、2022年4月時点の病理専門医数は2,642名と人材が限られています。

メドメインは人材が限られている病理診断において、クラウドサービス「PidPord」を提供し、遠隔診断支援や病理診断の効率化に貢献しています。

メドメイン株式会社のコメント

このニュースを受けまして、メドメイン株式会社よりコメントが届きました。

・今回の資本業務提携の目的は何ですか?

PSP株式会社は、PACS事業で多くの顧客を抱え、また弊社のPidPortと大きなシナジーをもつ製品を提供しています。今回の資本業務提携によって、弊社製品の大幅な営業力強化を見込んでおり、また、PSP社の製品とのシステム接続及び一部技術統合を行うことで、弊社製品の提供価値が大きく高まると考えています。これらを目的として今回資本業務提携に至りました。

・今後の展望を教えてください。

メドメインがコア技術をもつ、病理AIの研究開発をさらに加速させていくと共に、デジタル病理を推進する本業務提携等の取り組みによって、医療従事者の支援を行う弊社サービスの提供を益々進めてまいります。

・読者へのメッセージをお願いします。

メドメインでは、デジタル病理における取り組みを通して、医療現場への支援を行っています。

コーポレートミッションとして掲げる、テクノロジーでいつどこでも必要な医療が受けられる世界の実現を目指して取り組んでまいります。

人手不足が深刻になってきている中、業務効率化は多くの企業で喫緊の課題となっています。創業期はなにもない状態からはじまるため、最新のシステムを導入するのにうってつけです。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備について詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI PidPort PSP デジタル デジタル病理 メドメイン 医療 画像 病理 解析 資本業務提携
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ15選の制度

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

エッジAIカメラソリューションを提供する「AWL」と「キヤノンマーケティングジャパン」が資本業務提携
2023年8月22日、キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、AWL株式会社と資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 AWLは、店舗向けのAI映像解析とコンサルティング力に強みを持ち、⾃⼰学…
企業専属のAIモデル・AIタレントを生成しブランドやプロモーションを支援する「AI model」が資金調達
2024年2月14日、AI model株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 AI modelは、各企業専属のAIモデル・AIタレントを生成し、ブランディングやプロモーションの最適化などを…
AI調理ロボット開発の「TechMagic」が資金調達
2019年10月28日、TechMagic株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、独立系ベンチャーキャピタルの株式会社ジャフコです。 TechMagicは、店舗キッチンにおける一…
HR領域に特化したAIエージェントを開発・提供する「elu」が1.1億円調達
2025年5月13日、elu株式会社は、総額1億1000万円の資金調達を発表しました。 eluは、HR領域に特化したAIエージェント「elu(エル)」を開発・提供しています。 企業ごとの文化・戦略・人…
AIを用いた不正検知サービス・サイバーセキュリティサービスを提供する「ChillStack」が資金調達
2024年9月12日、株式会社ChillStackは、資金調達を実施したことを発表しました。 今回の資金調達により、累計調達額は約3.5億円となりました。 ChillStackは、不正経費自動検知クラ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集