実は今がねらい目?コロナ禍だからこそ、中途採用を強化すべき2つの理由
コロナ危機をチャンスに変える発想転換!強気の中途採用を成功させるために、必要な準備も解説
コロナ禍でも立ち止まっていられない創業期。
先が見通せないことによる不安から、従業員の採用を控えるのは自然な流れかもしれません。
しかし、コロナ禍の今だからこそ中途採用を強化すべき理由があります。
この記事では、創業期に中途採用を強化するべき理由と、優秀な人材を確保するために必要なことを中心にご紹介します。
人材は会社の礎を築く財産です。コロナ禍に中途採用を強化するために、ポイントをチェックして施策に取り入れてみてください。
この記事の目次
コロナ禍で中途採用を強化すべき理由とは?
以前、創業手帳で実施したインタビューでは、エンジェル投資家の木嶋豊氏がつぎのように話してくださいました。
資金調達は難しいかもしれないけれど、不況の時は意外とクビになった人が巷に増えるので優秀な人を集めやすい。企業を存続させるために必要なもう1つの資源、人材が豊富なんですよね。
スケールするベンチャーは、志を持った人が集まりやすい環境の方が成功するじゃないですか。拡充する時には資金が必要になってきますが、創業したての1、2年はむしろお金よりも人材です。
つまり、コロナ禍で苦しい経営を行っている企業が多い今だからこそ、有能な人材がの確保が必要不可欠なのです。
この時期に中途採用を強化すべき2つの理由をもう少し掘り下げてお話します。
1.コロナ禍で有能な人材が流出している
現在、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響で経済の低迷が長期化しています。
2021年1月にはNHKで「厚生労働省の調査によると新型コロナの影響で失業者が8万人を超えた」という報道も。業績の悪化により、離職を余儀なくされた方が増えているのです。
コロナ禍を機に就業環境や住環境を見直し、離職を選択する方もいます。様々な理由で有能な人材が離職してしまうケースが増えており、今こそが「人材確保のチャンス」といえます。
2.オンライン面接が普及し、面談機会が増えている
コロナ禍では「密」を避けたり不要不急の外出を控えるために、対面による面接や会議がオンラインで実施されるケースが増えています。
オンライン面接では、求職者は実際に企業に足を運ぶ必要がありません。
従来の対面による面接では1時間の採用面接のために往復2時間、計3時間程度の拘束時間がありましたが、移動時間が掛からないので面接時間の1時間だけで済みます。
そのため、採用面接の調整がしやすく、求職者がより気軽に採用面接を受けることができるようになりました。
たとえば、週に6時間採用面接のために時間を割いていたとすると、対面による面接では2回しか採用面接が受けられません。しかし、オンライン面接なら6回も採用面接を受けることができます。
オンライン面接が普及したことで、企業側と求職者側の両方にとって採用面接のハードルが下がったと言えます。
創業期に採用すべき人材とは?
創業期には、自社のサービスや製品開発のエキスパートだけではなく、マーケターや経営をよく知る人材を採用しましょう。
エンジニアやデザイナー同士が組んで創業するケースは多くあります。さらに、マーケティングに長けた人材を採用することで、市場規模や顧客のニーズをふまえた上で、製品やサービスの開発を行うことができます。
ターゲットへ的確にリーチするためにもマーケティングは欠かせません。
また、資金調達は経営をする上で欠かせないポイントの1つです。ファイナンスの専門家がいることで、どこにどの位の資金を投下すればよいのか、資金を使う適切なタイミングも知ることができます。
創業期からマーケターやファイナンスのスペシャリストを中途採用することで、よりスムーズに創業フェーズを乗り切ることにつながります。
自社の弱点を補うためにも、創業期の専門職の中途採用は積極的に行うべきです。
コロナ禍の中途採用において必要な3つの視点
コロナ禍であっても、優秀な人材を中途採用するためには、多様な働き方に対応できる柔軟な体制を整えることが大切です。
そのために必要な3つの視点を押さえておきましょう。
全国から優秀な人材を集めるために、社内の体制を整える
全国から優秀な人材を採用するためには、まず社内体制を見直しておく必要があります。
リモートワークの採用
リモートワークを取り入れることによって、優秀な人材の採用に繋がるだけでなく、定着率の向上・離職率の低下にも効果が期待できます。
とはいっても、業種や職種によってはすべてをリモートワークにするのは難しいケースもありますよね。その場合は、週に1~2回の在宅勤務を認めるなど、柔軟な運用を行うのがおすすめです。
時短勤務やフレックスの導入
時短勤務ではフルタイムではなく、1日6時間勤務といったように勤務時間の短縮を行います。
フレックスは、一定期間の中で指定された総労働時間分の勤務をする制度。1日の内にコアタイム(必ず出社していなければならない時間)を設けますが、出社や退社は労働者が自由に決められます。
時短勤務やフレックスを導入することで、育児や介護、そして通院などによってフルタイムで働けない人材でも、安心して仕事に取り組むことができます。
このように時短勤務やフレックス制度があることで、優秀な人材が集まりやすいです。
20代などの若い世代はワークライフバランスをより重視する傾向にあるので、若手の中途採用にも効果的です。
そして何より、社員ファーストな企業姿勢が、求職者にとって魅力になるでしょう。
教育体制の整備
創業期に、完璧な研修や教育体制を整備するのは難しいです。
しかし、書籍購入や資格取得に関する奨励など、比較的簡単にできる取り組みは沢山あります。
セミナーや勉強会への参加を就業時間に含めたり、講座やスクール代の補助を行うのも効果的です。必要に応じて、外部講師の招へいを行うことで、勉強の機会を作るのもよいでしょう。
また、社内研修制度にオンライン学習を活用することで、コストや工数をかけずに教育体制を整備することができます。オンライン学習なら場所や時間を選ばずに学べるので、学習を継続しやすいです。
採用までの一連の流れをオンライン面接に切り替える
従来の対面による面接では、必ず会社に足を運ぶ必要がありました。採用までの一連の流れをオンラインに切り替えることで、国内外問わず優秀な人材をターゲットにすることができます。
日本全国からはもちろん、アメリカ在住の優秀なエンジニアを日本にいながら採用することも可能です。
キャリアパスの明示
キャリアパスは、昇進・昇給の社内基準や条件を明示したもの。キャリアパスが見えづらいと、入社後の未来を描くことができません。
キャリアパスがあることで、従業員はどんなキャリアをたどってゆけばいいのか理解し、自身のキャリアプランを考えることができます。
また、従業員の意識向上にも繋がります。キャリアパスを考案し、そこから逆算して教育体制を整備しましょう。
コロナ禍の今だからこそ中途採用を強化しよう!
優秀な人材を採用することは、どの企業にとっても悩みの種といえます。魅力的な人材が市場に多くあふれているこの時期だからこそ、中途採用を積極的に行い、優秀な人材を確実に確保しましょう。
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この機会に、ぜひ一読してみてください。
(編集:創業手帳編集部)