起業の相談は誰にする?無料の相談窓口も紹介します

創業手帳

起業の相談をする時には、相談内容ごとに適切な専門家を選ぼう


起業家の育成や新しいビジネスプランを育てるため、多くの組織で起業相談を提供しています。
無料で利用できる窓口もあるため、起業する第一歩として利用を検討してみてください。

起業相談をする時には、どういった内容を相談したいのかを考えて適した専門家に依頼することも重要です。
起業の段階や成長ステージに沿うような相談窓口を選ぶようにしてください。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

無料で起業相談を受け付けている窓口一覧


自分で事業を興したい、新しいビジネスにチャレンジしたいと考えた時、多くの人は情報収集からスタートします。
しかし、インターネットなどで情報収集をするだけでは情報が足りない場合も多く、誰かに自分の起業アイデアを評価してほしいと考えることもあるはずです。

起業する時には多くの手続きや手順が発生するので、様々な公的機関では無料で相談できる窓口を設置しています。
最近は、起業率が低い日本経済の活性化を目指して、創業支援セミナーや起業家交流会、勉強会を実施する機関も出てきています。
どのような取組みがされているのか一度調べてみるようにしてください。

以下では、無料で起業相談ができる機関をまとめています。

税務署

起業するにあたって、開業届や青色申告承認申請書の提出など税務署での申請、手続きは欠かせません。
税務署では、開業時の手続きのほか、確定申告の方法などの税金がかかわる手続きの相談を受け付けています

中でも、今まで会社員として雇用される側だった人など税金の手続きを自分でしたことがない人は、各種税金の仕組みや申告の流れは知っておくべきです。
また、帳簿の付け方や保存方法についても説明を受けられます。

税務署は窓口だけでなく電話相談も受け付けています。
ただし、確定申告の時期である2月~3月は混み合っている可能性があるため、起業の相談は確定申告の時期以外の時期にしたほうがスムーズかもしれません。

商工会・商工会議所

商工会と商工会議所は、非営利団体としてその地域の進行と発展を目指して、多くのサービスを提供しています。
「起業を考えているがまだ何から手を付ければいいのかわからない」といった相談から、事業計画書をブラッシュアップしたい、資金調達の相談をしたいといった相談まで幅広く対応しています。

商工会と商工会議所は窓口で相談を受け付けているだけでなく、起業のための知識を体系的に学べるセミナーや交流会、融資の相談受付など幅広く対応している組織です。
商工会と商工会議所は、起業した後もサービスを利用することがあります。

税理士や司法書士といった専門家に相談できる窓口もあるので、近くの商工会・商工会議所を調べてみてください。

中小企業基盤整備機構

中小企業整備機構は、国による中小企業政策の中核を担う実施機関。
起業時期から成熟期まで、成長ステージに応じたサポートを提供しています。

中小企業基盤整備機構は経営相談が可能で、よろず支援拠点とも連携しているほか、幅広く起業を支援している組織です。

例えば、志の高いベンチャー企業の経営者を称える表彰制度のJapan Venture Awardsや、創業機運を醸成させるイベントの開催を支援するTIP*S、24時間いつでも起業に関する相談に回答する起業相談AIチャットボット「起業ライダーマモル」などがあります。
まずはどのようなサービスがあるのか調べてみてください。

よろず支援拠点

よろず支援拠点は、中小企業や小規模事業者を対象に経営相談を実施する国が設置した機関です。
経営上のあらゆる相談に無料で対応していて、多くの分野の専門家がチームで経営相談にあたっています。
広い分野の専門家がいるので、多面的、総合的なアドバイスが受けられます。

よろず支援拠点は、複数の課題を抱えている企業もワンストップで利用できる点もメリットです。
拠点は47都道府県にあるので、まずは近くの拠点を探してみてください。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国が100%出資している政府系金融機関です。
資金調達、融資の相談に利用されることも多い金融機関ですが、創業前支援も提供しています。

サポートは電話相談や来店、オンライン相談のほか起業家応援マガジンや創業コラム、セミナーなど多数。
また、日本政策金融公庫が提供している創業の手引きは業種別に用意されていて、事業計画書の記入例も閲覧可能です。

日本政策金融公庫のビジネスサポートプラザは東京と名古屋、大阪に設置しており、土日相談や夜間相談に応じている拠点もあるので利用しやすい点もメリットです。

ワンストップ相談窓口”Plus One”

Plus Oneは、政府計9機関がスタートアップ支援を目的に設置した「Plus」のワンストップ相談窓口です。
政府系機関が関わっている窓口なので、政府による尾支援制度の紹介にも強い点が魅力です。

参加機関には、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)や独立行政法人国際協力機構(JICA)も含まれています。
新技術の開発や知財・実用化、海外進出といった支援や誰に相談すればいいのか判断が難しい課題にも対応しています。

しんきん創業の扉

信金中央金庫は、創業支援のプラットフォームである「しんきん創業の扉」を公開している機関です。
創業希望者と信用金庫のマッチングを実施するほか、「しんきん創業の扉」にアクセスした人を対象に優待特典「『しんきんfabbit会』を提供しています。

特典として、弁護士及び公認会計士などの士業に対する無料相談窓口であるサムライ相談会や海外展開に向けたクロスボーダー支援があります。
創業の手引きとなる動画も公開しているので、まずはアクセスしてみてください。

地方自治体の創業支援セミナー

創業支援は、地方自治体でも提供していることがあります。
これは、その地方の振興や経済活性化、雇用の創出を目的とした取組み。

地方自治体の創業支援制度や補助金・助成金の情報を知ることができるものもあるので、お住まいの地方自治体でどのような取組みをしているのか検索してみてください。

創業支援アドバイザー

創業手帳では、創業支援アドバイザーによる無料相談を提供しています。
完全無料でマンツーマンの個別相談なので、気になることや不安なことをじっくり相談可能。

オンラインの相談が可能なので、近くに相談できる窓口がない人や起業準備で時間が取れない人にもおすすめです。
創業に関するお悩みに幅広く対応していて資金調達のノウハウも詳細に伝えています。
各種資料やテンプレート、資金調達の書類といった豊富なツールも無料で提供しているので利用を検討してみてください。

相談内容ごとに利用を検討したい専門家


「誰に」「何について」相談したいかすでに決まっている人や、ある程度事業計画が整っている人は、専門家に相談したほうがスピーディーかもしれません。
ここでは相談内容に合わせて利用を検討したい専門家を紹介しています。
無料の相談窓口と組み合わせて使うことも検討してください。

税務や会計のプロ 税理士

会社の会計や確定申告、税務の専門家は税理士です。
税理士は、税務関係の届出書の作成、提出を代行できるので、自分だけでは手が回らない時にも力を貸してくれます。
また、節税や法人化のタイミングについても相談に乗ってくれます。

また、税理士事務所のホームページでは起業を志す人のための税務や申告の情報を紹介していることもあるため、情報を探してみてください。
初回相談は無料のケースもあるので、まずは相談内容に合う税理士を見つけましょう。

法律全般のプロ 弁護士

リーガルチェックや契約書の作成、著作権といった法律が関係する相談は弁護士が最適です。
起業した後も、裁判やコンプライアンス違反、契約などでトラブルがあった時にも弁護士が必要となります。

起業してから法律知識が必要になることも多いので、起業準備の段階から探しておくようにおすすめします。
ただし、弁護士によって専門分野や得意とする内容が違うことがあるので、事前に専門分野が自社のニーズに合致しているか確認してください。

会社設立の手続きや法の専門家 行政書士・司法書士

会社設立のために必要な手続きや役所での申請は行政書士や司法書士に相談できます。
また、司法書士であれば会社設立の代行も可能です。
会社設立のための登記職に出向いて手続きするのは、移動に待ち時間も必要。
起業を控えて忙しい時期では捻出できない可能性もあります。

業種によっては、起業に当たって許認可が必要となります。
書類の作成代行や申請を依頼する時には、行政書士や司法書士を頼ってください。

雇用や労働に強い社会保険労務士

社会保険労務士は、人事や労務管理全般のエキスパートです。
起業してから人を雇うようになると、社会保険・厚生年金・雇用保険の加入手続きが必要となります。
雇用する人数が多いと自分で手続きをすべて行うことも大変になるため、専門家の力を借りることをおすすめします。
社会保険労務士の中には、助成金や補助金の申請に詳しい人もいるため、雇用に当たって制度を利用する場合にも相談しておきましょう。

また、人が多ければ人事労務に関する制度を設計することも考えなければなりません。
制度設計は専門知識を持つ専門家に依頼するのがおすすめです。

起業相談をする時のポイント


起業相談する時には、費用が無料だったとしても交通費や時間はかかります。
起業前の大切な時間を有効に使うためには、漠然と起業相談するのではなく事前準備を入念にしておかなければなりません。

相談を受ける側も、準備を怠らない、起業に向けた取組みに熱心な人のほうが、様々な提案をしやすいはずです。
起業相談する時のポイントを紹介するので参考にしてください。

事業計画やビジネスプラン事前に立てておく

起業に当たって、まだ事業について明確に決まっていない人は多いはずです。
しかし、まだ未確定のことが多い段階でも可能な限り事業計画やビジネスプランは立てておくことをおすすめします。

また、ビジネスプランの立てほうがわからない場合には、起業の前段階としてビジネスプランの立て方についてのセミナーなどを受講してみましょう。

事業計画を立てたことがないと、何から決定すればいいのかわからないと感じるかもしれません。
そういった場合でも、自分が考えている内容をアウトプットしてから、相談でビジネスプラン策定の手順やポイントについてアドバイスをもらうようにします。

事業計画は頭の中で完成したものを計画としてアウトプットするよりも、まずはできる限りのものを作成して、人と相談しながらブラッシュアップするようにおすすめします。

起業相談はオンラインでも可能

忙しい起業準備の段階では、起業相談のためにスケジュールを調整したり、時間をかけて出向くのは困難かもしれません。

近年は、オンラインで起業相談可能な窓口も増加しています。
そのため、なかなか時間が取れない人や、近隣に相談窓口がない人にも相談がしやすくなりました。

具体的には中小企業基盤整備機構や日本政策金融公庫ではビデオ通話による相談窓口を設置しています。
さらに、民間の業者でもオンラインで開業支援サービスやコンサルティングを実施しています。
起業関連のセミナーも動画配信されていたり、オンライン参加可能なものがあるので、調べてみてください。

起業経験がある起業家に話を聞く

起業する時のノウハウや経営については、可能であれば起業経験がある人の話を聞いておくようにおすすめします。
実際に起業したからこそ、起業時に苦労したことや失敗した点のような生の声を聞くことができます。

起業経験がある人から話を聞ける場は相談やコンサルティングに限りません。
商工会や商工会議所では、起業家同士の交流を目的にしたセミナーやイベントを開催しています。
起業経験者のアドバイスを聞く場として活用してください。

起業セミナーや合同相談会はチェックしておく

開業に向けての手続きや資金調達、社員の雇用制度のように多くの人が起業に際して共通した悩みを抱えています。
商工会や商工会議所、コンサルティング起業では、これらの多く寄せられる悩みに対して起業セミナーや相談会で対応しています。

起業セミナーと聞くと敷居が高く感じられるかもしれませんが、まだビジネスプランが明確になっていない段階だからこそ、周囲の起業計画やアイデアから刺激を受けられます
起業に対するモチベーションアップのためにもイベントを活用するのがおすすめです。

まとめ

従来は、起業の相談といえば商工会議所や税務署がメインでした。
そのため、起業アイデアについていろいろな専門家から話を聞きたいと考えても難しいケースも多かったでしょう。

しかし、現在では国や地方自治体が主催する企業セミナーや無料相談を受け付けている創業アドバイザーによって、起業に関する情報を集めやすくなっています。
オンラインでの相談が可能になったことも、忙しい起業家にとっては追い風です。
誰にどう相談すればいいのかわからない、アイデアはあるが実現するまでの手だてが見つからないといった相談も、まずは近くの窓口で話を聞いてもらいましょう。

創業手帳の冊子版(無料)は、起業するための準備や会社設立の手続き、資金調達まで企業に必要な情報を掲載しています。これから始める事業を円滑にするサポートにぜひお役立てください。
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(編集:創業手帳編集部)

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