リスキリングに活用できる補助金・助成金。個人事業主・中小企業でも使えます

創業手帳

リスキリング補助金・助成金を活用してパワーアップ!個人事業主でも自分で使える補助金・助成金も!

岸田政権の目玉政策であったこともあり、多くの企業が従業員のリスキリングに力を入れ始めました。スタートアップや中小企業においても、「従業員にデジタル技術関連の知識・ノウハウを身につけさせたい」とお考えの方も多いでしょう。

また、個人事業主の方などであっても、会計知識や、デジタル関連のスキルを学びたい、という方もいるのではないでしょうか。

本記事では、そのような方々が活用できるリスキリング向け補助金・助成金をご紹介します。

創業手帳では、起業家や経営者のみなさまがよく活用されている補助金・助成金に厳選して解説した「補助金ガイド」を無料で配布しています。ハードルが高いと思われている補助金や助成金ですが、このガイドを読めば申請のコツがわかります。是非あわせてご活用ください。


補助金ガイド

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リスキリングとは?

「リスキリング(Reskilling)」とは、個人が新しい職種や役割に適応するために必要な新しいスキルや知識を習得することを指します。これは特に、技術の進化や経済環境の変化などによって従来の仕事やスキルが時代遅れになる、あるいは不要になる可能性が高まった現代のような時代こそ重要となります。

リスキリングの一番大きな背景としては、驚異的なスピードで進化するデジタル技術、特にAI技術などが挙げられます。他にも、ロボティクス、自動化などの技術進化により、多くの職種や業務が変化しています。これに適応するためには、新しいスキルの習得が必要になるのです。

また、企業や組織が新しい事業モデルや戦略を採用することにより、従業員に新しいスキルや知識が求められることもあります。

リスキリングは、個人がキャリアの変動や不確実性に対応し、雇用の機会を最大限に活かすための戦略として非常に重要です。企業や組織も、従業員のリスキリングを支援することで、変化するビジネス環境に柔軟に対応し、競争力を保つことができます。

個人が使えるリスキリング向け補助金・助成金

個人事業主などが自分のために活用できるリスキリング向け補助金・助成金をご紹介します。

教育訓練給付制度

教育訓練給付制度とは、厚生労働大臣が指定する一部の教育訓練を修了した際に、一部の費用をサポートしてくれる制度です。雇用の安定・促進を図るための公的な制度で、個人事業主や会社員など、個人の方が自らのキャリアアップ・リスキリングのために利用することができます。

受講できる講座・資格には、運転免許取得のための講座やIT系のスキルを獲得できる講座、看護師・保育士などの医療・社会福祉系の資格向けの講座、中小企業診断士などの専門サービス系講座など、約14,000口座あり、どのような分野の職を目指す方であっても活用できる講座が見つかるはずです。

オンラインで受講できる講座や、夜間・土日に受講できる講座もあり、働きながら受講もしやすくなっています。

専門実践教育訓練

その中の1つ、専門実践教育訓練とは、中長期のキャリア形成に役立つような教育訓練を対象としたもので、例えば、介護福祉士や看護師などの業務独占資格などの取得を目標にする講座や、MBAなどの専門職大学院の課程などの講座の受講が対象となります。
訓練を受けている期間の6ヶ月ごとに年間上限40万円・受講費用の50%が支給されます。

また、資格取得等をし、かつ訓練修了後1年以内にまた雇用され、雇用保険の被保険者になった場合には、年間上限16万円・受講費用の20%が追加で受け取れます。

さらに、失業されている方の場合、特定の要件を満たすことで教育訓練支援給付金の支給も受けることができます。(令和7年3月31日までの時限措置)

特定一般教育訓練

特定一般教育訓練は、労働者の速やかな再就職や、早期のキャリア形成に役立つような訓練に対して、給付をもらえる制度です。

例えば、介護職員初任者研修、大型自動車第一種・第二種免許、税理士などの講座受講が対象となります。

年間の上限を20万円として、訓練終了後に年間の受講費用の40%を支給してもらえます。

一般教育訓練

一般教育訓練は、上述した2つの訓練に該当しない他の訓練について、給付を支給してくれる制度です。

TOEICやTOEFLや英検などの資格のための講座からインテリアコーディネーターやソムリエの講座まで幅広くあります。

年間の上限を10万円として、受講費用の20%が訓練終了後に支給されます。

公的職業訓練のデジタル分野の重点化によるデジタル推進人材の育成

公的職業訓練のデジタル分野の重点化によるデジタル推進人材の育成は、WebデザインなどのIT系スキルの取得を目的として求職者支援訓練などを実施する民間団体などの講座を受けた場合に利用できる制度です。

デジタル分野のコースを受講している上で、特定の条件を満たしていれば、月額10万円の職業訓練給付金がもらえます。「ハローワークインターネットサービス」で受講できる講座を検索でき、ハローワークから申し込み可能です。

企業が使えるリスキリング向け補助金・助成金

企業がリスキリング向け事業を実施する際に利用できる補助金・助成金をご紹介します。

DXリスキリング助成金

公益財団法人東京しごと財産が主宰するDXリスキリング助成金は、東京都内にある中小企業・個人事業主を対象として、1つの企業・年度について年間上限64万円もしくは助成対象経費の3分の2まで助成金の支給を受けることができる制度です。
社内でDXを推進するためのマネジメント講座や、クラウド環境やリモートワーク環境に対応するための情報セキュリティ講座、業務効率化のためのExcelVBA講座など、さまざまな講座が対象になります。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金とは、企業や団体が従業員に知識や技能を獲得させるために計画的に訓練を実施した場合に、その経費や訓練期間の賃金の一部を助成してくれる仕組みです。複数のコースがあるので、以下でそれぞれの概要をご紹介します。

人材育成支援コース

人材育成支援コースは、従業員の職務に関連した知識・技能を習得させるための10時間以上の訓練、厚生労働大臣の認定を受けた実習併用職業訓練、有期契約労働者等に対し、正規雇用労働者等に転換するための訓練などについて、訓練の費用や、訓練期間中の賃金の一部が助成されるものです。

教育訓練休暇等付与コース

教育訓練休暇等付与コースは、自発的な能力開発のために従業員が有給休暇を取得する際などに、その費用の一部が助成されるものです。ただし、新たに有給の教育訓練休暇制度を導入する事業主のみ助成の対象となりますのでご注意ください。

人への投資促進コース

人への投資促進コースとは、デジタル人材や高度人材を育成する訓練を実施した際に、その訓練にかかった費用の一部を助成するものです。海外の大学院進学なども含む訓練や、サブスクリプション型研修での訓練など、高度な訓練を対象とします。

事業展開等リスキリング支援コース

事業展開等リスキリング支援コースとは、新規事業の立ち上げなどの際に従業員に知識・技能の獲得が必要になった際に、その訓練のための費用や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。

また、事業展開はしない場合でも、DXやグリーン・カーボンニュートラル化を進める場合にも助成を受けることができます。

リスキリングに使える補助金・助成金を活用しよう

以上、リスキリングに活用できる補助金・助成金などをご紹介しました。

変化が激しい昨今、従業員の断続的なリスキリングはどの企業でも必要です。これらの補助金・助成金をうまく活用して、ビジネスチャンスを掴みましょう。


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(編集:創業手帳編集部)

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