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社長・CEO・代表取締役の違いとは?

企業における社長・CEO・代表取締役の違いは、代表取締役は法律上で代表権を有するのに対して、社長やCEOは法律上の規定がないものとなります。それぞれの定義や違い、使い方についてくわしく説明します。

まず、社長とは一般的に企業の最高責任者を意味しており、各社が自由に定められるものです。日本において広く使用されますが、法律上の規定はなく、社内での地位を表す名称となります。通常、社長は企業のトップとして業務を遂行しますが、社外との取引にあたる契約者や責任者の立場となってはいません。

次に、CEOとはchief executive officerの略で最高経営責任者を意味しており、アメリカの法律上で定められた法人の肩書きとなります。CEOは取締役会の委託を受けて、その意思決定に従って経営計画や事業戦略の策定に関する責任を持ちます。
ちなみに、CEOが定めた経営計画に従って実務を執行する最高執行責任者はCOOといいます。アメリカ型の企業統治であるコーポレートガバナンスの考え方として、経営と執行の責任を明確化したものと言えます。

最後に、代表取締役とは企業の取引や業務を遂行する権限である代表権を持つ、法律で定められた取締役を代表するものです。株式会社における取締役および代表取締役、代表権については、会社法第349条で次の通りに定められています。

(1) 取締役は会社を代表します。代表とはたとえば、社外との取引や契約、業務全般などで自身の判断を会社の判断として遂行できることになります。ただし、通常は取締役会で選任された代表取締役のみが代表権を持つ者となります。

(2) 取締役が2人以上ある場合には、取締役は各自が株式会社を代表します。株式会社の場合、取締役が1人であればその者が代表取締役となります。ただし、取締役が2人以上で、取締役会または株主総会による手続きで代表取締役を定めていない場合に、各自が会社を代表することになります。

(3) 株式会社は、定款や定款の定めに基づく取締役の互選、または株主総会の決議によって、取締役の中から代表取締役を定めることができます。取締役が2人以上ある場合に、定款や取締役、株主総会によって代表取締役が決められますが、取締役会がある会社では、取締役会によって代表取締役が決議されます。

(4) 代表取締役は、株式会社の業務に関する一切の裁判上または裁判外の行為をする権限を有します。代表取締役は裁判上の行為をする権限として、会社のために訴訟の提起、訴訟代理人の選任、審理における主張立証などの訴訟行為を行うことができます。また、裁判外の行為としても、会社のために第三者と契約を締結することができます。

このように、代表権を持つ代表取締役は、取締役の中から定款や取締役の互選、株主総会または取締役会によって選ばれ、業務全般や裁判に関して会社を代表して行うことができると言えます。

ここで、社長・CEO・代表取締役の違いについて説明します。
全体としては、法律で定められていない社内での名称が社長、アメリカの法律で定められたものがCEO、日本の法律で定められたものが代表取締役となります。それぞれに法律上の定義、権限や責任が違いますので、注意しなければなりません。

社長は名称だけであれば会社法による代表権は持っておりません。一般的には、社長と呼ばれる代表取締役が代表権を持って業務を遂行しますが、オーナーや会長が代表権を持つケースもあります。社長が不在の企業も法律的には問題ありません。そのため、法律で規定があるCEOや代表取締役とは定義が異なると言えます。

また、CEOと代表取締役との違いは、規定をする法律の国と、取締役との関係性が異なります。CEOはアメリカの法律によって経営に関する執行の権限と責任がありますが、その上に取締役会があり監視される位置づけとなります。一方の代表取締役は日本の法律によって代表権があり、取締役の中から選ばれることとなります。
このように、日本においては社長やCEOは法律上の定義はありませんので、企業によって自由に定めることができますが、代表取締役は明確に規定された決められ方と代表権があると言えます。

ここまでで、社長・CEO・代表取締役の定義、違いや使い方について説明しましたが、まとめると次の通りとなります。
・代表取締役は法律上で代表権を有するのに対して、社長やCEOは法律上の規定がない。
・代表権を持つ代表取締役は、取締役の中から定款や取締役の互選、株主総会または取締役会によって選ばれ、業務全般や裁判に関して会社を代表して行うことができる。

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