起業して初めてのオフィス選び -賃貸オフィス編・エントランスの巻-

創業手帳

賃貸オフィスビルのエントランスで「グレード感」「清掃の状態」「セキュリティ」をチェックする

玄関は家の顔といわれるが、オフィスビルにとって顔となるのがエントランスだ。エントランスのデザインや管理状態はビルの第一印象を決定づけるとともに、入居する企業のイメージをも左右する。

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玄関に家の性格があらわれるように、ビルの管理状態をエントランスから読み取ることも可能である。よって、オフィスビルのエントランスのチェックは、賃貸オフィスの選ぶときの一つのポイントになる。

エントランスを見極める上でのポイントは「グレード感」「清掃の状態」そして「セキュリティ」の3つだ。今回は、この3つ観点から賃貸オフィスの「良いエントランス」とはどういうエントランスなのか?を説明し、オフィスビル選びの際は、エントランスのどこをチェックすればよいのか?を紹介しよう。

賃貸オフィスビルのエントランスのグレード感を判断する

企業イメージにあった雰囲気のエントランスで選ぶ

まず、賃貸オフィスビルのグレード感を判断するうえで見るべきなのが、壁や床に使用されている素材やデザイン、それと全体の雰囲気だ。

例えば、天然石を使用し間接照明で照らされた空間は重厚感を演出し、グレード感の高さを感じさせる。信用が重要視される業種やアッパークラスを顧客とする業種なら、こうしたオフィスビルに入居することで信用力をアピールすることも可能だ。

グレード感をそれほど重視しない業種であっても、IT系なら先進性、クリエイティブ系なら高い意匠性といったように、企業イメージに合ったエントランスを選ぶことが大切だ。

エントランスの広さは開放感を醸し出す

エントランスの広さはビルのイメージを大きく左右する。エントランスの広さをチェックしよう。昨今では1階部分をエントランスホールにして貸室を設けないオフィスビルも散見されるようになった。開放感があって入居者はもちろん来館者からの評判も上々だ。

「社名板」や「郵便受け」をチェックする

エントランスの備品、オブジェなどもビルのイメージに影響する。備品のポイントとしては、入居する企業名が記載された社名板や郵便受けを見ておきたい。

社名板から入居企業を知ることで、どういった業種の企業に好まれているビルかを知る事ができる。ベンチャーであれば、起業のパワーをビル全体で感じることができる創業ベンチャーが多く入居するオフィスビルを選ぶこともできる。

また、入居企業の社名が社名板にない、あるいはすでに入居していない企業名が社名板に記載されている場合や、郵便受けに郵便物が入ったまま放置されているといったビルは管理体制を疑ったほうがいい。社名板と郵便受けは、ビルの管理状態を判断する上でも見逃せないポイントだ。

清掃の行き届いた賃貸オフィスビルは管理も良好

清掃と見回りの頻度は必ず確認

オフィスビルが清潔かどうかは、入居する企業のイメージのみならず、快適な仕事環境の構築にも関わってくる。

清掃はビル管理の基本といわれているが、それは清掃がビル内の見回りを兼ねているためだ。「照明が切れている」、「荷物が放置されている」といった小さな問題から、設備の故障や破損、事故まで、日常で起こりうる諸問題の多くが清掃中に発見されている。

エントランスをはじめとした共用部が清潔に保たれていれば、そのビルの管理状態に大きな懸念は無いだろう。ただし、清掃人と見回り人が別という場合もあるので、清掃と見回りの頻度は必ず確認しておこう。

大規模清掃の頻度もあわせてチェックする

清掃には日常清掃のほか、ポリッシャーやワックスがけなどを行う大規模清掃もある。一般的に大規模清掃は土日や休日を利用して行われることが多いが、その頻度も合わせて確認しておきたい。

いずれにせよ、汚れの目立つビルは敬遠したほうが無難といっていいだろう。

セキュリティは入居企業の信用力に直結

好ましくない来訪者の入館を制限することもエントランスの役割のひとつだ。いわゆる事務所荒らしの多くがエントランスから堂々と侵入しているというデータもあり、エントランスにおけるセキュリティ体制の構築は重要度を増している。また狙われるのは金品ばかりではない。顧客の不利益につながるような情報の流出も、企業にとっては大きな損失となるのである。

とはいえセキュリティゲートなど入館を物理的に制限する仕組みをもつビルは多くなく、一般的なビルであれば実質的に出入り自由というのが現状だ。不法侵入などの抑止効果を狙って監視カメラを設置するような場合もあるが、来館者に「狙われやすいビル」という印象を与えてしまっては逆効果である。

現実的には、「オートロックがある」、「管理人もしくは警備員が常駐している」、「警備会社のセキュリティシステムに入っている」といった点で判断するとよいだろう。

最後に

賃貸オフィスビルを評価する場合、スペックや築年数に目がいきがちだが、どんなに新しく設備の整ったビルであってもエントランスの雰囲気が悪くては良いビルとは呼べない。管理状態も含め、賃貸オフィスビルを選ぶ際はエントランスをじっくり観察してほしい。

資金力に乏しい起業直後の創業期のベンチャー企業が賃貸オフィスを選り好みすることが難しい。だからこそ慎重に選ばなければいけない。今回取り上げたエントランスのポイントをチェックすることで、「賃料が高いのに、いざ入居したら酷かった」というようなケースを少しでも減らすことができれば幸いである。

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(監修:オフィスビル経営コンサルタント 久保純一
(創業手帳編集部)

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