ググってみるより観ればわかる!映画『インターンシップ』が教えてくれる3つの教訓
映画『インターンシップ』から学んだビジネスに活かせる教訓(創業手帳・海外支社カレン記者執筆)
映画『インターンシップ』はご存知だろうか?
この映画はおととし公開されたアメリカ映画である。アナログ気質の中年セールマンである主人公達が、時計屋のセールスをクビになったあと選んだのが、言わずと知れたIT界の巨大企業Googleのインターンシップ。IT音痴で中年のオジサン達が、優秀な学生達と競いながら、Google入社を目指すというコメディだ。Googleを舞台にした映画ということで、本国アメリカではGoogleファンをはじめとする多くの人から反響があった。
まずこの映画はオーウェン・ウィルソンとビンス・ボーンのテンポの良いコンビネーションが素晴らしい。ふたりは2005年公開『ウェディング・クラッシャー』で既に共演を果たしている。
しかし、今回私は映画評論のためにここで映画『インターンシップ』を取り上げているのではない。この映画はビジネスにおいて大切なことを描いているからなのだ。
この記事の目次
ITの進歩から遅れると楽しく暮らすことすらできない
映画『インターンシップでは、現実的に発生している世代間のデジタル・デバイドを如実に描いている。
90年代ごろから、ITは凄まじく発達していった。IT基盤が整備され、デジタル戦争が勃発したり、スーパーマリオシリーズが流行し、子供たちはあまり外で遊ばなくなった。ITについていかなければ、もはや社会生活を楽しむことすら出来ないのだ。
しかし、そんな変化についていけない人もいる。時計店の営業マンだった『インターンシップ』主人公のビリーとニックもそうだ。ITとは無縁だった時代遅れの彼らが、先進的なIT企業であるGoogleでインターンシップするというギャップが、本作の「笑い」のベースになっている。
年齢にかかわらず必要な環境に適応するための努力をする
個性の対立の例としては、真っ先に挙げられるのは世代間対立だ。企業は、経験豊富な世代よりもフレッシュな若い世代を採用する傾向があるため、中年が下手に若手と対立すると、結果的に自身の首を絞めることになりかねない。
世界的に経済が安定しない昨今、ビジネスマンとして成功するには、何歳になっても環境に適応する努力し続けなくてはならない。劇中では、ビリーとニック(ウィルソンとボーン)は、スマートフォンの普及によって時計が売れなくなり、長年勤めていた時計店の営業職をクビになるところから始まる。彼らは、最初はセールスマンといった普通の仕事をして生きていこうとしたが、そのような仕事は中々見つからなかった。
そんなとき、ビリーが、あのGoogleのインターンシップに応募してみることを思いつく。労働市場が依然として厳しい現状を考えると、とても現実味のある挑戦とは思えない。しかし、これまで自分の常識にない視点を取り入れている彼らの姿勢は、この映画のテーマの一つである「環境への適応」がいかに大切であるかを、大変わかりやすく描写している。
この映画は年齢に関係なく、熱意を持って環境に適応する努力することの必要性を教えてくれるのである。
多様性のあるチームは良いものを生み出せる
映画『インターンシップ』が教えてくれる三つ目の教訓は、多様性溢れる組織でうまく仕事をしていくことの大切さである。
一般的に、中年のビジネスパーソンは若者に比べて、経験で勝っているものだ。では若い世代にあって、中年にないものは何であろうか? それは、新しいことを取り入れる「柔軟性」と「気力」だ。柔軟性と気力の有無は、ビジネスにおいて非常に重要である。
年を取るということは、全てを知るという事ではないと肝に銘じなくてはならない。つまり、何が何でも年功序列を突き通してはビジネス・チームワークはうまく働かないのだ。
この映画は、多様性溢れるチーム(集団)は中年と若者が互いに刺激しあい、あるいは長短所を補い合って、相乗効果を生み出すということを教えてくれる。
多様性の中で見出せる自分の個性を発見し、磨き続けなければいけない。多用な人材が、互いに上手くやっていくことで、自然と知恵を教えあい、お互いに学びあうようになっていく。
劇中では、多様な人材が集まるチームの中で、何かを主張したいときにクールに主張を通す方法も教えてくれる。これは、ぜひ実際に映画を鑑賞してチェックして欲しい。
原典:Internship Movie and why it’s so relatable!
執筆:創業手帳編集部・海外支社 カレン記者
翻訳・日本向け編集:創業手帳・東京本社編集部