LINE公式アカウントで膨大なLINEユーザーへのマーケティングが容易に

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LINEユーザーへの情報発信や集客に便利なLINE公式アカウントとは?

国内最大のコミュニケーションアプリである「LINE」が運営するLINE公式アカウントは、企業や店舗のマーケティングに便利なツールの一つです。LINE公式アカウントを利用すれば、LINEで家族や知り合い同士がコミュニケーションをとるのと同じように、ユーザーと接点を持つことができます。

この記事では、LINE公式アカウントの特徴やメリット、様々な業種における導入事例などを紹介していきます。

LINE公式アカウントとは?

LINE公式アカウントは、LINE上に企業や店舗のアカウントを作成し、ユーザーへの情報発信や双方向のコミュニケーションが可能となるツールです。その他にも、企業や店舗運営に役立つ便利な機能が多数備わっています。まずは、LINE公式アカウントの3つの特徴を紹介します。

生活インフラとなっているLINEを情報発信ツールに活用

LINEの利用者は日本国内で2021年6月現在で、8,900万人にのぼります。これは日本の総人口の約70%にあたります。年齢を問わず、多くの人が日常的に使用するコミュニケーションツールのインフラとしての地位を確立しているのです。

LINE公式アカウントを活用すれば、多くの人が日常的に利用しているLINEを介して多くのユーザーと繋がることができます。

LINEの特性を活かして高い送客力を発揮

LINE公式アカウントでは、個別のユーザーへのメッセージ機能などを通じて、広告をはじめとした、様々なマーケティング活動を行うことができます。クーポンやショップカードをはじめ、企業・店舗運営に役立つ機能が多数。これらの機能を通じて、効果的にユーザーを送客できます。

基本料金は無料で使った分だけ課金

LINE公式アカウントは無料のフリープランを設定しており、1,000通まで発信できます。小規模な店舗運営をしている方や、まずはお試しで使用したいという方も、気軽に利用可能です。

料金プランはフリープランを含めて3つのシンプルな設定。差がつくのは無料メッセージ通数と、無料メッセージ分を送付し終わった後の追加メッセージの取り扱いのみで、機能面の差はありません

LINE公式アカウントの前身のLINE@との違い

従来は企業・店舗むけのアカウントとしてLINE@がありましたが、2020年4月より、今回紹介するLINE公式アカウントに移行しています。前身のLINE@からの変更点は主に次の3点です。

一つは無料プランの拡充。誰でもアカウント開設が可能になり、かつ無料プランの機能面での制限を撤廃。有料プランで備わっている全ての機能を、無料プランでも試せるようになりました。

二つめは有料プランの料金体系の変更です。LINE@は3種類の固定月額制の有料プランがありました。LINE公式アカウントではこれを2種類に集約し、また通数に応じて料金がかかる従量課金システムとすることで、基本料金を安く抑えています。

最後に、管理画面を一新し、より多くのデータを分析できるようになりました。友達になったユーザーの詳細情報やクリック数、インプレッション数などの情報をみることができます。

このように、LINE公式アカウントは、LINE@と比較して低コストで利用でき、またマーケティングに活用しやすいツールに進化しました。

LINE公式アカウントの8つの基本機能

LINE公式アカウントはユーザーとのコミュニケーションを図るだけでなく、企業や店舗運営に役立つさまざまな機能が備わっています。ここではLINE公式アカウントの8つの基本機能を紹介します。

メッセージ配信

友だちに登録したユーザーに対してメッセージを送る機能です。テキストメッセージやスタンプはもちろん、音声、動画や画像を送ることもできます。

また、個々に送るだけでなく、配信先を特定の条件に絞って一斉送付することも可能。年齢・性別・地域など、ターゲットの属性に合わせてメッセージ配信を送ることで高いマーケティング効果が期待できます。

LINEチャット

ユーザーと1対1で双方向コミュニケーションを行うことができます。リアルタイムでのメッセージ交換に便利です。一方で、電話などと異なりトーク履歴が残るため、店舗の営業時間中などで忙しい場合にも、手が空き次第で確認、返信することができます。

LINEコール

電話機能で、ユーザーからLINE公式アカウントに対して、無料で音声通話やビデオ通話ができます。電話番号ではなく、URLのほかQRコードによる通話も可能。スマホがあればURLや電話番号を覚える必要がないため、ユーザーにとっても便利です。また、無料で店舗の電話に転送する機能も備わっているため、飲食店などで店舗の電話を介して会話したい場合にも適したサービスです。

ショップカード

いわゆるポイントカードのように、商品購入や来店時の特典としてポイント付与、LINE上で各ユーザーのポイント管理ができる機能です。

ユーザーから見れば紙のポイントカードをいちいち出し入れする必要がなく、スマホを通じたポイントの取得・使用ができます。また、企業や店舗側にとっては、紙のカードを発行するコストを削減できる、ポイントサービスとさまざまなキャンペーンをLINE上でコラボさせて集客・マーケティングに役立てることができるといったメリットがあります。

クーポン

一般的なクーポン同様に、ユーザーが割引や商品のプレゼントといったサービスを受ける権利を配信するものです。LINEのトーク画面やこのあと紹介するタイムライン投稿を通じて配信可能で、ユーザーは商品購入やサービス利用時にクーポン画面を提示することで、特典を得ることができます。

通常のクーポンより、LINEの強みを活かして様々な形でマーケティングに役立てることが可能です。例えば次のような活用方法が考えられます。

  • 広告と連携させて効果的に商品・サービスを普及させる
  • 特定のターゲットに配布し、効率的に売上増につなげる
  • クーポン配布をきっかけに友だちを増やす
  • クーポンの開封・利用率などを分析して今後のマーケティングに活かす

リッチメニュー

リッチメニューはLINE公式アカウントのトーク画面の下部にオリジナルのメニューを設定することができる機能です。予約やECサイト、クーポン画面などへのリンクを設定し、ユーザーを誘導することができます。

適切なメニューを設定しユーザーの動線を整えることで、商品購入や予約の獲得など、LINEを通じたコンバージョンを達成しやすくなります。

タイムライン投稿

個人のLINEアカウント同様に、友だち登録している相手に対してタイムラインに情報を投稿する機能もあります。友だちとのコミュニケーションは先に紹介したメッセージ配信やチャットでも可能ですが、ユーザーから気軽に返信が来ない場合も。タイムラインは他のSNSの感覚で「いいね」をしたり、コメントを返信したりできるため、双方向のコミュニケーションツールとして役立ちます。

また、タイムラインは友だちは他の対象に容易にシェアが可能。有用な情報を配信をすれば、友だちによるシェアを通じて、友だちから別のユーザーへの情報の拡散や、新たな友だちの獲得につなげることもできます。その上、メッセージ配信と異なり、タイムラインは従量課金のカウント対象外のため、何通でも投稿が可能です。

分析

分析機能を通じて、ユーザの自社のLINE公式アカウントに対するアクションの状況を見ることができます。友だちの増減数やメッセージなどのブロック数、属性によりあらかじめ定めたターゲットユーザーへのリーチ状況、友だち獲得に至った経路など、分析範囲は多岐にわたります。

また、チャットやメッセージ配信だけでなく、クーポンやショップカードなどの活用状況などの分析にも対応。LINEの様々な施策の効果を確認し、今後のマーケティング活動に活かすことが可能です。

LINE公式アカウントを活用する4つのメリット

LINE公式アカウントは無料でLINEの膨大なユーザー層へアクセスが可能。また、マーケティングに役立つ機能がとても充実しています。中でもLINE公式アカウントを活用する4つの重要なメリットを紹介します。

ユーザーとの接点を大きく拡大できる

LINE公式アカウントを活用すれば、日本国内で8,900万人ものLINEユーザーにアクセスができます。これだけでも新規顧客の開拓や売上・予約の拡大など大きなマーケティング効果が見込めるでしょう。

さらに、マクロミルの調査によると、LINEユーザーは企業の情報発信に対して積極的に行動を起こすことが分かっています。特に企業メッセージの開封率は71.8%にも及びます。

リーチできるユーザー数が膨大で、かつ積極的な行動が期待できるため、LINE公式アカウントを活用することで、より多くのユーザーに、効率的に情報を伝えることが可能です。

無料で全ての機能を使うことができる

LINE公式アカウントは無料プランと有料プランがありますが、双方で差があるのはメッセージの発信可能数や追加発信に対する従量料金だけで、使用できる機能に差はありません

LINE開設自体は数分で完了するため、まずはテスト運用して効果を確かめたいという場合にはフリープランが便利。使用できる機能に制限がないため、より的確に効果を確認した上で、有料プランへアップグレードすべきか判断できます。

集客や情報発信に関する機能が充実

先ほど紹介したLINE公式アカウントの基本的な機能の他にも、集客や情報発信に役立つ様々なオプション機能があります。自社の使用目的に応じて機能を追加することで、LINE公式アカウントをより効果的に活用できるのです。

LINEで予約

LINEの店舗情報ページや店舗のLINE公式アカウントのプロフィールを通じて、オンラインでの即時予約、もしくはトークを通じた予約が可能。ユーザーはLINE以外のツールに切り替えることなく予約できるため便利です。

友だち追加広告メッセージ配信

友だちを追加するための広告を発信する機能。エリアや性別、年齢などによりターゲットを絞り込んで広告を発信できます。また、費用は友だち獲得人数に応じて発生するため、余計なコストをかけずに済みます。

LINEマーケットプレイス

企業及び店舗向けのアプリを別途購入して導入することで、予約機能、テイクアウトオーダー機能など様々な機能をLINE公式アカウントに追加できます。

他のシステムとの連携や機能の拡張もしやすい

LINE APIを活用することで企業や店舗が既に運用しているアプリやサービスとの連携させることもできます。企業からすれば複数のサービスを並走させるなどの必要がなくなり、既存ユーザーから見ればアカウントの移行などの手間をかけずにすみます。

  • 自社の予約サービスをLINE公式アカウント上で提供したい
  • 自社アプリをユーザーがインストールする手間を省きたい
  • 自社サービスのユーザーとのコミュニケーションチャネルとしてLINEを使用したい

また、LINEミニアプリとして開発すると、LINE APIによりLINEで動作させることが可能。ユーザーは開発されたLINEミニアプリについてもLINEのアカウントでシームレスに利用できます。つまり、もしLINE公式アカウントに備わっていない機能が必要な場合は、アプリ開発を行うことで機能を補うことができるのです。

LINE公式アカウントとLINEミニアプリの併用がおすすめ

LINEミニアプリとLINE公式アカウントを併用することで、ユーザーとのコミュニケーションの深化やより便利なサービスの提供が可能です。

LINEミニアプリを開発して運用すれば、友だち登録せずともユーザーに利用してもらうことができますが、メッセージ配信などユーザーのコミュニケーションツールは備わっていません。

一方、LINE公式アカウントに友だち登録してもらい、リッチメニューからミニアプリを起動できる構造にすれば、友だちとなったユーザーがミニアプリをリピート利用しやすくなります。

そのほかミニアプリの利用時に、LINE公式アカウントへの友だち追加されるように認証設定を行えば、ミニアプリを通じた友だち追加やユーザデータの取得につながります。

ユーザー視点で見れば、公式アカウントのリッチメニューからワンタッチでミニアプリを起動できるため、ユーザーにとってより利用しやすいサービスを展開出来ます。

企業や店舗にとっても、ユーザーにとってもメリットが大きいことから、LINE公式アカウントとLINEミニアプリの併用をおすすめします。

LINE公式アカウントとLINEミニアプリ併用の事例

公式アカウントとミニアプリの連携の事例として、吉祥寺で地域密着型の美容院を運営する「1001mile」について紹介します。

こちらの美容院では、外部の予約システムサービスの利用コストやリピート率の低さに課題を感じ、ミニアプリにて店舗の予約システムを実装。効果はすぐに表れ、運用開始後わずか3ヶ月で、ミニアプリ経由の予約数が外部のオンライン予約サービス経由を上回りました。

アプリ利用者の情報は同社のLINE公式アカウントに連携されます。その後は公式アカウントを通じて、美容院に関する情報発信などを行うことでユーザーとのつながりを維持。リピーターの維持・拡大にも役立っているのです。

LINE公式Webサイト「LINE for Business」では「1001mile」の事例についてより詳しく紹介しています。
LINE for Business「顧客の約5割が予約サイトを経由せず再来!LINEミニアプリを活用した美容室のリピート促進」

LINE公式アカウントの導入事例を業種別に紹介!

LINE公式アカウントは充実した基本機能に加え、必要に応じて機能を追加することも可能な柔軟性の高いサービスであるため、様々な業種にて導入が進んでいます。ここでは3つの業種のLINE公式アカウントの活用事例を紹介します。

店舗(飲食店・小売)の活用事例

国内外に約100店舗を展開するお好み焼きチェーンでは、クーポンを活用してファンの拡大に成功しました。

ユーザーとのコミュニケーション機会を増やして若年層のファン獲得を目指していた同社。LINE公式アカウントを設営し、ユーザーの生活サイクルに応じて月二回のメッセージにて、お得なキャンペーン情報やクーポンの配信を行いました。

その結果、同社のアカウントの友だちは49万人まで拡大。またコロナ禍に新規開店した店舗にて、72件のクーポン利用を開店月に記録するなど、高い集客効果が見られました。

「お店に来づらい時期があっても、LINE公式アカウントにて接点を持つことでお店のことを忘れずにいてもらえれば、いずれ再来客につながる」という考え方らから、LINE公式アカウントでの顧客とのコミュニケーションを大事にしています。

教育・習い事業界の活用事例

全国10校舎+オンラインでの韓国語レッスンを行う語学教室では、新規ユーザー獲得とレッスン予約の効率化を目的にLINE公式アカウントを導入しました。

同社は友だち数をKPIとして2018年10月より運用を実施。韓国文化をはじめとした様々な情報発信を週1回配信しています。また、レッスンを受けたいと思ったユーザーがすぐに行動を起こせるように、リッチメニューに体験レッスンの申し込みリンクを設定し、コンバージョンに繋がりやすい構造にしています。

2021年6月時点30,000人以上のユーザーが友達追加に至っており、そこから多くのユーザーが体験レッスンを申し込んでいます。LINEを通じて認知度を拡大させ、かつそこからレッスン受講者の拡大を実現しているのです。

人材・不動産業界の活用事例

初期費用0円〜10万円以下の物件を多く取り扱う不動産仲介会社の事例です。同社ではLINE公式アカウントを活用して、申し込みから入居までがLINE上で完結する仕組みを構築。ユーザーから高い支持を得るとともに、大手ポータルサイトなどへの出向に伴う広告費を抑制し、冒頭紹介した低い初期費用を実現しているのです。

LINEチャットを通じて、希望する部屋の条件ヒアリングや各種書類のデータ交換を実施。賃貸借契約に欠かせない重要事項説明も、LINEアプリのビデオ通話機能で完結します。

また、社内のメンバー間の情報連携や過去のユーザーの検討状況などもLINEのグループトークやノート機能を通じて行われているのです。

これらの取り組みにより、2020年1〜7月で、LINE経由の問い合わせを起点に30〜40件の成約を実現ました。

LINE公式アカウントは総合的なマーケティングツールに

LINE公式アカウントを活用することで、日本における膨大なLINEユーザーの中から、ターゲットを自在に絞り込んで接点を持つことができます。積極的な情報発信はもちろん、チャットやタイムラインなどによる双方向コミュニケーションも容易になります。

また、オプション機能やミニアプリの運用により、企業や店舗が必要とする機能をアカウント上に追加できます。ユーザーとのコミュニケーションから予約や商品・サービス購入などのコンバージョンへスムーズに繋げられるのです。

その上、ユーザーのアクションの分析機能も備わっており、LINE活用の効果を確認したうえで、次のマーケティング施策を検討する際にも役立ちます。

このように、LINE公式アカウントは単なるコミュニケーションツールにとどまらず、総合的なマーケティングツールとして有用なサービスです。特に日本市場におけるデジタルマーケティングの積極化を検討している企業や店舗においては、LINE公式アカウントの利用をおすすめします。

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