自宅でカフェを開業する方法!必要な手続きや成功のためのポイントを解説
自宅でカフェを開業するには営業許可を受けるための準備が必要
カフェを始めようとする時にネックになるのが資金や場所の問題です。そこで注目されている選択肢が、自宅カフェです。
しかし、自宅カフェはどうやって始めたらいいのか悩む人もいるでしょう。
ここでは自宅でカフェを開業したいと考えている人に向けて、営業許可や開業準備についてまとめました。カフェ開業を考えている人はぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
自宅でカフェを開業する「自宅カフェ」とは?
自宅カフェは、名前からもわかるように自宅のスペースを活用したカフェのことです。
つまり、自宅の一部をカフェスペースとしてお客様に開放して、飲み物や食品を提供します。
自宅カフェを開業するためには、自宅スペースとカフェスペースを区切ったり、営業許可を取得したりするなどの準備が必要です。
改造工事の費用はあるものの、自宅カフェであれば初期費用を抑えながらカフェを始められます。
必要な手続きについては後述のとおりで、カフェをスモールスタートできる点から注目されている開業方法です。
自宅でカフェを開業するメリット・デメリットは?
自宅でカフェを開業するメリットとデメリットを解説していきます。
メリット
まずは、メリットです。
-
- 賃貸契約不要、家賃・礼金・保証金が発生しない
- 既存住宅を活用できるため、初期投資を大幅削減
- 小規模・副業スタートも可能
初期費用を大幅に抑えられる点が大きな魅力です。
賃貸物件を借りるとなれば、家賃だけではなく敷金や礼金、手数料なども必要になります。しかし、自宅カフェであれば初期費用がかかりません。
賃料も0円なので開業にかかる負担を抑えられます。
また、小規模でのスタートができるため、自分で開店時間や閉店時間を決められます。副業としてスタートすることも可能です。
夕方以降オープン、週末だけのオープンなど、自分の希望に合わせてカフェを開店できます。
デメリット
続いて、デメリットとして挙げられるのは以下の3点です。
-
- 営業できるエリア・時間に制限あり
- 集客に不利な立地の場合も
- プライバシー・セキュリティ管理が必要
自宅カフェを開業する場合、用途地域に注意しなければいけません。
暮らしやすさや景観、利便性を守るためにも地域ごとに建築できる建物の種類や用途に制限が設けられています。
用途地域は全部で13種類あり、場所によっては飲食店の開業が許可されていない場合もあるので注意が必要です。
現在住んでいる自宅でカフェを開業したい場合は、開業できる場所なのか確認してください。
たとえ営業できる地域でも、夜遅い時間帯まで営業していれば近隣の住民に迷惑をかけてしまうケースも考えられます。
人の目につきにくい場所であれば集客が難しいケースもあるので、積極的な宣伝が欠かせません。
立地や制限などは特に注意が必要です。
自宅でカフェを開業するまでの基本手順・準備・必要な手続き
カフェを開業する場合には、所定の手続きが必要となります。自宅カフェを開業するまでの流れを紹介します。
①自宅で開業が可能か確認する
・住んでいる「用途地域」を確認する
自宅カフェを開業するにあたって、まず確認しなければいけないのが自宅の用途地域です。
今まで住居として使っていた建物を飲食店として使う場合には、事前に自宅での営業が可能かどうかや、用途地域の確認をしてください。
用途地域とは、暮らしやすさや景観を守るために土地計画法で土地利用の用途を定めたものです。商業地域や工業地域、住居専用地域などに区分されています。
例えば、第一種低層住居専用地域では店舗兼住宅であり、店舗の床面積が50㎡以下かつ建物の延べ面積のうち、2分の1未満のもののみ営業可能です。
用途地域は、役所の窓口に問い合わせて確認できるほか、役所がインターネットで用途地域がわかる地図を公表しているケースがあります。
・マンションの場合は規約で営業利用が禁止されている場合がある
マンションに住んでいる場合には、規約で営業利用不可になっていることがあります。
一戸建ての場合にも、間取りによってはカフェスペースと自宅スペースを区切れないことがあるかもしれません。
住宅地やマンションでの集客は難しいこともあるものの、近くに駅や商店街があれば飲食店の需要があると想定できます。
周辺をリサーチして、どういった年代や志向のお客様が集まりやすいか、競合店の有無なども考えてみてください。
②店舗スペースの設計・改装と保健所への事前相談
・住居スペースとカフェスペースを明確に分離させる
自宅カフェといっても、自宅のリビングやキッチンを使ってカフェ開業することは禁止されています。
あくまで店舗兼住居であり、店舗は店舗として独立して営業できる設計でなければいけません。
・保健所に設計図を持参し、必ず事前相談する
店舗付き住宅に住んでいる場合を除いて、自宅カフェを始める場合には工事が必要です。
施工業者と相談して店舗の設計が決まったら、必ず保健所に図面を持参して事前相談してください。
保健所の検査を工事終了後に通過できない場合、追加工事の費用や時間がかかってしまいます。
あらかじめチェックしてもらってアドバイスを受けたほうが、後の申請や検査もスムーズです。
③飲食・喫茶店営業許可の申請・必要書類の準備
自宅カフェには「飲食店営業許可」または「喫茶店営業許可」が必須です。申請には以下の書類と手続きが必要となります。
- 【申請に必要なもの】
-
- 申請書
- 店舗の平面図
- 設備詳細資料
- 食品衛生責任者の資格証明書(事前に資格取得が必要)
- 申請手数料:1〜2万円程度(例:東京都新宿区の場合、18,300円)
なお、テイクアウトやお菓子の卸売業をメインにする場合は、別途「菓子製造業許可」が必要です。この場合、厨房設備に求められる要件も異なるため、保健所への事前相談時に、どの業種に該当するかも確認しておきましょう。
営業許可は定期的な更新が必要です。許可証に記載された期限を確認し、忘れずに手続きしてください。
④保健所による審査を受ける
・工事完了後すぐ申請→立会検査→営業許可交付
工事が完了する2週間から10日前を目安に管轄の保健所に申請してください。
設備完成後に保健所の立会検査が入るので、スケジュールについても打ち合わせが必要です。
・立会検査では、設備基準(シンク2槽以上・冷蔵庫温度計設置・ゴミ箱蓋付きなど)を満たすようにする
立会検査で、設備が申請通りかどうかや、飲食店として営業するための基準を満たしているかどうかを検査されます。
具体的にどのような点をチェックされるのか、以下のとおり一例を紹介します。
①シンク
2槽以上あり、手洗い用のシンクには、石鹸や消毒用エタノールを常備している。
②冷蔵庫
温度計を設置していること。
③ガスレンジ
ガスレンジを覆う換気扇フードがあること。
④食器棚
衛生を保つための大きさや、天井との間に隙間がないことが必要。
⑤ゴミ箱
蓋付きで網目状になっていないもの。
⑥明るさ
客席は10ルクス以上、作業を行う場所は50ルクス以上の明るさ。
基準を満たしていれば、許可証交付予定日に保健所で交付を受けることが可能です。
⑤必要な資格を取得しておく
カフェ開業には様々な資格が必要になります。食品衛生責任者は、カフェだけでなく飲食店を開業するために必ず取得する資格です。
各都道府県にある食品衛生協会が主催する食品衛生責任者養成講習会を受講して取得できます。営業許可申請にも必要な資格なので早めに取得してください。
防火管理者は、収容人数が30名以上の飲食店を開業する場合に必要な資格で、一般社団法人日本防火・防災協会による講習会を受講して取得可能です。
カフェの営業と聞くと調理師免許が必要と思うかもしれませんが、それは間違いです。
調理師は国家資格ではありますが、飲食店営業に直接関係しているわけではありません。ただし、保有していればお店の信頼にはつながります。
同様に、必須ではなくても栄養士やバリスタのライセンスなど、付加価値となる資格は様々あります。
お店の魅力をアピールでき、カフェ開業に役立つ知識を学べる資格があれば取得を目指してみてください。
▼主にカフェ開業で必要とされる資格例
資格名 | 必要性 | 取得方法 |
---|---|---|
食品衛生責任者 | 必須 | 衛生協会で講習 |
防火管理者 | 店舗収容人数が30人以上なら必要 | 消防署で講習 |
バリスタ資格・調理師免許 | 必須ではないが信頼度アップに貢献 | 民間資格講座・国家試験 |
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自宅カフェの開業におすすめの物件タイプとは?
自宅でカフェを営業する場合、自宅と店舗部分は明確に区切られている必要があります。
つまり、現在住んでいる物件をカフェとして営業できるようにリフォームするか、もとから店舗として使えるような物件を選ぶかのどちらかです。
マンションに住んでいる場合には、営業利用ができて、さらに改装工事が可能かどうか管理規約をチェックします。
一戸建てに住んでいる場合には、1階と2階といった上下に分離して営業するか、建物の奥と入り口で分離する方法があります。
自宅カフェを開業するにあたって、お店のイメージを考えつつ、どのような工事が必要になるのか施工業者と相談してください。
自宅カフェの開業に必要な資金・資金調達方法とは?
自宅カフェの内装・設備・運転資金目安
自宅カフェは、比較的低コストで始められる方法ですが、それでもある程度の資金準備が必要です。
自宅カフェの開業に必要な費用は主に以下のものです。
項目 | 金額目安 |
---|---|
内装・改装費 | 約300万円 |
設備・備品費 | 約150万円 |
材料費・水道光熱費 | 月10万〜30万円 |
運転資金(半年〜1年分) | 約100万〜200万円 |
運転資金は材料費や水道光熱費、人件費など月当たりで10万円~30万円程度が目安です。
経営が安定するまでの運転資金を用意しておきましょう。
上記で簡単に説明しましたが、必要な工事や設置する設備、厨房機器によっても違いがあります。
また、運転資金も物件や提供するメニューによっても変わります。運転資金として半年から1年程度の資金は準備しておくことがおすすめです。
事業を開始するまでにどれだけのランニングコストがかかるのか、売上げをどれだけ出せば利益になるのかをシミュレーションしておきましょう。
おすすめの資金調達方法
ここからは、自宅カフェを開業する際に活用できるおすすめの資金調達方法を紹介していきます。
資金調達で悩んでいる人は参考にしてください。
・自己資金
自分が所有しているお金を自己資金と言います。自宅カフェを開業する場合に、自己資金は基本となる資金です。
自己資金を多く準備できれば、借入れの負担も軽減できます。
貯金を崩して充てる他、副収入で資金を増やす、不要なものを売却して資金を増やすといった方法があります。
・クラウドファンディング
近年ではクラウドファンディングを活用して資金を集める人も増えています。自分のアイデアに賛同してくれる支援者から資金を集める仕組みです。
開業計画やお店のコンセプトに共感をしてもらうためにも、魅力的なプロジェクトを作成する必要があります。
支援者に対してリターンを用意すると参加者の増加につながります。
また、SNSや友人を通じてプロジェクトを広めることで支援者を増やすことも可能です。
・銀行融資
開業資金の調達で一般的な方法となるのが銀行融資です。事業計画書の作成や身分証明書、収入証明書や信用情報といった書類を用意する必要があります。
事業融資や創業融資など、金融機関によって様々な種類の融資があるので、どれが最適なのかを理解することも大切です。
・日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金
日本政策金融公庫は政府系金融機関です。国民生活の向上に貢献することを目的に、資金調達支援や経営支援などを実施しています。
スタートアップ支援資金は、起業をする企業や創業初期の企業を支援するための融資制度です。
融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)で、新たに事業をスタートさせる人や事業開始からおおむね7年以内の人が対象です。
・地方自治体や商工会議所の「制度融資」
信用保証協会と民間金融機関を組み合わせた低利融資制度となるため、通常の融資と比較して低金利な点が強みです。
信用保証付きで借りやすく、利子補給制度を設けている自治体もあります。
ただし、融資までに時間がかかる場合があるので、すぐに資金を調達できるわけではありません。
・補助金・助成金の活用
補助金や助成金を活用して資金を捻出する方法もあります。例えば、小規模事業者持続化補助金が一例として挙げられます。
創業後3年以内の小規模事業者を対象に生産性向上と持続的発展を図ることが目的です。条件を満たせば返済不要となり、設備や広報費などの一部も補助してくれます。
ただし、採択制のため確実に資金が得られるとは限りません。
また、後払いが原則となるので、まずは自分で資金を用意する必要があります。
自宅カフェ開業後の収益モデルと利益の出し方とは?
利益率の目安と黒字化のコツ
お店を開業するにあたって、どれだけの利益が見込めるかは必ず考えなければいけません。一般的なカフェの利益率は5%~10%です。
カフェで一杯当たりの利益を増やしていくためには、上手にブランディングして付加価値を高めたり、効率的な経営を行ったりするなどの工夫が必要です。
例えば、人件費や家賃といった経費を下げることも利益率を高めるための施策です。
飲食店では、家賃は売上げの10%程度、人件費は売上げの30%程度が相場といわれています。
自宅カフェは自宅なので別途家賃が発生することはない上、人を雇わなければ人件費はかかりません。
そのため、自宅カフェは利益率を高めやすく、利益率30%も目指せます。
テナントなど家賃や出店料が発生するようなケースだと、最低限必要な売上げをクリアしなければ経営を続けられません。
しかし、自宅カフェは少ない売上げでも営業を続けやすい点が魅力です。
副業・週末開業でも収益化できる?
副業として自宅カフェを開業することも可能です。自宅カフェとなれば家賃の心配がないので、多くの資金を用意する必要なく開業できます。
土曜や日曜に開店する週末カフェという形態をとれば、副業としてカフェ経営を始められます。
週末のみの開業は、平日は仕込みや経営に関する勉強時間に充て土日に営業といった、経営の自由度が高い点がメリットです。
自分の好きな時間帯でのオープンが可能なので本業との両立もしやすくなります
また、週末カフェを開業することで本格的にカフェを経営する前の力試しができます。
将来的に自宅カフェを本業したい場合、経験がなければ困惑する部分も多いですが、週末カフェで培った経験やスキルがあれば業務に活かせるでしょう。
自宅カフェの開業を成功させるポイントは?
自宅カフェは、手軽に始められる一方で、成功して継続できるケースばかりではありません。自宅カフェの開業を成功させるためのポイントをまとめました。
コストを抑える工夫をする
開業時にできる工夫として、極力費用は抑えるようにしてください。
自宅カフェは、家賃や契約時の仲介手数料はかからないものの、リフォームや内装工事、厨房設備にお金がかかります。
費用を抑えるためには、内装工事の棚や看板など自分でできる範囲でDIYしたり、設備や備品はリースを利用したりする方法があります。
自宅カフェであってもビジネスである以上、利益や採算は無視できないものです。
何にどれだけの経費がかかっていて、利益がどれだけあるのかというコスト意識を常に持つようにしてください。
コンセプト設計やブランディング、強みを決めておく
競合する飲食店がある中で集客を成功させるためには、コンセプトや強みを決めておきましょう。
例えば、食材や専門性を高めることも手法のひとつです。
茶葉やコーヒー豆の仕入れからこだわったり、からだにやさしいメニューを提供したりと得意分野を定めましょう。
また、インテリアもコンセプトにあわせることによって、見た目でもお客様をおもてなしできます。
SNSや口コミを活かした集客方法に力をいれる
SNSや口コミを活用した集客も自宅カフェ開業に欠かせないポイントの1つです。
開業するエリアによっては、集客活動を徹底しないと顧客が集まらない可能性もあります。
そんな時に活用できるツールとして挙げられるのが「Googleビジネスプロフィール」です。
お店の住所や営業時間、電話番号などの基本的な情報や商品、写真、口コミなど、店舗が発信したい情報を表示させられるサービスです。
Google検索で「地域名 商品名」「地域名 店舗名」で検索をする見込み客に向けてコンテンツを発信すれば集客力効果が期待できます。
また、企業向けのツール「Instagram for Business」の活用もおすすめです。
Instagramのビジネスアカウントとなり、消費者との接点を確保することでブランディング効果や集客力アップが期待できます。
Instagramは写真や動画との相性が良いので、おしゃれな画像をアップできれば注目を集めやすいでしょう。
その他にも、地域イベントへの積極的な参加やフリーペーパーへの掲載によって、地域住民へのアピールができます。
集客力を高めて成功を目指すためにも、活用を検討してみてください。
自宅カフェ開業のよくある失敗例・対策
自宅カフェの開業では以下のようなポイントを意識する必要があります。
住居スペースとの境界や近隣トラブルなど失敗しがちな部分もあるので、開業前に把握しておき、開業時に活かしてみてください。
住居スペースとの境界が曖昧
自宅カフェを営む場合は、居住区画と事業区画を明確に分ける必要があります。これは、飲食店営業許可を得るための食品衛生法に定められた施設基準の要件の1つです。
そのため、1階が自宅カフェで2階が居住空間といった形で、混在しないように区別しなければいけません。
自宅の間取りによっては改装する必要があるので、保健所に相談するなどして事前確認を行ってください。
近隣トラブル(騒音・匂い・駐車問題)
自宅カフェを経営する場合、近所に住んでいる人たちとトラブルになる可能性があります。
例えば以下のようなトラブルです。
-
- 路上駐車が増えた
- 近隣住宅の駐車スペースに利用者が車を停めてしまう
- カフェに訪れた顧客が店舗周辺にゴミを捨てる
- 食品のニオイが気になる
カフェを開く際には事前にカフェをオープンすることを伝えるためにも挨拶をして回り、苦情が来た際にはしっかりと対応しなければいけません。
また、トラブルを防ぐためにも対策をとることが重要です。
路上駐車を防ぐためにも駐車スペースをわかりやすく表示する他、近隣の駐車場を借りることも検討してください。
ゴミに関しては、自宅カフェにゴミ箱を設置する以外にも、ゴミ捨て禁止のポスターを店内に貼るなど、様々な対策をして近隣住民の人たちに迷惑をかけないようにしてください。
ニオイに関しては、清掃やメンテナンスの徹底の他、排出口の高さや向きの変更なども変更してみましょう。
環境省では「臭気対策マニュアル」を用意しているのでトラブルを防ぐためにも参考にしてみてください。
初期コストの見積もり不足
初期コストの見積もり不足によって失敗を招いてしまう可能性もあります。
計画が不十分なまま開業を目指してしまえば、初期費用がかさんで運転資金が足りなくなるかもしれません。
開業したばかりの頃は赤字が出続ける可能性もあるので、余裕を持った資金を用意する必要があります。
日本政策金融金庫の調査によれば、事業が黒字化するまでには平均で半年以上かかると言われています。
そのため、半年~1年分の運転資金を確保しておけば、余裕を持ちながら経営が続けられるでしょう。
自宅カフェを開業する時の注意点は?
自宅でカフェを開業する場合、注意しなければならない点も多数あります。どういった点に注意するのかあらかじめ確認してください。
物件の改装は専門業者へ依頼する
カフェを開業するにあたって、店舗部分を作る必要があります。
物件の改装は、今までに自宅カフェを施工したことがある専門業者に依頼することがおすすめです。
一般的なカフェの内装工事と自宅カフェのリフォームでは、発生しやすいトラブルや課題も違います。
専門業者を探す時には、ホームページなどで施工事例を確認しましょう。
店舗のセキュリティを強化する
自宅カフェはセキュリティも強化しなければいけません。店舗に空き巣が入ると住居部分にまで侵入されてしまいます。
また、自宅カフェを始めることで、自宅に不特定多数の人が出入りすることになります。
リフォームする時には、プライベートエリアと切り離したり、ロック機能を追加したりするなど、セキュリティ強化に努めてください。
近所へ配慮した営業をする
自宅カフェは居住地でカフェを開業するため、近所への配慮も必要です。
食品の中には匂いが強いものもあったり、多くの人が出入りすることで騒音が問題になったりする可能性もあります。
駐車トラブルが起きないように公共交通機関で来るように周知したり、営業時間や提供メニューを変更したりするなどの工夫もしてください。
まとめ・自宅カフェの開業のために必要な手続きと準備をしておこう!
自宅カフェは、自宅のスペースを活用したカフェです。
開業するには、店舗と自宅を分けるためのリフォーム工事や営業許可を取得する手続きが必要になります。
手間と資金はある程度かかりますが、家賃がかからず開業資金を抑えられる点は大きなメリットです。
通常の店舗との違いを把握して、しっかり計画を練ってください。
無料で活用できる「創業カレンダー」は起業前後1年間においてのやることリストをカレンダー形式で抑えることができる便利アイテム!是非ご利用ください。
(編集:創業手帳編集部)
創業手帳別冊版「飲食開業手帳」は開業までの準備とともに開業後いかに成長させていくかまでを網羅した飲食店開業のポイントをまとめたガイドブックです。無料でお届けしますのでご活用ください。