新規顧客を獲得するテッパンの方法5選
スタートアップが顧客基盤を築くために検討すべき新規顧客獲得方法(創業手帳・海外支社カトリーナ記者執筆)
新規顧客との出会いは、恋人との初めての出会いと同じようなものだ。あなたは彼や彼女と強い絆を結び、関係を長続きさせたいと思っている。
創業期の会社では、会社を設立し経営するための資金調達や、会計・税務・法務の専門知識だけではなく、あなたの製品やサービスを利用してくれる顧客の獲得も最優先事項の一つである。
創業期のうちに、新規顧客を獲得し、顧客基盤を固めなければならない。今回は、スタートアップができる定番の新規顧客獲得方法、つまり”テッパン”とも言うべき5つの方法を紹介しよう。
この記事の目次
まずは顧客ターゲットを決めてから
新規顧客の獲得方法について考える以前に、まずは、あなたのビジネスがターゲットとする市場を定義しなければならない。具体的な顧客像を思い描く -彼らは何歳で、どんな日常生活を送っているのか? 仕事は? 経歴は?何が好きで何が嫌いか?
スタートアップこそ、顧客との関係構築のために、潜在顧客について知る必要がある。彼らを深く知ることで、あなたの商品やサービスを試してもらう最良の方法を決めることができる。
何が潜在顧客を購買に導くのか? それが分かってからはじめて、どうやって新規顧客獲得目標を達成するかについて、計画をつくらなければならない。
1.クチコミ
ニールセン・グローバル・トラストの広告調査の結果によると、消費者の92%が友人や家族からの口コミを信頼している。[1]
最も重要なのは、友人や知人があなたの製品やサービスを勧めてくれることだ。彼らはあなたの人となりを知っている。彼らは直接、あるいはSNSを通じて手を差し伸べてくれるだろう。
彼らは個人的にあなたを知っているので、あなたの製品をひいきにしてくれる可能性は高い。古い友人にお願いをすることはためらわれるが、あなたが思うよりも簡単である。友人はあなたを喜んで助けてくれるだろうし、固定客になる可能性だってある。
また、FacebookやTwitterで自身が投稿するだけでなく、友人や新規顧客にあなたの製品やサービスに関する情報や画像を投稿するように頼んでみよう。
もう一つの方法は、地域団体やビジネスクラブ、ジム、サークルやイベントに参加して新たに出会う人を増やすことである。外に出かけて行ってあなたのサービスや商品をクチコミで広げよう。
【引用元】
[1] NIELSEN | NIELSEN: GLOBAL CONSUMERS’ TRUST IN ‘EARNED’ ADVERTISING GROWS IN IMPORTANCE
2.SNS
SNSの優れている点は、いつでもどこでも無料で誰でもアクセス可能な点だ。あなたのビジネスにとってこれほど重要なプラットフォームはあるだろうか?
ピュー・リサーチセンターが行った調査によると、アメリカにおけるインターネットユーザーの73%がSNSを使用している。また、調査結果はFacebookが最も利用されているSNSであることを示している。[2]
Facebookに次ぐSNSは、TwitterやLinkedInである。フォーチュン100グローバル企業の65%が顧客層を広げるためにTwitterを活用している。[3]
SNSを利用している84%がFacebookを頻繁に使用しており、Facebookユーザーの63%は、少なくとも1日に1度は、40%は1日に複数回使用している。[2]
また、47%のアメリカ人は、Facebookが最も購買につながる情報拡散ツールだと答えている。[4]
SNSは費用がかからないので、資金力に余裕がない創業時の会社こそ、SNSを活用するべきである。新規顧客を得るだけでなく、ブランドイメージを付属して定着させる効果も生まれるだろう。
【引用元】
[2] PewReseachCenter | Social Media Update 2013
[3] kISSmetrics | Fastest Way to Lose Customers
[4] jeffbullas.com | 22 Social Media Facts and Statistics You Should Know in 2014
3.オンラインメディア・ブログ
あなたの事業がオンラインメディアやブログに紹介されることで、顧客へのリーチは最大化し、顧客基盤を拡大することができる。
アメリカのインターネットユーザーの61%が、オンラインで商品やサービスの情報を得ているといわれている。[5] さらに、comScore社の推定によると、アメリカ人は月間およそ120億回Web検索を行っている。
このように、インターネットは非常に膨大な潜在顧客顧客と接点を持てる可能性を秘めた有益な手段なのである。
【引用元】
[5] Ipsos.com | Interconnected World: Shopping and Personal Finance, 2012
4.従来の広告媒体
従来の広告媒体とは、大手新聞社、テレビCMやセグメント、およびラジオ番組での広告を指している。
従来の広告媒体は、かなりの費用がかかることがネックであり、創業直後のスタートアップにとっては活用が難しい。一方で、あなたの会社の信頼性を構築するという観点からは、最も有用な新規顧客獲得方法と言える。
5.電子メール
ジュピターリサーチによると、潜在顧客の嗜好にあわせてターゲティングした電子メールは、一斉送信された電子メールよりも18倍以上の収益を生んでいるという。[6]
実際に電子メールによる新規開拓をおこなっているB2Bマーケティング担当者のうち59%が、このような電子メール配信が収入を生むための最も効果的な手段であると回答している。一方で、電子メールの受信者のうち、50%以上はほとんどの電子メールを読むと答えている。[7]
SNSが話題に上ることが多いが、昔ながらの電子メールも、顧客からの有効なレスポンスを得るために、依然として有力な手段だと言えるだろう。
【引用元】
[6] Small Business TRENDS | How to Use Email Marketing to Segment Customers and Generate Loyalty
[7] Survey Shows Many Marketers Are Behind in Use of Data, Targeting and Measurement
まとめ
これまで新規顧客を獲得する5つの手法を述べてきた。これらの手法のうちどれが最適かというのは、あなたのビジネスや置かれた環境による。ただ、ハッキリ言えることは、「まったく何もしない」はダメだということだ。
行動を起こさなければ、新規顧客を獲得し、会社を成長させていくこともできない。かのデール・カーネギーの言葉を思いだそう。
「行動しないことは疑いや恐れを産む。行動することは自信と勇気になる。」
あなたは何か起こしたいなら、外に出て「何か行動を起こす」ことが必要である。