起業家にはシェアハウスがおすすめ!メリットや注意点・探し方を紹介

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シェアハウスでの暮らしを検討してみよう


起業を目指す人にとって、日々の生活環境はビジネスの成長スピードや発想力に大きな影響を与えます。
中でも「住まいの選び方」は、コスト削減や人脈形成といった面で見逃せないポイントです。
近年、起業家やフリーランスの間で「シェアハウス」が注目されています。
生活費を抑えながら、多様なバックグラウンドを持つ住人と交流できる環境は、ビジネスアイデアを広げたり、協働のきっかけをつくったりする場にもなっているのです。

本記事では、起業家がシェアハウスに住むことで得られるメリットを具体的に解説していきます。
起業家またはこれから起業を考えている人で、シェアハウスでの生活に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

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シェアハウスとは


シェアハウスとは、1つの住宅を複数人で共同利用する住まいの形態です。
リビングやキッチン、バスルームなどを共有しつつ、個人のプライベートスペースとして専用の個室を持つのが一般的なスタイルになります。

従来の一人暮らしに比べて家賃や光熱費を抑えられる点に加え、住人同士の交流を通じてコミュニティが形成されることが大きな特徴です。
特に都市部では、利便性の高いエリアに比較的手頃な価格で住めることから、若者や起業家、留学生など幅広い層に利用されています。

シェアハウスの種類

シェアハウスには、運営スタイルや住人の属性によっていくつかの種類があります。代表的なものとしては以下のようなタイプが挙げられます。

・一般的なシェアハウス
幅広い年齢層や職業の人が集まり、共同生活を送るタイプです。費用を抑えたい人や、交流を楽しみたい人に人気があります。

・コンセプト型シェアハウス
「英会話」「起業家支援」「クリエイター向け」など、特定のテーマや目的を持つタイプです。
共通の関心を持つ人が集まるため、自然とつながりが生まれやすく、学びやコラボレーションの場としても機能します。

・性別・年代別シェアハウス
入居者の性別や年代を絞り込んだシェアハウスです。例えば女性専用のシェアハウスにはホームセキュリティが完備されていたり、パウダールームが設置されていたりします。
シニア世代専用のシェアハウスなどもあります。

・小規模型シェアハウス
数人規模で運営される家庭的な雰囲気のシェアハウスです。大人数が苦手な人や、より落ち着いた生活を望む人に向いています。

・大規模型シェアハウス
数十人単位が暮らす大規模な物件で、ラウンジやシアタールーム、ワークスペースなどの共用設備が充実しているのが特徴です。
人数の多さから、交流も必要最低限なものになるケースが多いです。

・ソーシャルアパートメント
一人暮らしの部屋に共有で使えるスペースが備わったシェアハウスです。一般的なシェアハウスとは異なり、キッチンやトイレなどの水回り設備はすべて自室に揃っています。
共用スペースとしてリビングやシアタールーム、スタジオなどがあるのが特徴です。

このように、シェアハウスといっても多様なスタイルがあり、自分のライフスタイルや目的に合った物件を選ぶことが大切です。

起業家がシェアハウスで暮らすメリット


シェアハウスはコスト面の利点だけでなく、他業種との交流やビジネスチャンスにつながる出会いを提供してくれる点でも魅力的です。
ここでは、起業家がシェアハウスで暮らすことで得られる具体的なメリットを紹介します。

他業種の人たちと交流できる

シェアハウスには、ITエンジニアやデザイナー、マーケター、学生、海外からの滞在者など、多種多様な人が集まります。
普段の生活では出会えない人と自然に会話が生まれることで、新しいアイデアやビジネスのヒントを得られる機会が豊富です。
特に起業家にとっては、異なる業界の視点に触れることで、発想が広がりイノベーションにつながる可能性があります。
また、将来的な顧客層やターゲット市場について、実際のユーザー目線での意見を聞ける貴重な機会でもあります。

仕事仲間・相談相手ができる

起業初期は孤独になりやすく、判断や方向性に迷うことも少なくありません。
シェアハウスでは同じように挑戦している仲間や、経験を持つ住人に出会えるため、気軽に相談できる環境が整います。

時には一緒にプロジェクトを立ち上げたり、協業のパートナーが見つかったりするケースもあります。
特に起業家向けのシェアハウスだと、他業種であってもビジネスに対して自分と同じくらい熱意を持った人も多いことから、新しいビジネスに発展するかもしれません。
単なる住まい以上に、ビジネスの成長を支えるコミュニティとなるのが大きな魅力です。

充実した設備を24時間使える

近年のシェアハウスは、リビングやキッチンに加えて、ワークスペースや高速Wi-Fi、会議室などを備えた物件も増えています。
起業家にとっては、オフィスを借りることなく仕事環境を整えられるのは大きなメリットです。

起業家の中には自宅だとなかなか集中できず、カフェに行って作業をする人もいるかもしれません。
カフェに行くたびにコーヒー代がかかってくるため、起業して間もない時期だとコスト面が気になってくるものです。
しかし、起業家向けのシェアハウスなら自室以外の共用スペースを活用して、仕事に取り組めるようになります。

しかも24時間自由に使えるため、自分のペースで作業や打ち合わせが可能です。初期投資を抑えつつ、快適な仕事環境を確保できる点は見逃せません。

費用を抑えられる

起業家にとって資金は貴重なリソースです。
シェアハウスなら、家賃や光熱費、インターネット代などを住人全員で分担できるため、一人暮らしよりも大幅にコストを抑えられます。
その分を事業資金や自己投資に回せるのは、起業初期において非常に有利です。

また、シェアハウスは家具・家電が基本的に備え付けられており、スーツケース1つさえあれば引っ越すこともできます。
家具・家電をすべて用意しようとすると、どんなに抑えても数万円以上はコストが発生するため、すでに家具・家電が備え付けられているシェアハウスは初期費用を抑えやすいです。

家賃に関しても、一般的な賃貸物件と違って毎月の家賃が周辺の相場よりも低価格に設定されているケースがあります。
敷金・礼金や仲介手数料が発生しない場合もあることから、コストを極力抑えたい人に向いています。
浮いた住居費は、事業に必要な広告費やツール代、スキルアップのための勉強代などに充てられるため、限られた資金を有効活用できるでしょう。

入居審査が通りやすい

起業したばかりの段階だと、通常の賃貸物件では審査に通りにくいケースがあります。
その理由は、起業したばかりの頃やフリーランスは収入状況が人によって異なり、安定した収入を継続して得られないかもしれないというイメージが強いためです。

一方、シェアハウスは一般的な賃貸物件よりも入居審査が柔軟なことが多く、フリーランスや起業家でも契約しやすいのが特徴です。
リスクを気にせず新生活を始められる点も、起業家にとって大きなメリットといえるでしょう。

起業家がシェアハウスで暮らす際の注意点


シェアハウスは起業家にとって魅力的な住環境ですが、同時にいくつかの注意点も存在します。
ビジネスの拠点として活用する場合、思わぬトラブルやストレスにつながらないように、あらかじめデメリットを理解しておくことが大切です。

起業家が多いシェアハウスか確認する

すべてのシェアハウスが起業家向けではありません。
学生や趣味を共有する住人が中心の物件も多いため、「起業家コミュニティ型」や「ビジネスコンセプト型」といった明確なテーマを持つシェアハウスを選ぶことが重要です。
住人同士の交流が大きなメリットになる一方で、目的が合わないと居心地の悪さや人脈形成の機会損失につながる恐れがあります。

自分のペースで仕事ができない可能性がある

生活空間と仕事空間が近いシェアハウスでは、集中できる環境をどう確保するかが大きな課題です。
共用スペースでは、住人の生活音や会話が気になったり、Web会議や電話中に雑音が入ったりすることもあります。

また、基本的に日中活動する人が多いことから、生活習慣が昼夜逆転している人も注意が必要です。
24時間共用スペースを使える場合もありますが、物件によっては時間が制限されており、深夜に使いたくても使えない可能性もあります。

そのため、個室での仕事が可能か、専用のワークスペースが用意されているかを事前に確認し、自分の働き方に合う環境を選ぶことが大切です。

情報漏洩・守秘義務のリスクがある

ビジネスを行う上で特に注意すべき点の1つが、「情報管理」です。
シェアハウスでは、打ち合わせや取引先との会話が同居人に聞こえてしまう可能性があり、意図せず機密情報が漏れるリスクがあります。

また、作業用PCや資料を共用スペースに置いたままにすると、セキュリティ面での不安が生じます。
起業家としてシェアハウスに暮らす場合は、パスワード管理や書類の保管方法を徹底し、重要な会話は個室や外部の会議スペースを利用するなど、リスクを回避するための工夫が必要です。

起業家向けのシェアハウスを探せるサイト


起業家向けのシェアハウスを探すには、シェアハウスを探せるサイトを活用するのがおすすめです。ここでは4つのサイトを紹介します。

オークハウス

オークハウスは、1992年に創業した賃貸物件の一括借り上げ事業や賃貸物件の運営管理事業などを手がける企業です。
一般的なアパートの他に、シェアハウスやソーシャルレジデンス、グランステイなどを中心に部屋を探せます。
また、オークハウスは全国各地に拡大しており、関東圏や関西圏はもちろん、愛知や福岡、沖縄などでも物件を探すことが可能です。

オークハウスの検索ページでは、地図や通勤・通学時間、路線などから最適な物件を探せるだけではありません。
「こだわりから探す」というページから細かく条件を絞り込んで検索することもできます。
例えば、仕事ができるワークスペース付きの物件や、事務所として利用可能な物件などを探せます。

colish(コリッシュ)

colishは、人生を充実させるためのコンセプト型シェアハウスを紹介しているポータルサイトです。
「こんなシェア生活をしたい」というコンセプトを投稿しそれに共感できる人が集まり、一緒にシェアライフをスタートさせることになります。
コンセプトは自分で投稿することもできますし、企画中のシェアハウスを探したりすでに運営しているシェアハウスを探したりすることも可能です。

同じ趣味を持つ人同士で生活するシェアハウスもありますが、夢を実現させるための起業家シェアハウスも数多く見つかります。

彩ファクトリー

彩ファクトリーは、コンセプトシェアハウスのプロデュースや運営を行っている企業です。東京や横浜、京都、福岡に約20棟500室もの物件をプロデュースしています。
その中には起業家向けのシェアハウスも用意しており、入居者同士での交流によって一人ひとりの成長速度の加速を目指しています。

物件の特徴としては、入居者専用のコミュニケーションツールがあり、いつでも事業について相談できることや、定期的に勉強会・起業家交流会を開催していることなどが挙げられます。
まだ本格的な起業には至っていないものの、今起業のために準備している人や副業中という人も入居することが可能です。

絆家シェアハウス

絆家シェアハウスは、おしゃれなデザインのシェアハウス物件を取り扱っており、入居者同士のコミュニティを大切にしています。
絆家シェアハウスでは、その建物の中での交流に留まらず、全国の絆家シェアハウスに入居している人が参加できるイベントも企画・開催されています。
そのため、より人とのつながりを増やしたい人におすすめです。

物件ごとにコンセプトが決まっており、中にはワーキングスペース付きの物件もあります。
東京だけでなく、千葉や神奈川、埼玉、大阪でもシェアハウスを運営しているので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ・自分に合うシェアハウスを探そう

起業家にとってシェアハウスは、コスト削減や人脈形成、快適な仕事環境の確保といった多くのメリットをもたらしてくれます。
一方で、生活と仕事の境界が曖昧になることや、情報管理のリスクといった注意点も見過ごせません。
大切なのは、自分の働き方やライフスタイルに合った物件を選ぶことです。
起業家向けのコンセプト型シェアハウスや、専用ワークスペースが整った物件など、自分に最適な環境を見つけることで、暮らしとビジネスの両立がぐっとスムーズになります。
まずは複数の物件を比較し、自分の成長を後押ししてくれるシェアハウスを選びましょう。

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(編集:創業手帳編集部)

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