バーコード決済とQRコード決済の違いとは?特徴や導入のメリット・注意点を解説

創業手帳

バーコード決済・QRコード決済で支払い業務を効率化!


キャッシュレス化が日本でも進み、クレジットカード決済や電子マネー決済を導入している店も増えています。
中バーコード決済やQRコード決済の導入を検討している方の中には、詳しい内容がわからず、どの方法を取り入れたら良いか悩んでいる方もいるかもしれません。

そこで今回は、バーコード決済とQRコード決済の違いやそれぞれの特徴、導入するメリットや注意点などを解説していきます。
決済サービスを選ぶポイントについてもご紹介していくので、決済手段の導入に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

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この記事の目次

バーコード決済とQRコード決済の違い


バーコード決済やQRコード決済は、普及が進んでいるキャッシュレス決済の一種です。どのような点に違いがあるのか解説していきます。

読み取るコードの種類の違い

バーコード決済とQRコード決済の違いは、読み取るコードです。
バーコード決済では「バーコード」を使用して決済を行い、QRコード決済では「QRコード」を使用して支払いを行います。

バーコードは複数の縦線で構成されたコードで、商品に印刷されていることも多く、馴染みが深いかもしれません。
一方、QRコードはバーコードよりも新しい技術で、黒と白のドットが集合した正方形の形をしています。
近年は一般的になり、電子決済以外にも、商品の情報確認や電子チケット、広告、ホームページ、モバイル会員証など、様々な場面で使用されています。

コードの情報量の違い

バーコードとQRコードには、読み取れる情報量にも違いがあります。
バーコードはシンプルなパターンで構成されており、複雑なパターンであるQRコードよりも情報量が少ない点が特徴です。
そのため、バーコードは利用する金額だけ、といった基本的な情報のやり取りに適しています。
一方QRコードは、支払いに関する詳しいデータやリンク情報をひとつのコードに格納したい時に適しています。

読み取り速度の違い

バーコードとQRコードには、読み取り速度にも違いがあります。
情報量はQRコードのほうが優位ですが、読み取り速度はバーコードのほうが勝っています。
バーコードは、多くの店で一般的に使用されているバーコードリーダーを使用して読み取ることが可能です。
そのため、スーパーやコンビニといった多くの顧客の会計処理を行う場面に適しています。

一方、QRコードはスマートフォンのカメラでの読み取りが可能です。
読み取る速度はバーコードよりも遅いとされていますが、バーコードリーダーのない飲食店や小売店でもオンライン決済が可能となります。

ここまではバーコード決済とQRコード決済の違いを解説してきましたが、以降は、それぞれの共通する特徴やメリットなどを解説していきます。

バーコード決済とQRコード決済の特徴


バーコード決済とQRコード決済の特徴についてご紹介していきます。

どちらもコードの読み込みで決済ができる

バーコード決済とQRコード決済は、いずれも専用のコードを読み取って支払いを行います。
現金を持っていなくても会計ができ、スピーディな買い物が可能です。

また、決済の仕組みとしてプリペイド型・デビット型・ポストペイ型の3つのタイプが存在します。
プリペイド型は、あらかじめ決済アプリにお金をチャージした金額内での支払いが可能です。
デビット型は、決済アプリに銀行口座やデビットカードを登録しておくことで、利用の際に口座残高から代金が引き落とされる仕組みです。
ポストペイ型は、一定期間内に利用した金額を後日まとめて支払う仕組みです。多くの場合は、決済アプリにクレジットカードを登録します。

ストアスキャン方式とユーザースキャン方式がある

バーコード決済とQRコード決済には、ストアスキャン方式とユーザースキャン方式の2種類があります。
ストアスキャン方式は、顧客がスマートフォンにコードを表示して店側がレジの端末で読み取る方法です。
コードには利用者の情報が記録されています。

一方のユーザースキャン方式は、店側が店頭に提示しているコードを顧客がスマートフォンで読み取る仕組みです。
コードには店の情報が記録されており、顧客は読み取った後に利用金額を入力してスタッフに確認してもらう必要があります。
操作が追加されるため支払いに若干の時間がかかりますが、店側にとっては導入コストが低い魅力があります。

バーコード決済・QRコード決済を導入するメリット


次に、バーコード決済やQRコード決済を導入することで店側が得られるメリットをご紹介していきます。

ミスを抑えてスムーズに決済を完了できる

慎重にお金を数えているつもりでも、忙しくなれば焦ってしまい、お札や小銭の見間違いや数え間違いが起きる可能性があります。
しかし、コード決済を用いれば現金でのやり取りがなくなるため、間違いを防ぐことに役立ちます。
釣銭を渡す手間も省けるので、素早い精算が可能です。

外国人のお客様にも利用してもらいやすい

外国では日本よりもキャッシュレス決済が進んでいます。
近年は、外国人観光客の増加が進んでいるため、コード決済への対応は集客力に大きな影響を与えるといっても過言ではありません。

慣れない言語や通貨のやり取りといったトラブルも防げるため、外国人でも利用しやすい店を目指せます。

ポイント還元やキャンペーンによって集客力をアップできる

コード決済事業者では、定期的にお得なサービスを提供しています。
ポイント還元をはじめ、割引クーポンの配布など、様々なキャンペーンを開催しており、キャンペーン期間中は利用者の購買意欲が高めることが可能です。
店がコード決済対応していれば来店先として選ばれやすくなるため、集客力アップが期待できます。

購入商品・金額の履歴をもとに売上管理ができる

小売店では、営業が終了した後にレジ締め作業を行います。
作業には手間と時間がかかるため、担当者の負担になったり、人為的ミスが発生したりするかもしれません。

しかし、コード決済を導入すれば現金でのやり取りが減少するため、売上管理の負担が軽減します。
購入した商品や金額は決済アプリにより自動連携でデータ化されるため、管理画面で確認可能です。
売上げの増減や顧客単価といった分析もでき、日々の影響にも役立つでしょう。

導入コストが比較的低い

キャッシュレス決済を導入するにあたって不安材料となるのが費用です。
しかし、コード決済はほかのキャッシュレス決済と比較すると導入負担が少ない傾向にあります。

ユーザースキャン方式にすれば店舗用のコードを店頭に設置するのみで、初期費用をさらに抑えられます。
コストを抑えた導入を目指すなら、コード決済がおすすめです。

バーコード決済・QRコード決済を導入する際の注意点


コード決済を導入することが決まったら、以下のポイントに注意をしてください。

インターネットが使える環境を整える

コード決済にはインターネット環境が不可欠です。
インターネット環境がない店や携帯キャリアの電波が悪い店では利用できないケースがあり、決済に時間がかかる場合もあります。
導入するにあたり、通信環境を見直してみてください。

ストアスキャン方式ではバーコードリーダーが必要になる

ストアスキャン方式を採用した場合は、決済端末やバーコードリーダーといった機器を導入する必要があり、初期費用が発生してしまいます。
バーコードリーダーを購入する必要があるため、事前に確認しておいてください。

複数の決済サービスへの対応を検討する

コード決済事業者は複数あり、顧客が利用している決済アプリも様々です。
コード決済を利用できない場合は他の店の利用を考える方もいるため、集客に影響を与えるかもしれません。
あらゆる顧客を取り込むためにも、複数の決済サービスの導入を検討してください。

ただし、導入するためには加盟店手数料などのコストが発生します。規模の小さい店であれば多くのサービスへの対応が難しいケースもあるかもしれません。
その場合は、利用者の多い決済サービスを導入するなどの工夫が大切です。

決済の仕組みやトラブルの対応手順などを共有しておく

コード決済では電子機器を使用するため、システムトラブルや機器の故障といったリスクがあります。
バーコードリーダーが使用できなくなれば決済ができず、会計に支障をきたす可能性があります。
スムーズな会計ができるよう、対応手順をスタッフ間で共有しておくことが大切です。

コードのすり替え対策を行う

ユーザースキャン方式を採用した場合、店頭にコードを設置する必要がありますが、印刷された用紙のすり替えにより詐欺事件が発生したケースがあります。
第三者に資金を送金できるため、コードの取り扱いには十分な注意が必要です。
コードは端末で表示するほか、ストアスキャン方式を採用することもおすすめです。

現金やクレジットカードなど他の決済方法も残しておく

コード決済ではスマートフォンが必要です。
スマートフォンを所有していたとしても、支払い時に充電が切れていたり、スマートフォンを所持していなければ、決済ができません。
クレジットカード決済や現金払いなど、他の決済手段も残しておく必要があります。

バーコード決済・QRコード決済サービスを選ぶ際のポイント


最後に、コード決済サービスを選ぶ際のポイントを解説していきます。どのサービスを利用すれば良いのか悩んでいる方は参考にしてください。

導入・運用コストを考慮して選ぶ

コード決済サービスは、提供する事業者によって料金が異なります。
決済サービスによっては、月額費用や決済手数料、振込手数料がかかるため、比較して導入することが大切です。

決済手数料は顧客が決済をするたびに発生するため、わずかな差でも利益に影響を与えてしまいます。
長期的にみると、低コストでの運用が可能なコード決済の活用がおすすめです。

主要顧客層や近隣の店舗の導入傾向を分析する

コード決済サービスには様々な種類がありますが、店に合ったサービスを導入しなければ集客にも影響を与えます。
店の主要顧客層や近隣の店舗の導入傾向を分析して、顧客が使用しやすいコード決済を選択してください。
利用者が多い決済サービスを導入すれば、集客力アップにつながるでしょう。

インバウンドへの対応や集客効果の高さを意識する

コード決済導入時には、インバウンドへの対応も意識してみてください。
中国人観光客が多い店であれば、WeChat PayやAlipayといった中国系のコード決済を導入すれば、売上げ向上に役立ちます。
訪れる外国人客によって、導入するサービスを検討することが大切です。

複数の決済方法を一括で導入できるか確認する

複数の決済方法を一括導入できるサービスも展開されています。
コード決済やクレジットカード決済、電子マネーなど、あらゆる決済サービスを一式で導入すれば、幅広いニーズに応えることが可能です。
どのサービスを導入すべきか悩んでいる場合は活用を検討してみてください。

バーコード決済とQRコード決済の違いを知って導入しよう

バーコード決済やQRコード決済など、世の中には様々なキャッシュレス決済サービスがあります。
特に、コード決済サービスは導入コストを抑えることが可能で、精算時のミスも防げます。
あらゆるメリットがあるため、キャッシュレス決済の導入を検討している方におすすめです。それぞれの違いや特徴を知って導入を進めてみてください。

創業手帳(冊子版)では、コード決済サービス以外のキャッシュレス決済サービスについてご紹介しています。事業運営に活かせる情報もお伝えしているので、ぜひチェックをして経営に役立ててみてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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