注目のスタートアップ

りんご残渣由来の合成皮革「RINGO-TEX」を手がける「appcycle」が資金調達

company

2025年4月2日、appcycle株式会社は、みずほ銀行からデットファイナンスでの資金調達を実施しました。

appcycleは、青森県を拠点とし、青森県の地域課題解決のため、地域の未利用資源のりんご残渣を原料とした合成皮革「RINGO-TEX(リンゴテックス)」の開発・販売を行っています。

今回調達した資金は、地域課題を解決する新素材開発、生産体制の強化、国内外への販路拡大などに活用します。

新素材開発においては、りんごの剪定枝を活用した新たな繊維素材の開発を本格的に進めます。


自動車の座席、ソファ、靴、バッグ、財布など、多岐にわたる製品に革素材が利用されています。これらの革素材は、動物由来の天然皮革(本革)と、天然皮革に類似した特性を持つ人工皮革および合成皮革(フェイクレザー)に大別されます。

フェイクレザーは、本革と比較して安価であり、品質の均一性、動物愛護の観点といった利点を有します。一方で、加水分解による表面劣化が生じやすく、一般的に本革よりも耐久性が低い傾向にあります。また、製造過程においてポリ塩化ビニルやポリウレタンなどの石油由来の原材料を使用するという課題も存在します。

このような背景から、近年注目を集めているのが植物由来の原材料を用いたフェイクレザー、いわゆるヴィーガンレザーです。

従来のフェイクレザーは、ナイロンやポリエステル等の基布に、ポリウレタンなどの樹脂層をコーティングして製造されます。ヴィーガンレザーは、この樹脂層に植物由来の原料を用いています。さらに、植物由来の繊維そのものを活用し、従来の人工皮革や合成皮革とは異なる製法で製造されるフェイクレザーも存在します。

また、植物由来の原料としては、パイナップルの葉やりんごの皮の残渣といった廃棄物が活用されており、資源の有効活用という観点からもその意義が注目されています。

appcycleは、国内随一のりんご産地である青森県の地域課題解決のため、りんご残渣を原料とした合成皮革「RINGO-TEX」を手がけています。

企業の成長には戦略的な資金調達や提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ appcycle RINGO-TEX アップサイクル ヴィーガンレザー りんご リンゴテックス 原料 合成皮革 合皮 地域 地域課題解決 有効活用 未利用資源 材料 株式会社 残渣 素材 資金調達 青森県
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ドライバー専門求人サイト運営の「ドラEVER」が2億円調達
2021年12月27日、株式会社ドラEVERは、約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社SXキャピタルです。 ドラEVERは、ドライバー専門求人サイト「ドラEVER」を運営…
コミュニケーション・ロボット「OriHime」など開発の「オリィ研究所」が5億円調達
2020年10月15日、株式会社オリィ研究所は、総額5億円の資金調達を実施したことを発表しました。 以下の製品・サービスを開発・提供しています。 ・遠隔操作で自由自在に動かせる小型分身ロボット「Ori…
音楽アーティストとインフルエンサーのマッチングサービス「Meme(新:minc)」を運営する「BabyJam」が1.2億円調達
2023年8月23日、株式会社BabyJamは、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 BabyJamは、アーティストとインフルエンサーのマッチングサービス「Meme」を運営し…
社会保険労務士のためのクラウドツール「HRbase PRO」を提供する「Flucle」が1.2億円調達
2022年11月9日、株式会社Flucleは、総額約1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Flucleは、社会保険労務士のためのクラウドツール「HRbase PRO」を提供してい…
AIを活用した新薬開発の「MOLCURE」が8億円調達
2021年8月18日、株式会社MOLCUREは、総額8億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AIとロボットを活用して自動的に大規模スクリーニングと分子設計を行うことができるバイオ医薬品分子設計…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集