Zapierとは?ノーコードで業務効率化できる自動化ツールの基本と活用法

創業手帳

アプリ間の連携を自動化!Zapierを使うことによるメリットや活用例を徹底解説します


業務の中で「この作業、自動化できたらいいのに」と思ったことはありませんか?

煩雑な手作業の繰り返しを少しでも減らしたいと考えている方におすすめなのが、自動化ツールの「Zapier(ザピアー)」です。

Zapierは、プログラミングの知識がなくても簡単に複数のアプリやサービスを連携し、自動化フローを作成できるツール

本記事では、Zapierの基本的な機能やメリット・デメリット、実際の活用例、始め方まで詳しく解説します。

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Zapierとは?アプリ連携を簡単に自動化できるサービス


Zapierは、アメリカ発のクラウド型の自動化ツールです。

5,000以上のアプリやサービスを連携させ、条件を設定することで手作業で行っていた業務を自動で実行させることができます。

例えば「Googleフォームに入力された内容をスプレッドシートに自動記録し、Slackに通知」といった流れを、専門知識なしで作成可能です。

連携できる主なアプリ

Zapierと連携できる主なアプリには、以下のようなものがあります。

分類 主なアプリ例
ビジネス系ツール Googleスプレッドシート、Googleカレンダー、Slack、Gmail、Microsoft Teams、Outlook
タスク・プロジェクト管理 Trello、Asana、Notion、ClickUp
営業・CRMツール Salesforce、HubSpot、Zoho CRM
EC・決済プラットフォーム Shopify、WooCommerce、Stripe
クラウドストレージ Dropbox、Googleドライブ、OneDrive
SNS・マーケティングツール Twitter、Instagram、Facebook Pages、Mailchimp

このように、さまざまな業務シーンに対応したアプリが揃っており、幅広く活用できます。

Zapierを使うメリット・デメリット


Zapierには多くの魅力がありますが、導入前に理解しておきたい注意点も存在します。以下で、具体的なメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

Zapierのメリット

Zapierの最大の特徴は、プログラミング不要で誰でも簡単に使える点です。難しいコードの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で自動化フロー(Zap)を作成できます。

また、5,000以上のアプリに対応している点も大きな強み。ビジネスツールからSNS、クラウドストレージまで幅広く対応しており、既存の業務環境に合わせた柔軟な自動化が可能です。

さらに、作業の自動化により業務時間や人件費の削減が実現できます。単純作業を減らすことで、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。

加えて、クラウド型ツールのためインストール不要で、インターネット環境さえあればどこからでも利用できる利便性も魅力です。

Zapierのデメリット

一方で、いくつかの注意点もあります。

まずインターフェースが英語で提供されているため、英語が苦手な方は最初に抵抗を感じるかもしれません。ただし、Google翻訳機能を活用すれば問題なく使いこなすことができます。

また、無料プランには利用制限がある点にも注意が必要です。Zapの数や実行タスク数に制限があり、本格的に多くの業務を自動化する場合は有料プランの検討が必要となります。

さらに、日本国内の一部サービスが未対応の場合があります。しかし、この場合もWebhookや他のツールを組み合わせることで、ある程度カバーできます。

Zapierでできること【主な活用例】

Zapierでは、アプリ同士を連携し「トリガー」と「アクション」を設定します。

具体的に、どのような業務を自動化できるのか見てみましょう。

    1. Googleフォーム × Googleスプレッドシート
    →Googleフォームでアンケート回答があったら、自動でスプレッドシートに記録

    2. Gmail × Slack
    →Gmailで特定の件名のメールが届いたら、Slackに通知

    3. Shopify × Googleスプレッドシート
    →ECサイトで新規注文が発生したら、自動で注文情報を記録

    4. Instagram × Twitter
    →Instagram投稿をTwitterにも自動投稿

このように、「毎日繰り返している手作業」を自動化できるため、工数削減やミス防止に効果的です。

Zapierの料金プラン

Zapierは無料プランも用意されていますが、機能制限があります。

本格的に運用したい場合は、有料プランも検討しましょう。

プラン名 月額費用(目安) 特徴
Free 無料 1ステップのZapのみ、タスク100件/月
Professional 3,043円~※タスク数により変動 複数ステップZap対応、無制限のプレミアムアプリ
Team 10,503円〜※タスク数により変動 チームでワークフローの構築や管理ができる
Enterprise 要問合せ タスク無制限、ユーザー数無制限

Zapierの導入手順

実際にZapierを始めたい方のために、導入手順をご紹介します。

  • 1.公式サイトで無料アカウント作成
    まずはZapierの公式サイトにアクセスし、メールアドレスまたはGoogleアカウントなどを使って無料アカウントを作成します。登録は数分で完了します。
  • 2.連携したいアプリを選択し、アカウント接続
    Zapierの管理画面から使用したいアプリを検索し、ログイン情報を入力してZapierとアプリを接続します。GoogleアカウントやSlack、Dropboxなどの認証を行います。
  • 3.トリガーとアクションを設定
    自動化したい流れの「きっかけ(トリガー)」と「実行内容(アクション)」を選択します。例えば、「Googleフォームの新規回答があったら、Slackで通知する」といった流れを自由に設定できます。
  • 4.テスト実行し、Zapを有効化
    設定が完了したら、Zapが正しく動作するかテストを行います。動作確認が取れたらZapをオンにし、自動化が開始されます。

最初は簡単な1ステップZapから試してみるのがおすすめです。

Zapierと他の自動化ツールとの違い


自動化ツールはZapierだけではありません。

他にもさまざまなツールが存在し、それぞれ特徴があります。ここでは代表的なツールとZapierの違いを簡単にまとめました。

ツール名 特徴
Zapier 5,000以上のアプリに対応。ノーコードで簡単。多種多様なサービスと連携可能。
Make(旧Integromat) 視覚的なフロービルダーで、複雑な条件分岐・データ処理が得意。細かい設定が必要。
Power Automate Microsoft製。Office365やTeamsとの連携が強み。Windows環境に最適。
IFTTT 一般消費者向け。スマートホームやSNSとの連携が多いが、ビジネス利用では制限あり。

特にZapierは、初心者から中級者まで幅広く使いやすいことが強みです。

また、対応しているアプリの数が多いため、業種や用途を問わず活用しやすいのが特徴です。

Zapierについて、専門家に聞いてみました

Zapierについて、企業のDX推進に貢献するツール導入支援やカスタマイズを手掛けている株式会社 etika 代表取締役 宮村さんにお話をお聞きしました。

株式会社 etika 代表取締役 宮村 佳祐
1983年青森県生まれ。横浜国立大学を卒業後、株式会社イノベーションに入社。マーケティングオートメーションツール「リストファインダー」の立ち上げを行い、事業責任者を務める。「リストファインダー」は1,000社以上に導入され、一時国内No.1のMAツールに成長。その後、山口県に移住し個人事業主として独立。2018年に株式会社etikaを設立。ZohoパートナーとしてZohoCRMを中心に企業の手続きがDX推進に貢献するツール導入支援とカスタマイズを手掛ける。サービスサイトはこちら

詳しくはこちらのインタビュー記事もご覧ください。

起業家・経営者の皆様へ

DXが叫ばれる中、日々の業務効率化にお悩みの方は、Zapierを活用されることをおすすめします。

Zapierはノーコードでアプリ連携を自動化し、貴重な時間を創出できるツールです。

例えば、GmailやSlack、CRM等、普段使うツール同士をZapierで連携させることでフォーム内容の転記、特定メールの通知、SNSへの自動投稿など、日常の「手作業」を自動化できます。

Zapierはノーコードで使えるため、設定も非常に簡単です。

人員不足や採用難の時代において無駄な作業を極力減らすことは非常に重要です。「この作業、自動化できないか?」と試してみることをお勧めします。

業務効率化の一歩として、ぜひZapierをご活用ください。

Zapierを活用して業務効率化を実現しよう

Zapierは日々の定型業務を自動化し、時間を節約できる強力なツールです。

「業務効率化を進めたい」「人的ミスを減らしたい」と考えている方は、ぜひ一度無料プランから試してみてください。

創業手帳㈱では、その他業務効率化のためのノウハウやツールなどを紹介している「創業手帳」を無料でみなさまにお届けしています。ビジネスにおけるノウハウやヒントとなるようなことが満載ですので、ぜひご活用ください。

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(編集:創業手帳編集部)

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