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ビジネススキームとビジネスモデルの違いは?

ビジネススキームとビジネスモデルの違いは?こう問われてきちんと答えられる人は少ないと思います。また、ビジネス用語の専門家や実際の経営者の間でもそれぞれの用語の定義の違いはあり、それぞれ微妙にニュアンスが違っているのが現実です。
他にも「プラン」「システム」「ストラテジー」など同じような意味合いがあるビジネス用語があり、さらに混乱しますよね。
ビジネス用語上の定義では、ビジネススキームは「枠組みを伴った計画」、ビジネスモデルは「顧客に満足を与え、企業に利益をもたらす仕組み」とされます。

ビジネススキームとは?
スキームは英語で「scheme」と表記され、「体系的な計画」と訳されます。
ビジネススキームとは、ビジネス用語の一つであり、「枠組みを伴った計画」を意味します。
枠組みとは、製品・サービスの開発・設計・製造・販売から、最終的な利益を得るまでの流れのことで、ヒト・モノ・カネ・情報の流れを体系化したものです。
ビジネススキームを関係者で共有し、また第三者に理解がみても理解できるように整理・図解したのがスキーム図です。
スキーム図で用いられる経営資源(要素)は,次の通りです。
・ヒト(人物や組織)
・モノ(有形/無形の要素)
・カネ
・情報
スキーム図では、まずヒトとモノを配置し、それぞれの関係性を整理したうえで、ヒト、モノ、カネ・情報の流れや役割をシンプルに図解化します。

ビジネスモデルとは?

ビジネスモデルも、ビジネス用語の一つで「顧客に満足を与え、企業に利益をもたらす仕組み」と定義されています。企業の戦略として「誰に、何を、どのように提供し、どれだけ利益を得るか」を整理・体系化したものです。
① 誰に
まず、顧客は誰かということを明確にする必要があります。既存顧客はもちろんですが、新しい顧客でも顕在的な顧客・潜在的な顧客を明らかにして、ターゲットを設定することが求められます。
② 何を
企業にとっては、「何を」は製品・サービスを意味します。一方、顧客にとっては、「対価を支払う」ための価値を意味します。そのため、製品・サービスは、機能性、デザイン、価格などその商品の魅力を顧客の立場に立って考えることが重要となります。顧客の現在のニーズを満たすものを提供するよりも、新たなニーズを発掘、拡大させる「何かを」生み出すことが、提供価値と収益を増大させることにつながります。
③ どのように
企業から顧客への価値提供プロセスもきちんと整理する必要があります。開発・生産・販売・アフターフォローのそれぞれのプロセスでどのような行動をとるのか具体化することが求められます。
④ どれだけ利益を得るか
どんなに良い製品やサービスであったとしても、企業に利益が残らなければ、ビジネスとして成立しません。誰から、どのように、どれくらいお金を得るのかを実現性の高い計画を立てることが重要です。

結局何が違う?
筆者の見解ですが、創業段階では、両者の違いをそれほど意識する必要はないと考えます。
実際、検索サイトでビジネススキーム図とビジネスモデル図を比較しても、ヒト・モノ・カネ・情報の流れを体系化した同じような図が表示されます。(もちろん、ビジネスモデルキャンパスなど独自の図解化した手法はありますが)
創業段階では、創業者自ら腹落ちする手法で事業を整理することをおすすめします。

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