管理者必見!!テレワーク時代だからこそ活用したいプロジェクト管理ツール!一体何ができるの?
マネジメントに直結?!プロジェクト管理ツールの機能や運用方法、おすすめツールをITツールマスターがわかりやすく解説
(2020/07/03更新)
仕事をする上で周囲との連携・協力は欠かせないものですが、人数が増え、担当するプロジェクトが多くなるほどマネジメントや連携に時間を取られてしまいます。そのため、各プロジェクトメンバーのタスクや、プロジェクト全体を適切に管理するために、プロジェクト管理ツールを導入する企業が増えています。
特に昨今はテレワークの普及により、場所の制約なくプロジェクトチームが作られることが増えました。そのため、プロジェクト管理における負担は大きくなってきています。
プロジェクト管理ツールを利用すると、社内外でのメンバーのコミュにケーションが活発になり、タスク管理や進捗管理もスムーズになります。また、プロジェクト設計や提案、見積もりなどの作成もスピーディーに行えるため、管理者の負担を削減させることが可能です。
本記事ではスタートアップ向けに、プロジェクト管理ツールの機能や、おすすめのツールを紹介します。導入の参考にしていただければ幸いです。
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この記事の目次
プロジェクト管理ツールとはどんなもの?
プロジェクト管理ツールは、その名の通り「プロジェクト管理を効率化する」ことを目的としたツールです。プロジェクトは大きくなるほどマネジメントが重要になりますが、そのノウハウがない、もしくは共有されていない現場も多いものです。
頑張ってExcelファイルに多くのタスクやスケジュールを記載しても、作成者以外には理解できなかったり、全体の進捗がわからなかったり、作業の抜け漏れが後になって発覚したりするケースもたくさんあります。こうしたプロジェクト管理の「あるある」を防ぎ、本来行うべき作業に集中できるするのがプロジェクト管理ツールです。
以下では、「プロジェクト管理ツール」の主な役割について解説します。
プロジェクトのさまざまな状況を見える化・共有する
プロジェクト管理ツールで最も重要な役割は、プロジェクトの状況を可視化し、共有することです。
プロジェクトでは複数のメンバーが、それぞれに割り振られたタスクを行うことで期限内に目的とする結果を作り上げていきます。しかし、管理者が各自の進捗状況を確認しきれないケースも多く、週次や月次の報告会まで状況がわからないこともあります。
プロジェクト管理ツールでは、インターネットを通してプロジェクトの情報をリアルタイムで確認できます。また、メンバーの権限に応じて情報共有も可能になっています。全体の進捗状況や残りのタスク数、工数の予定や実績などがわかりやすく見える化され、管理者やメンバーは状況を理解してタスクに取り組むことができるようになります。
プロジェクト管理に便利な機能を提供する
プロジェクト管理ツールでは、プロジェクト管理に便利な機能が多数あります。
メンバーの所属や役割などを記載した一覧表や、プロジェクトの全体像を示すためのガントチャート、ToDoリストや個別のチケット、決裁フロー、コミュニケーション用のチャットや掲示板など。
さらに、ノウハウや議事録を保存するためのwikiや制作物のバージョン管理のためにGitが利用できたり、管理者向けに工数データから請求書を作成できたりと、ツールによって提供される機能はさまざまです。
便利な機能によって管理業務の効率化やコミュニケーションの活性化が期待でき、プロジェクト全体の品質向上も見込めます。
プロジェクトごとに自動集計されたデータを保存・活用する
プロジェクト管理ツールでは、プロジェクト単位で情報をまとめてデータとして保存しており、蓄積したデータを活用してその後のプロジェクトに役立てることができるようになっています。
たとえば、過去の人数や期間が同程度のプロジェクトの経費や利益率算出、以前のプロジェクトのタスクやスケジュールの設計を元にした新しいプロジェクトのタスクやスケジュール作成に役立ちます。
具体的なデータがあると、増員や期間延長などの提案もしやすくなり、社内外にプロジェクトの見通しや予算を示す際にも説得力が高まるでしょう。
多くのデータは自動的に集計され、整理された形で表示されますので、担当者が複数の資料をまとめ直す必要がないのもメリットです。
プロジェクト管理ツールの主な機能
プロジェクト管理ツールにはどのような機能があるのか、より具体的かつ簡単に紹介します。
進捗管理機能
プロジェクトの進捗状況を見える化して情報提供します。全体の工程表や、タスクの完了率などをわかりやすくチャートやグラフで示すことが可能です。進捗状況を示すだけでなく、管理者から状況報告を求めたり、メンバーからヘルプを求めたりする機能を持つツールもあります。
コミュニケーション・コラボレーション機能
プロジェクト管理ツールでは、メンバーのコミュニケーションやコラボレーションを促すための機能が数多く提供されています。個別やグループでのチャットや掲示板、クラウド上でのファイル共有や共同編集などが代表的です。メンバーが集まりにくいテレワーク環境では特に重宝します。
ワークフローの作成・共有
プロジェクト管理ツールの多くでは、タスクの細かな実行手順を示したワークフローの作成や、プロジェクトを進める上での決裁フロー、プロジェクト内でのルールなどが作成・共有できます。WordやExcelよりもずっと簡単かつ速く作成ができるため、プロジェクトの開始を早めることにもつながります。
プロジェクトの分析
プロジェクトに関するデータを分析に用いることができるのもプロジェクト管理ツールの特徴です。工数計算や予算の見積もりだけでなく、遅延が発生しやすい作業や各メンバーの作業実績なども分析可能です。プロジェクトの収支管理や労働生産性などの管理会計のためにも活用できます。
プロジェクト管理ツール導入の失敗あるある
プロジェクト管理ツールは便利ですが、導入すれば必ず生産性が上がるとは限りません。導入における失敗に多い問題と対策について紹介します。
機能を絞り込めず、コストの高いサービスを選んでしまう
プロジェクト管理ツールには便利な機能が数多くあります。基本的に機能が多いサービスはコストが高くなるため、「あれも使うかもしれない」「これも便利そう」と多機能なサービスを選ぶのは得策ではありません。まずは最低限必要のサービスを決めて、追加で必要な機能があればオプションで導入した方がコストを抑えることができるでしょう。
ユーザー(特にリーダー・管理者)が使いこなせない
IT系のツールでは、高性能なツールでもユーザーが使いこなせずに成果につながらないことが多々あります。ユーザーへの研修や、利用推進をしっかりと行うことが大切です。特に、プロジェクト管理を担当するリーダーや管理者が使い方を熟知していない場合、使い慣れたExcelなどを使った非効率な管理に戻ってしまいますので注意してください。
プロジェクトを管理する慣習やノウハウがない
昨今のプロジェクト管理ツールは、プロジェクト管理の国際的なノウハウ集であるPMBOKを参考に作られています。そのため、プロジェクト管理ツールを使って適切なマネジメントを行えば、プロジェクトの質の向上が期待できます。しかし、元々プロジェクト管理が行われていない場合やノウハウがない場合はその威力を発揮できません。管理者はプロジェクト管理ツールを「資料作成の道具」ではなく「マネジメントのための道具」として見る意識が必要です。
スタートアップにおすすめのプロジェクト管理ツール5選
以下では、スタートアップを意識し、コストや機能、導入しやすさに優れた、おすすめのプロジェクト管理ツールを紹介します。
スタンダードな機能と使いやすさなら「Backlog」
「Backlog」はプロジェクト管理で重要な進捗確認や情報共有をスムーズにしてくれるツールです。企業規模の大小を問わず広く活用されています。プロジェクト管理に必要な機能がワンストップで提供されており、またプラン変更の柔軟性が高いため、成長段階のスタートアップや、社外との合同プロジェクトの多い企業でも活用しやすいのが特徴です。
画面はシンプルなデザインでスマホからでも使いやすくなっています。さまざまな情報が見える化されているため、細かな数字情報を見ずともプロジェクトに関する情報をスムーズに確認できるのも利点です。
<費用>
プラン名 | 費用 | メンバー数/PJ数 |
---|---|---|
スタータープラン | 2400円/月 | 30/5 |
スタンダードプラン | 11800円/月 | 無制限/100 |
プレミアムプラン | 19800円/月 | 無制限/無制限 |
プラチナプラン | 50000円/月 | 無制限/無制限 |
<主な機能>
ストレージ、wiki、カンバン、ガントチャート、Git、バーンダウンチャート、2段階認証、アクセス制限、アクセスログ(プラチナのみ)など
クリエイティブ業務のプロジェクト管理に特化した「AdFlow」
<費用>
要問い合わせ
<主な機能>
ストレージ、工数管理、制作物管理、素材管理、ガントチャート、タスクリスト、チャット、承認フロー、予算・費用管理など
<URL>
AdFlow
「AdFlow」は、クリエイティブの制作業務を効率化するためのプロジェクト管理ツールです。クリエイティブ業務においては、素材や制作物の管理や、レビューの効率化、制作全体の進捗管理などが課題になりますが、AdFlowではこうした業務の効率化を提供します。
画像や動画はサムネイル表示になっているため、重いファイルを開かずとも確認が可能で、動作も軽快です。また、複数のラベルを掛け合わせた検索は、素材や制作物を精度高く検索できます。UIも非常に使い安く、デザインツールになれた人なら、直感的にほとんどの操作ができるでしょう。
プロジェクト全体の効率アップを目指すなら「ZOHO Projects」
「ZOHO Projects」は、プロジェクトの素早い立ち上げに効果的なプロジェクト管理ツールです。基本的な機能が充実しているだけでなく、分析機能や、さまざまな種類のプロジェクトテンプレート、繰り返し使われるタスクの登録機能が充実しており、プロジェクトの設計や提案のための資料作成を短期間で行うことができます。
プロジェクトが始まってからも、全体や個人の進捗状況の確認をしっかり管理することができます。リソース管理機能を用いればメンバーの余裕の有無を判断でき、状況に応じた適切なサポートや役割分担も可能です。課金は機能とメンバー数が元になっているため、コストを調整しやすいのもメリットです。
<費用>
プラン名 | 費用 | メンバー数/PJ数 | 備考 |
---|---|---|---|
スタンダード | 360円/月 | 1/10 | ※最低6人から。最大10人まで |
エクスプレス | 480円/月 | 1/無制限 | ※最低12人から。最大50人まで |
プレミアム | 600円/月 | 1/無制限 | ※最低15人から。最大100人まで |
エンタープライズ | 720円/月 | 1/無制限 | ※人数無制限(最低20人) |
<主な機能>
ストレージ、CRM連携、タスクリスト、ガントチャート、カンバンリスト、人的リソース管理、タスク分析、予算管理など
コスト重視なら無料で使える「Brabio」
「Brabio」は、プロジェクト管理を手軽に行うことができるツールです。無料プランでも5人以下の小規模メンバーなら、ほとんどの機能を利用することができます。Excelよりもずっと簡単に、タスクリストと連携したガントチャートを作成でき、進捗状況なども数値やグラフでリアルタイム表示してくれます。
グループごとにメンバーやアクセス権限を設定できるため、複数社にわたる共同プロジェクトにも使い勝手が良いのが特徴です。必要とする機能がそれほど多くなくコストを優先したいケースや、プロジェクト管理ツールをまず使ってみたいというケースで特に重宝するでしょう。
<費用>
プラン名 | 費用 | メンバー数/PJ数 | 備考 |
---|---|---|---|
無料プラン | 無料 | 5/無制限 | |
エントリープラン | 3300~円/月 | 10~50/無制限 | ※1ユーザーあたり330円/月 |
ミッドレンジプラン | 33000~円/月 | 100~300/無制限 | ※1ユーザーあたり330円/月 |
エンタープライズプラン | 要見積もり | 301~/無制限 | ※要問い合わせ |
<主な機能>
ガントチャート、タスクリスト、グループ・メンバー管理、掲示板、ストレージなど
工数管理でプロジェクトの収益性を高めたいなら「InnoPM(イノピーエム)」
「InnoPM」は、プロジェクト管理や工数管理を支援するツールです。システム開発や制作などのプロジェクト業務において、メンバーのタスクや工数を管理・分析し、プロジェクトの損益計算などを自動的に行うことができます。また、工数がどこに投下されているかを知ることで、プロジェクトの改善における注力点を探すためにも有効です。
日報や勤怠管理などの機能は、プロジェクト管理ツールとしてだけではなく、メンバーの工数管理や働き方改革のための労務支援ツールとしても活用できます。プロジェクトにおける工数・人件費の管理を通し、収益性の改善を考えたい場合に効果的なツールです。
<費用>
プラン名 | 費用 | メンバー数/PJ数 | 備考 |
---|---|---|---|
1ヶ月契約 | 1000円/月 | 10~/無制限 | ※最低10人から |
12ヶ月契約 | 600円/月 | 10~/無制限 | ※年間契約。最低10人から |
<主な機能>
スケジュール、工数管理、ガントチャート、タスクリスト、カレンダー同期、日報登録、勤怠管理、レポート機能、ロゴカスタマイズなど
自社に合ったプロジェクト管理ツールを導入して、業務効率化につなげよう
多くの人が参加するプロジェクト業務を効率良く動かしていく上で、プロジェクト管理ツールは非常に効果的です。特に、テレワークのメンバーがいる場合や社外のメンバーがいる場合など、集まることが難しい場合にはプロジェクト管理ツールは非常に役立ちます。
プロジェクト管理ツールは、どのようなプロジェクト業務を想定して作られているかによって機能やコストがさまざまです。そのため、自社のプロジェクトの種類や必要な機能をよく考えて、適切なツールを選ぶことが大切です。自社に合ったツールを選べば、プロジェクト管理を効果的に行うことができるだけでなく、プロジェクトの開始を早めたり、改善効果を高めたりすることにもつながります。
ツールの導入にあたっては、プロジェクト管理についての学習や、ツール利用のための訓練も大切です。ツールを上手に使って、業務効率化や収益性の改善に役立てましょう。
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(編集:創業手帳編集部)