MAGEEEK ウ・メンシャン | トップスクールへの留学に導く!正しい海外留学情報をワンストップで提供

創業手帳
※このインタビュー内容は2023年03月に行われた取材時点のものです。

BusiNest「アクセラレーターコース」で創業手帳賞を受賞。日本の海外留学事情とは

ハーバード大学などの海外のトップスクールに留学をしてみたいと思っても、「何をしたら良いかわからない」「英語の勉強法がわからない」など、さまざまなハードルが立ちはだかります。多くの志願者が、実際にトップスクールに出願し、合格するまでに至らないのは、情報不足の面も大きいです。

株式会社MAGEEEKは、海外留学・英語教育の情報発信サイト「There is no Magic!!」を運営するなど、多面的なアプローチでこの課題解決に取り組まれています。同社は今回、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しているスタートアップ支援プログラム「BusiNestアクセラレーターコース」にて、創業手帳賞を受賞されました。

事業概要や、日本の海外留学事情における課題などについて、株式会社MAGEEEKのウ・メンシャン氏に伺いました。

WU MENGSHAN(ウ メンシャン)株式会社MAGEEEK 代表取締役
慶應義塾大学大学院卒。中国生まれ、中国育ち。大卒まで中国から出たことがないが、中学校から英語を、17歳から日本語を習得。語学力を生かして自分の世界を広げてきた。正しい情報と正しい努力さえあれば、どんな夢でも実現できる、と信じている。NGOの学校運営や大手飲料会社HRを経て、株式会社MAGEEEKを柴崎と共同創業。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

サステナブルなビジネスにするために参加を決意

ー「BusiNestアクセラレーターコース」で創業手帳賞を受賞されました。おめでとうございます。

:ありがとうございます。自分たちの事業の認知度を上げるためにも、こうやって受賞してインタビューいただけるのはとてもありがたいです。

ー「BusiNestアクセラレーターコース」に参加しようと思われたきっかけをお聞かせください。

英語教育や海外留学の情報発信をしているメディア「There is no Magic!!」を運営する中で、「名門校に入りました」「試験で高得点が取れました」などと嬉しい報告をしていただける機会が増えてきました。読者のそうした反応を見て、私たちがやってきたことは価値のあることだと確信できたので、「より多くの人に必要な情報を届けたい」「海外留学のハードルを下げたい」と思うようになりました。

しかし私たちは経営の素人なので、このビジネスをどうやってサステナブルなものにしていくのか、わかりませんでした。そこで「BusiNestアクセラレーターコース」に参加することで、起業家のメンターの方々にアドバイスいただければな、という思いで参加を決めました。

ー「BusiNestアクセラレーターコース」のプログラムはいかがでしたか?

:すごく良かったです。いろいろな方々にアドバイスいただいたことで、より客観的かつ広い視点で私たちのビジネスを見ることができるようになりました。

これまで私たちのサイトでは、英語試験の対策や海外留学時の出願に関する情報などに焦点を当てて充実させてきました。しかし今回、さまざまなアドバイスをいただく中で、大学を調べてみる段階や、合格した後の入学手続き、卒業した後の就職など、一連の流れをすべて網羅できるように情報発信の幅・事業を広げていきたいと思うようになりました。

実際に経営している方々からリアルなアドバイスをいろいろといただきましたが、「ユーザーインタビューをしてください」とおっしゃっていただいたのも大きかったです。ユーザーインタビューをすることで、私たちだけでは気づかなかったユーザーの課題や悩みに気づけました。

また、弁護士さんや中小企業診断士さんなど、さまざまな分野の専門家に気軽に相談できる環境も非常にありがたかったです。契約書や補助金などの相談をさせていただきました。

「何かビジネスアイデアを持っていてそれをマーケットに出してみたい。でもやり方がわからない」と思われている方に「BusiNestアクセラレーターコース」をおすすめしたいです。

海外名門大合格者も輩出!留学情報メディア事業を展開

ーご経歴を簡単にお聞かせください。

:中国の田舎育ちで、大学卒業まで中国から出たことはなかったですが、日本語も英語も中国国内で身につけました。

大学を卒業してからはじめて、日本の大学院に留学しました。卒業してからはNPO法人で日本語学校の運営に4年携わり、大手飲料会社に転職した後はHR業務を担当しました。2017年に共同創業者の柴崎亮とWebサイト「There is no Magic!!」を立ち上げ、2020年に法人化しました。

ー日本語・英語ともに中国だけで身につけたというのはすごいですね。

:ありがとうございます。日本語は大学の学部で日本語を専攻して身につけました。英語については中高の6年間の義務教育で学びました。もちろん、語学は学校の勉強だけでは足りず、自力で積極的にその言語に触れ合う機会をたくさん作らないといけません。私は限られたリソースの中、なんとか習得できましたので、いまの日本の環境なら、リソースを活用すればきっと誰でも英語ができるようになると思います

ーWebサイト「There is no Magic!!」を立ち上げたきっかけについてお聞かせください。

:柴崎が海外留学をしようと思ったときに、英語の試験勉強でだいぶ苦労していました。目標スコアに届かず、最後は仕事を辞めて1年間、英語の勉強だけに専念していたんです。さまざまな予備校や個人塾に通い、1年間で3、400万円のお金を払い、1日10時間ほど勉強していました。そこまで覚悟を決めて臨んだにもかかわらず、目標スコアが取れなかったんです。

見かねた私が勉強法についてアドバイスをしたところ、目標スコアに無事到達し、柴崎はついに海外留学することができました。

柴崎のように、正しい方法と努力さえあれば、誰でも海外留学を成功させられます。一方その頃、日本にはまだ海外留学のために必要な試験対策方法・出願方法等の情報が不足していたため、サイトを立ち上げることにしました。

当時はまだ、海外留学のための情報は高得点取得者たちの個人ブログのようなものしかなかったので、そうした情報を1箇所に集めてワンストップで必要な情報を提供したい、という思いで事業を始めました。

ー展開されている事業の特徴をお聞かせください。

:「There is no Magic!!」は、TOEFL・IELTSなどの英語試験対策や、海外大学・大学院の出願対策情報などを発信しています。個人ブログなどとは異なり、読者のレベルに合った試験対策情報が充実している点が強みです。

また、独学サポート型の試験対策講座も提供しています。ライティングの添削課題もついてきます。予備校などとは異なり、必要な箇所だけに絞って勉強できるので効率的な上に、価格も相対的に安くなっています。

ートップスクールに留学されている方も多いですか?

:そうですね。ハーバード大学やスタンフォード大学など、海外のトップスクールに見事合格された方々からの声が寄せられてきています。

また、弊社のインターン生の中には、「柳井正財団 海外奨学金プログラム」に選出された学生もいます。このプログラムは海外のトップスクールに合格していて、さらに厳しい基準を乗り越えた学生しか選出されないものです。

日本人の海外留学成功率を上げたい

ー日本人の海外留学生はそもそもどの程度いるのでしょうか?

日本人で海外の大学・大学院に正規留学(海外で学位を取得する目的の留学を指す)したいという希望を持っている方は毎年10万人程度いますが、そのうち実際に留学できるのは、年間たった2,000人程度しかいません。つまり希望した人の2%しか留学できていないんですね。

それにはいくつか課題がありますが、一番大きいのはやはり、英語試験のスコアです。私たちとしては、スコアが取れないのは本人の努力不足ということよりも、正しい勉強方法に関する情報が不足しているから、と考えています。3、400万円を予備校に使ってもスコアが取れないような状況を変えるべく、これからも弊社のWebサイトを成長させていきたいです。

ー今後はどのように事業を発展させていくご予定ですか?

:まだまだ認知度が足りないので、認知を拡大させていきたいです。MBAや大学院留学を目指す人たちには知られてきましたが、一般的な知名度はまだまだなのでメディアとして成長させてより多くの留学志望者に必要な情報を届けられるようにしていきたいですね。

動画講座についてはまだ高得点を目指す人向けのものしか提供できていないので、より幅広い層向けのプログラムを開発していく予定です。

より長いスパンでは、留学準備のサポートだけでなく、海外大学・大学院を卒業した人たちの就職サポートなどの事業にも取り組んでいきたいです。

ーこれから起業する人に向けてアドバイスをお願いします。

:新しいことを始めるのは素敵なことだなと思っています。一人だとアイディアに行き詰まったり、方向性を見失うこともありますので、外部のサポートを求めにいくことも必要ではないでしょうか。例えば「BusiNestアクセラレーターコース」のようなプログラムに参加してみるのも良いと思います。

冊子版創業手帳には、さまざまな起業家の実践的なインタビューが盛りだくさん。無料なので、あなたもぜひ、お気軽に資料請求してみてください。

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(取材協力: 株式会社MAGEEEK 代表取締役 ウ・メンシャン
(編集: 創業手帳編集部)



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