令和6年度「業務改善助成金」

subsidy

令和6年度「業務改善助成金」のご案内です。

事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資等を行った場合に、その設備投資等にかかった費用の一部を助成する制度です。

対象事業者・申請の単位

・中小企業・小規模事業者であること
・事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内であること
・解雇、賃金引き下げなどの不交付事由がないこと

以上の要件を満たした事業者は、事業場内最低賃金の引上げ計画と設備投資等の計画を立て、(工場や事務所などの労働者がいる)事業場ごとに申請できます。

助成上限額

コース区分 事業場内最低賃金の引き上げ額 引き上げる労働者数 助成上限額
右記以外の事業者 事業場規模30人未満の事業者
30円コース 30円以上 1人 30万円 60万円
2~3人 50万円 90万円
4~6人 70万円 100万円
7人以上 100万円 120万円
10人以上 120万円 130万円
45円コース 45円以上 1人 45万円 80万円
2~3人 70万円 110万円
4~6人 100万円 140万円
7人以上 150万円 160万円
10人以上 180万円 180万円
60円コース 60円以上 1人 60万円 110万円
2~3人 90万円 160万円
4~6人 150万円 190万円
7人以上 230万円 230万円
10人以上 300万円 300万円
90円コース 90円以上 1人 90万円 170万円
2~3人 150万円 240万円
4~6人 270万円 290万円
7人以上 450万円 450万円
10人以上 600万円 600万円

助成率

900円未満:9/10
900円以上950円未満:4/5(9/10)
950円以上:3/4(4/5)
(生産性要件に該当した場合は丸括弧書きの助成率が適用)

主な変更点

令和6年度から運用が一部変更されました。

1. 特例事業者要件

新型コロナウイルスの影響を受けた事業者向けの「生産量要件」が終了します。ただし、「賃金要件」と「物価高騰等要件」は引き続き継続。

2. 経費の特例

・「生産量要件」または「物価高騰等要件」の事業者に認められていた「関連する経費」が終了します。ただし、車・やPCなどの導入に認められる特例は引き続き実施。

3. 申請回数

令和6(2024)年度中に可能な申請回数は1回まで。ただし、2024年3月31日までに申請し、2024年4月1日以降に交付決定を受けた事業者は、令和5(2023)年度に申請されたものとして扱われます。したがって、令和6年度にも申請可能です。

4. 対象となる賃金引上げ方法

・事業場内最低賃金の引上げは1回のみ(複数回の引上げは助成対象外)。

5. 申請期限

・2024年12月27日まで

6. 事業完了期限

・2025年1月31日まで

申請期限

2024年12月27日

業務改善助成金について、詳しくはこちらの記事を>>
令和6年度 業務改善助成金とは?支給金額や対象経費、申請期限、変更点などをご紹介!

企業は、エネルギー価格の高騰、物価の上昇、人手不足、環境対応、賃上げなど、さまざまな課題に直面しています。これらの課題に対処するため、生産性向上が重要な経営課題となっています。

生産性向上とは、限られた経営資源を活用してより大きな成果を生み出す施策を指します。一般的には、新たな設備の導入、人材教育の強化、コンサルティングの実施などが挙げられます。しかし、中小企業にとってこれらの設備投資は大きな負担であり、十分な投資が難しいという問題があります。

このような問題を解決するために、国や自治体は補助金・助成金制度を通じて支援しています。

「業務改善助成金」は、生産性向上に資する設備投資とともに、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、その設備投資費用を助成する制度です。

賃上げは企業にとって負担が大きい取り組みですが、市場の健全な成長のためには不可欠です。中長期的な視点で考えると、賃上げを避ける選択肢はありません。そして現在の日本は、デフレ脱却の絶好の機会が訪れており、政府はこの機会を再現に活用するため、賃上げに関する補助金・助成金を拡充しています。

この助成金を活用し、生産性向上と賃上げを同時に達成することで、持続的な経営が可能な企業へと成長していきましょう。

起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「補助金ガイド」では、専門家に監修してもらいながら、創業手帳が実際に補助金申請を行った経験をもとに補助金・助成金のノウハウを解説しています。

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