コンサルタントで副業から起業する方法!始め方から手続きまで徹底解説
コンサルでリスクを抑えた起業を目指そう

コンサルタントは、まとまった元手や事務所がなくても、これまで培ってきた知識や経験そのものを商品にできる仕事です。
実店舗や在庫を抱える商売と違い、初期費用を抑えながら本業と両立して収益化を目指せる点が魅力と言えます。
一方で、「自分の経験で本当に通用するのか」「案件はどうやって取るのか」と、不安を感じる人もいるかもしれません。
今回は、副業からコンサルタントを始めるメリットや、起業に進むタイミング、個人事業主・法人それぞれの手続きまでを紹介します。
できるだけリスクを抑えて独立を目指したい人は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
コンサルでの企業は副業から始めるのが効果的

コンサルタントとして独立するなら、いきなり会社を辞めるのではなく、まずは副業から始めることで失敗のリスクを大きく抑えられます。
給与という収入の土台を残したまま、案件や顧客を少しずつ増やし、見通しが立ってから本格的に動き出せるためです。
副業の期間は、起業に向けた助走期間と考えると分かりやすいでしょう。
そもそもコンサルタント起業とは
コンサルタント起業とは、自分の得意分野の知識や経験を活かして企業や個人の課題解決を手伝い、その対価を受け取る事業を立ち上げることです。
扱うテーマは経営戦略やマーケティングに限らず、人事・IT・財務・営業など幅広く存在します。
医師や弁護士のような国家資格は必要なく、これまでの仕事で培った知見がそのまま商品になります。
設備や在庫がいらず、パソコンと通信環境さえあれば始められる手軽さも、大きな特徴です。
ただし、資格の裏づけがない分、案件の成否は実績と信頼の積み重ねに左右されやすい面もあります。
だからこそ、副業のうちに小さな成功を重ね、語れる専門性を固めてから本格的な独立に進む人が多いのです。
コンサルタント副業の種類と選び方
コンサルタントの副業といっても、その種類はさまざまです。
代表的なものとして、経営戦略・マーケティング・人事・IT・財務・営業など、自分のこれまでのキャリアや専門知識を活かした分野が選ばれることが多い傾向にあります。
選び方のポイントは、「本業での実績が活かせるか」を基準にすることです。
例えば営業職であれば営業コンサル、人事担当であれば採用・組織コンサルというように、すでに実績のある分野からスタートすると案件を取りやすく、単価も上げやすくなります。
未経験分野でのコンサルは信頼獲得に時間がかかるため、副業初期は「自分が語れる専門性」に絞って活動することが、早期に収益化するための近道です。
副業から始めるメリット・デメリット
副業からコンサルタントを始める最大のメリットは、本業の給与を確保したまま事業の手応えを試せる点です。
うまくいかなくても生活が立ち行かなくなる心配が小さく、腰を据えて独立の準備を進められるのは大きな安心材料と言えるでしょう。
元手がほとんどかからない点も見逃せません。空いた時間で顧客や実績を少しずつ増やしながら、自分の専門性が市場で通用するかを、独立前に見極めることが可能です。
一方でデメリットもあります。本業と掛け持ちする分使える時間が限られ、繁忙期が重なると体力的な負担も大きくなります。
勤務先の規定で副業が制限されているケースもあるため、始める前の確認は欠かせません。
副業でコンサルタントを始める手順

副業のコンサルタントは、具体的にどのような流れで始めれば良いのでしょうか。勢いで動くよりも、段取りを踏んで準備したほうがスムーズです。
ここでは、勤務先のルール確認から実際の受注までを5つの手順に分けて紹介します。
1.本業の副業ルールを確認
まず確認しておきたいのが、勤務先の就業規則です。副業を認める会社は増えていますが、許可制や届出制を採用している企業も少なくありません。
特に注意したいのが、本業と同じ領域でのコンサルティングです。
利益相反を疑われやすく、守秘義務に触れる情報を扱っていないかどうかも、あわせて確認しておいてください。
就業規則に副業の記載が見当たらない場合は、自己判断せず人事に直接たずねるのが確実です。やり取りはメールなど後から残る形にしておくと、万が一の時も安心です。
2.自分のスキルや経験の洗い出し
次に取りかかりたいのが、自分の経験の棚卸しです。これまで担当した業務や役職、上げてきた成果を書き出すと、商品として売り出せる専門性が見えてきます。
ここで意識したいのは、本業の実績がそのまま活きる分野を選ぶことです。
例えば営業畑なら販路拡大の支援、人事畑なら採用や組織づくりの支援といったように、土地勘のある領域から入ると、相手の信頼も得やすくなります。
数字で示せる成果や具体的な事例をまとめておけば、後の案件獲得や単価交渉でも役立つはずです。
3.副業コンサルの報酬相場を把握する
副業のコンサルでは、どれくらいの報酬が見込めるのでしょう。コンサルティングの報酬は、契約の形や稼働量、専門領域によって幅があります。
大きく分けると「スポット型」と「月額固定・プロジェクト型」の2つが代表的です。
スポット型は、1回1時間程度の相談に対して時間単位で報酬が発生する形です。
相場は1時間あたり1万〜3万円ほどが目安で、本業のスキマ時間に取り組みやすく、副業との相性が良い働き方と言えます。
一方、月額固定・プロジェクト型は、一定期間継続して関わり、月ごとに定額の報酬を受け取る形です。
週1日程度の稼働で月20万〜30万円、フルタイム換算では月100万円前後が目安で、ある調査では副業コンサルの月収は10万〜30万円が最も多いという結果も出ています。
いずれの形でも、報酬は経験や実績によって大きく変わります。はじめは実績づくりと割り切り、評価を積み重ねながら、少しずつ単価を上げていくことをおすすめします。
4.案件の調査と活動計画
相場感がつかめたら、実際にどのような案件があるのかを調べ、活動計画に落とし込みます。
コンサルの案件は、専門のマッチングサービスやエージェントを通じて探すのが一般的です。
こうしたサービスの多くは登録が無料で、案件が成立した段階で手数料が発生する仕組みです。
得意分野や希望報酬、割ける時間と照らし合わせ、無理のない案件から応募してみましょう。
あわせて、本業に支障が出ないよう、週あたりの稼働時間や対応できる曜日を決めておくことが大切です。
本業・副業・休息のバランスを崩さない計画にしておくと、長く続けられるはずです。
5.仕事の受注
計画が固まったら、いよいよ受注に進みます。マッチングサービスやエージェント経由のほか、知人や元同僚からの紹介も有力なルートです。
副業を始めたばかりの頃は実績が少なく、なかなかマッチングが決まらないこともあります。
それでも、一つひとつの案件に丁寧に向き合い、依頼主との信頼を積み重ねれば、次の依頼や紹介につながっていきます。
受注が決まったら、業務範囲・報酬・納期・守秘義務といった条件を契約書にまとめておきましょう。
口約束はトラブルのもとになりやすいため、書面に残す習慣をつけておくと安心です。
副業から起業するタイミング

副業が軌道に乗ってくると、本格的な起業がいよいよ視野に入ります。ここでは、副業から起業へ進む代表的なタイミングを3つの観点から紹介します。
副業での売上が伸びた時
最も判断しやすいのが、副業の売上が安定して伸びてきた時です。
ひとつの目安として、年間の売上が1,000万円を超えると消費税の課税事業者となり、税負担が一段重くなります。
この水準に届いたら、法人化によって税制面のメリットを受けられる可能性が出てきます。
副業の収入が本業に並ぶ、あるいは上回るようになった時も、独立を本気で考える節目と言えるでしょう。
ただし、法人化には設立費用や社会保険料といった負担も伴います。売上だけで判断せず、手元に残る利益や今後の見通しも踏まえ、迷う時は税理士など専門家に相談してみてください。
社会的信用を得たい時
取引先との関係で、これまで以上の信用が求められるようになった時も、起業を考えるタイミングです。
法人は登記によって会社の概要が公開されるため、個人事業主よりも信用度が高いと見られやすくなります。
例えば、取引先の中には「法人としか契約しない」という方針を掲げているところもあります。
こうした相手と仕事をしたい場合、個人のままでは商談の入り口に立てないこともあるかもしれません。
法人になれば、金融機関からの融資や資金調達のハードルも下がります。事業をもう一段広げたい段階で信用の壁にぶつかったなら、法人化は有力な選択肢になるはずです。
事業の拡大を検討した
事業をもっと大きくしたいと感じた時も、起業に踏み出す好機です。
一人で対応できる案件には限界があり、受注の増加に体制が追いつかなくなると、せっかくの機会を逃しかねません。
人を雇ったり、外部の専門家と組んだりして体制を整えるうえでは、個人事業主よりも法人のほうが動きやすくなります。
採用や資金調達の面でも、法人という形が後押しになるためです。
「自分一人の力では頭打ちだ」と感じ始めたら、それは法人化を含めた起業を検討するサインと言えます。
【個人事業主】コンサルタントで副業から起業するための手続き

副業から起業する際、最も手軽なのが個人事業主としての開業です。法人のような登記が不要で、ほとんど費用をかけずにスタートできるのが利点と言えます。
ここでは、開業に必要な手続きを紹介します。
1.開業届の提出
個人事業主として開業する際は、まず税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」、いわゆる開業届を提出します。
提出期限は、原則として事業を始めた日から1カ月以内です。
提出しなくても罰則はありませんが、開業届とあわせて「所得税の青色申告承認申請書」を提出しておくと青色申告が利用でき、条件を満たせば最大65万円の特別控除などの節税メリットを受けられます。
近年は、税務署に出向かなくてもスマートフォンやパソコンからe-Taxで申請可能です。
開業届と所得税の青色申告承認申請書をあわせて提出しておけば、開業した年から節税の恩恵を受けられます。
2.事業開始等申告書の提出
開業届とあわせて押さえておきたいのが、「事業開始等申告書」です。
開業届が国税に関する届出であるのに対し、こちらは地方税にかかわる届出で、都道府県税事務所へ提出します。
期限や書式は自治体によって異なります。
例えば東京都は事業開始から15日以内、神奈川県は1カ月以内とされているため、開業前に自分の地域のルールを確認しておいてください。
この申告書も提出しなくても罰則はなく、納税に支障が出るわけではありません。
ただし、きちんと手続きを踏んでおくことが事業者としての信頼につながるため、開業届と一緒に早めに済ませておくと安心です。
【法人化】コンサルタントで副業から起業する手続き

事業が育ち、より高い信用や節税効果を求める段階になったら、法人化が選択肢に入ってきます。
法人の設立にはいくつもの手続きと費用が伴うため、まずは全体像を押さえておきましょう。ここでは、株式会社をつくる場合の主な流れを紹介します。
1.印鑑の用意
まずは、会社で使う印鑑をそろえます。設立登記の申請には会社の実印が欠かせないため、会社名を入れた代表者印(実印)を早めに手配しておきましょう。
銀行印や、請求書などに押す角印も一緒に作っておくと、設立後の事務がスムーズに進みます。
印鑑は仕上がりまで数日かかることもあるため、余裕をもって発注してみてください。
2.定款の作成と認証
次に、会社の基本ルールをまとめた「定款」を作成します。ここには、会社名や事業目的、本店所在地、資本金、発起人といった重要事項を記載します。
株式会社の場合、作成した定款は公証役場で公証人の認証が必要で、認証手数料は資本金や条件に応じて1.5万〜5万円かかります。
紙の定款ではなく電子定款で申請すれば収入印紙代の4万円は不要です。
3.資本金の払い込み
定款の認証が済んだら、資本金を払い込みます。この時点では会社名義の口座をまだ作れないため、発起人個人の銀行口座へ振り込む形をとります。
注意したいのは、もともとある残高ではなく、認証後に改めて振り込む必要がある点です。払い込みを確認できる通帳の写しなどは、後の登記申請で証明書類として使います。
4.設立登記の申請
資本金の払い込みを終えたら、本店所在地を管轄する法務局へ設立登記を申請します。この登記申請の日が、会社の設立日になります。
申請には登録免許税がかかり、株式会社で15万円、合同会社で6万円が最低額です。
書類に不備があると受理されないため、定款や払込証明書などをそろえ、内容をよく確認してから提出してください。
5.各種届出
登記が終わったら、最後に各種の届出を済ませます。税務署へは法人設立届出書や青色申告の承認申請書を、自治体へは地方税に関する届出を提出します。
従業員を雇う場合は、年金事務所での社会保険や、労働基準監督署・ハローワークでの労働保険の手続きも必要です。
書類ごとに提出先や期限が異なるため、チェックリストを作って一つずつ進めると漏れがありません。
まとめ・副業で実績を積んで起業を目指そう
コンサルタントは、元手を抑えながら自分の専門性を活かせる、副業から始めやすい仕事です。
まずは勤務先の就業規則を確認し、スキルの棚卸しや相場の把握を済ませたうえで、無理のない範囲で案件を受けていくところから始めてみましょう。
副業で実績と信頼を重ね、売上の伸びや信用面の必要性を感じた段階で、個人事業主としての開業や法人化に進むのが安心です。
いきなり大きく構えると失敗した時のリスクも大きくなるため、まずは副業として小さく始め、着実に実績を積み上げることを意識してみてください。
創業手帳(冊子版)は、副業の始め方から資金調達、販路拡大まで、起業前後に役立つ情報を多数掲載しています。リスクを抑えてコンサルタントとして独立を目指す人は、ぜひお役立てください。
(編集:創業手帳編集部)
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