創業手帳が選ぶ起業経営ニュース
2022年8月23日プラスチック代替素材「modo-cell」を開発・製造・販売する「アミカテラ」が資金調達

2022年8月22日、株式会社アミカテラは、資金調達を実施したことを発表しました。
引受先は、日揮ホールディングス株式会社および日揮株式会社が共同で運営するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「JGC MIRAI Innovation Fund(日揮みらいファンド)」です。
アミカテラは、植物繊維(セルロース)を主原料としたプラスチック代替素材「modo-cell」を開発・製造しています。
放置竹林の竹や食品製造時に排出される残渣(ざんさ)など、従来活用されていなかった植物資源を有効活用できることを特徴としています。
また、植物を主原料とするため生分解性もあります。
今回の資金調達により、「modo-cell」ペレット(製品に成型加工する前の粒状の原料)の早期量産化のための、ペレット製造設備に係る基本設計や機器選定・調達面などにおいて日揮との連携を深め、安定した製造体制を構築します。
—
石油を原料として作られる石油由来プラスチックは、石油という限られたエネルギー資源を利用していること、環境汚染(とくに海洋汚染)を引き起こすことなどの課題を抱えています。このことから環境負荷の低いものへの転換が求められています。
一方でプラスチックは安価・取り回しがいい・性質の幅が広い・軽くて強い・腐食しない・絶縁体であるなどさまざまなメリットがあります。
これらの特性を備えた新素材をプラスチックと同程度のコストで生産することは現在の技術では困難であるため、新素材の開発競争が激化しています。
現状では、ストロー、カップ、使い捨てのスプーン・フォークなど、新素材に代替しても問題のないものにおいて植物由来の素材などに転換するという取り組みが行われています。
植物由来の素材として身近なものには「紙」があります。
紙はすでに生産プロセスや加工技術などが確立されているため、比較的容易に紙への転換が可能です。
一方で紙は、水に弱いこと、耐久性が低いことなどが課題であり、利用できる範囲はあまり広くはありません。
また、ストローなどでも紙を使用したものもありますが、紙は口に含んだときに紙特有の味がしてしまうため、本来の食味が損なわれてしまうことが課題となっています。
「modo-cell」は、セルロース、でんぷん、植物由来の天然樹脂、水を原料とした代替プラスチックです。
植物由来でありながらプラスチックのような耐久性も持ち合わせており、スペック上での耐用年数は2~3年(使途・利用状況による)となっています。
すでに商品としてストローを販売しており、今後ペレットの量産化が進めば、さまざまな物で利用されていくのではないかと考えられます。
SDGsの推進などにより世界的に価値観の変化の激しい時代となっています。ビジネスはこういった時代で新たな価値観を示したり、課題を解決するために重要な役割を担っています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、社会課題をビジネスで解決することを目指す起業家のインタビューを掲載しています。先人の思考や手法を知ることは、新たなビジネスの創造に役立つでしょう。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。カテゴリ | 有望企業 |
---|---|
関連タグ | modo-cell アミカテラ セルロース プラスチック 代替 代替プラスチック 新素材 株式会社 植物由来 植物繊維 環境 生分解性 素材 資金調達 |
有望企業の創業手帳ニュース
関連するタグのニュース
2022年6月17日、DiscoverFeed株式会社は、「DiscoverFeed」のサービスを2022年7月23日から本格的に開始することを発表しました。 また、韓国の、Nubreed Enter…
2025年1月16日、株式会社ジェクスヴァルは、3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 アルフレッサ ホールディングス株式会社との間で、資本および業務の提携に関する基本合意書を締結しています。…
2022年3月1日、株式会社Logpose Technologiesは、総額4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 “世界中の荷物情報を整理し、流通を最適化する。”をミッションに、物流…
2020年1月8日、株式会社sustenキャピタル・マネジメントは、総額8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 2020年内に、投資運用サービスの創出を目指しています。 高品質の分散投…
2022年3月11日、コネクテック株式会社は、「CWORK」を正式リリースしたことを発表しました。 「CWORK」は、スマートフォンのNFC機能を利用して、本人確認用の主要ICカードに対応できる、本人…
大久保の視点
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…