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レーザー核融合商用炉の実用化を目指す「EX-Fusion」が3,100万円調達

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2022年3月31日、株式会社EX-Fusionは、3,100万円の資金調達を実施したことを発表しました。

EX-Fusionは、レーザー核融合を研究してきた大阪大学レーザー科学研究所や光産業創成大学院大学の研究者らによって設立されたスタートアップです。レーザー核融合商用炉の実用化を目指す、国内唯一の民間企業となります。

レーザー核融合の実用化に必要な技術開発を行いつつ、その過程で得られる最先端の光制御技術・知見等を活用し、エネルギー分野だけでなく、様々な産業分野の技術開発に貢献していく予定です。

原子力発電は莫大なエネルギーを生み出すことができますが、メルトダウンの危険性があることから、細心の注意を払って運用しなくてはならないものです。

また、原子力発電は核分裂によって高レベルの放射性廃棄物を排出してしまうのですが、この放射性廃棄物の放射能が天然ウラン並のレベルに減衰するまでに約8000年かかります。現状の技術では物質の放射能をなくすことはできないため、人間が近づかない場所に保管するしかありません。国際的には地下深くの安定した岩盤に閉じ込める、地層処分が安全であるという考え方が主流になっています。

このように原子力発電にはメルトダウンの危険性と放射性廃棄物の処分・管理の課題があります。そこで、核融合を利用したクリーンな(放射性廃棄物を出さない)発電方法である核融合炉の開発が進められているのです。

核融合には、1億度という高温と非常に高い密度を必要とするため技術的難度が高く、実現には長い時間がかかるとみられていました。しかし国際プロジェクトであるITER計画では、2035年には実際の核融合発電と同様の運転の実験が行われ、2050年頃には発電実証を行うことが想定されており、実現はすぐそこまで来ているといえます。

また、高温と高密度のために大出力のレーザーを用いるレーザー核融合という方法も研究されています。レーザー核融合は、いくつかある核融合の方式のなかでも実用化に近い技術のひとつといわれており、日本では大阪大学が研究をリードしています。

研究開発をベースとする企業は、多くの資金を必要とします。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

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