Twitterを効率よく運用するための管理ツール5選!集客力UPのためのTwitterの使い方と注意点をITツールマスターが解説
Twitter運用の実際と効率化のポイントとなる管理ツールを紹介
(2020/06/09更新)
企業における営業活動において、対面を伴わないインサイドセールスが増えている昨今、集客のためのファーストステップとしてSNSを活用する企業が増えています。特にTwitterは広い範囲とのコミュニケーションに向いているサービスで、業種や業界を問わず幅広く活用されています。
しかし、Twitterの運用にあたっては、アカウントの管理やコメント対応、フォロワーの整理といった業務が発生し、フォロワーが増えるほど対応に追われ、効果的な運用が難しくなります。Twitter管理ツールは、こうした業務を自動化・簡略化してくれます。
本記事では、中小企業のさまざまなITツール導入に関わってきたITツールマスターが、スタートアップの集客のために便利なTwitter管理ツールについて解説します。
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この記事の目次
集客でTwitterを使う5つのメリット
なぜTwitterは集客に利用されるのでしょうか?
まず、数あるSNSの中で、Twitterを使うメリットについて解説します。
アクティブユーザーが多い
Twitterは、さまざまなSNSの中でもアクティブユーザー数が多いツールです。公式での発表は2017年の4500万人/月が最後になっていますが、推定値で同程度を維持していると言われています。また、2017年以降に個人で所有できるTwitterアカウント数が5つまでに増えたため、より多くなっている可能性もあります。
この4500万人という数字は国内のSNSではLINEの8400万人(2020年決算補足説明資料より)に続き2位で、特に10代、20代の若い層での利用が多いのが特徴です。匿名でのアカウントも多く、気軽に使えることで人気が高くなっています。
リアルタイム性が高い
Twitterは情報収集、情報発信どちらに利用するとしても、リアルタイム性が高いのが特徴です。情報に対するユーザーのリアクションが非常に早く、最新の情報、役立つ情報はすぐに話題になり広まっていきます。テレビで放送されている内容が、すぐにタイムラインで議論されたり拡散されたりしていることも少なくありません。
一方、多くの情報が一気にタイムラインを流れるため、情報が埋もれやすいというデメリットがあることを理解したうえで運用することが大切です。
SNSの中でも拡散力は随一
数あるSNSの中でも、Twitterの情報拡散力は随一と評価されています。アクティブユーザーが多いことに加え、匿名アカウントで利用できるために情報の拡散も容易です。話題性・速報性のある情報や有益な情報はリアルタイムで広い範囲に拡散され、普段は接点がないようなターゲットにもリーチできます。影響力のあるアカウント(インフルエンサー)が話題に取り上げてくれた場合には、驚くほどの反応になることもあります。
ビジネスで活用する場合は、悪い情報が拡散してしまうことがないように、投稿内容に注意が必要です。
公式のツールが高性能
Twitterでは、マーケティングで役立つツールやサービスを公式が提供しているのも魅力です。Twitter広告や分析に使えるTwitterアナリティクス、複数のタイムラインを確認できるTweetDeck、開発者向けのAPIなどがあります。これらは無料あるいは低予算で利用できるため、マーケティングにお金をかけられないスタートアップでも使いやすいです。
エコシステムの充実
エコシステムとは、魅力あるサービスにユーザーが集まり、ノウハウやツールが共有され、さらにユーザーが増えていく仕組みのことです。Twitterはこのエコシステムができあがっており、公式以外にも多くのユーザーが有益な情報やツールを提供してくれています。そのため、「こんなことできないかな」と思って調べてみると、役立つ情報や問題解決に役立つツールがすぐに見つかります。多くの情報やツールが無料で提供されているのも魅力です。
Twitter管理ツールを使うべき理由
集客・マーケティングに便利なTwitterですが、Twitter用の管理ツールがあると運用業務がより効率化されます。どうしてTwitter管理ツールを使うべきなのか、運用上の課題からその主な理由を解説します。
分析業務の効率化
「Twitterは本当に効果があるのか?」という声もあります。しかし、それはTwitterのみならず、どんな種類のマーケティング方法でも重要な課題です。その効果の有無を確認するためには効果を分析するしかありませんが、この分析業務は担当者への負担を大きくしてしまいます。
Twitter管理ツールの最大のメリットは、視覚的な分析レポートの提供や、キーワード検索、データやレポートのcsv出力など、分析のためのさまざまな機能が備わっているところです。業態によってはリアルでの集客や販売の状況との結びつけも必要ですが、Twitter上で生じている事象の分析はツールを使うことで非常に効率化されます。
予約投稿機能の充実
Twitterでマーケティング上の効果を期待するためには、こまめな投稿が求められます。リアルタイム性が高いTwitterでは、担当者が常にトレンドになっている話題に目を光らせ、タイミングよく投稿を行っているケースもあります。しかし、そこに人手や時間を割けない企業の方がずっと多いものです。
Twitter管理ツールの多くが、予約投稿機能を備えており、投稿の日時を指定できるようになっています。商品の発売日や他メディアでの露出に合わせて投稿したり、繰り返しPRしたい内容を定期的に投稿したりといった使い方ができます。
予約投稿機能があれば、担当者は時間の取れる時に投稿のストックを作成しておいて、忙しい時でも投稿間隔に大きな空きを作らずに投稿を行うことができます。
フォロワー管理の効率化
ビジネスにおけるTwitterの運用において、フォロワー管理は非常に重要な業務です。フォロワー管理では、フォロー数とフォロワー数の比率(FF比率)の管理や、アカウント運用の目的に沿ったターゲットがフォロワーになっているかをチェックします。FF比率はアカウントの信頼度やフォロワーの増加数に影響し、後者はビジネスの成果に直結します。また、運用上はフォローの処理や、ダイレクトメッセージ(DM)やリツイート(RT)対応なども必要です。
フォロワー数が少ないうちは目視・手作業で管理できますが、フォロワー数が増えるほど煩雑な作業となり、担当者の工数を圧迫します。Twitter管理ツールには、自動でフォロー返しや特定のリアクションを行ったり、アクティブでないユーザーのフォローを解除したり、特定のユーザーをブロックしたりといった機能があります。これらの機能の活用により、フォロワー管理に要する時間を大きく削減し、フォロワーとのコミュニケーションの強化に時間を割くことが可能です。
Twitter管理ツール5つの主な機能
Twitter管理ツールには主にどのような機能があるでしょうか。
主な機能を知ることで、ご自身のニーズにあった管理ツールの選択に役立てましょう。
Twitter管理ツールには5つの主な機能があります。
【機能その1】分析機能
集客やマーケティングといった用途でTwitterを利用する場合、分析機能は欠かせません。分析する内容は、年齢や地域などのフォロワーの属性や、投稿への反応率、時間帯ごとのツイート傾向などさまざまなものがあります。
分析機能をもったツールを利用する場合、機能だけでなくレポートにも注目しましょう。状況をわかりやすく可視化してくれるものや、クロス分析ができるもの、csvなどで出力できるものが便利です。
ツールの中には、Twitterだけでなく、FacebookやInstagramなど、他のSNSに対しても1つのツール内で分析できるものもあります。その場合、後述するTwitterのアクティビティの自動化に対応できない場合があるので注意しましょう。
【機能その2】フォロー・フォロワー管理
フォローしているアカウントや、フォロワーの管理を得意とするTwitter管理ツールは多いです。こちらが一方的にフォローしているアカウント(片思いアカウント)や、しばらく活動していないアカウントのフォローを自動的に解除してくれたり、フォロー返しといったアクティビティを自動化したりする機能を提供します。
その他にも、条件から該当するフォロワーを抽出して一括処理ができるものや、スパムアカウントの可能性があるフォロワーをブロックしてくれるものなど、ニーズに合わせ、ツールの機能も多様です。Twitterの運用が軌道に乗ってくると、ツールなしの運用は難しくなってきますので、早めに導入を検討しましょう。
【機能その3】予約・自動投稿機能
Twitterの運用において非常に有用なのが、予約投稿や自動投稿の機能です。担当者の都合によらず、最も効果が期待できる時間帯に投稿を行ったり、定期的にアピールしたいコンテンツを投稿したりすることが可能です。この機能があれば、運用の質を安定させるとともに、担当者の負担も大きく軽減されるのがメリットです。
ツールによっては繰り返しの回数や、投稿ルールの適用期間などを細かく指定できるものもあり、柔軟な運用を可能にしてくれます。
【機能その4】チーム機能
TwitterなどのSNSのアカウントは、多段階認証が行われるため、企業のアカウントだとしても複数の人で共有して管理することが難しくなっています。Twitter管理ツールでは、複数のアカウントを紐付けてチームを作り、チームでアカウントを管理することも可能です。
複数人で管理ができることで、投稿のアイデアも広がり、メイン担当者が対応できない状況でも安定した運用ができます。投稿やフォロワー管理などの運用担当と、分析の担当を分けることもできるため、作業負荷の分散にも効果的です。
【機能その5】アカウント連携
Twitterのアカウントは公式のサービスで5つまでアカウントを連携させることができます(2020年5月時点)。しかし、ビジネスユースではそれ以上のアカウント数を運用するケースもあります。Twitter管理ツールの中には、複数のアカウントを連携させて、認証なしにアカウントを切り替えることができるものや、アカウントごとに分析や管理機能を提供するもの、複数アカウントのタイムラインを一括表示するものもあります。
アカウント連携ができると、商品ごとにアカウントを作ったり、サポート専門のアカウントを作ったりと、目的別の運用が可能となり、運用の幅が広がります。
おすすめTwitter管理ツール5選
様々な機能を持つTwitter管理ツール。機能を最大限に生かし効率的なTwitter運用を目指しましょう。集客・マーケティングの観点からおすすめのTwitter管理ツールを紹介します。
1.オールマイティな高機能ツール「SocialDog」
株式会社AutoScaleが提供する「SocialDog」は、集客の効率化や情報分析の効率化に効果的なツールです。このツールでは、管理下のアカウント数は30万アカウント以上となっており、業種や業界、事業規模、個人・法人を問わず利用されています。Webサービスだけでなく、スマホからも利用できるアプリがあるのも魅力です。使いやすい価格でありながら、Twitterマーケティングに必要な機能が一通りそろっており、運用レベルを大きく引き上げてくれます。
<主な機能>
アカウント連携、予約投稿、キーワード分析、フォロー管理、チーム機能(Pro)、投稿分析機能、その他
<費用>
プラン名 | 費用 | 備考 |
---|---|---|
Free | 無料 | |
Basic | 780円/月 | 無料お試し可 |
Pro | 3,980円/月 | 無料お試し可 |
※上記は年間契約の場合。
2.初心者におすすめの簡単ツール「TweetDeck」
Twitterの公式から提供されているWebサービス「TweetDeck」は、Twitter管理ツールの中では最もシンプルなツールの1つで、初心者にとっても使いやすいです。公式ではTwitterアナリティクスという分析サービスが提供されているため、TweetDeckでは運用効率化のための機能が絞り込まれています。TweetDeckはTwitterアカウントでログインするだけで簡単に利用可能です。ツールでの運用経験を積むために使ってもいいですし、ある程度までの規模であれば本格的な運用にも十分使えます。Webサービスだけでなく、アプリも提供されているのも魅力です。
<主な機能>
複数アカウント表示機能、チーム機能、予約投稿、アクティビティ管理機能、その他
<費用>
無料
3.複数のSNSの管理にも対応「Crowdfire」
「Crowdfire」は、世界中で2000万人近くのユーザーに利用されている実績のあるSNS管理ツールです。Twitterだけでなく、FacebookやInstagramなどにも対応しており、多くのSNSの運用を効率化してくれます。コンテンツ発見機能は非常に特徴的な機能で、フォロワーが好みそうな話題を分析して探してきてくれるため、タイムラインで共有することで多くのユーザーのリアクションを獲得することができます。便利なツールですが、日本語対応が不十分で費用も米ドルとなっており、扱いにくさを感じるかもしれません。
<主な機能>
複数SNSアカウント統合管理、フォロー・フォロワー管理機能、予約投稿、コンテンツ発見機能、その他
<費用>
プラン名 | 費用 | 備考 |
---|---|---|
Free | 無料 | |
PLUS | 7.48米ドル/月 | |
PREMIUM | 37.48米ドル/月 | |
VIP | 74.98米ドル/月 |
4.Twitterキャンペーンの効果を高める「echoes」
<費用>
要問い合わせ
<主な機能>
オートリプライ、インスタントウィン、自動DM、消込クーポン、フォロワー管理機能など
「echoes」は今回紹介するツールの中では異色のツールです。その理由は、Twitterの運用業務の効率化ではなく、Twitterによるキャンペーンの効率化に特化したツールだからです。echoesでは、アンケートやキャンペーンなどの報酬(プレゼント)を即時に提供する機能(インスタントウィン)や、大量に獲得したフォロワーのリストやレポートを自動生成する機能があります。キャンペーンに特化された機能に加え、Twitter上でのキャンペーン企画の専門家がサポートしてくれるので、キャンペーンによって多くのファンを獲得したい場合には一考してみるとよいでしょう。
5.リスト管理の効率化を実現「icotile3」
「icotile3(アイコタイル3)」は、リスト管理を効率化することでTwitterの運用を助ける無料ツールです。Twitterの公式でもリスト機能は提供されていますが、管理が煩雑と感じる人も少なくありません。icotile3では、フォロワーのリストを作って管理を容易にでき、かつ各フォロワーに秘密のメモを作ることができます。フォロワーの中から注目すべき属性をもったユーザーを抽出し、継続的にその動向をチェックするといった活用ができるため、採用やインフルエンサー発掘などの用途で役立つでしょう。
<主な機能>
リスト作成、フォロワー管理、メモ機能、その他
<費用>
無料
Twitter管理ツールによる効率的な運用で集客力を高めよう
近年、BtoB、BtoCを問わず、SNSによるマーケティングの重要性が高まっています。数あるSNSの中でも、Twitterは拡散力やリアルタイム性から、メディアなどでも話題となりやすく、集客やブランディングに大きな効果を期待できます。しかし、そのためには日々の地道な運用が欠かせません。スタートアップでは、日々の運用に割ける人材や工数が限られているため、業務効率化が必要です。Twitter管理ツールを活用し、Twitter経由での集客力を強化しましょう。
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(編集:創業手帳編集部)