SNS運用はAIで自動化できる!有力SNSごとの最適ツールや活用法を解説

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ビジネスに欠かせないSNSはAIで自動運用しよう!


ビジネスにSNSは欠かせません。事業展開はもちろん、他社との協働や資金調達といった面でも安価かつ効果的に情報発信を支えてくれます。しかし、多忙な創業期にSNSへ時間を割くのも難しいでしょう。

そこで有効なのが、AIによるSNSの自動化です。近年のAIは、投稿の生成をはじめ多様な支援が可能になりました。この記事では、創業期のSNS自動化に最適なAIツールやその活用法を解説します。

日々の発信を効率化しながら成果を出すには、運用の型を持つことが最短ルートです。主要SNSの特徴・運用ポイントなどをまとめた『SNS運用ガイド』を無料でご覧いただけます。ぜひご活用ください。
SNS運用ガイド

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SNS運用はさまざまな労力が要る


SNSをうまく活用できれば、創業期の事業成長にとって大きな力になります。しかし、運用に手間と時間がかかるのも事実です。SNSのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

SNSは低コストで認知を広げられる

SNSの最大のメリットは、低コストで認知を広げられることです。

InstagramやXといった一般に普及しているSNSは、基本的にはその大半が無料で利用できます。ビジネス向けアカウントまで無料で登録できるサービスも少なくありません。テレビや雑誌といった従来の広告媒体に比べると、圧倒的なコスト削減が可能です。

またSNSは近年、ネット広告や検索エンジンよりも日常生活の中へ自然に溶け込んでいます。ユーザーとの距離も近く、信頼や共感を得やすいため、ブランドとの接点構築やファン化もスムーズに行えるようになりました。実際に多くの企業が、商品やサービスの告知に加えてコンテンツの提供などでファン獲得に取り組んでいます。

SNS投稿を続ける時間や手間がかかる

とはいえ、SNS投稿を続けるには時間や手間がかかります。

投稿文の作成だけでも大変ですが、最近は画像や動画の作成も必要です。また、投稿のための新たなテーマやネタも常にストックしておかなければいけません。こうした手間に追いつけず、投稿画面の前で思わず手が止まってしまった方も多いのではないでしょうか。

低コストで始められるため、気楽に運用できそうに思えるSNS。しかしその運用は、実はかなり複雑で、労力を要求するものなのです。人間の手と頭だけで対応していると、膨大な時間と精神的エネルギーを消耗してしまいます。

こうした事態を避けるためにも、SNSは効率的な運用が大切です。そして近年のAIの発達は、こうした課題の解決に有益なツールをたくさん生み出しました。

SNSをビジネスに活かす方法ついて、詳しくはこちらの記事を>>
初心者がSNSビジネス運用を”本格的に”始めるための手順まとめ

AIで可能になったSNSの自動化機能


自動生成などの機能を備えた近年のAIは、SNSの効率的な運用も強力に支援してくれます。具体的に何ができるのかを、見ていきましょう。

テキスト生成

テキスト生成は、ユーザーが指示したテーマやキーワードに沿って、自動で文章を生成する技術です。文章作成につきものの調査・構成といった面倒な工程なしで、短時間で高品質な文章を作成できます
文章の内容もわかりやすく、人間が書いたように自然な流れも持っています。SNSに必要なハッシュタグまで自動作成できるサービスもあり、投稿作成に用いる企業も少なくありません。

画像作成

画像作成は、テキストの指示通りに画像を自動で生成する技術です。「地面に転がるボール」などと入力すると、その通りの画像がすぐに生成されます
「イラスト風」「写真風」といったイメージの指定もでき、多くのサービスは直感的な操作も可能です。デザイン経験のない人やノンデザイナーでも、アイデアさえあれば魅力的なビジュアルコンテンツを制作できます。

投稿スケジューリング

投稿スケジューリングは、事前に作成した投稿を希望日時に自動公開できる機能です。SNSの投稿は、タイミングによって効果が大きく変わります。AIであれば、データの分析結果から投稿に最適なタイミングを導き出し、自動で公開することが可能です
また、過度の投稿によってフォロワーの興味を薄れさせないよう、投稿頻度の最適化なども行えます。

パフォーマンス分析

パフォーマンス分析は、投稿の成果を分析し、改善策をフィードバックする機能です。「いいね」やコメントの数、またシェア数などをリアルタイムで計測し、エンゲージメントの程度を分析できます。また、最も成果の高い投稿の内容を解析し、今後の投稿戦略の提案も可能です。
さらに、同業他社のSNS戦略との比較を通じて、自社の強みの明確化や改善点の特定なども図れます。

AIによるSNS運用自動化のメリット


AIによるSNS運用の自動化には、多くのメリットがあります。投稿の工数削減やコストの圧縮はもちろん、運用の最適化なども可能です。順に見ていきましょう。

投稿作成の時間と労力を大幅に削減

AIで文章を生成すると、投稿作成の時間と労力を大幅に削減できます。文章の作成には構成やリサーチ、タイトル決定など多くの作業が必要で、人力で行うのは大変です。作成の途中で表現などに悩んでしまい、手が止まって時間を浪費することも珍しくありません。
生成AIであれば、こうしたロスもなく短時間で高品質なコンテンツを作成できます。空いた時間は、戦略立案などに活用できるのです。

クオリティを安定させ、炎上も回避

作成物のクオリティが安定しているのも、AIの大きな強みです。人間のようなムラが生じず、目的にマッチした投稿を安定した頻度で生成できます。コンテンツの水準も高いため、ユーザーとの関係構築や信頼獲得もスムーズに進み、企業のブランド認知度を向上できるでしょう。
AIは炎上ケースも膨大に学習しているため、炎上を回避する形も投稿生成も可能です。

最も効果的な時刻に自動で投稿

AIは、最も効果的な時刻に自動で投稿することもできます。ユーザーのオンライン状況を分析することで最もアクティブな時間帯を算出し、また投稿ごとのエンゲージメントデータも分析することで、最も効果的な時間帯を特定できるのです。
勤務時間以外の時間でも的確に投稿を公開することで、エンゲージメント率の向上を支援します

無料ツールも多く、コストを圧縮可能

無料ツールが多いのも、AIの特徴となっています。最も有名な「ChatGPT」も、かなりの機能を無料で利用可能です。完全無料のサービスも数多く存在しており、有料サービスも試用できる範囲が広くなっています
コストが心配でAI導入に踏み切れない方には、むしろコストを圧縮するために無料で利用をスタートしてみるのもいいのではないでしょうか。

有力SNSごとのAIツールの解説

SNSは、サービスごとにユーザーの属性や機能の傾向が異なります。自動化を効果的に進めるためには、それぞれの傾向に合ったAIツールが必要です。ここからは、有力SNSごとに最適なAIツールを解説していきましょう。

Instagramに効果的なAIツール


Instagramは、20~30代女性を中心として幅広い支持を集めているSNSです。写真や動画を中心としたビジュアルコミュニケーションに強く、だからこそ文章だけでなく画像と動画も高い質で発信する必要があります。

Instagramの自動化に効果的なのは、ChatGPTCanva、そしてRunway Gen-2です。

ChatGPT

ChatGPTは、生成AIの代名詞とも言えるツールです。文章の生成や要約はもちろん、画像や動画の生成など多様な業務に対応できます。自然な会話で操作できる点も魅力です。人間らしい自然な文章で作業を進められるのも、大きな利点でしょう。無料版は利用制限があるものの、十分に実用範囲であり、様々な企業が実際に活用しています。

Canva

Canvaは、直感的に使える無料のAIグラフィックデザインツールです。デザインの専門知識やスキルがなくても、AIがプロフェッショナルで見栄えのいいデザインを作成してくれます。テンプレートや素材が豊富であり、ブラウザやアプリで利用できるのも強みです。

Runway Gen-2

Runway Gen-2は、テキストや画像から動画を自動生成できるAIツールです。直感的でわかりやすいインターフェースを備え、複雑なスキルがなくても誰でもプロ並みの動画を簡単に作ることができます。有料サービスではありますが、基本的な機能は無料でも試用が可能です。

X(旧twitter)に効果的なAIツール


X(旧Twitter)は、短文のテキストに特化したSNSです。リアルタイム性と拡散力が非常に高く、特に二次拡散の勢いは他のサービスを凌駕しています。ユーザーは10~30代の若年層が多く、男性比率がやや高めです。

Xの自動化には、ChatGPTClaude、そしてGeminiGrok-2をおすすめします。

ChatGPT

ChatGPTは、Xの運用支援にも有効です。人間との対話に近い自然な文章を高精度で生成できるため、テキストの比重が高いXでは特に効果が期待できます。専門的なトピックにも対応でき、炎上を回避チェックにも有効でしょう。

Claude

Claudeは、リスクを最小限に抑えた文章を生成できる生成AIです。高い安全性と倫理基準に基づいて設計されており、信頼性を重視する企業のSNSなどには特に向いています。文章作成そのものの精度も高く、ユーザーのニーズに応じてカスタマイズしやすいのも強みです。

Gemini

Geminiは、SNSの分析や施策提案に強いAIです。SNS上のトレンドや競合アカウントを分析し、投稿内容の改善も提案できるため、SNS施策のPDCAを高速で回したい場合には最適です。Googleが開発したため検索エンジンとの連携も強く、リアルタイムでの情報検索やトピックの掘り下げに優れています。

Grok-2

Grok-2は、Xと連携した大規模言語モデルです。X上のリアルタイム情報を活用できるため、リアルタイム情報への高い対応力が強みとなっています。推論能力や長文処理能力も高く、画像生成時の質問理解力も高水準です。

TikTokに効果的なAIツール


TikTokは、短尺動画を投稿できるSNSです。ユーザー層は非常に若く、特に10代の利用が圧倒的に多くなっています。拡散力が高くエンゲージメントも生まれやすいですが、そのためにはハイペースな動画作成が欠かせません。

TikTokの自動化でおすすめするのは、動画に強いCapCutFlexClipChitChopMagic Animatesです。

CapCut

CapCutは、TikTokを運営するByteDance社が提供する無料のAI動画編集アプリです。操作はとても簡単で、動画編集の初心者でもスマートフォンやPCで多様な編集を行えます。TikTokとも連携しやすく、完全無料で利用できるのも大きな強みです。

FlexClip

FlexClipは、AI機能を持つクラウド動画編集サービスです。テキストの動画変換をはじめ、クオリティの高い動画を簡単に制作できる機能を実装。テンプレートも豊富で、パワーポイントのように動画を作成できます。無料利用には制限がありますが、基本的な機能は使用可能です。

ChitChop

ChitChopは、ByteDance社傘下のPOLIGON社が提供するAIアシスタント・プラットフォームです。文章作成や企画立案、さらには画像や動画の生成など多様なタスクに対応でき、会話動画からの自動抽出なども行えます。現在は無料で利用できる点も強みです。

Magic Animates

Magic Animatesは、静的なコンテンツを魅力的な動画に変換できるAIツールです。1枚の静止画とモーションデータを組み合わせることで、人やキャラクターが動く動画を生成できます。開発したのはByteDance社であり、簡単に操作できるのも特徴です。

AIでSNS運用する際の注意点と限界


生成AIは、SNSの運用にとって非常に便利です。しかし同時に、様々な問題と限界も抱えています。運用する際には、これらの点に注意が必要です。具体的に見ていきましょう。

AI投稿は誤情報リスクを含む

AIが出力する文章の中には、事実と異なる内容が含まれている場合があります。この問題は、ハルシネーションという名前で知られています。

AIは、ネット上のドキュメントなどを参照して文章を生成しますが、参照元のデータが常に豊富で正しいとは限りません。参照元自体が間違っている場合や、情報が不足している場合、AIは誤情報をもっともらしい体裁で出力してしまうのです。

誤った情報をSNSで公開した場合、ユーザーに悪影響をおよぼす恐れがありますし、企業の大きなイメージダウンにもつながりかねません。「AIは間違わない」などと思わず、人間の目で確認することが大切です。

ブランドトーンを崩さない工夫が必要

AIは、人間の指示通りに多様な文章や画像などを生成できます。しかし、あまりに多様な表現を用いると、企業のブランドイメージと齟齬が生じかねません。ブランドトーンにマッチした内容が生成されているかどうか、出力結果をよく確認することも大切です。

またAIが出力する文面は、オリジナル性に欠ける場合もあります。内容が確実かつ安全であっても、読者にとっては新鮮味や魅力に欠けた内容に見えるかもしれません。ブランドの価値を守るためにも、公開の前には部分的に人の手を加えてオリジナル性を高めるのがいいでしょう。

最終チェックは人の目で行う

AIで自動化を進める場合、最終チェックは人の目で行うようにしましょう。誤情報発信のリスクやブランドトーンとの齟齬といった課題を回避するためには、少なくとも現状では人間による確認が最善です。

直近の社会情勢やデリケートな文脈への対応なども、AIはまだまだ苦手としています。暴力や人種問題、災害などに関するテーマの場合は、特に人間による判断が欠かせません。

「AIの回答は絶対」などとは思わないようにしましょう。むしろ、「優秀なアシスタントが高速で生み出した素材のひとつ」ぐらいに考えて、人間による仕上げを大事にするのがおすすめです。

まとめ:AIでスピードとクオリティを両立するSNS運用を


創業期は「質よりも量、量よりもスピードが大事」とよく言われます。AIは、文字通りSNS運用での「量」と「スピード」を飛躍的に向上するツールと言えるでしょう。文章に加えて画像や動画も自動生成でき、最適なタイミングで投稿までしてくれるAI。人間ではとても不可能なスピードの投稿も、AIなら可能です。

しかし「質」については、まだまだ人の手が必要です。誤った情報発信や炎上は、立ち上げたばかりの企業にとって致命傷になりかねません。発信する前には、人間の目で内容を確認する必要があります。

実際にSNS運用でAIを活用する際は、AIで自動化する部分と人の手を用いる部分をあらかじめ区別しておくのもいいでしょう。企画出しやリサーチ、初稿作成といった作業は、AIにまかせた方が効率的です。誤情報のチェックやブランドトーンの調整といった仕上げ作業は、人の目を通して行った方がリスクを回避できます。

AIの特性を正確に把握し、「何が向いているのか」「何が向いていないのか」を見極めることで、スピードとクオリティを両立するSNS運用を実現してください。

SNS運用を安定して続けるには、AI活用とあわせて運用設計の全体像を押さえることが不可欠です。主要SNSごとの効果的な運用ポイントをまとめた『SNS運用ガイド』も、ぜひ参考にしてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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