税理士の開業準備まとめ!開業に失敗して後悔しないためのポイントは?
税理士は開業準備次第で成功と失敗が分かれる!成功のカギは業務効率化にアリ
せっかく税理士になったからには、開業したい方がほとんどなのではないでしょうか。多くの税理士の方が開業して成功し、数千万円程度の年収を手にされています。大きく成功すれば、億単位の年収も夢ではないのが開業税理士です。
しかし、「税理士 開業」などとインターネットで検索してみると開業に失敗してしまった税理士の方が、後悔の念を書き連ねた記事などにも出くわします。一方で、成功している方も多い。この両者の差はどこにあるのでしょうか。
本記事では、税理士として開業し、大きな成功を手にしたい方のために、税理士の開業準備ステップや、開業に失敗しないために知っておくべきポイントなどをまとめてご紹介します。開業失敗して後悔したくない税理士の方は、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください
この記事の目次
税理士として開業するための準備
税理士として開業するためには多くの準備をしなければなりません。しかし、本項でご紹介するステップを順番に辿っていけば、着実に開業税理士としてのキャリアをスタートできますので、ぜひご覧ください。
開業資金を集める
まずはじめに考えなければならないのは、開業のための資金集めです。一般的には、税理士として開業するために200万円ほどの資金が必要になると言われています。開業資金を全て自己資金で集めることもできますが、最初から融資を検討してみてもいいでしょう。日本政策金融公庫の創業融資制度や、地方自治体が提供している創業のための補助金・助成金などを活用して、資金を調達してみてはいかがでしょうか。
事務所の物件探し・選定
資金集めが完了したら、次は事務所の物件選びです。自宅で開業するのも手段としてはあり得ますが、やはりお客さまをお招きすることを考えると最初から事務所を構えておくほうが無難です。事務所の立地や家賃、雰囲気など、考えるべきことはたくさんありますので、開業の1年ほど前から物件探しを始めておくのが理想的でしょう。事務所の立地によっても、ビジネスの成否は左右されます。あまり妥協せず、こだわり抜いたほうがいいでしょう。
税理士会への登録
すでに税理士登録をしているかと思いますが、開業するにあたっては、登録区分を変更する必要があります。税理士会の登録区分を「開業税理士」に変更しましょう。それと同時に、個人事業主としての開業届も提出します。
会計ソフトなどの選定・準備
税理士として開業する際に忘れてはならないのが、会計・税務のためのソフト選びです。「どのソフトを選んでも同じ」と思われる方もいるかもしれませんが、それぞれのソフトによって強み・弱みがあり、しっかりと見極めなければなりません。とくに自分が使いやすく、業務効率が優れているソフトを選ばなければ、後で細々としたソフトの作業で悩まされ、営業やマーケティング活動に費やす時間がなくなってしまいます。会計ソフト選定は慎重に行いましょう。
ホームページやチラシなど営業ツールの準備
税理士として開業するための最後のステップがホームページやチラシ、ロゴや名刺などの営業・マーケティングツールの準備です。税理士として開業しても失敗してしまう方には、営業やマーケティングの重要性を理解されていない方が多いです。開業しただけでは顧問先を獲得できません。そのため、ホームページやチラシなどの準備も計画的かつ入念に実施する必要があります。これらのツールは準備するだけでなく、どのように活用するか、マーケティング戦略も一緒に考えることでようやく有効に活用できます。
税理士は独立しても食えない?平均年収は?
税理士は独立しても「食えない」資格なのでしょうか。いえ、逆に最も「食える」資格のうちの一つです。よく言われているのが、開業税理士の年収は2,500万円〜3,000万円という数字です。この数字を見れば、とても「食えない」数字ではあり得ないことがわかるのではないでしょうか。開業しても事業が軌道に乗らないのは、後述する開業時のポイントを押さえていないからでしょう。
税理士試験合格者で一番多いのは41歳以上
税理士が開業する年齢はいくつなのでしょうか。よく言われているのが、税理士全体の平均年齢は60歳程度だということです。そもそも国税OBが税理士になることが多いためこのような平均年齢になっているのですが、それを勘案せずとも、平均年齢が高いのが税理士です。令和2年度の税理士試験合格者で一番多い年齢層が41歳以上という事実からもそれがわかります。そのため、「開業するのに遅すぎる」ということはありません。
税理士の開業費用はいくらかかる?
税理士の開業費用は人によってまちまちではありますが、一般的には200万円程度は必要と言われています。以下が内訳です。
- 税理士登録費 30万円程度
- 事務所開設費 30万円程度
- システム費用 50万円程度
- 備品費用40万円程度
- 営業活動などに必要なツールの費用 50万円程度
費用をどの程度かけるかは人によりますので、あくまで参考です。
税理士開業に失敗するのは集客が下手だから
税理士として開業しても上手くいかない方がいるのは確かに事実です。しかし、開業税理士全体の平均年収の高さを知れば、それが一部の話であることも理解できるでしょう。開業しても失敗してしまう税理士の方は、営業とマーケティングの重要性を理解していないのです。会社員とは違い、独立自営業者は仕事を自ら獲得してくる必要があります。その認識を間違えたまま突っ走ってしまうために、結局廃業せざるを得なくなってしまうのです。開業前から綿密に営業・マーケティング戦略を練り、実践していけば、廃業の確率を減らすことができます。
税理士開業に失敗しないための集客アイデア9選
税理士開業に失敗しないためには営業とマーケティングが必要なことについて上述しました。そこで本項では、税理士開業を成功させるための具体的な営業・マーケティングアイデアを9つご紹介します。
挨拶回り
恥ずかしいからといってやらない方もいますが、本当に効果がある営業方法が挨拶回りです。今までお世話になった取引先や親戚、友人など、あらゆる知り合いに税理士として開業したことを知らせ、挨拶して回りましょう。実際に足を運んで丁寧に挨拶するのが一番効果的です。それができない場合であれば、FacebookなどのSNSで投稿して事実を知らせるだけでもまだ効果はあります。実際に多くの税理士の方が、最初は挨拶をするところから顧問先を獲得されています。あなたに信用があれば、開業したことを知らせるだけでも仕事を振ってくれる可能性があるので、ぜひ実行してみてください。
ブログ・ホームページ集客
ブログやホームページを通じてマーケティングをするのも効果的です。税理士として開業するにあたっては、多くの方がホームページを作成しますが、ホームページは開設した後にどう使うかが勝負です。ホームページにブログ機能を設置し、継続的に自らの考えを発信しましょう。ブログで発信すべき内容は、地域性がある情報や、読者にとって有益な情報など、読んで「価値がある」と思われるものにしてください。そのブログを読んだ読者のなかには、未来のお客さまが潜んでいます。情報を継続的に発信して信用を積み重ねていくことで、問い合わせも増えることでしょう。
無料セミナー開催
税務の専門家である税理士だからこそできる集客手段が、無料セミナーです。地方の商工会議所や税務署などで無料セミナーや無料の税務相談を実施することで、お客さまとの接点を増やしましょう。実際にセミナーを受けた方のなかから、未来の優良顧客が現れる可能性も高いです。セミナーはあくまで有料ではなく、無料にするのがポイント。無料セミナーで「この人は信頼できそうだな」と信用を勝ち取るのが先です。信用があれば、お金は後からついてきます。無料セミナーを開催できる機会があれば、積極的に開催してみましょう。
Web広告
ホームページを開設した後はブログであれば無料で集客できますが、資金に余裕がある方の場合であれば、お金をかけて広告を出すことを検討してみてもいいでしょう。Web広告にはさまざまな種類がありますが、代表的なWeb広告として知られているのがGoogleリスティング広告です。検索エンジンで検索した際に、検索したキーワードと関連するリスティング広告が検索結果上に表示されます。また、リスティング広告と同様、よく利用されているのがディスプレイ広告です。Webサイト内の広告枠に配信されます。これらのWeb広告を駆使して集客するのもいいでしょう。
SNS集客
SNSを利用して集客を実施する税理士の方も増えてきています。しかし、本当に効果的にSNSを活用している方はまだ少ないと言えるでしょう。TwitterやFacebook、YouTubeなどの各種SNSを中心に集客をすることで、数千万円〜億円単位の年収を稼いでいる税理士も出てきています。本業との兼ね合いではありますが、毎日少しずつでもいいのでSNSで投稿し、SNS上での信用を積み重ねましょう。SNSで有益な投稿を繰り返していれば、あなたの信用が貯まり、SNSからの問い合わせも増えていくことでしょう。
SNS広告
SNSでの集客手段は、自ら情報発信するだけではありません。資金に余裕があるのであれば、SNS広告を利用して集客することもできます。SNS広告の特徴は、SNSを利用しているゆえの拡散性です。SNS広告の内容が面白ければ、爆発的に拡散され、またたくまにあなたのビジネスの知名度を上げられる可能性もあります。SNS広告は有料ではありますが、費用がそこまで高くない点も魅力です。クリック単位で課金される広告などでは、1クリック数十円程度の安さのものもありますので、まずは気軽に広告を出してみてもいいのではないでしょうか。
紹介営業
少し難易度が高いですが、忘れてはいけない集客手段が、紹介営業です。つまり、紹介してもらう、ということです。営業のプロフェッショナルである保険営業パーソンのトップレベルの方たちは皆、紹介営業で契約を獲得しています。紹介をもらうためには日頃からお客さまを逆に紹介してあげる必要があるでしょう。税理士であっても、他の士業の方々とパートナーシップを組んで紹介し合うなかでお客さまを獲得されている方は非常に多いです。まずはそうしたパートナーを見つけるべく、士業同士の交流会などには積極的に足を運んでみるといいでしょう。
チラシ配り
原始的な集客手段でありながら、依然として高い効果があるのが、チラシ配りです。税理士はある程度地域性があるビジネスなので、事務所を構えている地域でチラシを配ることは効果的です。また、チラシ配りだけでなく、DMやパンフレットといったツールを利用してもいいでしょう。
クラウドソーシングサイトを使う
クラウドソーシングサイトとは、仕事の受発注のやり取りができるWebサイトです。最近では、税理士の方もクラウドソーシングサイトで仕事を獲得されています。開業したばかりで仕事の依頼がない方は、クラウドソーシングサイトに登録し、仕事に応募してみるのもいいのではないでしょうか。
営業に時間を割くためには業務効率化が必須
税理士は開業しただけで仕事がもらえるようになるわけではありません。営業・マーケティング戦略を考え、施策を実行し続けていく必要があります。しかし、営業やマーケティングをするにも時間が必要です。本業で忙しくしていては、営業活動に時間を割くことができなくなります。そのため、少しでも多く営業活動のための時間を作るべく、本業を含む他の活動については効率化しておかなければなりません。年収数千万円を稼ぐ税理士の方の多くは、本業と同じかそれ以上に営業活動に時間を注いでいます。
税理士が使う会計ソフトならA-SaaS
業務効率化を図るなら、本業の会計業務の業務効率化を実施するのが一番効果的です。
そこで業務効率化に威力を発揮する会計ソフト、A-SaaSをご紹介します。A-SaaSは税務・会計・給与・財務・経営の全てがそろった、税理士の新しい価値を提供するオールインワン・クラウドシステムです。会計データの入力から税務申告まで、全てこのソフトで完結しますので、無駄な業務時間を削減することができます。
また、顧問先の収益性や健全性の評価、利益予測機能など、顧問先に付加価値を提供するための分析機能も豊富に備わっているため、他の税理士事務所と差別化を図れます。
これから開業される税理士の方はぜひ、A-SaaSの利用を検討してみませんか。
A-SaaS利用者の声
A-SaaSはすでに数多くの会計事務所・税理士事務所に導入されてきました。利用者の方々の声をご紹介します。
「会計業務が一気にスピードアップ!A-SaaSの給与システムは絶対に導入すべき」(2人〜5人の税理士事務所)
「1年後の利益予測機能を活用し、顧問先に説得力ある提案が可能に」(11人以上の税理士事務所)
「クラウド活用で柔軟に働きやすい職場環境づくりができた」(6人〜10人の税理士事務所)
以上のように多くの肯定的な意見がありました。
A-SaaSで業務効率化を図り営業時間を確保しよう
以上、税理士が開業に失敗しないためのポイントをご紹介しました。
税理士として開業するだけでは仕事は貰えません。今成功されている多くの税理士の方々も、地道な営業・マーケティング活動を通じて新規顧客を開拓してきたからこそ、高い年収を実現されているのです。
営業時間を確保するためには、業務効率化、とくに本業の効率化が最重要です。そのために最適な会計ソフトはA-SaaS。ぜひあなたも、利用を検討してみませんか。
(監修:
Mikatus株式会社)
(編集: 創業手帳編集部)