個人事業主がSNS運用で集客するには?どんな投稿をすべきかポイントや注意点などを解説
個人事業主の上手なSNS運用が集客につながる!
SNSでは不特定多数の相手に情報を届けることができるので、うまく活用できれば個人事業主も効率よく集客できます。
しかし、闇雲にSNS運用をしても集客効果を高めることはできません。
また、運用方法によっては炎上してしまうリスクがあります。そのため、どのようにSNS運用をすればいいのか、やり方を知ることが大切です。
そこで今回は、個人事業主にSNS運用がおすすめの理由や運用の注意点、成功させるポイントなどをご紹介します。SNSで集客を成功させたい方はぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
個人事業主がSNS運用を始めるべき理由
効果的な集客方法は色々ありますが、SNS運用もおすすめです。個人事業主がSNSを運用するべき理由は以下のとおりです。
初期投資ゼロで誰でも始められるから
SNSの登録や利用は基本的に無料なので、初期投資ゼロで始められることが大きなメリットです。
広告による集客方法は、広告宣伝費がかかってしまいます。
個人事業を始めたばかりの人や集客が停滞している個人事業主の場合、大きな広告宣伝費をかけて集客するのはリスクが高いです。
しかし、SNSは無料で利用できるので、アカウントを作成すればすぐに運用を開始できます。もし集客がうまくいかなくても、金銭的に損をすることはありません。
そのため、個人事業主にとってローリスクで集客施策を実行できるツールと言えます。
認知拡大に向いているから
自分の商品・サービスを購入してもらうためには、そもそも顧客に認知してもらう必要があります。SNSは、認知拡大にも適したツールです。
SNSでは不特定多数のユーザーが利用しているので、一度に多くの人に情報を発信することが可能です。
有益な情報であれば拡散され、新たな顧客の獲得につながる可能性があります。
また、1日数百円程度でSNS広告の出稿も可能なため、それを活用して認知度を上げていくこともできます。
ファン化させることも可能だから
ユーザーをファン化させる手段としてもSNSは効果的です。顧客が商品やサービスに愛着を持ってくれると、優先的に購入してもらえたり、継続的に利用してもらえたりします。
SNSで日常的に商品・サービスに関する有益な情報や、開発の経緯など発信することで、ユーザーに関心を持たれるきっかけになります。
また、商品やサービスに関する投稿をしてくれたユーザーに「いいね」を付けたり、コメントを送ったり、ユーザーとコミュニケーションをとったりするのも有効な手段です。
ユーザーと接点を作り、親しみを感じられるSNS運用ができれば、顧客との関係性を深めることができます。
人間性で人脈を広げられるから
SNSは人間性で人脈を拡大できる特徴があります。価値のある商品・サービスでも、売る相手の人間性に問題があると顧客の評価は低下します。
例えば、頻繁に商品・サービスの宣伝をしたり、ユーザーに対して売り込みを行ったりする行為は嫌われてしまう可能性が高いです。
最近は「誰から購入するか」という視点を重視して、購入先を選ぶ顧客が増えています。
そのため、SNSではユーザーに共感してもらえるように、売る側の人間性が伝わる日常的なメッセージに加えて、価値ある情報を届けることが大切です。
バズる可能性もあるから
SNSの投稿がバズり、一気に新規顧客を獲得できる可能性があります。SNSには拡散機能があるため、ユーザーが自らの意思で情報が拡散されることがあります。
連鎖的に拡散されていけば、今までアプローチできていなかった潜在顧客にも伝わり、認知やコンバージョンにつながる可能性があるでしょう。
一個人がSNSでバズるのは簡単なことではありませんが、可能性はゼロではありません。
いつ・どの投稿が反響を呼ぶのか予測が難しいので、継続的に人の心に響く内容や有益な情報を発信し続けることが大切です。
個人事業主のSNS運用における注意点
SNSは集客に効果的なツールですが、運用する上での注意点もあります。その注意点は以下のとおりです。
炎上するリスクがある
SNSの運用では、炎上リスクに注意が必要です。拡散機能は非常に便利な反面、他者に誤解を与える投稿も拡散される可能性があります。
そのような投稿が拡散されるとイメージダウンとなり、他のユーザーから批判される可能性が高いです。
炎上した投稿や批判に対して適切な対応をとらないとさらなる批判につながり、信用回復が難しくなります。
継続して運用する必要がある
SNSで集客していくためには、継続的に運用していかなければなりません。SNSは多くの人が常に投稿しているので、情報は瞬く間に流れていってしまいます。
古い投稿は新しい情報に埋め尽くされてしまい、ユーザーに見てもらう機会が減ってしまいます。
それでは認知拡大や集客につながらないため、定期的に投稿を続けることが大切です。
また、投稿後はユーザーのリアクションなどを分析し、運用方法を改善していくことも重要です。
反響が少ない原因を把握して改善できなければ、集客効果は発揮されず、作業の負担だけが大きくなってしまいます。
SNSだけではコンバージョンにつながりにくい
SNS運用だけでコンバージョンにつながりにくい理由は、多頻度の商品・サービスの宣伝がユーザーから好まれないこと、そして信頼の獲得が困難だからです。
SNSでは、頻繁に商品・サービスを宣伝するアカウントは避けられる傾向にあります。宣伝感のない投稿はユーザーに好まれますが、訴求力は下がってしまいます。
そのため、コンバージョンにつなげるためには、広告やオウンドメディアなど他の施策の実施も必要です。
また、ただ情報を発信しているだけでは、認知は拡大できても信頼を得ることにはつながりません。
ユーザーと接点を作って関係を深め、信頼を得てコンバージョンにつなげるといった工夫が必要です。
個人事業主がSNS運用で集客に成功するための6つのポイント
SNSは、適切に運用しないと集客効果を発揮できません。ここで、集客を成功させるために押さえておきたい6つのポイントをご紹介します。
1.各SNSの特性を理解・活用シーンをイメージしておく
SNSは種類によって特性が異なるため、媒体ごとに活用シーンを想定し、投稿内容を工夫していく必要があります。ここで、代表的なSNSの特性をご紹介します。
Facebookは実名登録が基本であるため、信頼性の高さが魅力です。また、長文を投稿できるため、ユーザーに詳細な情報を伝えることができます。
Facebookでは、コミュニティを形成することが可能です。同業界・分野の人を集めた交流会やイベントなどの情報発信もしやすいです。
さらに、アカウントは公開範囲を設定できます。グループ機能を使えば、秘匿性の高いオンラインサロンを運用することも可能です。
Instagramは、画像や動画投稿をメインとしているSNSです。利用者は20~40代が多いため、そのような属性をターゲットにしている場合に向いています。
商品画像を投稿して訴求することができるほか、文字情報を画像にして詳細な情報を発信することも可能です。
商品・サービスなどの世界観を画像や動画で伝えることで、ファン化や売上げの拡大につながります。
ビジネスアカウントに変更すれば、データの収集・分析に便利なインサイト機能やビジネス情報の掲載、アクションボタンの設置などが可能です。
直接商品が買えるショッピング機能もあるため、気軽にEC事業を始めることもできます。
X(旧Twitter)
Xは、140文字以内の短文で情報を発信していくSNSです。リポストによって投稿の共有ができるため、情報の拡散力に優れています。
幅広い年齢層・属性のユーザーが利用しているので、店舗や商品・サービスの発信力を高めたい場合は特に効果的です。
中の人(運営担当)の人間味が感じられる話題や新商品・サービスに関する情報、ユーザーにとってお得な情報などを発信していくことで、集客につながります。
ただし、拡散力が高いゆえに炎上リスクがあるため、慎重に運用していく必要があります。
LINE
コミュニケーションツールとして活用されているLINEでは、メルマガ感覚で情報発信が可能です。
公式アカウントに登録してくれる見込み顧客に対して、新商品・サービスの案内やセール・クーポン情報、イベント情報などを届けることができます。
また、ユーザーの問い合わせに応答することも可能なため、見込み顧客とのつながりを深めたい場合に適したSNSです。
YouTube
動画投稿に特化したSNSです。YouTubeでは年代・性別問わず動画視聴を楽しむ人が多いので、自分が投稿した動画を多くの人に見てもらえるチャンスがあります。
動画であれば、商品・サービスについて短時間かつ分かりやすく紹介できます。商品・サービスの理解が高まれば、購買につながるかもしれません。
ブランドの世界観やメッセージを伝えられるブランディング動画や、ユーザーの疑問に答えたHow to動画など、様々な動画の投稿によってファン化も狙うことも可能です。
2.明確な目的とターゲットの絞り込みを行う
SNS運用をするにあたって、運用目的の設定やターゲットの絞り込みが必要です。
目的や最終的なゴールを設定していないと一貫性のないSNS運用となってしまい、情報を受け取るユーザー側も困惑してしまいます。
そのため、何を目的に運用するのか定めて、その達成につながる運用方針を考えていくことが大切です。
また、ターゲットを絞り込むことで、ユーザー目線の投稿が可能となります。
ターゲットが興味・関心を持つような投稿ができれば、新規顧客の獲得やファン化につながります。
3.SNSから自社のWebサイトへ誘導する
SNSを通じて自社のWebサイトへのアクセスや購入などのコンバージョンにつなげるためには、サイトへ誘導する動線が必要です。
SNSでは、プロフィールや投稿文にWebサイトのURLを掲載できます。
プロフィールには簡易的な自己紹介しか掲載できないため、より詳細な紹介をしたい時はブランドサイトなどのURLを掲載するとより効果的に宣伝が可能です。
また、投稿文には商品・サービス紹介ページやECサイトのURLを掲載し、サイトへの誘導や購入などのコンバージョンにつなげられます。
4.ユーザーが知りたい情報を優先して投稿する
SNS運用では、ユーザー目線でコンテンツを発信していくことが重要です。個人事業主が伝えたい情報ではなく、ユーザーが知りたい情報を優先することが求められます。
ユーザーが知りたいこと、興味・関心がある情報を発信できれば、「いいね」やコメント数が増えたり、多くのユーザーに拡散されたりします。
普段からユーザーのトレンドを分析し、反響を得られやすい投稿を続けることが大切です。
5.共感を得られる内容を心がける
ユーザーに共感を与えられる内容の投稿も集客を成功させる大切なポイントです。顧客との信頼関係を築けないと、商品・サービスの購入につながりません。
人間味のある投稿やフォロワーの悩み・困りごとに寄り添った有益な情報の発信によって、ユーザーの共感を得ることができ、信頼関係の構築につながります。
SNS運用では、ユーザーから嫌煙されやすいビジネス目線や売上げを重視しすぎた投稿は避けましょう。
6.継続して運用するために仕組み化を行う
SNSでは常時情報が発信されているので、できれば毎日発信することが求められます。しかし、本業に集中したい時や体調が優れない時など、SNSを運用できない日もあります。
そんな時に備えて、継続的に運用できる仕組みを作ることが大切です。
継続して投稿するには、予約投稿の活用や作業の一部を外注するといった方法がおすすめです。
投稿文をいくつか用意しておき、それぞれを特定の時間に毎日投稿されるように予約しておけば、手動での投稿作業を省けます。
また、SNS運用を専門にした業者や個人に作業の一部を委託すれば、運用の負担が減り、本業に集中する時間を増やすことが可能です。
個人事業主がSNS運用する上での心がけ3つ
個人事業主がSNS運用をする上で心がけたいことは以下の3つです。
1.フォロワー数だけに捉われない
フォロワー数の増加にばかりこだわりすぎないように注意してください。
フォロワーの獲得を第一に運用すると、集客をしてコンバージョンといった本来の目的を達成できなくなる可能性があります。
フォロワー数が増えたからといって、確実に集客・コンバージョンにつながるとは限りません。
本当に狙うべきターゲットに刺さる投稿をして、新規顧客やファンを増やし、コンバージョンにつなげることを心がけてください。
2.信頼を損ねるようなネガティブな投稿はしない
悪口や誹謗中傷、顧客・クライアントの守秘義務、信憑性のない情報など、信頼を損ねる情報の発信は厳禁です。
このような投稿は他者を傷付け、顧客・クライアントを裏切る行為となります。
結果的にフォロワーやクライアントからの信頼を失い、他のユーザーからの批判の標的となってしまう可能性が高いです。
一度失った信頼と取り戻すのは難しいので、悪質な内容なネガティブな内容の投稿は避けてください。
3.セキュリティの強化を行う
SNSでは、アカウントの乗っ取り行為があります。アカウントを乗っ取られると、悪意のある投稿をされてしまい、フォロワーから不信感を抱かれる恐れがあります。
SNSに登録される情報から個人事業主の個人情報が流出されたり、連動しているクレジットカードやデジタルウォレットを不正利用されたりする可能性も高いです。
このようなリスクをパスワードは特定されないように複雑なものを設定してください。
定期的にパスワードの変更や二段階認証の設定などの対策も効果があります。SNS上のプライバシー設定も確認し、セキュリティ強化を行いましょう。
まとめ・個人事業主はSNS運用を上手に行ってマーケティングにつなげよう
不特定多数が利用するSNSは、集客に活用できるツールとなっています。無料で運用できるので、広告宣伝費にお金をかけられない個人事業主にこそおすすめです。
SNSから集客するにはコツがいりますが、ユーザー目線で有益な情報や親しみを持ってもらえる情報を発信し続けることで、新規顧客の獲得やファン化につながる可能性があります。
集客に伸び悩んでいるのであれば、SNS運用を検討してみましょう。
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(編集:創業手帳編集部)