副業では住民税に注意!確定申告の条件や会社にバレないための対策方法とは?

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副業も確定申告や住民税の納税は必要!


副業をはじめた場合、収入の柱が増えることで確定申告が必要になったり、支払う所得税や住民税が大幅に増えたりする可能性があります。
そのため、確定申告や住民税の納税が必要となる条件を、あらかじめ理解しておくことが大切です。

そこで今回は、副業をはじめる上で知っておきたい住民税の基本から確定申告の条件について解説します。
住民税の節税方法や納税・副業をする上での注意点もご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

創業手帳では、「税金チェックシート」をご用意しています。税金の支払いや、経費の使い方のコツ、節税のためのポイントなどをわかりやすく解説しています。ぜひご活用ください。

確定申告は、副業でも一定の収入がある場合には必要となります。ではどのくらい稼いだら確定申告が必要なのかご存知でしょうか?またきちんと申告しなかった場合どうなるのかなど、副業においての確定申告でも抑えておいてほしいポイントがいくつかあります。それらをまとめた「副業確定申告ガイド」をリリース!無料でご覧いただけますので、これを参考に確定申告の有無ややり方などを是非学んでください。



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住民税の基本知識


副業をはじめると、支払うべき住民税の金額が変わってしまう可能性があるので注意が必要です。
そもそも住民税がどのような税金なのか理解を深めるために、まずは基本知識から解説します。

住民税は都道府県・区市町村に納める地方税

住民税は、都道府県や区市町村に納める地方税の一種であり、都道府県民税・都民税と区市町村民税の総称です。
個人に課せられる個人住民税と、法人に課せられる法人住民税の2種類があります。
徴収された住民税は、主に教育や福祉、ゴミの処理、救急サービスなど地方自治体による公共サービスの提供・運営費に充てられています。
必要な時に公共サービスを利用できる状態を維持するためにも、住民税は大切な税金のひとつです。

住民税は所得税と混同されることがありますが、まったくの別物です。所得税は国に納める国税に該当し、住民税とは別途で計算されて徴収されています。

住民税にかかる税率

個人住民税は、所得割と均等割の2つの計算方法から算出されています。
所得割は、収入から所得控除や経費を差し引いた所得金額に一定の税率をかけることで、課税の割合を算出することが可能です。
一方、均等割は、所得金額とは無関係に一律で割り当てられる税額になります。所得割の税率と均等割の年額は、都道府県民税・都民税と区市町村民税で少し異なります。

所得割の税率 均等割の年額
都道府県民税・都民税 4% 3,000円
区市町村税 6% 1,000円

納める住民税の金額は所得金額に対して税率10%分の所得割額+年額4,000円の均等割額で求めることが可能です。
なお、2014~2023年までは防災のための施策資源の確保を目的に均等割額がひとり1,000円分増加され、年額5,000円となっていましたが、2024年以降は従来の年額に戻ります。

年収100万円を目安に住民税が発生する

世帯数や自治体によって異なりますが、住民税の納税義務が生じるのは93万~100万円以上が目安です。
100万円以上で住民税がかかる理由は、非課税限度額と給与所得控除の適用が関係しています。
住民税の場合、所得割に対して非課税限度額が設定されています。この非課税限度額とは、控除を差し引いた所得金額が限度額以下であれば、課税されない制度です。
限度額は自治体によって異なりますが、一般的には45万円となっていることが多いです。

また、収入が会社から支払われる給与所得であれば、最低55万円の給与所得控除も適用されます。
非課税限度額と給与所得控除により、給与所得から約100万円が控除されることになります。
そのため、100万円以上であれば課税、100万円以下であれば納税義務なしのラインと考えられているのです。
ただし、配偶者や子どもなど扶養している人は非課税限度額が変動し、年収100万円以上でも非課税になるケースがあります。

住民税についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。
関連記事「住民税とは?」→https://sogyotecho.jp/residenttax/の記事を挿入

副業で確定申告や住民税の申告が必要な条件は?


副業をはじめたからといって、必ずしも確定申告や所得税の納税が生じるわけではありません。
しかし、確定申告が不要なケースには注意点があります。副業で確定申告や住民税の申告が必要な条件をご紹介します。

副業で年間20万円稼いでいると確定申告が必要

副業の所得が年間20万円以上であれば、確定申告が必要です。
注意したいのは、副業で20万円稼いだ時ではなく、収入から必要経費や控除額を差し引いた金額が20万円以上となった場合に申告と所得税の納税義務が生じることです。
経費を差し引いた結果、年間所得が20万円以下であれば確定申告は基本的に不要です。

副業がアルバイトやパートの場合、所得から必要経費を差し引くことはできません。
そのため、確定申告や所得税の納税を避けたい時は、副業の給与所得を年間20万円以下に納めるように働く必要があります。

年末調整で対象外の控除を受ける際も確定申告が必要

本業の所得に対する所得税は、年末調整で申告できます。
年末調整では、社会保険料控除や小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除などの複数の所得控除を適用させることが可能です。
所得控除を活用すれば所得金額が減り、節税効果があります。

しかし、寄付金控除・雑損控除・医療費控除は年末調整では適用できず、住宅ローン控除は1年目のみ確定申告が必要です。
副業の所得が非課税であっても、年末調整で利用できない所得控除があれば節税のためにも確定申告をすることをおすすめします。

確定申告が不要なケースでも住民税の申告は必要

副業の所得税は20万円ルールが適用されますが、住民税にはそのルールが適用されないので副業所得に応じた税金を支払わなければなりません。
通常確定申告を行うと、所得金額が住民税を支払う自治体にも通知されます。
申告した所得金額に基づいて翌年に納める住民税が概算され、勤務先や本人にもとに納税通知書が届く仕組みです。
つまり、確定申告をしないと副業で増えた所得が反映されず、正確に住民税を求められなくなってしまいます。

正しい税額で納税するためにも、確定申告が不要な場合は自治体に住民税の申告が必要です。

副業の住民税の申告・納税期限は?


副業をはじめたことで課税される住民税の申告・納税には期限が定められています。その期限と滞納した際に課せられるペナルティを解説します。

例年2月16日~3月15日までが申告期限

自治体に住民税の申告を行う場合、期限内に住民税申告書の提出が必要です。申告期限は、翌年2月16日~3月15日までとなっています。
2月16日や3月15日が土日・祝日である場合は期限が前後するので、事前に確認しておいてください。
確定申告で所得税と同時に住民税の申請を行う際も、期限は翌年2月16日~3月15日までです。
特別な理由なく期限が過ぎてからの申告や所得税の納税となると、ペナルティが課せられ、本来納める税額よりも高くなってしまうので注意してください。

滞納すると延滞税が発生する

源泉徴収ではなく自ら住民税を納める場合、指定された納付期限までに納税しなければなりません。
住民税を滞納した場合、本来支払う住民税に延滞税がプラスされてしまいます。
延滞税は、納付期限から実際に支払われた日数分が加算される仕組みです。
つまり、納付期限から納付までの期間が長くなればなるほど、増額されて負担は大きくなってしまいます。

税金の負担を増やしたくない人は、申告や納税の準備は余裕を持って行い、期限内に済ませることが大切です。

副業の確定申告や住民税の申告をする際の注意点


就業規則で認められていれば、副業をすることに問題はありません。しかし、勤務先に副業をやっていることを知られたくない人もいるでしょう。
知られたくない場合、副業の確定申告や住民税の申告で、ちょっとした工夫が必要です。

住民税の増加により会社に副業がバレる

副業をやると、本業の給与所得に副収入がプラスされ、合計の所得金額が増えます。
所得税や住民税は所得をもとに算出するため、副業によって所得が増えれば、税額も増えてしまうということです。

一般的に会社員であれば、住民税は毎年5~6月にかけて自治体から会社に通知され、毎月の給料から差し引かれて納税しています。
会社から支給される給料はある程度決まっているので、会社側は住民税がどのくらいかかるのか概算が可能です。
しかし、会社の概算よりも実際に通知された住民税が多いのであれば、給与以外の収入を持っていることがわかってしまいます。
副業を禁止していたり、無申告で副業をしていたりする際は、副業に関して追及される可能性があります。

普通徴収を選択して対策する

住民税の納付方法には、給与から天引きされる特別徴収と自分で納める普通徴収の2通りです。
会社にバレずに副業したい場合、副業で申告する住民税は普通徴収で納めてください。
普通徴収は、確定申告書や住民税申告書で選択が可能です。

特別徴収の場合、所得の増額に合わせて増えた住民税が会社に通知されてしまいます。しかし、普通徴収を選ぶことで住民税は会社ではなく、自分のもとに通知されます。
そのため、住民税の増加による副業バレのリスクを回避することができるでしょう。

副業で増える住民税を節税する方法


住民税は自分たちの暮らしを支える税金であるため、納税義務があればしっかり納める必要があります。
しかし、収入を増やすために副業をはじめたはずが、支払う税金が増えてしまえば意味がありません。
そこで、住民税の負担を軽くしたい人は節税できないか検討してみてください。住民税の節税方法には、以下2つの方法が挙げられます。

各種控除を受ける

各種所得控除を適用させると、所得が減ることで所得税・住民税を抑えることが可能です。所得金額が少ないほど、納める税金は少なくなります。
生命保険料控除や地震保険控除、扶養控除、医療費控除など適用できる控除があれば活用してみてください。

なお、扶養控除では対象となる扶養親族が多いほど住民税が少なくなります。
ただし、16歳未満の子どもは控除対象の扶養親族に含まれないので、節税のメリットは大きいとはいえません。
しかし、住民税の非課税判定では16歳未満の子どもも扶養親族の人数に含まれます。
そのため、副業の所得が非課税限度額の前後であれば、申告することで住民税が非課税になる可能性があります。

ふるさと納税を活用する

ふるさと納税を活用し、住民税を節税することも可能です。
ふるさと納税により地方自治体に寄付を行うと、寄付金から2,000円を差し引いた金額の10%を個人住民税から控除できます。
ふるさと納税の控除額の計算方法は以下のとおりです。

1.所得税の控除額=(寄付金-2,000円)×所得税率
2.個人住民税の控除額=(寄付金-2,000円)×10%
3.特例分控除額=(寄附金-2,000円)×(100%-10%-所得税率)

上記3つの計算で算出された金額を合計することで、ふるさと納税の控除額を求めることが可能です。
ふるさと納税では住民税の圧縮だけではなく、地方の返礼品を得られることもメリットになります。

副業をはじめる際の税金以外に留意すべきポイント


副業をやっていることは、住民税の増額以外でもちょっとしたことで会社にバレてしまうことがあります。
最後に、副業をはじめる際に税金以外で留意したいポイントをご紹介します。

勤務先の就業規則を確認する

副業をはじめる前に、本業の勤務先の就業規則を必ず確認してください。
就業規則には副業の方針が書かれているので、まずは副業を認めているかどうかをチェックしてください。

副業をすることで心身の疲弊などが原因で本業に支障が出る、機密情報が漏洩するといった懸念から副業を認めていない会社もあります。
就業規則に法的な強制力はないものの、禁止している会社でルールを破った場合、懲戒処分を受ける可能性があるので注意が必要です。
また、副業を認めている会社でも副業をする上でのルールが定められています。そのルールに従って副業をする必要があるので、就業規則の確認は必要不可欠です。

副業をやっていることを迂闊に話さない

会社に内緒で副業をやっている場合、迂闊に副業の話題を出すことは避けてください。
社内でどんなに信用できる相手でも、副業の話をしているところを誰かに聞かれてしまえば、会社にバレてしまう可能性があります。
副業がうまくいきはじめると、その嬉しさや楽しさからつい人に副業の話をしてしまいたくなるものです。
しかし、ほかの人に話したことで、それが第三者にどんどん拡散されてしまうと、誤魔化すことも難しくなります。

SNSの情報発信に注意する

SNSで副業に関する情報を発信するのも避けてください。
特に社内の人や親しい人も知っているSNSアカウントで副業の話題に触れている場合、自ら副業をバラしているようなものです。
そのため、会話だけではなくSNSの投稿にも注意しなければなりません。

SNSは匿名でも運用することができます。身近な相手にも教えていないアカウントであれば、副業の話に触れても気付かれるリスクは低いです。
しかし、写真や居住地、趣味など個人の特定につながりそうな内容が投稿されていれば、偶然同僚や上司などに見られてしまう可能性があるので、SNSの運用方法には気を付けましょう。

まとめ

副業の場合、その収入が20万円を超えると確定申告をしなければなりません。
もしも20万円以下でも住民税の支払いは生じるので、自治体への申告と納税は忘れずに行ってください。
また、副業は住民税の増額でバレる可能性があるので、徴収方法に工夫が必要です。
ほかにも人やSNSで副業に関する話をしてしまうのも避けることが副業バレの防止につながります。
確定申告や税金、副業の注意点を理解して、トラブルなく副業をしてください。

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(編集:創業手帳編集部)

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