アクセス解析だけじゃダメ!事業成功に直結する「Web/ビジネス解析」とは
アクセス解析だけではもったいない!Webサイト活用術を徹底解説
(2016/04/14更新)
企業にとって、Webサイトは重要な役割を担っています。
自社のサービスやプロダクトの周知、集客、商品の購入など、Webサイトを作る目的はさまざまですが、最終的なゴールは売上を伸ばし、利益をあげることです。
Webサイトを最大限に活用するためにはアクセス解析だけでなく、Webサイトから流入した人がどれだけ会社全体の売上や利益をもたらしてくれるのかを把握しておく必要があります。
Webサイトへのアクセス数を増やすためにアクセス解析を行い、PDCAをまわすことは大切ですが、ゴールにたどり着くためには実はやるべきことがまだまだあるのです。
そこで、Webサイトの効果を最大化するための解析方法についてご紹介しましょう。
この記事の目次
Webサイトを対象としたアクセス解析
まずは、基本となるアクセス解析についてお話します。
アクセス解析とは、Webサイトのアクセスログから情報を取得して解析する方法です。
解析ツールを使用して、以下の情報を取得します。
- セッション数
- UU(ユニークユーザー)
- 滞在時間
- 直帰率
- 離脱率
- CVR(検索サイトコンバージョン率)
Webサイトへ訪問した人がサイトから離れるまでを1回としてカウントした数
Webサイトへ同じ人が複数回アクセスした場合に1回としてカウントした数
Webサイトへ訪問した人がサイトから離れるまでの時間
アクセスした最初のページからそのままサイトを離れる人の割合
全ページの中で該当ページがサイト訪問者が離脱する前に最後に見たページである割合
Webサイトを訪問した人の中で商品を購入した人の割合
またセグメント(Webサイト訪問者の属性)情報を活用して、時間帯や男女比・性別などで傾向を見たり、何回目の訪問でCV(コンバージョン)に至ったか、どのページを見たユーザーがよりCVしやすいのかを見たりすることで分析を行います。
デジタル領域全般が対象となるWeb解析
アクセス解析とはサイトのみを対象として解析することですが、Web解析はそれよりも解析対象が広くなり、広告やSNSなどを含めたデジタル領域全般の解析を行います。
広告関連の分析
広告関連では以下の指標があります。
- CPC
- CVR(広告コンバージョン率)
- CPA
クリック単価
CV数を広告からのクリック数で割ったもの
1つのCVを獲得するのにかかった広告費用。CPCをCVRで割ったもの
これらの計測により、「この広告は、CPCは安かったがサイトの最終的なCVの貢献度が低い」などが分かります。
ソーシャルメディア関連の分析
ユーザー同士が交流を行うソーシャルメディアについての分析も重要になっています。
- 口コミ分析
- 属性分析
- 流入率
ツイッターやフェイスブックから自社製品・サービスの反響を把握
ツイッターやフェイスブックで公開されている地域・性別などの属性の傾向を把握
SNSからWebサイトへ流入した数の割合を把握
これらの解析を行うことによってSNSの使い方を改善し、Webサイトへの流入を増やすことが可能になります。
ビジネス解析
ビジネス解析はWebサイトから流入した実店舗での売上や問い合わせからの商談・成約も含めたものになります。
実店舗で購入した人がWebサイトから流入したかどうかはアンケートなどをとらないと計測が難しいですが、例えばサイトでの購入ではなく電話やFAXでの購入の場合、通常使用する電話番号とWebサイトに掲載する電話番号を別のものにすることによって計測できます。
- CVR(Web問い合わせ)
- 流入率
- 商談率
- 成約率
Webサイト訪問した人の中で問い合わせを行った人の割合
Webサイトを訪問した人の数(セッション数)
コンバージョンした中で実際に商談をした割合
実際に商談をした中で契約が成立した割合
このほかにもWebサイトからの流入から成約した顧客の単価や売上を把握すると、売上を1000万円あげるには、流入数かCVRか商談率や成約率のどこかを上げればいいことがわかります。
仮に流入数を増やすことを考えます。CVRや商談率・成約率はそのままを維持するとした場合、流入数をどのぐらい増やせばいいのか、目標とする売り上げから逆算します。
その結果、流入数を5000増やせばいいと判明したら、仮にCPCを100円とした場合、リスティング広告に50万円の予算を費やせばいいと分かるのです。
まとめ
Webサイトを最大限活用し、事業の成功に貢献させるにはビジネス解析まで含めて行うことが必要不可欠だということがお分かりいただけたかと思います。
アクセス解析から徐々に解析対象を広げていくのではなく、最初からビジネス解析に取り組みましょう。
そのためには常日頃から商談や成約を徹底的に計測し数値化し記録しておく必要があります。これを面倒だと思っているうちはWebサイトが活用できていないのと同じです。今日からでもすぐに始めましょう。
(監修:katharsis(カタルシス) 丸山純一郎(まるやまじゅんいちろう) )
(編集:創業手帳編集部)