デキる営業マン養成講座| 足を動かさずに”攻め”の営業をする方法

創業手帳

顧客に積極的行動を促すレスポンスレターとは

salesman_lesson

(2016/07/26更新)

◆デキる営業マン養成講座アーカイブ

第一回:自然と顧客が寄ってくる”営業レター”とは
第二回:塩漬けリスト開拓に効果絶大なある方法とは
第三回:足を動かさずに”攻め”の営業をする方法

第四回:クロージングの確度を最大限まで上げるには

第五回:商談にもPDCAを!営業スキルを底上げする「トーク設計図」とは

前回お話したアプローチレターとはいわゆる「待ち」の営業レターになります。
《こういった失敗例やクレーム例がありますから注意してくださいね》
というような、お客様に役立つ情報をシリーズ化して送り続けるというイメージです。

もちろん、アプローチレターだけ送っているだけでもお客様は印象に残ります。
1回しか積極してこない営業マンより、定期的に役に立つ情報を送り続けてくれる営業マンの方がはるかに信頼されます。したがって、検討段階が進んだ時、もしくは購入時に声をかけてもらえる可能性は高くなるのです。

私自身も営業レターを始めてから1年間はアプローチレターのみでお客様へフォローしていましたが、それでだけで成績は4倍になりました。

このアプローチレターのプラスアルファ的存在が、レスポンスレターなのです。
アプローチレターに対して今回お話するレスポンスレターとは「攻め」の営業レターです。お客様に積極的に行動を促すためにこのレスポンスレターを使うのです。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

レスポンスレターはキャッチコピーが大切

営業マンの中には、「確かに役立つ情報を送り続ける事は大切だが、自然発生的に待つ時間はない」と思っている人もいるでしょう。
ここで、レスポンスレターを同封することで、お客様からより早く声をかけてもらえるようになるのです。

私の場合は、アプローチレターを2~3回送ったところで、一度「カタログ請求のレスポンスレター」を送っていました。

レスポンスレターについても売り込みや商品説明などをアピールしてはいけません。

扱っている商品によって内容は異なりますが、共通していえるのは、お客様が行動に移しやすいように、第1歩目のハードルをできるだけ低くすることです。

ハードルを低くするには

私のような住宅メーカーならば、

「実際のお客様が建てた外観が45パターン載っている資料を差し上げます」

ですとか、車の場合なら、

「下取り金額を18%アップさせるコツを書いた資料を差し上げます」

とかになるでしょうか。
レスポンスレターはキャッチコピーが肝になります。
お客様に何の事が伝わらなければ、意味がありません。

ただし、売り込みが強くお客様の事を考えていないレスポンスレターは送って逆効果になる事もあります。

そのあたりを次に詳しくお話しします。

レスポンスレターのキャッチコピーの3つの勘違い

レスポンスレターにおいてキャッチコピーは重要です。
お客様はキャッチコピーの一文を見て、必要か必要でないかを判断します。キャッチコピーがいいかどうかで反応率が決まります。
それでは、よくある勘違いについて3点ほどお話しいたします。

《勘違いその①  意味の分からないキャッチコピー》

住宅の例ですがこのようなキャッチコピーを見かけます。

『オール五寸柱の骨太住宅の資料を差し上げます』
『高気密高断熱住宅の○○工法の資料を差し上げます』

○○工法や五寸柱などという表現は一般のお客様には理解してもらえません。
また高気密高断熱住宅や骨太住宅と言われても、いまひとつピンとこないのです。

お客様はこんなキャッチコピーを見ても、全くイメージがわきません。
お客様はこのキャッチコピーを見た瞬間、読み進めることをやめてしまうでしょう。

また保険関係のDMでこのようなものを見かけます。

『三大疾病給付保険の資料を差し上げます』
『一時給付金型保険の資料を差し上げます』

保険業界の方でしたらすぐにわかる言葉かもしれませんが、一般的な人は「三大疾病」や「一時給付金型」と言われてもピンときません。こういったキャッチコピーはさけましょう。

《勘違いその②  限定○○というキャッチコピー》

限定○○というキャッチコピーはあちらこちらでよく見かけます。

『新車○○名様限定 特別パッケージ』

限定○○というキャッチコピーは確かにお客様には分かりやすいかもしれません。しかしあなたもご存知の通り、思うような反応を得られません。その理由は、お客様は毎日のようにチラシやDMで『○○個限定』というものを目にしているのです。

つまり、そういった類のキャッチコピーにうんざりしています。問い合わせしてくるお客様はほとんどいないのです。運よく問い合わせしてくるお客様がいたとしても、それは金額だけが判断基準のお客様であることが多いものです。値引き合戦の泥試合に巻き込まれ、いいことはありません。

《勘違いその③ 無料○○というキャッチコピー》

無料○○というキャッチコピーもよくチラシやDMで見かけます。

『見積りは無料です。お気軽にお声掛けください。』
『まずは無料○○診断を』

営業マンサイドからすれば、親切心で提案しているのでしょう。
《無料なんだから見積や診断を依頼してくるだろう》
と安易に思ってしまうのです。

しかしどうでしょう?
あなたが何かを購入する時、わけの分からない会社にいきなり見積や診断をお願いすることはないでしょう。

信頼関係ができていない状態で「無料見積、診断しませんか?」と言われても、お願いする人はほとんどいないのです。お客様は『無料見積り』の後に売り込みがあることをよく知っています。いくら無料です、と訴えたところでお客様には見向きもされないのです。

お客様から必要とされるレスポンスレターとは?

それではどのようなレスポンスレターがお客様から必要とされるのでしょうか?
1つ事例をご紹介します。
これは私が住宅営業をしていたときに使っていたレスポンスレターです。

response_letter

お客様に安心感を与える文章を入れたり、よりイメージが沸くように写真などもレイアウトします。
その他にもいくつかポイントがありますので、5つにまとめてみました。

  • ポイント1 キャッチコピーには数字を使う
  • ポイント2 1つではなく複数のキャッチコピーのパターンを用意する
  • ポイント3 写真のベストの位置は左上
  • ポイント4 FAX請求欄はカットしない
  • ポイント5 安心して請求できる一言を添える

レスポンスレターを送るスケジュール一例

最後にレスポンスレターを送るスケジュールの一例をお話します。
レスポンスレターは毎回送るのではなく、2~3回に一回のペースでお役立ち情報に同封して下さい。

同じ内容のものを何度も送ってもいいですし、毎回違う内容のレスポンスレターを送っても構いません。アプローチレターにうまく織り交ぜて、お客様から声をかけてもらいましょう。

営業レターを送るスケジュール

翌日           ハガキを出す

3~4日後お役立ち情報No1+自己紹介文

10日後      お役立ち情報No2+挨拶文+レスポンスレター

20日後     お役立ち情報No3+挨拶文

30日後       お役立ち情報No4+挨拶文

電話をしてみる『今までお送りしましたが、今後も必要でしょうか?』

45~60日後     お役立ち情報No5+挨拶文+レスポンスレター

半年以上続ける

以上で営業レター レスポンスレター編のお話は終わりになります。
次回は営業レターの最後のステージ、商談がスタートした時に送るクロージングレター編をお話します。

◆デキる営業マン養成講座アーカイブ

第一回:デキる営業マン養成講座|自然と顧客が寄ってくる”営業レター”とは

第二回:デキる営業マン養成講座|塩漬けリスト開拓に効果絶大なある方法とは

営業レターについて知りたい方は、是非呼んでみてください!>>
訪問しなくても売れる!「営業レター」の教科書

(監修:営業サポート・コンサルティング(株)
代表取締役職 菊原智明(きくはら・ともあき)
(編集:創業手帳編集部)

創業手帳冊子版は毎月アップデートしており、起業家や経営者の方に今知っておいてほしい最新の情報をお届けしています。無料でお取り寄せ可能となっています。

創業手帳
この記事に関連するタグ
創業時に役立つサービス特集
このカテゴリーでみんなが読んでいる記事
カテゴリーから記事を探す