【2026年最新】デジタル化・AI導入補助金とは?変更点やスケジュールなどを紹介

2026年からIT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」に変更!申請枠や活用イメージなどを解説

パソコンを開いて笑顔で仕事をするビジネスマン
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)は、中小企業・小規模事業者等のITツール導入を支援する制度です。2026年は、基本的な申請枠や補助額・補助率を維持しつつ、制度名が変更されました。

2026年10月29日には、「スマートレジ類型」と「POSレジ類型」の新設が発表されました。また、第7次公募以降は賃上げや最低賃金に関する要件も見直されています。通常枠などの第7次申請締切は2026年12月1日(火)17時です。本記事では、最新の変更点を踏まえ、補助額・補助率、申請スケジュール、活用事例や申請時の注意点を解説します。

この記事の目次

デジタル化・AI導入補助金とは

タブレットを持ち作業をしてるビジネスウーマンの手元
デジタル化・AI導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等のITツール導入を支援する制度です。2026年より「IT導入補助金」から名称を変更し、公募されています。

デジタル化・AI導入補助金で補助対象となるのは、原則として事務局に登録されたITツールだけです。また申請はIT導入支援事業者と連携して行います。

「デジタル化・AI導入」への名称変更の背景

デジタル化・AI導入補助金事務局は、補助金名称の変更理由を「ITツールの導入にとどまらず、より踏み込んだデジタル化の推進及びAIの活用が重要であることを広く周知する(ため)」としています。昨今の一大トレンド「AI」を盛り込んだことに加え、IT投資によって組織の業務改革を実現し、生産性を向上させる(=デジタル化の実現)という補助金本来の目的を強調するような名称変更です。

こうした名称変更の背景には、デジタル化や生成AIの業務活用において日本が世界に遅れているという現状があります。2024年度の世界デジタル競争力ランキング(※1)において、日本は67カ国中31位。上位のアメリカ、中国、韓国を含む各国に差をつけられています。また2025年の調査(※2)では、日本の生成AIの業務活用率は、世界平均より21ポイント低いという結果も出ています。

日本政府はこれらを課題として認識し、2021年のデジタル庁発足、2025年のAI法制定などの対策を進めています。今回のデジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の名称変更も、そうした時流を踏まえた改革の一環といえます。

※1:国際経営開発研究所(IMD)の2024 年世界デジタル競争力ランキング
※2:ボストン コンサルティング グループ(BCG)の「AI at Work 2025: Momentum Builds, But Gaps Remain」

IT導入補助金2025からデジタル化・AI導入補助金2026への変更点

IT導入補助金2025からのデジタル化・AI導入補助金の主な変更点は下記の4点です。

変更点1. 補助金名称の変更
変更点2. 2回目以降の申請に係る申請要件の追加|【IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けた事業者】
変更点3. AI機能を有するツールの明確化
変更点4. 「デジタル化セカンドオピニオン」ほか加点項目の追加

申請枠および補助率・補助額を含め、補助金の基本的な枠組みはIT導入補助金2025と変わりません。ただし、内容は今後変更となる可能性があるため、詳細は最新の公募要領等でご確認ください。

変更点1. 補助金名称の変更

上述の通り、補助金の名称が「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金」に変更されました。これに伴い、申請枠の一つだった「複数社連携IT導入枠」も「複数者連携デジタル化・AI導入枠」となります。

なお、申請マイページや各種ポータル、メールなどでの補助金名称は順次改修予定で、一部で旧補助金名称が使用される場合があることにご注意ください。

変更点2. 2回目以降の申請に係る申請要件の追加|【IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けた事業者】

IT導入補助金2022~2025の間に交付決定を受けた事業者が、デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠に申請する場合、補助金申請額が150万円未満でも、原則として賃金引上げ計画の策定と従業員への表明が必要です。

さらに、第7次公募以降は、1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)を1年後に3.5%以上向上させることが申請要件に追加されました。 従来からの「3年間の事業計画期間における年平均成長率3.5%以上」という要件と併せて満たす計画を策定し、申請時点で従業員に表明する必要があります。

また、補助金申請額が150万円以上の場合は、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高い水準にすることなども求められます。ただし、一定の保険医療機関や介護サービス事業者など、これらの賃上げ要件の適用対象外となる事業者もあります。

なお、賃金引上げ計画を従業員に表明していないことが交付決定後に判明した場合は、交付決定が取り消されます。また、賃上げ目標を達成できなかった場合には、補助金の全部または一部の返還を求められることがあります。

第6次公募までと第7次公募以降では適用される要件が異なるため、申請前に各公募回に対応した公募要領をご確認ください。

出典:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(第7次以降・通常枠)」

変更点3. AI機能を有するツールの明確化

補助金公式サイト内で利用できる「ITツール検索」で、AIの搭載有無が確認できるようになりました。AIを搭載するツールについては、検索結果に「生成AI」「生成AI以外のAI」などと表示されます。また検索時点で、AI搭載のツールを絞り込むことも可能です。

なお、補助対象は事務局に登録されたITツール(ITツール検索で表示されるもの)に限ります。補助金名称に「AI」が加わったものの、すべてのAIサービスが対象になるわけではない点にご注意ください。

ちなみに公式サイト内の「ITツール活用事例」にも、特徴に「AI」の項目が追加されています。具体的には、AIによる⾃動仕訳で経費業務を大幅に効率化した会社や、AIにより図⾯を3D・VR化して顧客満足度を向上させた建設業者の事例などが公開されています。

ITツール検索は、こちらから利用できます。

変更点4. 「デジタル化セカンドオピニオン」ほか加点項目の追加

デジタル化・AI導入補助金2026では、以下の新たな加点項目も追加されています。

加点項目 内容 対象の申請枠
省力化ナビ 交付申請締切日時点において、中小機構「省力化ナビ」を活用し、「解決策」のPDFをダウンロードすることにより生産性向上の知見を確認していること。 通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型、電子取引類型ともに)、セキュリティ対策推進枠
デジタル化セカンドオピニオン 交付申請時点までに、デジタル化セカンドオピニオンの取組みを実施していること。 通常枠
IT経営サポートセンター 「IT戦略ナビwith」又は「IT経営サポートセンター」を利用していること。 通常枠
出典:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026公募要領(通常枠)」「同(インボイス対応類型)」「同(電子取引類型)」「同(セキュリティ対策推進枠)」

【2026年8月28日改訂】公募要領の主な変更点

デジタル化・AI導入補助金2026の公募要領は、2026年8月28日付で改訂されました。主な変更点は以下の通りです。

変更点 対象となる枠 内容
スマートレジを特に重視 インボイス枠(インボイス対応類型) 第3次公募から加点対象となっているスマートレジについて、加点対象となる取組みの中でも特に重視すると明記されました。
IT経営サポートセンターを加点対象に追加 通常枠 第6次公募から、中小機構の「IT経営サポートセンター」の利用が加点対象になります。
セキュリティ対策を審査事項に追加 通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型) 交付申請の審査事項に「セキュリティ対策を進めているか」が追加されました。加点項目として明記されたものではありません。
みなし同一法人の取扱いを追記 全5枠 交付決定の取消しや登録取消処分を受けた事業者と別の事業者であっても、みなし同一法人と認められた場合は対象外となる可能性があります。
不採択理由の取扱いを変更 全5枠 不採択理由については、事務局から通知される事項以外は開示されない取扱いになりました。

なお、スマートレジが今回新たに補助対象となったわけではありません。第3次公募から加点項目となっており、今回の改訂によって、その取組みを「特に重視する」と明記されたものです。

また、第6次公募でIT経営サポートセンターの加点を利用する場合は、2026年8月1日以降に利用を申し込み、原則として2026年9月30日まで、かつ交付申請日前までに利用が確認される必要があります。「IT戦略ナビwith」と両方を利用しても、重複して加点されることはありません。

【2026年10月29日発表】スマートレジ類型・POSレジ類型を新設

2026年10月29日、デジタル化・AI導入補助金2026において、新たに「スマートレジ類型」と「POSレジ類型」を設けることが発表されました。

両類型は、飲食料品に係る消費税率変更や将来の税率変更への対応を支援するための制度です。スマートレジシステムの導入や、POSレジシステム・関連システムの導入・改修などが補助対象となります。

2026年9月15日以降に実施した対象システムの導入・改修費用について、導入・改修および支払いを完了した後に補助金を申請できる「事前着手制度」が採用されます。

申請受付期間は2027年1月中旬から3月頃までを予定しています。具体的な申請要件や手続きについては、今後公開される公募要領で確認する必要があります。

なお、事前着手が認められていても補助金の交付が保証されるわけではありません。契約書や請求書、支払いを証明する書類などを保管しておきましょう。

※参考:【デジタル化・AI導入補助金2026】消費税率の引下げ及び将来の消費税率変更に向けた対応の支援に係る「スマートレジ類型」及び「POSレジ類型」の新設について

【2026年10月9日更新】第7次公募以降の申請要件・加点項目の変更

デジタル化・AI導入補助金2026では、2026年10月9日、第7次公募以降の申請要件や加点項目の変更が発表されました。

主な変更点は、通常枠における補助率引き上げ要件の見直し、1人当たり給与支給総額の向上に関する申請要件の追加、最低賃金の改定に伴う加点要件の見直しです。
通常枠では、一定の賃金水準で従業員を雇用している事業者に適用される補助率2/3以内の要件について、対象期間が「2025年10月~2026年9月」に変更されました。

また、過去にIT導入補助金の交付決定を受けた事業者などについて、1年後の給与支給総額の向上目標が申請要件として追加されています。申請額や過去の交付決定の有無によって具体的な要件が異なるため、申請前に確認が必要です。
なお、これらの変更は第7次公募以降に適用され、第6次公募には適用されません。

第7次以降の通常枠における給与支給総額の要件

申請者の区分 1年後の向上目標 3年間の年平均成長率
過去の交付決定なし・申請額150万円未満 必須要件なし 必須要件なし
過去の交付決定なし・申請額150万円以上 3%以上 3%以上
2022~2025年に交付決定あり・申請額150万円未満 3.5%以上 3.5%以上
2022~2025年に交付決定あり・申請額150万円以上 3.5%以上 3.5%以上
※この表は、1人当たり給与支給総額に関する申請要件を示したものです。「必須要件なし」は給与支給総額の向上に関するもので、労働生産性の向上など、通常枠に共通する申請要件は別途あります。また、申請額150万円以上の場合は事業場内最低賃金などの要件も適用されます。一定の医療・介護・福祉・教育関連事業者などには、賃上げ要件の適用除外があります。

出典:第7次公募以降・通常枠の公募要領

デジタル化・AI導入補助金の申請枠【補助額・補助率】

デジタル化・AI導入補助金の申請枠【補助額・補助率】の一覧表

出典:中小企業庁「「デジタル化・AI導入補助金」でIT導入・DXによる生産性向上を支援!」

デジタル化・AI導入補助金2026には、通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数者連携デジタル化・AI導入枠の5種類の申請枠があります。

さらに、2026年10月29日には「スマートレジ類型」と「POSレジ類型」の新設が発表されました。従来の申請枠と新設される類型では、補助対象や申請方法などが異なります。

以下では、各申請枠の概要や補助額・補助率を紹介します。

通常枠

通常枠は、中小企業・小規模事業者等が労働生産性向上のために自社の課題に適したITツールを導入する際の経費の一部を補助する最もベーシックな枠組みです。ソフトウェア購入費やクラウド利用料に加え、オプションや導入・保守サービスの費用も補助対象になります。

所定の業務プロセスを1種類以上要するソフトウェアを申請することを要件とし、プロセスの数によって補助額が変動します。

補助率 1/2以内、2/3以内※
補助額 (1プロセス以上)5万円以上150万円未満
(4プロセス以上)150万円以上450万円以下
補助対象 ソフトウェア(必須):ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)
+
オプション:機能拡張、データ連携ツール、セキュリティ
+
役務:導入コンサルティング・活用コンサルティング、導入設定・マニュアル設定・導入研修、保守サポート

※通常枠の補助率は原則1/2以内ですが、一定の最低賃金要件を満たす場合は2/3以内となります。
第7次公募以降は、2025年10月から2026年9月までの間に、「当該期間の地域別最低賃金以上、2026年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上となる月が、3か月以上あることが要件です。
第6次公募までとは対象期間や基準となる最低賃金が異なるため、ご注意ください。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026HP「通常枠」

インボイス枠(インボイス対応類型)

インボイス枠(インボイス対応類型)は、インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」の機能を備えたソフトウェア、PC・ハードウェア等の導入を補助する枠組みです。中小企業・小規模事業者等のインボイス対応を強力に推進することを目的とします。

通常枠では補助対象とならないハードウェア(PC・タブレット等、レジ・券売機等)も対象になることが大きな特徴です。ただし、ハードウェアのみの申請はできません。

補助率 ITツールの補助額が50万円以下:3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
ITツールの補助額が50万円超350万円以下:2/3以内
PC・タブレット、レジ・券売機等:1/2以内
補助額 ITツール:~350万円(ITツールが保有する機能が1機能のみの場合:~50万円)
PC・タブレット等:~10万円
レジ・券売機等:~20万円
補助対象 ソフトウェア:インボイス制度に対応しており、かつ「会計」・「受発注」・「決済」の機能を1種類以上有するソフトウェア
(補助額50万円超の場合は、「会計」・「受発注」・「決済」のうち2機能以上を有すること)
+
オプション:拡張機能・データ連携ツール・セキュリティ
+
役務:導入コンサルティング・活用コンサルティング、導入設定・マニュアル設定・導入研修、保守サポート

ハードウェア:PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機、POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機

出典:デジタル化・AI導入補助金2026HP「インボイス枠(インボイス対応類型)」「1月23日更新 【デジタル化・AI導入補助金2026】デジタル化・AI導入補助金2026の概要について」

インボイス枠(電子取引類型)

インボイス枠(電子取引類型)は、中小企業・小規模事業者等と取引関係にある発注者を対象とした枠組みです。発注者がインボイス対応の受発注ソフトを導入し、受注者である中小企業等に供与する場合に経費の一部を補助します。

中小企業・小規模事業者等と取引のある事業者(大企業を含む)が利用できます。ただし、2026年の第1次~第4次締切分では、いずれも申請件数は0件となっています。

補助率 2/3以内(申請者が大企業の場合は1/2以内)
補助額 ~350万円
補助対象 受発注ソフト:インボイス制度に対応した「受発注」の機能を有しているものであり、かつ取引関係における発注側の事業者としてITツールを導入する者が、当該取引関係における受注側の事業者に対してアカウントを無償で発行し、利用させることのできる機能を有するクラウド型のソフトウェア
出典:デジタル化・AI導入補助金2026HP「インボイス枠(電子取引類型)」「1月23日更新 【デジタル化・AI導入補助金2026】デジタル化・AI導入補助金2026の概要について」

セキュリティ対策推進枠

セキュリティ対策推進枠は、中小企業・小規模事業者等がサイバーセキュリティ対策の強化に向けてITツールを導入する際の経費の一部を補助する枠組みです。近年急増するサイバー攻撃が原因で事業継続困難といった生産性向上阻害のリスク、並びに供給制約やそれに起因する価格高騰といった潜在的リスクの低減を目的とします。

なお、補助対象となるのは「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」掲載の、IT導入支援事業者が提供し、事務局に登録されたサービスに限ります。

補助率 1/2以内(小規模事業者は2/3以内)
補助額 5~150万円
補助対象 ITツールの導入費用およびサービス(最大2年分):独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されており、かつIT導入支援事業者によりITツール登録されたサービス
出典:デジタル化・AI導入補助金2026HP「セキュリティ対策推進枠」「1月23日更新 【デジタル化・AI導入補助金2026】デジタル化・AI導入補助金2026の概要について」

複数者連携デジタル化・AI導入枠

複数者連携デジタル化・AI導入枠は、サプライチェーンや商業集積地の複数の中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入する場面を想定した枠組みです。具体的には、地域の商工団体やまちづくり会社、複数社のコンソーシアムなどが補助対象者になります。

複数者連携デジタル化・AI導入枠では、通常枠よりも補助率が引き上げられていることが特徴です。またITツールを導入する複数者が効果的に連携するためのコーディネート費や、取り組みの助言を行う外部専門家への謝金なども補助対象になります。

補助率 【基盤導入経費】
ソフトウェア:
 50万円以下:3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
 50万円超:2/3以内
ハードウェア:1/2以内
【消費動向等分析経費、その他経費】:2/3以内
補助額 【基盤導入経費※1】
ソフトウェア:〜350万円(1構成員当たり)
ハードウェア:
 PC・タブレット等:10万円(1構成員当たり)
 レジ・券売機等:20万円(1構成員当たり)
【消費動向等分析経費※1】50万円(1構成員当たり)
【その他経費※2】200万円
補助対象 基盤導入経費:ITツール:「会計・受発注・決済」の機能を保有するソフトウェアとそのオプション、役務およびそれらの使用に資するハードウェア
消費動向等分析経費:異業種間の連携や地域における人流分析・商取引等の面的なデジタル化に資するソフトウェアとそのオプション、役務、ハードウェア
その他経費:参画事業者のとりまとめに係る事務費、専門家費

※1:基盤導入経費と消費動向分析経費の合計額は3000万円が上限
※2:補助額上限は【基盤導入経費と消費動向等分析費の合計額】×10%×2/3(補助率)もしくは200万円のいずれか小さい額

出典:デジタル化・AI導入補助金2026HP「複数者連携デジタル化・AI導入枠」「1月23日更新 【デジタル化・AI導入補助金2026】デジタル化・AI導入補助金2026の概要について」

スマートレジ類型【2026年10月29日発表】

スマートレジ類型は、スマートレジシステムの導入や、それに連携する受発注システム・請求書管理システムの改修を支援する類型です。

中小企業・小規模事業者等を対象とし、ソフトウェアや関連システムの改修費用に加えて、対象となるPOSレジ・モバイルPOSレジの導入費用も補助されます。

項目 内容
ソフトウェア等の補助上限額 1機能:50万円
2機能以上:350万円
50万円以下の部分の補助率 3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
50万円超~350万円の部分の補助率 2/3以内
ハードウェア 上限20万円、補助率1/2以内

なお、ハードウェアのみの申請はできません。また、スマートレジ類型では券売機は補助対象外となります。

POSレジ類型【2026年10月29日発表】

POSレジ類型は、POSレジシステムの導入・改修や、それに連携する受発注システム・請求書管理システムの改修を支援する類型です。

中小企業・小規模事業者等が対象となり、一定の要件を満たす中堅企業についても、システムの改修費用が補助対象となります。

項目 内容
中小企業等のソフトウェア等の補助上限額 1機能:50万円
2機能以上:350万円
50万円以下の部分の補助率 3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
50万円超~350万円の部分の補助率 2/3以内
ハードウェア 上限20万円、補助率1/2以内
中堅企業の改修費用 上限2,500万円、補助率1/3以内

POSレジ類型では、POSレジ・モバイルPOSレジに加え、券売機もハードウェアの補助対象となります。

中堅企業については、飲食料品を扱う小売業者で、常時使用する従業員数が2,000人以下、自己資本比率が40%未満などの要件があります。補助対象は改修費用に限られます。

※上記は2026年10月29日の発表内容に基づきます。詳細は今後公開される公募要領をご確認ください。

デジタル化・AI導入補助金の活用事例

笑顔でスマホをみているビジネスマンデジタル化・AI導入補助金の活用イメージですが、例えば、通常枠では出先から打刻ができる「勤怠・労働管理ツール」の導入が挙げられます。現場に行く前のオフィス出社、営業終わりの帰社が不要となり、残業時間の短縮や人事担当の作業効率アップにつながります。また、有給休暇の申請もITツールを活用することにより、1日単位から1時間単位で取得可能とする就業規則に改定し、有給休暇消化率のアップに貢献した事例などもあります。

またインボイス枠では、インボイス制度に対応した「会計ツール」の導入が定番です。経理担当が手動で行っていたインボイス発行作業をデジタル化し、バックオフィス全体の労働生産性を向上させます。

加えて、補助金HPでは以下のような活用事例が紹介されています(全て通常枠のもの)。

  • 【林業】有限会社天女山:ITツール(3D GISツール)×ドローン※で森林調査員が約8割減。調査コスト削減も実現。※ドローンは他の補助金で導入。
  • 【宿泊業】株式会社ズイカインターナショナル:クラウド型ホテル管理システムによる遠隔でのリアルタイム経営管理で業務を効率化。
  • 【卸売業】株式会社宝寿園:経理処理を含めた販売管理業務をDX化し、伝票発行業務を6分の1に短縮。顧客数も2割アップ。

そのほか、補助金HPの「ITツール活用事例」では、さまざまな採択事例のPDFやインタビュー動画を閲覧可能です。

デジタル化・AI導入補助金 申請の流れ

スーツ姿で握手をするビジネスマンの手元
デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠やインボイス枠などでは、原則としてIT導入支援事業者と連携し、交付決定後にITツールを導入します。

一方、2026年10月29日に新設が発表されたスマートレジ類型・POSレジ類型では、対象となる導入・改修および支払いを完了した後に申請します。以下では、まず既存の申請枠の一般的な流れを紹介します。

※複数者連携デジタル化・AI導入枠についても申請手続きが異なります。

  1. 本事業の理解
  2. GビズIDの取得、SECURITY ACTION宣言実施
  3. IT導入支援事業者及びITツールの選定
  4. 交付申請(IT導入支援事業者と共同作成)
  5. 交付決定
  6. ITツールの発注・契約・支払い
  7. 事業実績報告
  8. 補助金額の確認・承認
  9. 事業実施効果報告

通常枠・インボイス枠などはIT導入支援事業者と共同申請

デジタル化・AI導入補助金の交付申請は、ITツールを提供するIT導入支援事業者と共同で行います。交付申請のフローはおおむね以下の通りです。IT導入支援事業者と導入するITツールは、事務局HPの「ITツール検索」より検索できます。

  1. ITツールの選定及び商談、見積依頼など
  2. IT導入支援事業者から「申請マイページ」の招待を受ける
  3. 代表者氏名等の申請者基本情報を入力する
  4. 交付申請に必要な情報入力・書類添付を行う
  5. IT導入支援事業者が導入するITツール情報、事業計画値を入力
  6. 申請マイページで入力内容の確認後、申請に対する宣誓を行い提出

スマートレジ類型・POSレジ類型は申請者が手続きを行う

新設されるスマートレジ類型・POSレジ類型では、ITツールの導入やシステム改修を行い、費用の支払いまで完了した後に申請します。

従来の申請枠とは異なり、申請マイページへのIT導入支援事業者による招待は不要で、申請者自身が申請手続きを行います。ただし、IT導入支援事業者や改修事業者との協力は必要です。

申請にはGビズIDプライムが必要となるため、事前に取得しておきましょう。

デジタル化・AI導入補助金のスケジュール

黒板に書かれた英語で記載されてたスケジュールという文字デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の直近の申請締切のスケジュールは以下の通りです。

▼直近の申請締切

デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠の第6次公募は、2026年10月30日(金)17時に締め切られました。

次回の第7次公募は、2026年12月1日(火)17時が申請締切です。

申請枠・類型 次回の申請予定
通常枠 第7次:2026年12月1日(火)17時
インボイス枠(対応類型・電子取引類型) 第7次:2026年12月1日(火)17時
セキュリティ対策推進枠 第7次:2026年12月1日(火)17時
複数者連携デジタル化・AI導入枠 第3次は10月30日に締切。次回締切日は公表待ち
スマートレジ類型・POSレジ類型 2027年1月中旬~3月頃に申請受付予定

第7次公募以降は、賃上げに関する申請要件や最低賃金に関する加点要件が変更されるため、申請前に最新の公募要領を確認しましょう。

▼過去を含む詳しいスケジュール

■通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠

交付申請期間 2026年3月30日(月)10:00~
1次締切分 締切日 2026年5月12日(火)17:00
交付決定日 2026年6月18日(木)
事業実施期間 交付決定~2026年12月25日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2026年12月25日(金)17:00(予定)
2次締切分 締切日 2026年6月15日(月)17:00
交付決定日 2026年7月23日(木)
事業実施期間 交付決定~2027年1月29日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年1月29日(金)17:00(予定)
3次締切分 締切日 2026年7月21日(火)17:00
交付決定日 2026年9月2日(水)
事業実施期間 交付決定~2027年2月26日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年2月26日(金)17:00(予定)
4次締切分 締切日 2026年8月25日(火)17:00
交付決定日 2026年10月7日(水)
事業実施期間 交付決定~2027年3月31日(水)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年3月31日(水)17:00(予定)
5次締切分 締切日 2026年9月29日(火)17:00
交付決定日 2026年11月9日(月)(予定)
事業実施期間 交付決定~2027年4月30日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年4月30日(金)17:00(予定)
6次締切分 締切日 2026年10月30日(金)17:00
交付決定日 2026年12月10日(木)(予定)
事業実施期間 交付決定~2027年5月31日(月)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年5月31日(月)17:00(予定)
7次締切分 締切日 2026年12月1日(火)17:00
交付決定日 2027年1月19日(火)(予定)
事業実施期間 交付決定~2027年7月30日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年7月30日(金)17:00(予定)

■複数者連携デジタル化・AI導入枠

交付申請期間 2026年3月30日(月)10:00~
1次締切分 締切日 2026年6月15日(月)17:00
交付決定日 2026年7月23日(木)
事業実施期間 交付決定~2027年1月29日(金)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年1月29日(金)17:00(予定)
2次締切分 締切日 2026年8月25日(火)17:00
交付決定日 2026年10月7日(水)
事業実施期間 交付決定~2027年3月31日(水)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年3月31日(水)17:00(予定)
3次締切分 締切日 2026年10月30日(金)17:00
交付決定日 2026年12月10日(木)(予定)
事業実施期間 交付決定~2027年5月31日(月)17:00(予定)
事業実績報告期限 2027年5月31日(月)17:00(予定)

ITベンダー・サービス事業者向けのスケジュール

ITツールを提供するIT導入支援事業者になるためのスケジュールは以下の通りです。IT導入支援事業者およびITツールの登録申請は、2026年3月30日から受け付けています。

■IT導入支援事業者の登録申請

登録申請 2026年3月30日(月)10:00~
採択決定 通知をもってお知らせ

■ITツール(ソフトウェア、サービス等)の登録申請

募集期間 2026年3月30日(月)10:00~

【2026年12月9日】ITツール登録などの最終締切

デジタル化・AI導入補助金2026では、IT導入支援事業者およびITツールの新規登録申請などの最終締切が、2026年12月9日(水)17時と発表されました。

締切の対象となるのは、IT導入支援事業者の新規登録申請、ITツールの新規登録申請、ITツール情報変更申請(変更追加)です。

ただし、「スマートレジ」または「POSレジ類型対象」に該当するITツールなど、一部の申請については締切後も受け付けられます。

なお、この期限はIT導入支援事業者やITツールの登録に関するもので、補助金を利用する中小企業等の交付申請締切とは異なります。

デジタル化・AI導入補助金の採択率は?採択数・最新の交付決定結果について

悩んでいる様子のビジネスマンのシルエット

デジタル化・AI導入補助金の2026年10月7日交付決定分(4次締切分)では、通常枠は1,836件の申請に対して816件が交付決定され、採択率は44.4%でした。インボイス枠(インボイス対応類型)は3,536件の申請に対して1,610件が交付決定され、採択率は45.5%となっています。

また、セキュリティ対策推進枠は22件の申請に対して16件が交付決定され、採択率は72.7%でした。インボイス枠(電子取引類型)は申請がなかったため、採択率は算出していません。

申請類型 申請数 交付決定数 採択率
通常枠 1,836件 816件 44.4%
インボイス枠(インボイス対応類型) 3,536件 1,610件 45.5%
インボイス枠(電子取引類型) 0件 0件 -
セキュリティ対策推進枠 22件 16件 72.7%

なお、複数者連携デジタル化・AI導入枠についても、2026年10月7日に2次締切分の交付決定結果が公表されています。4件の申請に対して4件が交付決定され、採択率は100.0%でした。

参考元:デジタル化・AI導入補助金2026「交付決定事業者一覧」

デジタル化・AI導入補助金の注意点、採択に向けたポイント

人差し指を立てた笑顔のビジネスウーマン
2026年8月28日の公募要領改訂により、通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)の審査事項に「セキュリティ対策を進めているか」が追加されました。ただし、公募要領上は「審査事項」として記載されているため、セキュリティ対策を行えば必ず加点されると断定しないよう注意が必要です。

通常枠やインボイス枠などの交付申請では、事務局に登録されたIT導入支援事業者との連携が必要です。一方、新設されるスマートレジ類型・POSレジ類型では、申請者自身が手続きを行う方式となります。

また、原則として交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外ですが、スマートレジ類型・POSレジ類型では、2026年9月15日以降の対象となる導入・改修について事前着手が認められます。ただし、申請要件を満たさない場合は補助対象外となるため、今後公開される公募要領を確認する必要があります。

採択の確率を高めるためには、加点項目を積極的に活用するのがおすすめです。デジタル化セカンドオピニオンの取組みや省力化ナビの活用ほか、公募要領を確認して取り組めそうな加点対象がないか探してみてください。

第7次公募以降は、2026年度の最低賃金改定に合わせ、最低賃金に関する加点要件も見直されています。例えば、通常枠では、交付申請の直近月における事業場内最低賃金を、2026年6月の事業場内最低賃金より55円以上引き上げていることが加点項目の一つです。

また、賃上げに関する申請要件を満たせない場合、補助金の返還を求められることもあります。加点の獲得だけでなく、事業計画の実現可能性も十分に検討しましょう。

なお、原則として、交付決定前の発注や契約、支払いは補助対象外となります。ただし、2026年9月15日以降の対象となるスマートレジの導入やPOSレジ等の改修については「事前着手制度」が設けられ、事後申請が可能となる予定です。対象や申請要件などの詳細は、今後公表される公募要領を確認してください。

加えて、申請要件であるGビズIDプライムの取得およびSECURITY ACTIONの宣言には、数日から数週間を要する場合があります。締切直前の申請準備は避け、余裕を持ったスケジュールで取り組むべきです。

デジタル化・AI導入補助金についてよくある質問

はてな(?)のイラスト最後にデジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)に関してよくある質問にお答えします。

Q. デジタル化・AI導入補助金は個人事業主でも申請できる?

A. はい、個人事業主でも申請可能です。補助金の交付規定において、対象となる「中小企業・小規模事業者等」の定義の中に個人事業主も明確に含まれています。業種ごとの従業員数などの要件を満たしていれば、法人でなくても申請できます。

Q. デジタル化・AI導入補助金の申請方法は?

A. 原則として「申請マイページ」から電子申請します。通常枠やインボイス枠などではIT導入支援事業者からの招待を受け、共同で申請手続きを進めます。一方、新設されるスマートレジ類型・POSレジ類型では、対象となる導入・改修および支払いを完了した後に、申請者自身が申請手続きを行います。

Q. デジタル化・AI導入補助金はどこの事業?

A. 経済産業省・中小企業庁による事業です。独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が管理し、実務運営はTOPPAN株式会社を中心とした事務局によって行われています。国の政策として、中小企業の生産性向上やデジタル化を支援するための公的な制度です。

Q. デジタル化・AI導入補助金はChatGPTなど生成AIツール導入にも活用できますか?

A. はい、ITツールとして事務局に登録されたものであれば、生成AIも補助対象です。ただし、ChatGPTなどの生成AIサービスを契約すれば、自動的に補助対象になるわけではありません。

補助対象となるのは、事務局より採択を受けたIT導入支援事業者が提供するITツールに限られます。そのため、契約する生成AIが補助対象か必ず確認するようにしてください。

まとめ

デジタル化・AI導入補助金2026では、補助金名称の変更に加え、過去に交付決定を受けた事業者に対する申請要件の見直しや、AI機能を備えたITツールの明確化などが行われています。さらに、2026年10月9日には第7次公募以降の制度変更が公表され、賃上げに関する申請要件や最低賃金に関する加点要件などが見直されました。

補助額・補助率などの基本的な枠組みは維持されていますが、申請する公募回や申請額、過去の交付決定の有無によって適用される要件が異なります。申請前には、必ず最新の公募要領を確認するようにしましょう。

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(編集:創業手帳編集部)