SearchGPT(サーチジーピーティー)とは?特徴や使い方・活用方法をご紹介

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SearchGPT(サーチジーピーティー)とは?いつから日本でも使える?ウェイトリストに登録が必要?

生成AIツールの登場で、Googleなどの検索エンジンに脅威を与えています。すでに専門家の間では「近未来には既存の検索エンジンが使われなくなるのではないか」との声も出てきているほどです。

そんな中、「ChatGPT」を開発したOpenAI社が、検索用の生成AI「SearchGPT(サーチジーピーティー)」のパイロット版をリリースしました。まだ一部ユーザーにしか開放されていないものの、この「SearchGPT」が一般公開されれば、Googleなどの検索エンジンには大打撃を与えることでしょう。

今回は、その新たな検索ツール、「SearchGPT」についてご紹介します。

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SearchGPT(サーチジーピーティー)とは?

出典:OpenAIのSearchGPT公式ホームページ

「SearchGPT(サーチジーピーティー)」とは、OpenAI社からリリースされた検索用の生成AIツールです。今時点では、まだパイロット版にはなります。

従来のGoogleなどの検索エンジンを使う際には、「肉じゃが レシピ」のようにキーワードを入力しなければなりませんでした。

一方で、「SearchGPT」ではキーワードを入力するのではなく、より自然な対話形式の質問によって、回答を引き出すことができます。

「肉じゃが レシピ」と入力しようとした人は夕飯のおかずをそもそも何にしようか、まだ決めかねているかもしれません。

そんな中「SearchGPT」を使えば、以下のような対話形式で質問できます。

「夕飯のおかずに和食を何か食べたいと思っています。そこで、おすすめの和食のおかずを、そのレシピと一緒に教えて」

このように質問をすれば、「SearchGPT」は「肉じゃが」だけでなく、「筑前煮」や「ブリの照り焼き」など、さまざまなおかずをレシピとともに提案してくれるでしょう。

その後、この人は夕飯のおかずをより自由に決められるのです。

このように、「SearchGPT」はGoogleとは違った、より自由な検索体験を実現してくれるようになります。

SearchGPT(サーチジーピーティー)の特徴

Googleなどの既存の検索エンジンとは違った検索体験を提供してくれる「SearchGPT」の特徴について、以下でご紹介します。

情報の引用元を表示

「SearchGPT」は提供する情報に対して、その引用元を明確かつ即座に表示します。これにより、ユーザーは得られた情報の出処を即時に確認することができます。

例えば、「2024年の〇〇のデータ」といった最新の統計情報を検索した場合、「SearchGPT」は単にデータを表示するだけでなく、そのデータの出典元も同時に提示します。これにより、ユーザーは追加の検索をすることなく、直接原典にアクセスして詳細を確認することができます。

この機能は、学術研究、レポートの作成、ジャーナリズムなど、正確性と信頼性が重要視される分野で特に有用です。ユーザーは提供された情報を迅速に検証し、必要に応じて更なる調査を行うことができます。

また、この引用元の明示は、偽情報の拡散防止にも貢献します。ユーザーは情報の出処を即座に確認できるため、信頼性の低い情報源や偏向した情報を識別しやすくなります。

図やグラフなどで表現

「SearchGPT」は、検索結果を単なるテキストデータとしてだけでなく、グラフ、チャート、図表などの視覚的要素を自動生成して提供します。これにより、複雑なデータや統計情報も直感的に把握しやすくなります。

例えば、特定の市場動向や商品・サービスの売上規模を調査する際、「SearchGPT」は関連データを収集するだけでなく、それを視覚的に表現した図表やグラフを同時に生成します。これにより、ユーザーはトレンドや比較を一目で理解することができます。

プレゼンテーション、市場分析レポート、学術論文など、様々な場面でのデータ表現とレポート作成を大幅に効率化します。

さらに、この視覚化機能は、複雑な概念や大量のデータを扱う際に特に威力を発揮します。例えば、長期的な経済トレンド、人口統計の変化、科学的プロセスなどを、静的なグラフだけでなく、インタラクティブな図表として提示することも可能です。

この機能は、教育、ビジネス、研究など幅広い分野で役立つことでしょう。

有力メディアとの提携

「SearchGPT」は情報の質と信頼性を確保するため、多数の著名な出版社やコンテンツクリエイターとの戦略的提携を積極的に推進しています。
特筆すべきは、The AtlanticやNews Corpといった世界的に認知度の高い大手メディア企業との提携です。これらの提携関係により、高品質かつ信頼性の高い最新のニュース記事や専門家による分析を含む回答を提供することが可能になりました。

ユーザーは、一流のジャーナリストや専門家によって執筆された記事に基づいた情報を、「SearchGPT」を通じて直接アクセスできるようになっています。

この提携モデルは、メディア企業にとっても魅力的なものとなっています。SearchGPTが提供する情報の引用元として、メディア企業のURLが明示されることで、新たなユーザー層の獲得につながる可能性があるためです。

将来的にはChatGPTと統合される

OpenAIは、「SearchGPT」と「ChatGPT」を将来的に統合することを発表しています。

ユーザーは「SearchGPT」との会話の中で、最新のニュース、統計データ、市場動向などのリアルタイム情報を即座に取得し、それについて深く掘り下げた議論を行うことが可能になります。

この統合は、ビジネス、教育、研究など様々な分野で大きな影響を与えるでしょう。

ユーザーは単に情報を収集するだけでなく、AIとの対話を通じてその情報を深く理解し、新たな洞察を得ることができるようになるはずです。

SearchGPT(サーチジーピーティー)は日本語でも使える?

「SearchGPT」が日本語でも使えるようになるかどうか、公式には発表がまだありません。とはいえ、「ChatGPT」のように、いずれは使えるようになるはずです。

SearchGPT(サーチジーピーティー)はいつから使える?ウェイトリストに登録が必要?

「SearchGPT」はまだ一般公開されてはいません。2024年8月18日時点では、少数のユーザーと出版社を対象に試験運用されている状況です。ウェイティングリストに登録することで、一般公開後に早めのアクセスが可能になります。一般公開の予定は未定です。

SearchGPT(サーチジーピーティー)の効果的な使い方・活用方法・アイデア

「SearchGPT」をどのように使えば効果的なのでしょうか。以下でご紹介します。

論文やレポートの情報収集

「SearchGPT」を活用して論文やレポートの情報収集を行うことで、研究プロセスを大幅に効率化し、質の高い成果物を生み出すことが可能になります。このツールは、リサーチ効率の向上から始まり、文献の要約・分析、レポート作成の支援まで、幅広い機能を提供します。

まず、「SearchGPT」は従来の検索エンジンと比較して、より迅速かつ精度の高い学術論文やレポートの検索を可能にします。特定のキーワードやトピックに基づいて関連文献を効果的に絞り込むことができ、研究者や学生の時間を大幅に節約します。さらに、大量の論文やレポートを短時間で要約する機能により、文献の核心をすばやく把握することができます。これにより、すべての論文を詳細に読む必要がなくなり、効率的な情報収集が可能になります。

また、「SearchGPT」は関連分野の最新トレンドや研究結果を自動的に抽出し整理する能力を持ち、研究者が常に最新の情報に基づいて作業を進められるよう支援します。レポート作成においても、適切な形式での引用文献の生成や、収集した情報に基づくレポートの構成案の提案など、多岐にわたるサポートを提供します。

さらに、「SearchGPT」は単なるキーワード検索を超えて、具体的な質問に答える形で関連文献を探す機能を提供します。これにより、特定の問題や疑問に対する直接的な回答を得ることができ、より焦点を絞った効果的な研究が可能になります。

このように、SearchGPTは時間の節約と同時に、質の高い論文やレポートの効率的な収集、分析、まとめを可能にする強力なツールです。研究プロセス全体を通じて、より深い洞察と包括的な理解を得るための支援を提供し、学術研究や専門的なレポート作成の質を大きく向上させる可能性を秘めています。

グローバルな情報収集と分析



「SearchGPT」は、グローバルな情報収集と分析においても役立ちます。世界中のニュース、レポート、調査データをリアルタイムで収集し、国や地域に関する最新のトレンドやイベントに迅速にアクセスすることができます。
また、検索範囲を絞り込むことで、特定の国や地域に特化したデータや分析レポートを効率的に集めることが可能です。

多言語対応も、「SearchGPT」の強力な特徴の一つです。英語、フランス語、スペイン語、中国語、ロシア語など、多様な言語の情報を検索し、異なる言語のニュースや論文、レポートを収集することができます。さらに、自動翻訳機能により、外国語の情報を日本語や他の希望する言語に変換し、理解しやすい形で提供します。これにより、言語の壁を越えて、広範な資料にアクセスすることが可能になります。

「SearchGPT」は、各国の文化的・社会的なトレンド分析にも活用できます。海外での社会問題、文化的な傾向、政治的な動きなど、地域ごとの独自の背景を理解するための情報を収集し、分析することができます。例えば、特定の国での消費者行動の変化や政治的な動きがビジネスに与える影響を調査することも可能です。また、国際的なビジネスにおいて重要な政治リスクや法的環境の変化に関する情報を収集し、進出国の安定性を評価することもできます。

国際的な学術・研究情報の収集においても、「SearchGPT」は強力なツールとなります。学術論文やレポート、学会発表のデータを広範囲に収集し、特定の分野での国際的な研究進展を追跡することができます。例えば、特定の病気や技術分野における国際的な研究成果を集めて比較分析することが可能です。

グローバルなSNSや世論の分析も、「SearchGPT」の重要な機能の一つです。SNS上の国際的なユーザーの反応やコメントを分析し、国ごとの世論や消費者意識の傾向を把握することができます。また、特定の地域におけるブランドや製品に対する評価、感情の変化をリアルタイムで把握し、マーケティング戦略の改善に活用することも可能です。

このように、「SearchGPT」は海外情報の収集・分析において多面的かつ包括的なアプローチを提供し、グローバルなビジネス戦略の立案や国際的な研究活動の推進に大きく貢献する可能性を秘めています。

アイデア出し・壁打ち

「SearchGPT」は、アイデア出しと壁打ちに活用できます。ブレインストーミングの支援から始まり、クリエイティブな壁打ち、関連リサーチの支援、そしてプロジェクトプランニングのサポートまで、さまざまなことが可能です。

ブレインストーミングにおいて、「SearchGPT」は特定のテーマや課題に対して多角的な視点からさまざまなアイデアを提案します。新しいアプローチやユニークな解決策を見つけるためのインスピレーションを提供し、異なる分野や業界の成功事例や技術を引き合いに出すことで、従来とは異なる発想を促します。これにより、創造的な思考の幅が大きく広がります。

クリエイティブな壁打ちの面では、「SearchGPT」は提案されたアイデアに対して具体的なフィードバックを提供し、改善点や追加の発想を導き出します。また、アイデアに基づいて実行した場合のシナリオやその発展形を提示することで、アイデアの実現可能性や潜在的な影響を考慮しながら次のステップを想像することができます。

関連リサーチの支援において、「SearchGPT」はアイデアに関連するトピックやデータを自動的に検索し、背景情報や類似ケースを提供します。これにより、新しい情報を取り入れてアイデアをブラッシュアップすることができます。また、過去のプロジェクトや事例を探し出し、それに基づいて新しい角度や方向性を検討するためのヒントを得ることも可能です。

プロジェクトプランニングの支援面では、「SearchGPT」はアイデアを具体的なプランに落とし込む手助けをします。ステップバイステップでの実行計画を提案し、プロジェクトとして進行させるためのアドバイスを提供します。さらに、目標達成に必要なリソースやスケジュールの整理をサポートし、実現可能なプロジェクトに落とし込むための戦略的アプローチを提供します。

SearchGPT(サーチジーピーティー)を活用しましょう

以上、「SearchGPT」についてご説明しました。ぜひあなたのビジネスに積極活用してみてください。




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(編集:創業手帳編集部)

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