営業でのAI活用方法5選!導入するメリット・デメリットやポイントとは?
AI活用で営業職の仕事が奪われることはない!うまく使って業務を効率化
近年、AIが様々な場面で活用されています。そのため、仕事が奪われてしまう職種もあるのではないかと懸念されるようになってきました。
営業職も例外ではなく、AIの導入で人手不足を補いつつ、効率化や成果向上につなげられるのではないかと注目する企業が増えています。
そのような懸念があるため、不安に感じてしまうのは当然です。しかし、むしろAIを活用することで、効率的かつ業績アップにもつながります。
そこで今回は、AIを営業に取り入れるメリット・デメリットから、賢く活用するためのポイントをご紹介します。
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この記事の目次
営業にAIを活用するメリット
営業にAIを活用することで得られるメリットは多いです。まずは、具体的にどのようなメリットを享受できるのかをピックアップしてご紹介します。
作業時間を短縮できる
AIを導入すると、人が行う作業時間を短縮できます。少子高齢化に伴って人手不足になっているのは、営業職にも言えることです。
そのような環境下で効率的に業務を行うには、作業時間を短縮することがポイントになります。
業務効率化は、働き方改革が進められている現在、多くの企業が抱える課題のひとつです。
人の手で行わなければいけない作業以外をAIに任せられれば、業務効率化は比較的容易に進められます。
企業としてのブランド力も高まるので、優秀な人材を雇用するきっかけになるなどの恩恵も得られる可能性があります。
こうした理由から、作業時間を短縮できるのは大きなメリットです。好循環を生み出すという観点から見ても、AIに仕事を任せるのは効果的だと言えます。
人の手が必要となる仕事に注力できる
業務の中には人の手が必要となる仕事も数多くあります。AIを活用できれば、私たち人間にしかできない仕事に集中できます。
これまではすべての業務を人の手で行ってきたので、どうしても効率が悪くなってしまう場面もありました。
営業活動の場合であれば、顧客とのコミュニケーションはAIに任せることができません。
営業職として働く社員は顧客とのコミュニケーションを取りつつ、合間の時間を利用して雑務もこなしているのが現状です。
コミュニケーション以外の部分ではAIに任せられることも多々あります。
そうすると、営業スタッフはコミュニケーションに注力できるようになります。コミュニケーションが深まれば、より相手からの信頼を得やすくなる可能性も高まるでしょう。
データを活用した効率的な営業が可能となる
AIを営業の現場で活用すると、データを駆使して効率的に行えるようになります。提案営業でもAIを活用することで幅が広がります。
これまでのデータや顧客リストを使い、今後の見込み客のリスト化や実績が出る行動の提案などをAIが行うことも可能です。
AIは膨大な情報を蓄積しているので、これまでには見えてこなかった視点のアドバイスが得られる可能性もあります。
効果的な方法が導き出されれば、営業スタッフ同士の差も縮まっていき、チームとしての連帯感が増すといった効果も期待できます。
データを活用した効率的な営業は、膨大な情報を持つAIだからこそ成し得る業です。
営業にAIを活用するデメリット
営業にAIを導入することで得られるメリットはたくさんあります。しかし、メリットだけではなくデメリットもあるので把握しておく必要があります。
データの質や量でAIの精度が変化する
AIの精度は必ずしも完璧とは言えません。なぜなら、これまでに蓄積されたデータの質や量に依存するためです。
つまり、データの質が悪かったり量が少なかったりする場合、AIの精度は必然的に低くなってしまいます。
また、AIを導入すれば仕事の効率が上がると思われるかもしれませんが、ただ導入すればいいというわけではありません。
データの質や量を高めるための努力が必要不可欠です。その点をあらかじめ把握しておかないと、AIを導入したのに思ったような結果が得られないと後悔する恐れがあります。
AIの導入で成果を得るには、AIに関する知識を持つスタッフの存在も重要です。
導入コストが高額になりやすい
導入するためにはコストがかかってしまう点も、デメリットの1つとして挙げられます。
予測や分析を行う教師データが欠かせないため、データの収集に膨大な時間やコストがかかります。その点も、導入する前に把握しておくべきデメリットです。
さらにAIの精度を維持したり向上させたりするためには、定期的にメンテナンスを行う必要もあります。
メンテナンスにもコストがかかることを念頭に置いておかなければなりません。
しかし、AIを適切に使うことができれば、コスト以上の成果を出せる可能性もあります。
そのため、費用対効果が高ければコストがかかってしまってもデメリットだと感じにくくなるでしょう。
運用・保守には専門の担当者が必要
AIを導入するなら、専門的な知識を持つ担当者が必要になります。
既存の社員の中にAIに精通している人材がいる可能性は極めて低いため、新たな人材を採用しなければなりません。もしくは、外部の専門家に依頼することになります。
専門家がいなければAIの運用やメンテナンスが困難になってしまい、悪影響を及ぼすリスクが生じます。
さらに、専門家の管理やコーディネーションもAIを導入する企業が抱える課題です。
最近は、AIの導入・運用・保守をトータルで行うサービスも増えつつあります。
専門的な知識を持つ人材の新規採用が難しい場合は、そのようなサービスの利用を検討するのも1つの手段です。
外部に委託するのが不安な場合は、自社で採用する必要があります。
AIリテラシー育成やセキュリティ対策の強化が必要
AIを導入して成果を出すためには、AIに関する知識が必要不可欠です。
専門機関に依頼したり、専門知識を持つ人材を雇用したりするだけではなく、すべての従業員がAIに関する知識を持つことも重要です。
知識がない状態だと情報共有などがスムーズに行えず、トラブルを引き起こすリスクも高まります。
生産性を高めるためにも、AIの知識を深める機会を設ける必要があります。
定期的なトレーニングや教育の場を設けるには、時間やコストがかかってしまうため、それを加味した上で導入することがポイントです。
AIリテラシー教育が適切に行われないと、AIが持つ力を発揮できなくなり、投資効果が下がってしまいます。
また、AIに入力した内容がデータとして蓄積されると、他社の回答に利用される可能性もあります。企業の機密情報などを入力しないといった対策も重要です。
営業活動ではどう使える?AI活用方法5選
AIをうまく使えば営業活動を円滑に進められるようになります。具体的にはどのような活用方法があるのでしょうか。
続いては、営業活動におけるAIの活用方法を5つピックアップしてご紹介します。
1.営業情報の入力や提案書・営業メールなどの文面作成
営業活動を行うためには、営業先の情報を入力したり、提案書・営業メールの文面を作成したりしなければなりません。
自分なりに工夫して作成するケースが多いですが、他の営業マンが作った提案書を活用できることもあります。
そのような時に、作成した提案書を一元管理し、AIが自動で検索できるようになっていると非常に便利です。
AIを使うことにより、顧客情報や商談状況に応じてAIが適した提案書を薦めるといった機能も付与できます。
営業情報の入力や提案書・営業メールの文面作成など、手間がかかる業務をAIに任せることで業務効率も改善できるでしょう。
また、空いた時間は顧客フォローや内容のブラッシュアップなどに充てられるため、顧客との信頼関係の構築にもつながります。
2.アプローチ先の選定
提供する商品やサービスによっては、販売先のターゲットが限定されている場合もあります。
そのようなケースでは、限られた営業リソースで効率的に顧客を獲得することが重要になります。
効率的に顧客を獲得するには正しいターゲットを把握し、アプローチしなければなりません。
AIを活用すると既存の取引先のデータを分析し、営業が成功する見込みのあるターゲットの判別がしやすくなります。
従来であれば、営業担当の経験や勘に頼ってターゲティングしたり、煩雑なマーケティング分析を独自に行ったりしていました。
しかしそれでは時間がかかる割に効果が出ない可能性も高いので、AIでアプローチ先を導き出してくれるのは魅力的です。
3.将来的な需要の予測
将来的な需要も、AIの導入によってより予測しやすくなります。これは、需要予測とも呼ばれています。需要予測を行う目的は、市場競争で優位に立つことです。
需要予測には、データを用いるものや経験・勘に基づくもの、市場調査に基づくものなどです。また、機械学習を用いた方法もあります。
多くの場面で用いられているのがデータを用いる方法ですが、機械学習を活用する方法もAIの発展と共に重視される可能性が高まると予想できます。
教師データを準備して学習させた上で需要予測に活用します。
ただし、あまり学習しすぎてしまうと「過学習」と呼ばれる状態になり、精度が低くなる可能性があるため注意が必要です。
4.チャットボットの活用による顧客対応や業務支援
チャットボットを活用した顧客対応や業務支援を取り入れる企業も増えつつあります。
チャットボットを使うことによって、迅速で正確な対応ができるようになり、顧客満足度の向上効果が期待できます。
また、大量の問い合わせに対しても自動で処理できることから、業務効率の向上にもつながります。
さらにチャットボットは、大量のデータを収集して自動で分析します。
人の手で分析作業を行うと膨大な時間がかかりますが、チャットボットならスピーディに導き出してくれるのでメリットは大きいです。
顧客の傾向やニーズを把握し、営業スタッフにフィードバックできれば、今まで以上に効果的な営業戦略を立案できます。
5.営業評価・フィードバックによる営業の質向上
AIの活用によって営業評価やフィードバックがしやすくなり、営業の質も向上します。これは、営業のパフォーマンスが今までより正確になるためです。
段階ごとにパフォーマンスデータを収集して分析した結果を営業スタッフにフィードバックすることで、それぞれの強みや改善点を把握しやすくなります。
自分の強みや改善すべき点は意外とわからないものです。
そのため、AIを活用して伝えることによって、それらが明確になります。強みを活かしたり、改善すべき点を直したりすることにつながり、営業の質が向上します。
定量的な評価に基づいたフィードバックは、営業スタッフに限ったことではありませんが、自己改善を促す要因の1つです。企業全体のパフォーマンス向上にもつながります。
営業でAIを活用する際のポイント
営業でAIを活用する場合、いくつか押さえておきたいポイントがあります。最後に、どのようなポイントを押さえておくと効果的に活用できるのか解説していきます。
導入の目的を明らかにしておく
営業でAIを活用するなら、どのような目的で導入するのか明確にしておいてください。
目的がはっきりしないまま導入してしまうと、どう活用したら良いのか迷う社員が出てきます。
迷った状態だと使わない可能性が高いため、社内全体に浸透しにくくなってしまいます。
現場を動かしているのは社員なので、社員間で浸透しなければ導入した意味は皆無です。
コストだけがかかってしまい、効果が出ない可能性も高くなります。そのような状況を回避するためにも導入の目的を明らかにし、社内に周知することが重要です。
自社の現場やニーズにマッチしたAIシステムを選ぶ
AIシステムにはいくつかの種類があります。それぞれが得意とする内容が異なるので、自社の現場やニーズにマッチしたものを選定することも重要です。
AI搭載型営業支援システムには、営業計画や営業活動・顧客対応、評価・改善などがあります。
企業や現場が抱える課題はそれぞれ異なるので、どれが自社にマッチしているかよく考えてみてください。
営業スタッフにヒアリングして現状を変えるのはどうすれば良いのか考える方法もあります。
運用を始めたらPDCAサイクルを回す
AIは運用したらそれで終わりではなく、PDCAサイクルを回さなければいけません。
PDCAサイクルは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字を取った言葉で、このサイクルを何度も繰り返し行います。
営業でPDCAサイクルを回す目的は、継続的に業務改善することです。それぞれの改善点を理解できるようになり、社員の成長につながります。
若手社員の成長にも欠かせないプロセスです。AIを導入しても、PDCAサイクルを回す習慣は継続するようにしてください。
まとめ
AIは、多くの場面で取り入れられるようになってきました。AIの進化によって仕事が失われるのではないかと懸念されている職種もあります。
営業職もその1つですが、賢く活用すればかえって業務効率改善や成果向上につながる可能性もあります。
AIのメリット・デメリットを理解した上で、活用を検討してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)