フリーランスエンジニアを目指す!働き方や年収についてのまとめ
フリーランスエンジニアになる前の準備や計画はしっかりと
エンジニアは、エンジニアリングに関する専門知識やスキルを武器に働く人を指します。
現代社会は、エンジニアリングの技術がなければ成立しません。
多くの技術の陰には、多くのエンジニアの力が存在しています。
技術やスキルを武器にするエンジニアの中には、より幅広い仕事で活躍したい、収入を増やしたいと考えてフリーランスになる人も珍しくありません。
フリーランスエンジニアになるための道のりや働き方、年収についてまとめました。
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この記事の目次
フリーランスエンジニアとは
フリーランスエンジニアとは、企業や組織に属することなく仕事を受けて働くエンジニアを指す言葉です。
フリーランスと表現されるほか、税法上では個人事業主として分類されます。
エンジニアは技術職であり、それを武器に事業を立ち上げる人もいれば、メインの仕事ではなく副業としてエンジニアになるケースもあります。
エンジニアと一言で説明しても、その働き方は千差万別です。
ここでは、エンジニアの働く形態に焦点を当てて分類別にまとめました。
顧客先常駐型エンジニア
クライアントからの要望に対して、技術者が労働を提供する契約を準委任契約(SES)と呼びます。
準委任型契約では、成果物が契約で決まっているわけではありません。
労働の提供が必要になるため、クライアント先に常駐する形で働くことが一般的です。
リモート型エンジニア
契約内容に対して、プロジェクトや製品の完遂の責任を負う請負契約をするケースでは、仕事をする場所や時間帯に制約はありません。
契約で定められた納期に成果物を納品して責務を果たします。
フリーランスエンジニアの場合であれば、自宅や自分のオフィスといった作業場所で仕事をするケースが一般的です。
準委任契約を結ぶケースも、クライアントがリモートでの働き方を認めている場合もあり、その場合は準委任契約を結んでリモートで働く形態になります。
フリーランスエンジニアが増えた理由
エンジニアだけの話ではなく、フリーランスで働く人口は増加傾向にあります。
フリーランスで働く人が増えた背景には、働き方改革や副業の解禁があります。
2018年、政府は少子高齢化によって労働力不足が進むことを懸念して、育児や介護と仕事が両立できるように働き方改革関連法を制定しました。
多様で柔軟な働き方を実現するために、長時間労働の是正や公正な待遇の確保を推進しています。
フレックス制やテレワークを導入した企業も多く、働き方を見直すきっかけにもなりました。
さらに、副業や兼業が推進されるようになり組織を離れて自分で仕事を探して個人として稼ぐ機会も増えています。
また、フリーランスとして働きやすい環境が整備されてきたことも要因です。
在宅でもWeb会議に参加できたり、コワーキングスペースが充実したりしたことで、フリーランスとして働きやすくなりました。
このようなフリーランス増加の流れを見越して、仕事を探している人と働き手を探す企業をマッチングするサービスも充実しています。
企業で働き続けることと同様に、フリーランスとして働くことも選択肢として選びやすくなっています。
フリーランスエンジニアで働く時のメリット
フリーランスエンジニアの道を選ぶ人が増えたことは、会社勤めからフリーランスになるメリットがそれだけ多いことを意味しています。
以下で、フリーランスエンジニアとして働くメリットについて紹介します。
会社員エンジニアより稼げる可能性がある
会社員として働く場合、多くの場合は給料が月収や年俸で定められます。
また、年次や階級に応じたテーブルが定められているケースもあります。
ほかの社員よりも高いスキルを身につけたり、成果を上げたりしたとしても、会社員の場合には報酬に直結しないこともあるかもしれません。
フリーランスエンジニアは、クライアントと直接契約になるため中間でのコストは発生しません。
努力して得たスキルや成果物が評価されれば、会社に勤務していた時よりも高額の報酬を受け取れる可能性があります。
自分のスキルや知識に自身がある人であれば、高い評価や報酬を目指してフリーランスエンジニアになることも選択肢に入れることをおすすめします。
得意な分野の仕事を極めることができる
フリーランスエンジニアは、知識やスキルを武器にする働き方です。
そのため、継続的に新しい技術やスキルを身につけていくことは必須といえます。
フリーランスエンジニアであれば、自分が必要と考えるスキルや知識を選択して身につけることも可能です。
自分の強みを生かすため、報酬アップのために必要な勉強を選んで行えます。
自分のペースで仕事を進めることができる
会社員のエンジニアは、雇用契約にのっとって働くため、働く場所や時間、休日に制約を受けることが一般的です。
一方、フリーランスエンジニアの場合には、雇用契約がないため、制約が少なく自由に働ける点がメリットといえます。
趣味や家庭のために時間を作りたい、作業時間をコントロールして休暇を長くしたいといったワークライフバランスの実現にもフリーランスになると柔軟に対応できます。
スキルアップのための投資を経費にできる
フリーランスエンジニアになると、経費の使い方も制約が減ります。
例えば、スキルアップのための書籍やセミナーも経費として計上可能です。
節税対策としても有効な方法で、スキルアップを目指す人にとっても魅力的です。
フリーランスエンジニアは、本業でも副業でもスタートしやすい職種です。
本業としてエンジニアをするだけでなく、休日に副業としてフリーランスとして始めてみることもできます。
人間関係で悩むことが減る
フリーランスになると、組織に属していた時のような人間関係の悩みは減るでしょう。
同僚や上司のしがらみもなくなるので、仕事に集中したい人にもおすすめできます。
プライベートの時間を確保できる
フリーランスエンジニアは、プライベートの時間を確保したい人にも適した職種です。
企業勤めのエンジニアの中には、長時間労働で働く人も多くいますが、フリーランスになることで仕事量を調整して、趣味や家庭の時間を確保しやすくなります。
フリーランスエンジニアで働く時のデメリット
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの間には、置かれた立場や働き方のように様々な違いがあります。
フリーランスエンジニアとして働く上でのリスクや課題もまとめました。
働けない時や体調を崩した時の保障が少ない
フリーランスは、会社員と違って体調や精神面の問題で働けない時の保障がありません。
失業保険もないため、働けないとすぐに収入に困ってしまいます。
そのため、貯蓄や保険といったいざという時の備えを自分で用意しなければいけません。
取引先から敬遠されてしまうことがある
フリーランスエンジニアは、案件に応募して採用されて働くことになります。
しかし、年齢や実績といった理由で取引先から敬遠されてしまう場合もあります。
景気や社会の動向で年収が左右されやすい
フリーランスエンジニアは、多くの需要があるといいつつも、景気が悪くなれば案件自体が減ってしまうことがあります。
短期的には高収入でも、長期的には景気に左右されてしまうリスクは考えなければいけません。
若い人材が優先されてしまうことがある
フリーランスエンジニアは、一定以上の年齢で働きにくくなるといわれることもあります。
職場によっては労働時間が長く、体力が求められるとともに、新しい考えやスキルがある人を求めて若い人を優先的に採用するためです。
ただし、40代以上で活躍しているフリーランスエンジニアも多くいるので、いかに求められるスキルを持つか、必要な人材となるかが重要です。
スキルは古くなっていく
IT技術は目まぐるしく進歩しています。
エンジニアに求められるスキルは変わらないものもありますが、廃れて古くなっていくものもあります。
スキルや知識が古くなっていくのは、会社員でもフリーランスでも共通の悩みです。
そのため、学び続けることは必須といえます。
休みが取りにくくなる
フリーランスのエンジニアは、どれだけ働いたかが報酬に直結します。
体調不良やイベントで休みが多い時には、その影響で収入が少なくなってしまうこともあります。
また、働ければ働くほど収入アップにつながるからと、無理をし過ぎてしまう人も少なくありません。
フリーランスで働く場合には、体調も考えて休暇を管理するようおすすめします。
交渉スキルや営業力が必要
フリーランスになれば、自分の代わりに仕事を取ってきてくれる営業はいません。
仕事を受注するための営業や報酬や条件の交渉から自分ですることになります。
フリーランスエンジニアとして成功するためには、交渉スキルや営業力を高めることも大切です。
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違い
フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの働き方は異なるため、会社員からフリーランスになった時に、その違いに戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
どのような違いがあるのか、以下でまとめました。
頼りにするのは自身のスキル
フリーランスで働く場合、組織に属していないため後ろ盾はなく自分のスキルで食べていくことになります。
自分が持つスキルが求められなくなれば、仕事や報酬の減少につながりかねません。
自分が生計を立てていくためにも、需要が高い言語の知識や新しい技術について継続して学ぶ必要があります。
自分でスキルアップや研鑽ができなければ、安定して働き続けるのは困難です。
会社組織の仕事はすべて自分で行う
フリーランスエンジニアは、フリーランスとしての仕事をした上で、会計処理や税務処理といった各種手続きも自分で行う必要があります。
会社に所属していれば、ほかの部署でやってくれていたような年末調整や社会保険の手続きも自分で行います。
個人で事業や経理などすべてを行わなければいけないので、負担は少なくないでしょう。
自分で働き方を選択できる
会社員は勤務規定に沿って働く必要があります。
しかし、フリーランスエンジニアは、顧客先常駐型であれば作業する場所のルールはあるものの、基本的には自分で働く時間はルールを決めます。
休暇も決まっていないため、自分で調整して働けるのが大きな違いのひとつです。
社会保険は全額自己負担
会社員は、その会社の健康保険や厚生年金があり、労使折半で支払います。
また、雇用保険も自動的に加入します。
フリーランスエンジニアは、国民年金と国民健康保険があるものの全額を自己負担しなければいけません。
さらに、雇用保険はないため、仕事をなくした時の保障は自分で考えたり、用意したりしておく必要があります。
フリーランスエンジニアの年収
フリーランスエンジニアを目指す上で、気になるのが年収です。
同じエンジニアであっても職種はいろいろあり、年収も異なります。
ここでは、フリーランスエンジニアの案件を多く扱っている「レバテックフリーランス」が公表している、案件の平均単価と12カ月で換算した年収をまとめたものから傾向を紹介します。
比較的して年収が高いといわれているのが、システムの設計開発に関わるシステムエンジニアやプログラマーです。
また、データベース・ネットワーク・セキュリティといった専門知識に特化したエンジニアも高めの水準にあります。
フリーランスエンジニアの年収は、使うことができるプログラミング言語の種類によっても異なります。
「レバテックフリーランス」の求人では、Go言語・Swift・Ruby・Phytonが高いとの結果でした。
フリーランスになる時は、どの程度の年収が期待できるのか、年収を上げるためにどういったことが必要なのかも考えておくことが大切です。
フリーランスエンジニアで稼ぐ人の特徴
せっかくフリーランスになるのだから、どれだけ稼げるのかチャレンジしたいと考える人も少なくありません。
以下に、フリーランスエンジニアで稼ぐ人の特徴をまとめました。
高度で希少性があるスキル
フリーランスエンジニアの中でも高収入を得ているのは、高度なスキルやほかの人が持っていない知識を持つ人です。
フリーランスとして収入を増やすのであれば、より高度な知識、新しくて希少性が高いスキルを身につけるようにしてください。
どのようなニーズがあるのかを捉えて、最適なスキルを身につけることが収入増につながります。
マネジメント能力
フリーランスエンジニアと聞くと、与えられた仕事を自分の能力で遂行するイメージを持つかもしれません。
しかし、年収を増やす人の多くはスキルに加えてプロジェクトをまとめ上げたり、人を動かしたりできるマネジメント能力を身につけています。
受動的に案件に関わるのではなく、能動的な働き方が求められます。
需要が高い言語
エンジニアの仕事で得られる報酬は、使用できるプログラミング言語によっても変わります。
需要があるプログラミング言語を習得することで、応募できる案件も増加し、より好条件の仕事を獲得しやすくなります。
まずは、どういった案件でどのプログラミング言語が要求されているのかチェックしてみてください。
営業力
フリーランスエンジニアとなった場合、仕事は自分で獲得しなければいけません。
また、交渉して好条件を引き出すことも必須のスキルです。
年収を増やすためには、営業や交渉のスキルも身につけていくことが大事です。
節税
フリーランスエンジニアが年収を増やすためには、節税も大切なスキルです。
税金は、基本的に所得が増えるほど納税額が増える仕組みになっています。
フリーランスが支払う税金を減らすためには、控除の活用や漏れなく経費を計上することがポイントです。
どういった控除が活用できるか調べるほか、日ごろから計上できる経費を見逃さないようにすることも大切です。
フリーランスエンジニアになるまでのステップ
フリーランスの中でも、安定した収入が期待できるエンジニアに魅力を感じる人は多くいます。
フリーランスエンジニアになるにはどうすればいいのかをまとめました。
実務経験を積む
フリーランスエンジニアになるためには、まずは実務経験を積むことをおすすめします。
最低でも1年間は経験がなければ、受注は難しいかもしれません。
まずはどこかの企業エンジニアとして入社して、経験積みながらスキルを身につけることをおすすめします。
フリーランスエージェントに登録する
フリーランスになればその仕事で生計を立てるために、案件を受注して報酬を得ていかなければいけません。
どのような仕事があるのか、どういった条件が出されるのかを知るためにも、フリーランスエージェントに登録してみてください。
フリーランスエージェントでは、これからフリーランスになるかどうかの相談やキャリアパスのアドバイスも提供しています。
フリーランスエージェントごとに案件の内容やサポートが異なるので、複数利用するのもおすすめできます。
開業届を出して独立する
フリーランスで働くためには、税務署に開業届の提出が必要であり、節税効果の高い青色申告を選択するには「青色申告承認申請書」を提出します。
会社員からフリーランスになる時には、健康保険と年金も切替えになります。
手続きに漏れがないように、あらかじめTo Doリストを作っておくと便利です。
未経験からフリーランスエンジニアになれる?
未経験からフリーランスエンジニアを目指したいと考える人もいるのではないでしょうか。
経験がまったくない場合には、未経験でも応募できる案件を探したり、独学やスクールでエンジニアの知識を学んだりする方法もあります。
手堅くフリーランスエンジニアになるのであれば、まずは企業に入社してから実務経験を積むのも有効な方法のひとつです。
自分の置かれた環境や希望するキャリアパスに合わせて適した方法を選ぶことが大切です。
フリーランスエンジニアとして働く時のポイント
フリーランスエンジニアとして安定して働くにはコツがあります。
働く時のポイントをまとめました。
スキルアップし続ける
フリーランスエンジニアに求められるスキルは、流行や移り変わりがあります。
そのため、今需要が高いスキルであっても数年後にもそれが通用するかはわかりません。
新しい知識や技術を吸収するとともに、スキルアップを図れるかどうかで収入に大きな差が生まれます。
つながりは大切にする
会社員の時に知り合った人や仕事で出会った人とのつながりは、大切にしてください。
つながりから新規の仕事や案件につながることも少なくありません。
様々な職場でプロジェクトに携わって、コネクションを作っておくようにおすすめします。
エージェントを活用する
フリーランスエンジニアとして働くには、フリーランスエージェントをうまく活用することをおすすめします。
それは、フリーランスエージェントでは、担当アドバイザーが案件の応募や働き方の相談に乗ってくれることもあるからです。
営業活動や人脈に不安がある人も、フリーランスエージェントを利用すると働きやすくなる可能性があります。
まとめ
フリーランスエンジニアは、働き方次第では収入アップやスキルアップにもつながります。
ワークライフバランスやキャリアパスを考えた時にフリーランスエンジニアも選択肢に入れておきましょう。
メリットだけでなくデメリットもあるため、フリーランスエンジニアとして働き始める前に、どちらも確認しておくことをおすすめします。