起業しても廃業する会社が多い中で、生き残るための11の方法

起業した当初は誰でも苦しいもの。良質な経営者コミュニティにアクセスしよう


「起業しても軌道に乗らない」とお悩みの方、あるいは、起業してしばらく経っても売り上げがあまり伸びていかない方は少なくないのではないでしょうか。そもそも、起業して生き残ること自体が難しいことなので、そう思われても当然でしょう。事実、後に大きく成功した起業家の多くも、最初の苦しい時期を耐え抜き、ようやく花開かせた方がたくさんいます。

そこで本記事では、起業初期の一番苦しい時期を乗り切るための資金調達や集客のアイデアをまとめてご紹介します。今方法がわからなくて苦しまれている方や、そこそこ売上もあってまだまだ事業を拡大していきたい方など、多くの方に役立つ内容なので、ぜひ最後までご覧ください。

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください

起業しても軌道に乗らない方が多い

日経ビジネスの記事「『創業20年後の生存率0.3%』を乗り越えるには」によると、ベンチャー企業が創業してから5年後まで生き残っている確率は15.0%、10年後まで生き残っている確率は6.3%、20年後まで生き残っている確率は0.3%しかありません。それほど、起業して売上を作り、成功し続けることは難しいことなのです。つまり、多くの人が起業して軌道に乗らず苦しんでいるのは当然のことです。

ただし、そこでめげずに営業を続けることで大きく成功した経営者もたくさんいます。「元祖ベンチャー」とも呼ばれるエイチ・アイ・エス創業者の澤田秀雄氏もその一人。開業してからしばらくは全然商品が売れなかった時期もあったことを、かつて創業手帳の取材(エイチ・アイ・エス 澤田 秀雄|「元祖ベンチャー」に聞く成功の秘訣。)で語っていただきました。それでも諦めかなかったからこそ、今のエイチ・アイ・エスがあるのです。

起業を軌道に乗せるための資金調達を考えよう


起業して成功する方のほうが少なく、それでも諦めず成功に向けて行動し続けた方のなかの一握りだけが成功できるのが起業です。「まだまだこれから売上を伸ばしていきたい」、「成功するまで諦めたくない」という方に向けて、苦しい創業直後の時期を乗り切るための資金調達手段についてご紹介します。

日本政策金融公庫の融資

日本政策金融公庫には、これから創業するベンチャー企業や、創業したばかりのベンチャー企業などを支援するための融資制度が充実しています。例えば、「新創業融資制度」はこれから創業する方、あるいは事業開始から2期分の税務申告を終えていない方が利用できる制度ですが、こちらの制度を利用すれば最高で3,000万円まで融資を受けられます。もちろん、融資の際には審査がありますが、資金繰りで苦しい方は利用を検討してみるといいでしょう。

補助金・助成金を活用

起業してまだ事業が軌道に乗らないのであれば、起業家を支援するための補助金や助成金に申し込むのも選択肢のうちです。最近は、どこの地方自治体も起業家支援に熱心です。例えば、東京都が運営している「創業助成金」と呼ばれる制度があります。この制度は、これから創業する方や、法人登記や開業の届出をしてから5年以内の法人の代表者・個人事業主で、東京都が運営している各種プログラムに参加しているなどの要件を満たしていれば応募可能です。

VCなどの投資家に出資してもらう

起業してまもない時期であったとしても、シードベンチャーに投資したい投資家を探して資金を集めることもできます。最近では、シードラウンドのベンチャー企業を中心に投資をしているVC(ベンチャーキャピタル)なども多く出てきているので、そうしたVCに投資の相談をしに行くのもいいでしょう。また、個人で投資しているエンジェル投資家を探してみてもいいかもしれません。

ピッチに出る

起業を支援するための各種イベントやピッチに出場することもおすすめです。ピッチで何らかの賞を獲得すれば賞金をもらうことを期待できますし、あなたのビジネスがより多くの人に知られることによる宣伝効果も期待できます。また、そうしたピッチには投資家も多く参加していることから、プレゼンを見た投資家から投資の申し込みを受けることもあるでしょう。何も打ち手がなくもがいているのであれば、ピッチに出てみるのもおすすめです。

クラウドファンディングを活用する

クラウドファンディングも起業時に資金を集めるための手段として一般化してきました。寄付型クラウドファンディングの場合、商品のサービス券や、ユーザーが喜びそうな物を寄付の代わりに渡す約束をすることで、資金を調達できます。それだけではありません。クラウドファンディングサイトにあなたのビジネスを掲載することで、多くの人に知ってもらえる広告効果も期待できます。最近では資金に余裕があってもあえてクラウドファンディングを実施することで、効果的にマーケティングしている起業家も増えてきています。

アルバイトやギグワークをする

成功した起業家から語られることは少ないですが、実際のところ、起業してすぐの頃にはアルバイトなどをして生計を立てていた方も多いです。特に、飲食店経営者の方などの場合、お店の営業時間以外の時間は他の店舗でアルバイトをしていたという話もよく聞きます。最近ではアルバイトだけではなく、Uber Eatsなどのギグワークでお金を稼ぎ、自身の生活を支えている方もいます。もちろん、本業を優先するべきですが、こうした副業で生活費を稼ぐのも一つの手段です。

起業しても軌道に乗らないときの集客アイデア11選


起業してすぐの頃にビジネスが軌道に乗る人はほんのわずかです。それ以外の起業家の方は、少なからず苦しい時期を経験されています。それでも諦めず、営業やマーケティングを続けていたからこそ成功をつかめたのです。そこで本項では、あなたのビジネスを飛躍させるための営業・マーケティングのアイデアをご紹介します。

チラシを配る

インターネットの時代になってその有効性が軽視されがちですが、いまだにアナログな集客手段も有効です。とくに、地域に根ざして活動する飲食店などのローカルビジネスの場合、もらったチラシで来客してくれるケースも多いです。また、チラシを配るだけではなく、DMをポスティングするなどしてもいいでしょう。こうしたアナログな集客手段で地道に顧客を増やしつつ、徐々に売上を拡大させていく戦略もあります。地道な活動をしていくうちに、一気に人気が出ることもあるでしょう。

新聞広告

ミドル〜シニア層の顧客がメインターゲットであったり、特定地域の顧客にアピールしたい場合には、新聞広告を出稿することもまた有効なマーケティング手段です。インターネット広告の勢力が拡大し続けていますが、いまだに新聞広告の権威は高いものです。とくに、シニア世代のなかには「新聞に掲載されていた商品だから信用できる」という感覚はいまだに残っています。そうした新聞が持つ権威性を利用してマーケティングすることも検討してみてはいかがでしょう。

テレアポ

今は大きく成功している多くの起業家のなかにも、「最初はテレアポから顧客を開拓した」という方は非常に多いです。そういった意味では、テレアポは王道の新規開拓手段といっていいでしょう。「テレアポが苦手」という方は、電話でなくフォームからメール営業をかけてもいいでしょう。連絡先のリストを作り、片っ端から連絡していくのもまた選択肢のうちです。とくに、法人相手のビジネスであれば、最初はテレアポをしてみるのもいいでしょう。

飛び込み営業

あまりおすすめできる営業スタイルではありませんが、飛び込み営業もまた、依然として効果がある営業手段です。実際に、保険の営業パーソンや士業の方など、多くの方がいまだに飛び込み営業で成果を出されている現状があります。起業家とて、それは同じでしょう。ただし、飛び込み営業をするにもある程度アタリをつけてからでないと、時間をいたずらに浪費してしまう可能性も否定できません。そのため、飛び込み営業をするには注意が必要です。

営業代行サービスを使う

自分自身で営業することが得意ではない場合には、営業代行サービスを利用してみるのもいいでしょう。起業したばかりで資金がない場合であっても、クラウドソーシングサイトなどで探せば安く営業代行を請け負ってもらえるフリーランスや、小規模法人が見つかります。まだ決定的な顧客をつかめていない方は、営業代行を利用してみてはいかがでしょうか。報酬形態も多様に設定できるので、あなたの資金の都合に合わせて選べばいいでしょう。

SNSで発信する

すでに活用されている方が多いとは思いますが、SNSで発信することも重要です。B to Cのビジネスにおいて重要なのは言わずもがなですが、B to Bビジネスにおいても、SNSから集客して売上を拡大させている企業は増えてきています。自社のビジネスに最適なSNSを見極め、そのSNSでの発信に注力するといいでしょう。ビジュアル面で特徴を出せるようなビジネスであればInstagramやTikTok、法人向けのビジネスであればTwitterやYouTubeなどがおすすめです。

ブログ・ホームページで発信する

インターネットでの集客となるとSNSについて語られがちですが、ブログやホームページを通じてそれなりの量があるまとまったコンテンツを発信することも集客手段として有効です。TwitterやInstagram、Facebookなどの投稿では、ビジネスの内容を詳細に説明できるほど深いコンテンツを発信することはなかなか難しいです。そこでブログやホームページを活用し、より深いコンテンツを発信することで、顧客にビジネスの魅力をさらに伝えることができます。

Web広告を使う

インターネットでの集客手段は、無料のSNSやブログ、ホームページだけではありません。お金を払って広告を出稿することもできます。インターネット広告を使えば、ユーザーの属性に応じて広告を出稿できるので、より精度の高いマーケティングができます。例えば、Googleの検索結果上に表示されるリスティング広告では、ユーザーの地域や興味関心などに基づいて広告を表示させられます。費用もマスメディアなどの広告に比べて安く、使いやすいです。

SNS広告を使う

SNSでは無料で発信するだけでなく、広告出稿も可能です。SNS広告は、自分で出稿した広告に対する反応によって、広告が爆発的に拡散される可能性も秘めている点が最大の魅力です。お金をかけなくとも、企画や投稿が面白ければ、多くの人に広告を見てもらえます。SNSの発信で多くの人に見てもらうにはセンスが必要ですが、広告であれば着実にユーザーの目に触れるよう情報を届けられる点も大きな魅力でしょう。

無料セミナー・イベントを開催

自社の商品やサービスを販売するために、顧客に有益な情報を提供する無料セミナーやイベントを開催するのも鉄板の集客手段です。例えば不動産会社であれば、価値の上がりそうな不動産の見極め方などをテーマに無料セミナーを企画し、セミナー参加者のなかから見込み顧客を見つけるマーケティング方法が考えられます。ポイントはまず、セミナーでは有益な情報を提供することに徹することです。その後はじめて自社の商品を売り込めば、信用がある状態なので普通に売り込むよりもハードルが低くなります。

紹介営業

一番難易度が高いですが、紹介営業という形で営業するのもありでしょう。そもそも実績も信用もない状態から紹介してもらうことは非常に難しいです。それでも、あなたが開業したことを伝えることで、紹介してもらえることもあるでしょう。しかし、ビジネスの信用がない時期に紹介をしてもらうためには、それ以前からの信用が必要になります。

起業しても軌道に乗らないならBNI


起業してまもなく軌道に乗っていない時期は、営業やマーケティングをしてもなかなか成果が出ないことは多いのではないでしょうか。とくに法人向けのビジネスの場合、商品やサービスに対する信用がない状態ではなかなか売れません。

そこでご紹介したいのが、世界最大級のビジネス・リファーラル組織のBNIです。BNIには良質な経営者が集まっており、それらの経営者とのコミュニティのなかで自然と仕事の紹介が生まれます。つまり、一番難しい紹介営業が簡単に発生するのです。

もちろん、BNIに入会するだけで仕事を紹介してもらえるわけではありません。「Givers Gain® 与える者は与えられる」の理念のもと、先に与えた会員が与えられる、そういった順番で仕事の紹介が発生します。しかし、何か一つでも与えられるもの(有益な情報、スキルやノウハウ、見込み顧客)などを他の会員に提供できれば仕事を紹介してもらえる可能性は高まります。

もしあなたが起業したばかりで売上を上げるのに困っているのであれば、BNIに入会してみるのはいかがでしょうか。

BNI利用者の声

福井県にある旅行代理店、株式会社日本旅行ワールドには、BNIのメンバーから年間795件、週平均14件のリファーラル(紹介)があるそうです。日本旅行ワールドの大沢正美さんいわく、飲食店を巡ることを企画に入れたプチ日帰り旅行を企画することで、多くの飲食店にリファーラルを提供した結果として、リファーラルをもらっている、とのこと。詳しくは以下の記事をご覧ください。

BNIの「信頼関係」×「異業種」から生まれた成功事例

税理士の蔵重篤史さん、もBNIメンバーの一人。蔵重さんは、他のBNIの専門家メンバーとともに葬祭の悩みをワンストップで解決できるグループ「縁満」を立ち上げ、メンバー同士で助け合いながら多くのリファーラルを得ているそうです。詳しくは以下の記事をご覧ください。

異業種同士のスキルを掛け合わせることで、新しいビジネスが生まれる。

BNI入会を検討しませんか?

起業初期の頃は誰しも苦労するものです。どんな起業家も最初から上手くいくことはありません。とはいえ、一刻も早くビジネスを軌道に乗せなければ、廃業してしまうこともまた確かです。

売上が立たず悩んでいる方には、BNIへの入会をおすすめします。世界最大級のビジネス・リファーラルコミュニティのBNIに入会すれば、良質な経営者コミュニティにアクセスでき、そこでビジネスの飛躍につながるようなビッグチャンスが巡ってくる可能性も高いです。売上確保に苦しんでいる方はぜひ、以下のリンクからBNIに入会してみませんか。

(監修: JBNインターナショナル株式会社
(編集: 創業手帳編集部)

この記事に関連するタグ
このカテゴリーでみんなが読んでいる記事
カテゴリーから記事を探す