ランサーズ 秋好 陽介|ランサーズが考えるブレない人材採用
ランサーズ株式会社代表取締役社長 秋好陽介氏インタビュー
わずか2人で立ち上げた国内初のクラウドソーシングサービス、ランサーズ。
ここ数年で目覚ましい成長を遂げ、事業の拡大とともに社員数も倍増しています。
創業当初から掲げる「時間と場所にとらわれない、新しい働き方をつくる」を貫くために、ランサーズが考える人材採用とは。
ランサーズ株式会社代表取締役社長の秋好陽介氏にお話を伺いました。
1981年大阪府生まれ。大学在学中にインターネット関連のベンチャービジネスを起こし、卒業と同時にニフティ株式会社に入社。
複数のインターネットサービスの企画運営を担当する中で個人と法人のマッチングサービスを思い立ち、2008年4月に株式会社リート(現ランサーズ株式会社)を創業。
同年12月、インターネットを通じてフリーランスの働き手と企業をつなぐクラウドソーシングサービス「Lancers(ランサーズ)」の提供を開始し、国内最大規模のサービスに育て上げた。
スキルよりも大事にしていること
秋好:初期に関しては、僕が自らリサーチして口説きにいくというヘッドハンティングのようなことをやっていました。
自分から会いに行って飲んだりお茶をしたりして、長時間かけて口説くという感じでしたね。
今は会社も拡大してさすがに全員は口説けないので、最初は部長が面接して、最終的には僕が見るという流れを取っています。
現在のオフィスに移転したのが2013年の6月ですが、そこで一気に採用に力を入れました。
30名ぐらいの規模の時から、人材派遣会社や広告、自社の採用ページを活用して採用を行っています。
秋好:ほとんどが中途ですが、これから徐々に新卒を増やしていこうという流れになっています。
今は中途の社員が多い分プロ意識を持ったメンバーが多く、自発的に仕事を取りに行くという文化があるかなと思います。
秋好:素直でボジティブな人ですね。
それをブレイクダウンしたのがランサーズスピリットですが、それを体現できそうな人。
採用に関しては、ビジョンに共感しているかというところが大きく、共通認識があるというのが大前提です。
そこがブレなければ、能力は努力次第で上がっていきます。
当然スキルと経験がある人は欲しいですが、合わないと思って採用するとその船は必ず転覆してしまう。
まったく違う方向にベクトルがいってしまうと、相手が経験豊富であればあるほど違う方向に行った時に止まってしまいます。
入社後の研修などは確立していませんが、採用の段階でブレないようにすることによって、ブレない組織になっていると思います。
「だれをバスに乗せるか」
秋好:面接では「なぜランサーズに興味を持ったのか」と聞きますが、その答えが「伸びているから」「面白そうだから」というものだと申し訳ないけどお断りしています。
経験豊富な人はいくらでもいますが、想いを持っている人というのはどこにでもいるわけではありません。
ランサーズでは、たとえ能力が低くても想いがあれば一緒に頑張るというスタンスです。
ジェームズ・C・コリンズの著書『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』に「だれをバスに乗せるか」という章がありますが、あそこに書かれていることに近いですね。
マネージャーにするのも、能力があるからという理由ではなく、会社の想いに分身であるからというスタイルでやっています。
それは決して会社の言うことを何でも聞く人をつくるという意味ではなく、考え方において分身化を大事にしているという意味です。
スキルとマインドだったらマインド。エンジニアリングができるから開発部長になれるのではなく、ランサーズスプリットを体現してかつスキルがあるから開発部長になれる。
いくら数字を上げていて優秀でも、僕らが大事にしているマインドを体現できていないと幹部にはなれません。
(取材先:ランサーズ株式会社)
(創業手帳編集部)
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