拡散されやすいX(旧Twitter)のアルゴリズムまとめ
イーロン・マスク氏が暴露したX(旧Twitter)のアルゴリズムからわかるおすすめのX運用方法とは
X(旧Twitter)のオーナーにイーロン・マスク氏が就任してから、Xの重要なアルゴリズムが同氏によってどんどん明るみになっています。投稿を見てもらうにはアルゴリズムを知り、ルールに則って運用した方が成果も出やすくなります。本記事では、今までに明かされてきた重要なアルゴリズムについて触れつつ、おすすめのX運用についてもご紹介します。
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この記事の目次
評価基準などをあらわしたXのソースコード
Xの経営者であるイーロン・マスク氏はXのソースコードについていくつか暴露しています。その暴露したソースコードが意味していたところを以下でご紹介します。
主な加点基準
暴露されたソースコードによると、以下の基準で加点されているようです。自身の投稿(ポスト)やアカウントを表示しやすくしたい方は必見です。
いいねされる | 1点 |
リポストされる | 2点 |
自分の投稿を経由してプロフィールを見られた上で、他の投稿にいいねやリプライされる | 24点 |
リプライされる | 54点 |
自分の投稿についたリプライに対してリプライを返す | 150点 |
通報される | -738点 |
主なアカウントの評価の減点要因
以下はアカウント評価の減点要因です。
・不正行為が報告される
・ミュート
・スパム報告
・ブロックされる
・フォローが解除される
不正行為とは、法律に違反するような行動や、公序良俗に反するような行動です。他のユーザーをバカにするような発言をすると、不正行為に当たる可能性もあります。ユーザー同士で諍いがないように気をつけましょう。
もう一つ気をつけたいのは、スパム報告です。同じような内容の投稿を定期的に投稿してしまったり、短時間で大量の投稿をしてしまったりすると、スパム報告されてしまう可能性が高いです。
こうした行動をしないように気をつけましょう。
主な投稿(ポスト)の評価の減点要因
以下は投稿(ポスト)の減点要因です。こうした投稿(ポスト)をしないように注意してください。
・URLのみの投稿
・文章なしの投稿
特に注意しておくべきXのアルゴリズム
特に注意しておきたいXのアルゴリズムについて以下でご紹介します。
フォロー数に比べてフォロワー数が多いアカウントは有利
フォロー数に比べてフォロワー数が多いアカウントは、投稿やアカウントが表示されやすいアルゴリズムになっています。そのため、たくさんのユーザーをフォローして、フォローバックを狙ってフォロワー数を増やそうとするのではなく、投稿によって自然とフォロワー数が増えていくように狙うのがおすすめです。
課金ユーザーは有利
X プレミアム (旧Twitter Blue)と呼ばれる有料プランのユーザーのツイートは表示されやすくなっています。青い認証マークが付いているアカウントを見たことがあると思いますが、そうしたアカウントの投稿は優先的に表示されるため、見かけやすいのです。
認証マークは、Xプレミアムに加入する以外にも、以下の条件を満たしていなければつきません。
・表示名とプロフィール画像が設定されている
・過去30日間にわたってアクティブである
・確認済みの電話番号が登録されている
・欺瞞的行為に加担していない
こうした条件をクリアすれば、2〜3日のうちに認証マークが付与されます。
注意しておきたいのは、X プレミアムは月額980円の有料プランで、最低金額のプランではないことです。最低金額のプランであるX ベーシック(月額368円)に加入しても認証マークはつきません。
画像・動画付き投稿は有利
画像&動画付きのツイートがテキストのみのツイートよりも2倍の効果があります。ただし、画像や動画のみのツイートでは点数が低くなってしまうため、画像や動画とともに、それを説明する文章も一緒に掲載すると、その効果が減点されません。画像や動画+文章の投稿を心がけてみましょう。
リンク付き投稿は拡散力減
Xを経営するイーロン・マスク氏は2024年11月25日、Xで「リプライにリンクを貼るだけでいい」と投稿しました。
発端は、米エッセイスト兼プログラマーのポール・グレアム氏が同日、Xの欠点として指摘したことです。また「リンク付き投稿」は表示優先度が下がると述べています。
この投稿に対し、マスク氏は「メイン投稿に説明を書き、リプライにリンクを貼れば十分です。これだけで、手抜きのリンク投稿はなくなります」と返信しました。
つまり、リンク付き投稿をメイン投稿でするべきではなく、リプライにつけて投稿すべき、というアルゴリズムについてマスク氏が暗黙に認めた形になります。実際にこのような形で投稿をして外部リンクを貼り付けているインフルエンサーもXでは多数散見されています。
ネガティブ情報は減点
イーロン・マスク氏は2025年1月4日のポストで、Xを「より情報的で楽しいもの」にするため、近日中にアルゴリズムを変更すると発表しました。独特な言い回しで分かりにくいツイートが流れてくることが多かったり、「おすすめ」に流れるネガティブな内容が多すぎたりするとして、アルゴリズム改善でこれを是正する意向のようです。
マスク氏は「後悔のないユーザー時間を最大化すること」が目標だと明かしました。ネガティブ情報の多さで滞留時間は増えても満足な時間は増えていないという声から、アルゴリズム改善に踏み切ったようです。
その後報告がないのでわかりませんが、マスク氏がXの経営を握り続ける以上、ネガティブ情報は今後も減らされていくことが予想されます。ネガティブ情報が何なのか、ということもわかりませんが、公序良俗に反する情報などと考えれば良いのではないでしょうか。
ハッシュタグは使わない方が良い可能性
Xのイーロン・マスク氏は2024年12月18日、Xに「ハッシュタグを使うのはやめて」と投稿しました。さらに「システムにはもう不必要で、見た目も悪い」とも付け加えています。
2023年11月には「ハッシュタグを廃止すべきだと思う」というユーザーの投稿に対して「イエス」と回答していました。マスク氏はその際、「これらは過去の遺物で、キーワードやフレーズでも問題ない」と述べていました。
つまり、ハッシュタグを使おうが使うまいが、言葉が含まれていればそこまで影響がない、ということでしょう。あるいは今後、ハッシュタグを使う投稿は減点される仕様になっていくのかもしれません。
投稿(ポスト)の頻度は毎日1回以上
Xは新しい投稿(ポスト)が優先的に表示されるアルゴリズムになっています。そのため、常に新しい投稿をしていく、という姿勢が求められます。
具体的には、毎日何回か投稿するペース感が一番おすすめです。
ただし、投稿がスパムだと思われないように、毎回同じ内容の投稿をしないように気をつけましょう。オリジナルで、他のユーザーにとって価値のある情報を毎日複数回、最低でも1回は投稿し続けていくと他のユーザーのタイムラインにもあなたの投稿が表示されやすいです。
投稿時間は平日の朝と夜、週末の午後
SNSマーケティング事業を展開する株式会社ホットリンクのブログ記事「X(旧Twitter)の投稿時間はいつがおすすめ? アクティブな時間のポストで効率的に投稿を伸ばすコツ」によれば、効果的な投稿時間帯は平日の朝(7時〜9時)と夜(20時〜22時)、そして週末の午後(14時〜17時)とされています。これらの時間帯が推奨される理由は、ユーザーが通勤・通学の合間や、仕事後のリラックスタイム、週末の自由時間に情報収集する傾向があるためです。
Xのアルゴリズムを踏まえたおすすめのX運用方法
上記のXの最新アルゴリズムを踏まえたおすすめのX運用方法をお伝えします。
毎日1回〜複数回、時間間隔を空けて投稿する
理想的には、毎日の朝と夜、そして週末の午後の時間帯に投稿するようにしましょう。
投稿は画像、動画、テキスト付きでリンクはリプライで
投稿するコンテンツについてはオリジナルコンテンツを毎回投稿しましょう。またその際、画像+テキスト、あるいは動画+テキストの形で投稿すると投稿も表示されやすくなるでしょう。
また、リンクをつける際には、自分の投稿にリプライをつける形で貼ってみるのも良いでしょう。その際、リンクだけではなく、文章などと一緒にリンクを貼ることに気をつけてください。
他のユーザーと積極的にコミュニケーションを取る
普段から他のユーザーと積極的にコミュニケーションを取っておけば、いいね、リポスト、リプライされて加点される可能性が高まります。そのため、自ら他のユーザーにいいね、リポスト、リプライするのがおすすめです。
また、リプライしてくれたユーザーにはリプライし返すのも重要です。リプライにリプライで返すことの加点ポイントが非常に大きいためです。
ネガティブ情報を避ける
公序良俗に反するようなネガティブな情報をコンテンツとして発信したり、そうした情報に反応しないように気をつけましょう。イーロン・マスク氏は今後、ネガティブ情報を減らすと明言しているため、減点対象となる可能性が高いです。
「X プレミアム」に登録する
Xの有料プランである「X プレミアム」(月額980円)に登録してみるのもおすすめです。認証されれば、2〜3日のうちに青い認証マークが付与されます。企業アカウントを運営していて、本気で情報発信に力を入れていきたいのであれば選択肢に入るでしょう。
フォロー数を無闇に増やさない
フォローするアカウントの数を無闇に増やさないようにしましょう。あくまでフォロー数とフォロワー数の比率を気にしつつ、徐々にフォロー数を増やしていくのがおすすめです。
ある程度のアカウント数をフォローしなければそもそも投稿が認知されないので、アカウント立ち上げ当初は数名〜数十名程度フォローして、そこからは良質な投稿で自然とフォロワー数増加を狙っていくのがおすすめです。
Xアカウント運用成功者の事例
X運営に成功されているインフルエンサーはどのように考えてXを運用しているのか、以下でご紹介します。
じゅそうけん(受験系インフルエンサー)
じゅそうけんさんによるX(旧Twitter)のアカウント運用ポイントについて、明確なテーマ設定が最も重要だと言えます。じゅそうけん氏自身は「データ×受験」というコンセプトを持ち、このテーマに沿った投稿に徹しており、テーマから外れる内容は別アカウントで発信することを推奨しています。
次に、一貫した投稿スタンスの維持も欠かせません。ユーモア系かシリアス系かなど、投稿のトーンやスタイルを決めて、複数のスタンスを混ぜないことが効果的です。また投稿頻度の安定化も重要で、例えば1日2投稿と決めたらその頻度を維持することが大切です。投稿頻度にムラがあるとフォロワー数は増加しにくいとのことです。
時事的なトレンドを活用することも効果的な戦略です。自分のテーマの視点から時事的な話題に切り込むことで反響を得やすくなります。じゅそうけん氏は出生数の減少というニュースを「データ×学歴」の視点から解説し、大きな反応を得ました。
獲得したフォロワーを維持するためには、定期的なネタ募集投稿やオフラインイベント開催など、コミュニケーションを継続的に取ることが有効です。
ビジネスパーソンがXを活用する主なメリットとしては、認知拡大と採用競争力強化が挙げられています。ただし、他のSNSと比較して炎上リスクが高いため、差別的表現や政治・宗教の話題は避けるなどの注意が必要です。
記事「じゅそうけん|X(旧Twitter)フォロワー数8万人以上!SNSを伸ばすコツ」
個人専門税理士 はたけ
はたけ税理士によるSNS運用のポイントは、顧客の生の声を活用することが最も重要です。個別相談で出てきた悩みは多くの人が共通して抱えているケースが多いため、それを発信のヒントにしています。
また、確定申告や年末調整といったタイムリーなトレンドに合わせた情報発信も効果的です。最近ではインボイス制度や電子帳簿保存法に関する情報を発信したことで、フォロワー数が大きく増加したといいます。
さらに特徴的なのは「有料を超える無料情報」の提供を意識していることです。特に税金情報を漫画形式で発信しているのは、専門書が難解で読みにくいという自身の経験から生まれたアイデアです。朝から堅い情報が流れてくると読む気が失せてしまうだろうと考え、「漫画なら読んでもらえるのでは」と思って始めたところ、フォロワーから好評を得ています。
はたけ氏はコロナ禍をきっかけにSNSを本格的に始め、税金の問題で困っている人が多いことに気づきました。特にX(旧Twitter)を通じて、副業会社員やフリーランス、ひとり社長が急増していることを実感し、そういった小規模事業者のニーズに応えるべく、SNSを中心とした事業展開を心がけています。
記事「個人専門税理士 はたけ|Xフォロワー12万税理士に聞く節税のヒント」
Xの最新アルゴリズムを意識しましょう
以上、Xのアルゴリズムや、拡散されやすい投稿のポイントなどについてまとめてご紹介しました。ぜひあなたも、X運用の際には意識してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)