デキる営業マン養成講座|塩漬けリスト開拓に効果絶大なある方法とは

創業手帳

「足で稼げ」はもう古い。顧客から「買いたい」と思わせる仕組み創りを。

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(2016/07/07更新)

前回は、「デキる営業マン養成講座|自然と顧客が寄ってくる”営業レター”とは」という記事で、訪問のかわりに【営業レター】でお客様をフォローすると言うお話をしました。

今回は営業レターで1番大事なアプローチレターのお話をします。

◆デキる営業マン養成講座アーカイブ

第一回:自然と顧客が寄ってくる”営業レター”とは
第二回:塩漬けリスト開拓に効果絶大なある方法とは
第三回:足を動かさずに”攻め”の営業をする方法
第四回:クロージングの確度を最大限まで上げるには
第五回:商談にもPDCAを!営業スキルを底上げする「トーク設計図」とは

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営業レターで一番大切なのはアプローチレター

現代のお客様は警戒心も強く、時間的にも忙しいものです。
そういったお客様に対してアポなし訪問やアポなし電話で接触するより、営業レターでソフトに接触した方がうまく行く可能性は高くなります。さてその営業レターは、アプローチレター、レスポンスレター、クロージングレターと3つのステージから成り立っています。

その中で一番重要なのはアプローチレターです。
アプローチレターは家で言うと基礎部分のようなもの。
このステージが存在して初めて他のステージのレターが機能するのです。

復習になりますが、アプローチレターは「ハガキ」「自己紹介文」「挨拶文」「お役立ち情報」の4つのパーツから構成されています。

そして、この4つのパーツを組み合わせてスケジューリングし、効率よくお客様との信頼関係を築いていくことが主な目的です。

お客様を2対8に分け、8のお客様に送る

私は訪問の代わりにお客様を営業レターでフォローする方法を推奨しています。
だからと言ってすべてのお客様に対して営業レターでフォローしろと言っているわけではありません。

例えば「今すぐ提案をしてくれ」「見積をだしてくれ」というお客様に対して手紙でのんびりフォローしていたらどうでしょうか?
そんな悠長な事をしていれば、まず間違いなく他社に奪い取られます。
このようにすぐ話が進むお客様には今まで通りアポを取り直接お会いして商談して下さい。

それ以外のお客様、すなわちお会いしたのですが「話が進むが分からない」と言うお客様に対して営業レターを送るのです。

業種によって異なりますが比率としては、すぐに話が進むお客様:いつ話が進むか分からないお客様はだいたい2:8になるでしょう。この8割のお客様に営業レターを送るのです。

9割の営業マンは8割のお客様をフォローしていない

私にも経験がありますが、話が進まないお客様への訪問は辛いものです。
会社からは「最低3回は訪問しろ」と口を酸っぱくして言われますが、歓迎されないところへ3回も訪問できるはずもありません。

私は今多くの会社で研修やセミナーをさせていただいております。
数多くの営業マンにお会いしますが、この手のお客様をキチンとフォローしている方にはめったにお目にかかりません。

実に営業マンの9割以上は話がすぐに進まないお客様に対してほとんどフォローしていないのです。
と言う事はこのタイプのお客様に営業レターでキチンとフォローすればおのずと結果は出ます。

お客様はいずれどこかの会社から購入しますし、どこかの営業マンに声をかけなくてはなりません。
一度会ってそれっきりの営業マンとその後もキチンと営業レターを送ってくれる営業マンのどちらに声をかけるでしょうか?

すべてのお客様とは言いませんが、多くのお客様はキチンとフォローしてくれる営業マンに声をかけるものです。

営業レターは塩漬けリストにも有効

営業レターはいつ話が進むか分からないというお客様に有効なアプローチ方法です。すぐに話が進まないお客様は営業マンに来られても困ります。訪問にうんざりしたお客様は欲しいものでさえ断るようになるのです。
そうならいように営業レターでソフトに接触する事がベストです。

これと同様に会社にある塩漬けリストにも営業レターは有効です。よく会社には「名前と住所だけは分かっているが、しばらく手をつけていない」という名簿が存在します。新人研修などで無理やり訪問させる事もありますが、そこから結果が出る事は極めて少ないでしょう。なにしろお客様は会社サイド以上に忘れているわけですから、いきなり訪問して「その後どうでしょうか?」と言われてもまず断ります。

こういったお客様に対しても、営業レターをスケジューリングして送り徐々に距離を詰めます。この方が何倍もいい結果になるのです。

営業レターを送るスケジュール

それでは営業レターを送るスケジューリングの話をいたします。
まずは一例をご覧ください。

初回面談もしくは塩漬けリスト

翌日

 ハガキを出す

3~4日後

お役立ち情報No1自己紹介文

10~20日後 

お役立ち情報No2挨拶文

30日後

お役立ち情報No3挨拶文

電話をしてみる『今までお送りしましたが、今後も必要でしょうか?』

45~60日後

お役立ち情報No4挨拶文

出来れば半年~一年間続ける

このように4つのパーツを組み合わせお会いしたお客様やリストに送ります。
業種によって異なりますが、接触してから1ヵ月で3~5回送ります。

その後、電話などで『今後も必要ですか?』と言う事を確認します。
必要だと言うお客様に対してその後は1ヵ月に一度のペースに落とし半年間~1年間フォローを続けるのです。

まずはハガキを送ろう

まずはお会いしたお客様やリストのお客様に対してまずハガキを送ります。ハガキを送るには理由があります。ハガキは封筒での手紙とは違って開封されずにすれられるという可能性はありません。

《誰からだろう?》
《何が書いてあるのだろう?》

とチラッとだとしても少しは内容を確認します。ハガキにはお会いして頂いたお礼とお役立ち情報の予告をします。
例えばこのような感じです。

○○様へ
先日はお会いして頂きましてありがとうございました。
3日後に商品を検討する上で非常に役立つ情報をお送りします。
どうぞよろしくお願いします。

お客様に《ああ、3日後になんか資料が届くのだな》と思ってもえらたらハガキは成功です。
そう、お客様にお役立ち情報の予告をする事が一番の役目なのです。
これで3日後に送るお役立ち情報の開封率は格段にアップします。

8割のお客様が興味を持つお役立ち情報とは?

お役立ち情報とは?

それではアプローチレターの中心的存在でもある【お役立ち情報】についてお話します。
お役立ち情報とは一言で言えば『過去のお客様からのクレーム例や失敗例』の事を言います。

これから商品を検討するお客様はいい商品を手に入れたいという欲求よりも、絶対に失敗したくないという欲求の方が強いものです。
仮にクレーム例や失敗例ではなく、いきなり商品のメリットやお買い得情報を送ったらどうでしょう?
《なんだまた売り込みかぁ・・・》とお客様はガッカリするでしょう。

8割のお客様に対して送る

さてお役立ち情報を送るのはどんなお客様でしょうか?そうお客様を2:8に分け、8割のすぐに話が進まないお客様に対して送るのです。8割のお客様はこの段階では商品のメリットやお買い得情報は必要としていません。その理由は、まだあなたの会社と検討するかどうか分からない時にそうした情報を提供されても困るのです。

必要となるのは商品への検討段階が進んだ時です。その点クレーム例や失敗例は検討段階が低いお客様でも興味を持ちます。
例えば3年後に家を建てようと思っているお客様に対して

【サンプルと実際の建物の色が違っていた】
【トイレの音がうるさいじゃないか!】
【パソコン周りのコンセントが足りなかった】
などの情報は送ったとします。

すぐに検討しないお客様でもこのような情報を知っていて損はありません。
《将来自分もこう言った失敗をしないように気をつけよう》
と参考にしてもらえるのです。

またクレーム例、失敗例からは売り込みを感じません。ですからお客様は安心して読んでくれるのです。
ここで私が送っていた【お役立ち情報】の一例を紹介します。

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挨拶文で人柄を伝える

お役立ち情報を送る際、簡単な挨拶文を同封します。挨拶文の目的は自分自身をお客様に伝えることです。先ほどもお話したように【お役立ち情報】はシリーズ化するものです。当然、挨拶文も数回に渡りお客様が目にすることになるのです。

挨拶文の例

ここで挨拶文の一例をご紹介します。

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一般的に挨拶文と言うと『お世話になります』『拝啓ますますの事・・・』『初秋の候・・・』
という文章から入ります。しかしこれではお客様に人柄は伝わりません。伝わらないどころか、こう言った文章を見た瞬間に《またこの手の資料かぁ》と他のDMと一緒にされてしまいます。

挨拶文をどう工夫するか

ではどう工夫すればよいでしょうか?
例えばこのような感じです。

『休みの日でもお客様のことを考えてしまう菊原です』
『子供と遊ぶのが楽しみな菊原です』
『外食より奥さんの料理が好きな菊原です』
『早寝早起きが習慣な菊原です』
などなど。

このように少しずつお客様に人柄を伝えていきます。お客様は素性のわからない営業スタッフに声をかけることありません。そのことによってお客様の中に『良い営業マン像』が出来上がってくるのです。挨拶文の他に余裕がある人は「どうして今の仕事をやるようになったのか?」という自己紹介文を送ってもいいでしょう。

営業レター アプローチ編については以上になります。
次回は営業レターの次のステージ、お客様から積極的に反応をもらうためのレスポンスレター編をお話します。

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(監修:営業サポート・コンサルティング(株)代表取締役 菊原智明(きくはら・ともあき)
(編集:創業手帳編集部)

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