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GPRとGPの違いは?

GPRとは、英語のGross Profit Ratioの省略形で、日本語では、会計用語である売上総利益率を意味します。同じように、GPはGross Profitの省略形で売上総利益を意味します。
売上総利益とは、会社の基本となる利益であり、会社の商品の持つ魅力や競争力によって稼いだ利益のことで、企業の利益の源泉といわれています。
売上総利益(率)は、決算報告書である損益計算書に表示されており、その会社の収益力を表す重要な指標となっています。
なお、売上総利益は、売上高から売上原価を差し引いた金額で、売上総利益率は、売上総利益を売上高で除した比率になります。

売上総利益・売上総利益率の計算例
例えば、原価 60円の商品を仕入れて、売値100円で販売した場合、会社の損益計算書では
次のように表示されます。
売上高          100
売上原価         60
売上総利益  100-60=40 売上-売上原価
売上総利益率  40÷100=40% 売上総利益÷売上

売上総利益は利益の源泉となっている

企業は、製品を製造したり、商品を販売したりして利益を獲得します。売上総利益は、製造や販売など企業の活動を通して直接的に獲得した利益であり、その絶対額はとても重要です。
企業は、製造や販売など事業活動以外にも、マーケティング、広告などの営業費や人事・経理部門など管理費も発生しています。
このような売上と間接的に発生する販売管理費は、売上総利益で賄う必要があり、売上総利益の絶対額が不足すると企業業績(営業利益)は、赤字になってしまいます。

売上総利益率は企業の競争力を表している
売上総利益率は、企業規模や業種によって違いがあります。
しかし、同じ商品を扱う企業間では、売上総利益率は、企業の競争力を表しています。競争力が高ければ、商品に高い付加価値(売上総利益)を上乗せすることができるからです。
たとえば、A社とB社が同じ商品を100円で販売した場合、A社の方が仕入れノウハウを持っているため、仕入れ価格が40円とB社の仕入れ価格が50円より10円少なかったとします。
この場合,それぞれの売上総利益(率)は次のようになります。
A 社  売上総利益=100-40=60  売上総利益率=60÷100=60%
B 社  売上総利益=100-50=50  売上総利益率=50÷100=50%

一方で、売上総利益率は低くでも圧倒的な販売力で売上総利益を確保するモデルもあります。いわゆる薄利多売モデルです。企業の戦略ですので良し悪しは判断できませんが、今までの大量生産・大量消費時代に採用されたモデルです。
 売上総利益率の違いは、家電量販店とサービスを重視する街の電気屋さんを思い浮かべるとわかりやすいかと思います。

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