与信ってなに?はじめてでも失敗しない与信管理の方法を解説!
安全な取引のために必要な与信管理あれこれ
(2018/02/26更新)
営業活動をしていくうえで、取引先が増えてくると嬉しいですよね。ですが、取引先のことをしっかり調べておかないと、「取引先から代金を回収できない…」といった事態になる可能性もゼロではありません。
そうならないために、取引先について調査することを「与信管理」と言います。
「取引先や会社体系が大きくなってから、与信管理すればいいのでは?」と考える方も少なくないようですが、取引先からのリスクが特に大きく影響する創業期にこそ、与信管理が必要です。
今回は与信管理のキホンと、中小企業だからこそ必要な与信管理について解説していきます。
与信とは
与信管理を説明する前に、まず与信について説明します。
与信とは、相手(取引先)から取引の代金が回収できるまで、相手に信用を供与することをいいます。
「信用を供与する」とは、相手に返済能力があるかを判断し、お金を受け取る前に商品を渡したり、取引を進めることです。このような取引は「与信取引」と呼ばれています。
取引が継続的に続いている場合や頻繁に起こる場合は、与信取引をすることでその度に現金のやり取りが発生せずに済むので、円滑に取引を進めることができるでしょう。
しかし、与信取引をすることで、不良債権の増加や支払いの延滞、さらに取引先が倒産した場合には自社にも影響が出るなどのリスクが生まれます。だからこそ、与信管理が大切になってきます。
与信管理の必要性
与信管理をしていないと、取引先の突然の倒産などに気付くことが出来ず自社に影響が出てしまう可能性や、最悪の場合貸し倒れしてしまう危険性があります。正しく与信管理をすることで、このような致命的なリスクを避けることができます。
与信管理をする上では、取引先ごとに分けて管理すること、そして、定期的に状況を確認し、与信の見直しや修正などを行うことが大切です。
与信管理とは
前述した与信のリスクを減らすために、「与信管理」を行うことはとても重要です。
与信管理とは、「そもそもこの企業と取引しても大丈夫かどうかを判断する」こと、そして、「この企業との与信取引はいくらまで大丈夫か判断する」という、大きく2つの目的があります。
まず、取引開始にあたって、取引先の情報を収集し、その取引先を信用することができるどうかを判断します。
そして、取引先ごとに与信をする際の上限額を判断し、定期的に確認、見直しを行います。
与信を評価する基準とは
与信を管理し、各取引先を評価するためには、取引先の経理状況の確認は必須です。その確認は、取引先のお金の動きだけではなく、取引先の仕入れ先や貸付先などまでわたります。
また、登記されている企業情報と本社所在地が同じであるかなど、実際に存在している会社なのかどうかを確認することでも評価することができます。
与信の評価方法
取引先の評価をする方法は2つあります。
営業担当者が直接評価する
1つめは、営業担当者が評価をする方法です。取引先へ行った時の商談やちょっとした会話の中にも情報はたくさん入手できます。
営業担当者が取引先ごとに評価のチェック項目を作成し、項目ごとに点数をつけることで集計することもできます。
外部情報を使う
2つめは外部情報を使うという手があります。
まずは、各取引先のホームページや自社サービスなどから企業情報を得る情報です。これはお金をかけずに簡単に調査することができます。
その他には、企業調査を行う会社に依頼して情報を得る手段があります。
企業調査を行う会社に依頼するとお金はかかってしまいますが、企業概要から不良債権や業績など直接聞くことが難しい情報まですべて得ることができます。
また、企業ごとに点数をつけて調査してもらえるので便利です。
まとめ
与信取引は、取引先との関係を円滑に進めることができることから、ほとんどの企業が当たり前のように行なっています。
その一方で、与信取引にはリスクがあることを心得て、適切な与信管理を行いましょう。
また、定期的に取引先の与信の確認・見直しを行い、精度の高い与信管理を心がけてください。
(編集:創業手帳編集部)