インフルエンサーを探す方法は?SNSや検索ツールなど具体的な探し方を解説

創業手帳

インフルエンサーを探すための事前準備や、自社に適したインフルエンサーを探すポイントを紹介


近年SNSなどで、インフルエンサーマーケティングが盛んに行われています。これを成功させるためには、最適なインフルエンサーを探すことが重要なポイントです。

この記事では、インフルエンサーマーケティングにおけるインフルエンサーを探す方法や、適切な人物を探すための事前準備やポイントについて解説します。

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インフルエンサーを探すにあたって


そもそもインフルエンサーを活用したマーケティングは、どのような手法なのでしょうか。概要と、実施する上での事前準備を紹介します。

インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーとは、主に「Instagram」や「Twitter」、「Facebook」といったSNSで多くのフォロワーを抱え、ユーザーに対して多大な影響を与える人物を指します。

こうした人気と影響力のあるインフルエンサーに自社商品やサービスのPRを依頼し、紹介してもらう手法がインフルエンサーマーケティングです。
口コミと拡散によって認知度の向上と、ファン化が期待できる手法となっています。

基本的にSNSを利用した方法となるため、データの取得がしやすく、効果分析につなげやすい方法です。
また、インフルエンサーが抱えるフォロワーに向けて訴求するため、ターゲティングしやすいことが特徴です。

インフルエンサーを探す事前準備

インフルエンサーを探す際に、人気インフルエンサーへ闇雲に依頼しても効果は期待できません。まず、どういった人物に依頼したいかを決めておくことが必要です。
ここからは、インフルエンサーを探す際の事前準備を紹介します。

目的の明確化

はじめに、インフルエンサーに依頼してPRする目的を明確化させることが不可欠です。

自社商品の宣伝や販売促進、企業認知度の向上、イベントへの集客、ブランディングなど実施する目的は複数考えられ、目的ごとに起用すべきインフルエンサーは異なります。
目的が定まっていなければ、適切なインフルエンサーを起用することはできません。そのため、まずは目的を明確にしておくことが最優先です。

また、目的によってはそもそもインフルエンサーを活用することが適切ではない場合も考えられます。目的の明確化で何の施策が最適かが見えてきます。

目標の決定

次に、目的に応じて具体的な目標を設定します。

目標設定の際は、達成したい内容を数値化して定めることがポイントです。
例えば、商品の販売促進が目的の場合、「何カ月後までに売上げを何%アップ」といった目標を設定します。

インフルエンサーマーケティングは、インターネットを活用するためデータを活用して効果を分析しやすいことが特徴です。
そのため、いつまでにどういった反応を得たいのか、達成すべき目標を数値で決めることがポイントとなります。

ターゲットの明確化

訴求したいターゲットを明確にすることが重要です。

例えば、イベントへの集客が目的であれば、実際に来場してほしい層に情報が届かなければ意味がありません。そのため、10代の学生向けの情報であればその層を多くフォロワーに持つインフルエンサーに依頼することが必要です。

つまり、誰に対して発信すべき情報なのかを明確にし、ターゲットを決定していきます。
自社商品を販売促進をする場合は、製品を作成する段階で決めているターゲットを、ブランディングであればブランドイメージを浸透させていきたい層がターゲットです。
これによって、より有効的なマーケティングが可能となります。

インフルエンサーの探し方とメリット・デメリット


事前準備を終えたら、実際にインフルエンサーを探していきます。
SNSを利用した方法など複数の探し方があるため、各方法の特徴と、メリット・デメリットを紹介します。

SNS

SNSで活躍するインフルエンサーを探すには、SNSで検索する方法が有効です。

具体的な検索方法としては、発信したい目的の情報に関連するキーワードを用意して、SNS内の検索機能やハッシュタグを使ってキーワードをたどり、フォロワー数の多いアカウントや、反響の大きな投稿を見つけます。
その後、ダイレクトメッセージなどを使って本人と直接連絡をとり、依頼をすることが一般的な流れです。

メリット

自社で検索から実際のやりとりまでを行い、仲介業者を介さないため、コストを抑えスピード感を持って対応することが可能となります。

また、直接インフルエンサーに依頼の意図を伝えられる点も利点です。
自社がこの宣伝で目的とするものや、キャスティングの理由を直接伝えることによって、より目的に合ったPR活動を実施できます。

デメリット

インフルエンサーによっては、キャスティング会社や事務所に登録し仲介を依頼しています。
その場合、直接依頼を受付けていない場合があるため、SNSで検索して依頼をかけても無駄になるケースがあります。

ほかにも、直接やりとりすることによって付随する作業が発生することもデメリットです。
自社で検索して依頼する場合は、選定・交渉・PR内容の詳細決定・報酬交渉・PR商品の発送・投稿チェック・効果分析など様々な作業が発生します。

検索ツール

インフルエンサーの検索ができる、Webツールやプラットフォームを使用する方法があります。フォロワー数や拡散数などが見やすくなっており、効率的に検索が可能です。

以下が代表的な検索ツールです。

  • BuzzSumo
  • Followerwonk
  • iCON Suite

 

このほかにも複数の検索ツールがあり、有料のツールや、無料で利用できても閲覧制限がかかるものなど、様々な特徴があります。

メリット

インフルエンサー検索専用のツールを利用するため、効率良く見つけられる点がメリットです。
検索だけでなく、連絡・管理・効果分析などの機能が備わっているツールもあり、検索後の手間も簡略化できます。

また、ツールによっては条件を提示してインフルエンサーを募集することも可能です。これによって、熱量の高い人物をじっくり探せます。

デメリット

検索ツールの利用には、一般的に利用料金が発生します。
定額の利用料と、インフルエンサーによっては追加でディレクション費用がかかる場合もあるため、コストがかかることを理解しておくことが必要です。

さらに、連絡や効果分析などの機能があっても、選定・交渉・商品の発送といった細かい部分は自社で行わなければなりません。そのため、ある程度の手間と時間を要します。

Web検索リスト

インフルエンサーをカテゴリ別にまとめた検索リストがWeb上に上がっているため、これを利用して検索できます。
大手メディアに投稿をしている人気インフルエンサーなど、有名な人物が多く載っている点が特徴です。

拡散力と影響力を重視したい場合に有効な方法となっています。

メリット

特別なツールや知識を使わず、誰でも手軽に探せることが利点です。
GoogleやYahoo!など普段利用している検索エンジンで調べるため、誰であってもすぐにインフルエンサーを探せます。

加えて、検索の際にノウハウなど、関連情報も同時に取得できることも見込まれます。
そのため、初めて行うケースや、知識を習得していきたいといったケースに有効です。

デメリット

PRの目的に適したインフルエンサーを見つけ出すまでに、時間がかかることが難点です。
コストもかからず手軽に探せますが、リストでは情報量が限られる場合もあるため、条件にマッチした人物の検索は簡単ではありません。

また、有名インフルエンサーが掲載されている割合が高いため、他社とキャスティングが重なる恐れもあります。
同じインフルエンサーが何件もPRをしている場合、各広告の宣伝効果が薄れることが懸念されます。

キャスティング会社

インフルエンサーによるマーケティングやキャスティングを専門に行っている企業に依頼する方法です。

インフルエンサーによっては、キャスティング会社に所属している人もおり、希望する人物に所属がある場合はキャスティング会社を通して依頼する流れとなります。

また、条件に合ったインフルエンサーの発見・交渉・定期的なコミュニケーションなどを行ってくれます。
そのため、自社にノウハウがなくてもマーケティングを全体的に任せられるシステムです。

メリット

熟知したプロに、選定からPRの実施、効果分析までマネジメント全体を任せられることがメリットです。
フォロワー属性などを考慮し、最適な人物をキャスティングしてくれます。

自社で行う場合は、インフルエンサーとの定期的なコミュニケーションなど一定の工数がかかります。
しかし、そういった作業を一括して行ってくれるため、自社の負担が少ないことも特徴です。

デメリット

キャスティング会社を介す場合は、自社の意向を直接インフルエンサーに伝えられません。
そのため、会社同士であらかじめ詳細な内容を確認しておかなければ、意図とずれた内容でPRが行われる恐れがあります。

さらに、キャスティング会社を使う場合は利用料が発生します。事前に費用を確認しておくことが大切です。

その他の探し方

4種類の代表的な探し方を紹介しましたが、ほかにも様々な方法で最適なインフルエンサーを探せます。

まず、これまでに投稿されているPRコンテンツをチェックする方法です。ハッシュタグをチェックしたどっていくことで検索ができます。
この時、直近のコンテンツに付いている「いいね!」の数やコメント内容を見ておくと、拡散力を確認できます。

そのほかに、インフルエンサー同士のネットワークを活かして、仲間を紹介してもらうことも手段のひとつです。
同じジャンルで活動しているインフルエンサーであれば、SNS上でつながっていることがあります。
以前PRを依頼したインフルエンサーから、適した人物を紹介してもらうことで、ゼロから自社で探すよりも早く確実に見つけられます。

自社に適したインフルエンサーを探すポイント


様々なジャンルのインフルエンサーが存在しますが、自社に適した人物を選定することが重要です。最後に、自社に合うインフルエンサーを探す方法について4点紹介します。

商品との関連性

ひとつ目のポイントは、PRしてもらいたい商品やサービスと、インフルエンサーが専門とする分野の関連性が高い点です。

例えば、コスメの販売促進を目的にPRを依頼する場合、普段から美容に関連した投稿を行っているインフルエンサーに依頼すると効果的です。
フォローしている人は美容やメイクに関心が高く、ターゲット層に訴求しやすくなります。
反対に、例えばグルメや投資といったまったく異なる分野のインフルエンサーに依頼しても、フォロワーとターゲット層が一致しません。

つまり、商品とインフルエンサーの関連性が高いことは、フォロワーにターゲット層が多くいると考えられます。
商品の特徴と、PRしたいターゲット層を事前に明確化し、関連性のあるインフルエンサーを選択することが大切です。

影響力・拡散力がある

拡散やコメントが期待できるインフルエンサーに依頼することが重要です。拡散だけでなく、コメントは投稿の信憑性を高める効果があります。

影響力や拡散力を見極めるにあたり、フォロワー数や閲覧数はもちろん大切ですが、普段の投稿に対するコメントも確認しておくことが必要です。
コメント内容が商品やサービスについてであれば、より購買意欲の高いフォロワーの可能性があります。

また、コメントに対して普段から返信をしているならば、インフルエンサーとフォロワーのコミュニケーションが取れており、関係が築けている状態と判断できるでしょう。
その場合、より拡散やコメントの期待が高まります。

人物像やプロフィールを確認する

依頼するにあたって、どういった人物なのかを知ることは不可欠です。

まずはSNSのプロフィールの確認をします。居住地・性別・年代・投稿内容といった情報が記載してあるため、自社にマッチしたインフルエンサーを探すカギとなります。

次に、そのインフルエンサーがどのような人物であるかを確認しておくことも必要です。
普段発信している内容や興味のありそうなコンテンツを探ることで、依頼内容に適しているかを確認できます。

フォロワー属性がマッチしている

フォロワー属性がマッチしていなければ、PRをしても効果にはつながりません。そのため、フォロワーがターゲット層と合致しているかを事前に確認しておきます。

例えば、コスメの販売促進を依頼する場合、PRしたい商品がアンチエイジングに特化した商品であるのに、フォロワーが10代・20代女性では効果が見込めません。
その商品がターゲットとしている属性を見極め、その属性に合うフォロワーを多く抱えているインフルエンサーへ依頼することが大切です。

属性を見る際は、居住地・男女比・年代・活動時間帯などをチェックします。
SNSにあるフォロワー属性を分析できるツールを使用する、直接インフルエンサーに質問するといった方法で属性の確認ができます。

まとめ

インフルエンサーに依頼してPR活動を実施する際は、目的や目標を明確に定め、それに合ったインフルエンサーを探していきます。

インフルエンサーを探すにあたっては、SNSを使った検索やキャスティング会社に依頼するなど様々な方法があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の実施したいマーケティングに適した方法をとることが重要です。

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(編集:創業手帳編集部)

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