事業再構築補助金|「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」の1次公募採択結果を見る
事業再構築補助金 第1回公募の採択結果。通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠の採択の傾向は?
事業再構築補助金「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」の第1回採択結果が発表されました。比較的低い採択率になるのではないかと言われていましたが、実際にはどうだったのでしょうか。
創業手帳では、採択数と合わせ、採択結果のテキストを分析。これから申請を検討している事業者の方はぜひ参考にしてください。
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この記事の目次
事業再構築補助金「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」採択率
事業再構築補助金「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」のそれぞれの応募数や採択数は以下の通りです。
応募数 | 採択数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
通常枠 | 16,968 | 5,104 | 30.08% |
卒業枠 | 80 | 45 | 56.25% |
V字回復枠 | 2 | 1 | 50% |
全応募数に対してみると、通常枠の採択数は30%と、これまでの補助金の採択率より低い結果と言えます。
一方、応募はしたものの書類不備などで申請が認められなかった事業者が一定数います。申請が認められた件数(申請件数)をベースに見ると採択率に違いが出ます。
■申請件数をベースにした場合
申請数 | 採択数 | 採択率 | |
---|---|---|---|
通常枠 | 14,843 | 5,104 | 34.39% |
卒業枠 | 69 | 45 | 65.22% |
V字回復枠 | 1 | 1 | 100% |
通常枠ではおよそ2000者が、応募をしても書類不備等で要件を満たしていません。このことから事前準備の大切さがうかがえます。
事業再構築補助金「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」採択結果をテキスト分析
事業再構築補助金「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」で発表された第1回の採択結果には、都道府県名、事業者名などの他に、事業計画の名称が出ています。
そこで、事業計画名をテキスト分析ツールで見てみました。どのような特徴があるでしょうか。
「通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠」の事業計画名の傾向
事業計画を端的に表す事業計画名の特徴を見ていきます。
※文字の大きさが大きいほど多く使われている。青色が名詞、赤色が動詞、緑色が形容詞、灰色が感動詞
ユーザーローカル テキストマイニングツール( https://textmining.userlocal.jp/ )で分析
事業計画名とは、事業者がどのような事業名で申請しているかを表しています。
結果を見ると、「新分野」「転換」「業態」「参入」など事業再構築補助金の目的に近い名詞が大きく表示されました。
より具体的な印象を与える形容詞や動詞に注目してみます。
形容詞では、「新しい」「明るい」「楽しい」など。動詞では「活かす」「生かす」「見据える」「図る」などがよく使われたようです。
業種別の傾向
事業再構築補助金事務局が第1回公募の結果について総括資料を発表しています。緊急事態宣言特別枠・通常枠・卒業枠・グローバルV字回復枠すべての枠の総数をもとにしています。(https://jigyou-saikouchiku.jp/pdf/result/koubo_kekka_gaiyou01.pdf)
それによると応募件数、採択件数とも多かった業種は、
①製造業
②宿泊業・飲食サービス業
➂卸売業・小売業
の順番でした。
応募金額の傾向
応募金額及び採択金額の傾向は、100万円~1,500万円までが最も多く、全体の40%以上となっています。残りのうち約30%は4,500万円以上です。
まとめ
大規模な補助金として注目を集めている事業再構築補助金。
これから申請する予定の事業者は、第1回の採択結果を分析することで、自社の事業計画の見直しやブラッシュアップに役立つのではないでしょうか。
採択結果は、事業再構築補助金のホームページから(https://jigyou-saikouchiku.jp/)見ることができます。
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(企画協力:きぼうパートナー 代表 上村 拓哉 )
(企画協力:認定支援機関 税理士法人ハガックス )
(編集:創業手帳編集部)