【第一回】Twitter代表直伝!知らなきゃ損の「Twitter活用術」

創業手帳
※このインタビュー内容は2015年07月に行われた取材時点のものです。

TwitterJAPAN社長・笹本裕氏に聞く、Twitter成長の鍵とスタートアップでもできる活用術

(2015/06/26更新)

「情報とメディア」を軸にキャリアを歩み、2度の起業を経験した後にTwitterJAPANの社長になったという笹本氏。様々な経験が今の仕事に繋がり、Twitter JAPAN成長の鍵になっているそうです。今回は、Twitterの強さの要因はもちろん、SNSマーケティングの潮流、そしてTwitter活用術についてお話を伺いました。

笹本裕(ささもとゆう)
タイのバンコクに生まれ、1988年にリクルートに入社後、「住宅情報マイネットワーク」等を担当。その後、株式会社クリエイティブ・リンク取締役COOに就任し、「レストランガイド」を立ち上げる。2000年からはMTVジャパン株式会社取締役COOに就任し。2007年からはマイクロソフトでオンラインサービスやアジア太平洋地域の統括を担当後、2014年にTwitter Japan代表取締役に就任。

3度の転職と2度の起業を経て、Twitterへ

ー笹本さんはどの様なキャリアを歩んでこられたのでしょうか?

笹本:最初のキャリアはリクルートで、新人の頃から新しいものを作って勉強させてもらったという感じです。

リクルート出身の人は独立するケースが多いのですが、私も「レストランガイド」という今で言う「食べログ」の様なサービスを立ち上げて、独立しました。

丁度インターネットバブルが弾けた頃だったので、残念ながら売却をしてしまいましたが、そのタイミングでMTVから声がかかり、日本での立ち上げを6年間担当しました。

ー何かキャリアの軸はあるのでしょうか?

笹本:一見関係のないキャリアを歩んできたように思われるかもしれませんが、一貫して携わっていたのが「情報とメディア」という軸の事業です。

MTVのときは特に映像のビジネスで、丁度ブロードバンドが始まったこともあり、動画の配信に関係してくるきっかけになったと思います。

マイクロソフトの最後の2年間はシンガポールでアジア太平洋地域の統括を担当しました。

改めて起業しようと思ってクラウドファンディングの会社を立ち上げた後に、Twitterで働き始めました。

ーマイクロソフトではアジア太平洋地域の統括を担当していたということで、守備範囲が広い印象を受けました。

笹本:そうですね、幅広い地域のコンシューマービジネスを担当していました。

よくインドはアジアと言われますが、現地の人からするとヨーロッパに近い感覚を持っていたり、それぞれの国が環境もビジネスのステージも違うので物凄く勉強になりました。

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日本とTwitterの親和性が高い要因は、国民性

ーTwitterの日本での展開についてはどうお考えでしょうか。

笹本:全世界で今現在3億を超える月間のアクティブユーザーが居る状況で、日本はその中で見ても成長が著しい国です。

日本の環境とTwitter JAPANが設立するタイミングが良かったのではないかと思います。

環境でいうと、日本人の国民性や通勤通学時間が長かったり、モバイルの普及環境が整っていることがポイントだと思います。

ーなるほど。他の国と比較しても日本はTwitterとの親和性が高かったのですね。

笹本:その通りです。とはいえまだTwitter自体設立してから9年目で、どの国においても伸びしろがあるのが現状です。

日本ではある程度のユーザー数が獲得できた今でもまだ伸びているので、やはり相性がいいのだと思います。

特に、今までは若者が使うことが多いサービスでしたが、最近になると30~40代の方も、発信はせずとも情報を消費するという意味での使い方も定着してきているので、この世代の伸びしろもあると感じています。

若者のスキマ時間を独占したのが、Twitter

ーアクティブ率で見ても他のWEBサービスと比べて高いのでしょうか?

笹本:高いと思います。8割位の方がモバイル経由で利用しています。

先ほど申し上げた通り、通勤通学の時間で利用する習慣が付いていたりする結果、月に7時間を超える利用をして頂いていますので、そういう意味でもアクティブ率は高いと思います。

ースマホが伸びているのも追い風になっているのでしょうか。

笹本:そうですね。今ではスマホにプリインストールされていたりして、アプリが浸透しているのも原因だと思います。

それと、最近だと動画が伸びているのもあります。

今年か去年の調査で、20代女性の半数が通勤通学時に動画を見ているとのデータもある通り、Twitterでも動画をみてリツイートして拡散していくという流れも増えてきています。

単純に140字の文章を見て楽しむという使い方以外の利用も今後増えてくると思います。

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Twitterのエコシステムが拡大した結果、広告事業は急成長

ーTwitterのサービスは、ユーザーサイドと広告等の企業サイドの両面あると思うのですが、マネタイズはどのような方針でされているのでしょうか?

笹本:広告事業が毎年倍々で成長している背景としては、SNSの認知が広まってきたのとSNSを介したマーケティングが定着してきたことがあると思います。

それに加えてTwitterは様々な媒体との相関関係があることが強みです。

例えば、新聞や広告にハッシュタグを貼ったり、TV番組でハッシュタグでコメントを募集したり、その様な取り組みを通じてその媒体を見たユーザーがTwitterを利用するという相互作用が生まれてきます。

ーその結果、リーチやエンゲージメントも繋がってきているのですね。

笹本:その通りです。今後マーケティングツールとしての価値が高まっていくのだと思います。

ツイートには個人の興味関心が反映されているので、データとしての価値も生まれてきます。

そのデータを使ってターゲティングできるのもTwitterならではだと思います。

オンライン上で会話を盛り上げることが重要

ーなるほど。Twitterの利用方法のお話がありましたが、スタートアップにはTwitterをこう利用してほしいなど、事例があれば教えてください。

笹本:業態にもよりますが、例えばゲームやアプリ事業を行う企業であれば、最もTwitterユーザーとのシナジーがあると思うので、ダウンロードの促進や認知度向上に利用して頂ければと思います。

その際に先ほど申し上げた、的確なターゲティングと届けるユーザーに対して共感を呼ぶクリエイティブを組み合わせるのが効果的だと思います。

どの業種にしても、Twitter上でどれだけ話題を呼んで会話を盛り上げるのかが重要なので、それが売上やコンバージョンに繋がってくるのだと思います。

ーO2Oにも一役買いそうですね。

笹本:まさにその通りで、最近でいうと、Twitter上で盛り上がった飲料が実際にコンビニで売り切れたりする現象が起こったりしました。

それは、Twitter上での会話と実店舗での販売の相関関係の強さが浮き彫りになった事例かと思います。

この成功事例の様に会話を生み出すことを容易にし、そのサービスや商品に適したユーザーにツイートをお届けするためにも「プロモツイート」という商品をご活用頂くと効率的だと思います。

ープロモツイートというのは簡単にいうとどんな商品なんでしょうか?

笹本:プロモツイートは、キーワードや地域や属性などいくつかのターゲティングの手法を用いて、適切にツイートをユーザーの目に触れさせるという仕組みです。

よくTwitterの場合、いかにフォロワーを増やしてツイートを届けるかが重要であると誤解されがちですが、フォロワー以外の方々に効果的に知ってもらうためにもプロモツイートがお勧めですね。

その時々のユーザーの関心に応じて、適したツイートをお届けできるというのが魅力であると思います。

スタートアップでもご利用頂けるので、詳しくは検索して頂ければと思います。

(第二回に続く)

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(編集:創業手帳編集部)

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